鋼の異世界(世紀末)と自衛隊奮闘録【第3部・多元世界編・完結】   作:MrR

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最終話「それから」

 Side フィア・バハムス

 

 僕と姉さんは何もない平野に降り立った。

 

「本当に助け出すとはな――」

 

「だって、姉さんだから」

 

「まあ確かにこの体はソフィア・バハムスの物であり、そしてソフィアはまだ生きている」

 

「え? どう言うこと?」

 

「ゼレーナにも色々いると言う事だ。成長しすぎたのだろうな、我々は――当初、ゼレーナはただ増殖し、破壊をもたらすだけの存在だった」

 

 そう言って夕暮れになりつつある空を見上げる。

 

「だが知的生命体と戦いを続けていくウチに、相手の事を学習する事を学んだ。その学習は留まる事を知らず――そしてある試みを行った」

 

「その試みって」

 

「知的生命体になり、知的生命体を学習しようと言う試みだ。そんな時に出会ったのがソフィアだった」

 

「姉さんと?」

 

「お前の姉さんは我々が知る人類とは違っていた。魔力なる力があるとか異世界人だとかではなく、我々に手を差し伸べてきた」

 

「ははは、姉さんらしいや」

 

「そして彼女はあろう事か一方的に賭けを持ち出してきた」

 

「賭け?」

 

「人類を愚かではないと判断したその時は悪い事はもうしないと」

 

「姉さん……」

 

「まあ賭けはお前の姉の負けだ。特にこの世界の帝国連中どもはな」

 

「確かに……そうだね――」

 

 そう言われると何か不思議と色々と諦めがついてきた。

 お姉さんの奪還についても。

 

「だが興味は湧いた。この賭けを保留として、私は私なりに人間と言う物を学んでみようと思う」

 

「え?」

 

 

 Side 緋田 キンジ

 

 異世界騒動は一件落着した。

 俺達は戦災復興の手助けのためにまだバハムス帝国にいる。

 

 クイーン・ゼレーナ。

 ソフィア・バハムスの体を乗っ取った存在は俺達の周囲を付き纏っている。

 理由は面白そうだかららしい。

 

 フィアからは「お姉さんをよろしくお願いします」と頭を下げられた。

 どうしてこうなった。

 

 Aliceの少女達や48年の日本軍はもうビックリした。

 何しろゼレーナとの対話の可能性が出て来たのだから。

 だけどあの世界でゼレーナはやり過ぎた。

 

 だから俺達かこの異世界での預かりと言う形になった。

 押し付けられたとも言うが、下手打ってゼレーナとの全面抗争とかになったら目も当てられないしなぁ……

 

 まあ落ち着く形で落ち着いたか。

 

 リオは「何だか落ち着く形で落ち着いてよかったね」と嬉しそうだ。

 

 確かにそうなんだが……まあいいか。

 

 平和が一番ってことで。

 

 

 =一ヶ月後=

 

 

 俺達はまた現れたゲートの前にいた。

 

 今度はどんな世界が待ち受けているのやら。

 

 だが皆が一緒だ。

 

 今回もなんだかんだでどうにかなるだろう。

 

 んじゃあ、行きますかね。

 

 

 第2部 完 

 

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