鋼の異世界(世紀末)と自衛隊奮闘録【第3部・多元世界編・完結】   作:MrR

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第七十五話「次の作戦に向けて」

 Side 緋田 キンジ

 

 整備工場前。

 

 早速トレーラーからパワーローダーが下ろされて整備工場に搬入されていく。

 

「なんだか悪いな」

 

「いえ、こちらとしても悪い話ではないので正直ありがたいです。さきのリビルドアーミーの一件で自衛隊の人達の印象はいいですが、それでもまだ懐疑的な気持ちを持つ人は多いです。だから上手くは言えないんですけど、こうして持ちず持たれずの関係を築けたらいいなと僕は思ってます」

 

「なるほど」

 

 本当に日本人なのって感じで狭山君は色々と考えを働かせてくれているようだ。

 日本のヘタな政治家連中より優秀なのでは? と思ってしまう。

 

「リビルドアーミーは動きが見せないのが気になるが――」

 

「力押しじゃ被害が出るのは分かるから、今度は慎重に策を練ってるか、あるいは此方の出方を伺いつつ増援を待っている最中かもしれません」

 

「なるほどね」

 

 狭山君、本当に優秀だなと思う。

 初期条件がいいだけでこれだけの街を作り上げたワケではないようだ。

 

「一応見張りを付けてますが――今のところ動きはありません。此方から少数精鋭の部隊で突いて見たいと思います」

 

「その話乗った――リビルドアーミーはその気になれば核兵器(厳密には地球の核兵器とは違う部分があるが)を使うような連中だ。あまり放置して態勢を整えさせるのも危険だろう」

 

「初期の頃ならともかく自分は立場上、あまり前線には出れませんから――シズク達と一緒に町の防衛に専念したいと思います」

 

「て事は少数精鋭の部隊は俺達で行く事になるか――」

 

「此方からも脱出支援用の部隊を待機しておきますね」

 

「本当に君高校生?」

 

「そう言われたのは初めてですね」

 

 狭山君は苦笑する。

 

 

 Side 宗像 キョウスケ

 

 早速工場内部が賑わってきた。

 他の工場からも人が集まってきている。

 

 新型を触れられると言う機会もあってか大賑わいだ。

 

 アイシャも満足そうに眼を輝かせながら彼方此方見て回っている。

 

「まあ気持ちは分かるわ」

 

 と、パメラは恥ずかしそうに苦笑していた。

 

「ドランやブロッサムの改良型に見た事もないパワーローダー……ジエイタイも中々の組織だな。希少価値の高いアインブラッドタイプまで保有しているとは……むむむ!? このゲイルタイプやバレルに似た機体も一見改良型に見えるけど――それにこのピンク色の機体はもはや未知の機体――」

 

 などとアイシャは自分の世界に入って早口で言っていた。

 その傍でなぜかヴァネッサがセールスマンよろしく機体解説をしていた。

 こうして見るとあの姉ちゃん(ヴァネッサ)特殊部隊じゃなくてセールスマンにしか見えないんだけど腕は本物なんだよな~などと思う。

 

 まあこうして眺めているのもアレだし俺とパメラも整備に交じる事にした。

  

 

 Side リビルドアーミー オードン

 

 現在戦闘態勢を整えていると同時にどう攻めるかを考え中だ。

 あの町単独でも厄介なのにジエイタイとか言う連中までも絡んできた。

 

 だが多くの出世競争相手がアイツらに負けている今、ここで倒せば一気に出世できる。

 

 これを逃さない手はない。

 

 問題はカーマンの奴だ。

 

 アイツは実力は確かでなんだかんだで人望はあるんだがリビルドアーミー内部でも何を考えているのか分からないところがある。

 

 だが奴の実力は必要だ。

 

 最新鋭のパワーローダー「ゴルディアス」の力があっても難しいだろう。

 

 あの町の代表者、サヤマ ヒロトもアインブラッドタイプを保有しているらしいし。

 

 次こそ確実に叩き潰してやる。

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