鋼の異世界(世紀末)と自衛隊奮闘録【第3部・多元世界編・完結】   作:MrR

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幕間:隊員+リオ達との雑談

 Side 緋田 キンジ

 

 戦いの前にちょっと皆と話をしてみることにした。

 

=宗像 キョウスケの場合=

 

「リビルドアーミーの連中もしつこいな」

 

 キョウスケは言う。

 

「それには同意するよ。こんな荒廃した世界で一体どこから戦力を持ってきてるんだか」

 

「さあな――だが、なんとなくだけど決着は近いように感じる」

 

 俺は「根拠は?」と尋ねる。

 

「これまでの勘だが、この旅を終えてから一つの区切りになると思う」

 

 =水瀬 キョウカの場合=

 

「やっぱり鍛え直しですかね」

 

 水瀬の一言に俺は「どうした突然?」と返す。

 

「前も言いましたけど、やっぱり隊長や副隊長、リオやパンサーさんにおんぶ抱っこしているし、最近はヴァネッサさんもとんでもない人だと分かって――自分の未熟さを改めて痛感しています」

 

「まあパワーローダーの性能差とかもあると思うし仕方ないんじゃないのか?」

 

「それを言い訳にしたくないってのが本音ですかね」

 

「あと自画自賛になるかもだけど比較対象がオカシイのもあるんじゃ? リオとかパメラとか――ヴァネッサとかもう別次元のマシンだし」

 

「そうですけど悔しいですね」

 

「はは……」

 

 =高倉 ヒトミの場合=

 

「水瀬は相変わらずだったよ」

 

「ええ、何時もあんな調子でして――まあこんな状況にも関わらず何時も通りだと言うのも彼女の強みだとは思うんですが」

 

「そうだな」

 

「それと隊長、少し真剣な話をしてもよろしいでしょうか」

 

「ああ、どうぞ」

 

「この先、私達はどうなっていくのか――時折不安になっていく時があるんです」

 

「そうだな。流されるがままに歩んでたけど結果的に次々と激闘に放り込まれてだもんな……だけど俺は降りたくはないかな」

 

「リオさんのためですか?」

 

「そうだな」

 

 俺は即答した。

 

「羨ましいですね。そう言う相手がいて」

 

「高倉さんなら見つけられると思うんだけど」

 

 そう言うと高倉は笑みを浮かべ、

 

「ふふふ、褒め言葉として受け取っておきます」

 

 =ルーキーの場合=

 

「本当に随分遠くに来ちゃいましたね」

 

「どういう意味でだ?」と俺は念のため尋ねた。

 

「色々な意味でですよ。異世界の人達守るために戦ったり、成り行きとは言え、こんな未来兵器を自衛隊で扱うようになったり、国家存亡の危機に関わるようになったりとか――」

 

「まあ言わんとしている事は分かるよ。俺もここまで来ちまうとは思わなかった。生身で64式銃を持って歩いてた頃が懐かしいよ」

 

 あの頃――この世界に来て初期の頃は今思うと自殺志願な装備だったんだなと思う。

 

「そうなると不安に感じますね」

 

「確かにな。最悪の場合は俺の権限で部隊を離れるのを許可するよ」

 

「隊長は……どうするんですか?」

 

「俺はこの世界に馴染んじまったみたいだからな。最後までいくよ」

 

「そうですか――」

 

 悪いなルーキー。

 俺はもう自分の道を見つけちまったらしい。

 

 

 =リオの場合=

 

「皆とお話しているの?」

 

 リオが尋ねる。

 

「強引でもこう言う機会を作らないと中々な。あとメンタルケアとかの一環みたいなもんだ。それに修羅場に放り込むわけだしな――最終確認とかを兼ねてやったりしている」

 

「ジエイタイの隊長って大変なんだね」

 

「まあな」

 

「それと優しいんだね」

 

「……そう言われると照れ臭いな」

 

 俺はリオから視線を逸らす。

 

「うん。キンジの事は良く分かって来たから。なんだかんだ言ってこの部隊の人達はキンジを含めてお人好しだから」

 

「そうか――」

 

=パメラの場合=

 

「この一連の騒動に片をつけたらどうなるのかしらね」

 

「どうした急に?」

 

「いや、まあ色恋沙汰どうこうとかあるじゃない。それよそれよ」

 

「そうだな」

 

 俺達と関わったせいで将来の伴侶どうこうの話になって複雑化しちまったからなぁ……

 

「その場合パンサーはどうなるのかな?」

 

「私達と出会う前みたいに独り身で彼方此方彷徨うのかしら……」

 

「パンサーだとそうしそうだな。まあなるようにしかならんか」

 

「……うん」

 

 =パンサーの場合=

 

「私の話してたみたいだけど、どっかのキャラバンやトレーダーに身を寄せて上手くやる形になるかな~? なんならこの町やジエイタイ基地周辺に居ついてもいいし」

 

 パンサーはあっけらかんと言う。

 

「気軽にいうな……はぁ……教師にでもなった気分だ」

 

「この旅も――戦いにも最後まで付き合うつもりだし、パメラの言う通りなるようになるよ」

 

「そうか……ありがとなパンサー」

 

「どういたしまして――私を選んでくれるいい男はいないかな?」

 

「それは探せば見つかると思うんだけどな――前もしなかったか? このやり取り?」

 

 =ヴァネッサの場合=

 

「新めてこう言うのもなんだけど、なんだかんだでこの旅に同行してくれてありがとうな」

 

「私も打算ありきで引っ付いてきた部分もありますがここは素直に受け取っておきましょう」

 

「――お礼言った後に真剣な話をするのもなんだけど、最終的な目的は何なんだ? やっぱりフォボスの打倒? それとも元の世界の復興?」

 

「まあその辺りは順序立てて行う感じになりますかね。私これでもプレラーティ博士の指示で動いているもんでして」

 

「そうか」

 

「フォボスも気になりますがまずはリビルドアーミーですね。彼達はそろそろ本腰を挙げて潰しに来ると思います」

 

「どうにか講和に持ち込みたいけど難しいよな」

 

「まあそうですね。講和に持ち込むのは厳しいかと」

 

 相手が一方的に宣戦布告して核兵器とかも使って来たしな。

 せめて休戦条約でも結べたらいいんだが最後まで戦う事になりそうだ。

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