鋼の異世界(世紀末)と自衛隊奮闘録【第3部・多元世界編・完結】   作:MrR

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第二十一話「騎兵隊」

 Side ザイラム軍 レオス

 

「ふむ――そろそろ仕掛けるか」

 

 このまま自衛隊とばかり相手にしていては埒が明かないし、将兵の士気に影響が出る。

 

 この場にいる勢力全てを一網打尽にすることにした。

 

(増援部隊が遅れてるのが気がかりだが――まあいい、自分達で葬り去ってくれる)

 

 まずはドラゴンクロウとアジア連には脱落してもらおう。

 

「本艦より後方!! 未知の敵艦による強襲です!!」

 

「なんだと!?」

 

「種別はエクスキャリバーです!!」

 

「ドラゴンクロウの後方にも敵艦確認しました!!」

 

「アジア連の後方にも敵艦確認!!」

 

 立て続けの凶報。

 

「一体何が起きている!?」

 

☆ 

 

 Side 緋田 キンジ

 

 信じらんねえ。

 増援が来た。

 

『待たせたな――って程でもないか?』

 

『いや、助かった』

 

 キョウスケ、パンサーの二人がディメンションクロスの部隊を引き連れてザイラム軍の背後から奇襲を仕掛けたようだ。

 

 敵は一気に総崩れになっている。

 

『しかしザイラム軍はともかく――アジア連やドラゴンクロウの方は誰が?』

 

 それが気になった。

 

『アジア連の方は僕の妹達が――』

 

『フィア!? てっ妹って事は』 

 

 フィアの妹、皇女様自ら戦艦に乗って部隊率いて前線に来ているって事なのか。

 

『お久しぶりです緋田一尉』

 

『その声は石崎大尉!!』

 

『私もいます』

 

『朝倉中尉も!!』

 

 2048年の日本。

 Aliceの少女達の出身世界の日本軍だ。

 

『Aliceの少女達の引率ですよ』

 

 と石崎大尉が言う。

 次々とAliceの少女達の手でヒロイックにアジア連のパワーローダーが撃破されていく。

 

『お久しぶりです!!』

 

『その声は狭山君!?』

 

 狭山 ヒロト。

 異世界に迷い込み、成り上がってハーレム作った日本人の少年。

 その子が部隊を率いて空中戦艦に乗ってやってきた。

 

 狭山 ヒロト本人もフォボスとの最終決戦の時に身に着けてきた重厚で厳ついアインブラッドタイプのパワーローダーを身に纏って次々と敵を灰にしていっている。

 

『敵が後退していく――』

 

『まあ形成が逆転したからな――』

 

 だろうなと思いつつ態勢を立て直す。

 再度の敵の襲撃はないだろうが、まあ念のためと言う奴である。

 

『それよりもどうしてお前、フェンサーを身に纏ってるんだ?』

 

『ああ~それを含めて信じられない話があるんだわ――』

 

 宗像 キョウスケにディアボロスの話をしなければならない。

 普通なら正気を疑われるような話だが映像もあるので信じてくれるだろう。

 

 

 Side 佐伯 麗子

 

(爆破装置、不要になったか……)

 

 門の向こう側の戦いは増援で形勢逆転となったようだ。

 爆破する必要もなくなり、めでたしめでたしとなった。

 

 だがそうで終わらないのがお役所仕事だの公務員の悲哀と言う奴である。

 

 ドラゴンクロウやザイラム軍、アジア連だけでも問題は山積みなのにディアボロスに関しては今頃どうなっているのか――

 

 

 Side 宗像 キョウスケ

 

 どうやら俺達が留守中の間にとんでもない大事件が起きたようだ。

 

 正直信じられないが状況が状況だ。

 

 信じるほかないだろう。

 

 救いがあるのは対抗手段があることか。

 

「それにしても今回は大勢やられたな――」

 

 と自衛隊の遺体袋の山を見て俺はそう呟く。

 

「殆どが近所の駐屯地から搔き集められた連中だ。実戦経験も殆どない連中ばかりだったらしい」

 

「あの世紀末世界に来たばかりの頃を思い出すぜ――」

 

 あの頃はこんな光景なんて珍しくもなかった。

 

「今回も運も悪かったし、敵の規模も相応だったが――まあ割り切るしかねえか」

 

「無理すんなよ?」

 

「互いにな――それでこっからどうする? 大部隊が集まっているけど」

 

「まあ擦り合わせが必要だろうな。ディアボロスの動きも気になるが倒せる敵を倒していくしかない。あの世紀末世界の時と同じだ」

 

 つまりフォボスの前にリビルドアーミー、リビルドアーミーの前にヴァイパーズを倒していったあの感じでいくのか。

 

「行き当たりバッタリな気もするがそれが最善だろうな――て事はまずドラゴンクロウから叩く感じか?」

 

「そうなるな」

 

「また忙しくなるな――」

 

 俺はこれから行われる激戦を予感した。

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