日向創は特級呪術師   作:鳩胸な鴨

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この創くん強すぎんかね…?
創くんのお陰で地獄してた五条先生の周りはマシになったぞ!そのかわりこの世界そのものが地獄だぞ!!


言うなれば『超高校級の呪術師』

────大丈夫。『僕たち』、最強だから。

 

日向創は、どこまでも凡人であった。

『超高校級』と呼ばれる、他の人間とは一線を画す程の才覚溢れる人間のみが入学を許された『希望ヶ峰学園』に、届かぬ憧れを抱く、量産品の凡人。幼い頃の憧れを捨て去ることなど到底出来ず、ズルズルとそれを抱きながら、腐り落ちてゆくだけの人生を送る。

そんな、どこにでもいる凡人。人類における九割の劣等生たち。

 

日向創は凡人の中でも、『エラー品』とでも呼ぶべき異常があった。

 

生まれながらにして、グロテスクな怪物…人の負の感情を温床に生まれ出る『呪霊』を視認することが出来たのだ。

普段はただ佇むだけのソレに、嫌悪を覚えることはあれど、恐怖を抱いたことはなかった。日向創にとって、呪霊という存在は極々当たり前のものだったからである。

ソレが当たり前でないと知ったキッカケは、両親がソレを視認していなかったから。日向創は凡人なりの拠り所を無くさぬように、呪霊のことは必要最低限話すことはなかった。

 

そんな彼が本格的に『呪い』を知ることになったのは、五歳の頃だった。

その時のことは、鮮明に覚えている。

 

その日、創は希望ヶ峰学園の一般公開に訪れていた。自分がいつか、今しがた見つめている生徒たちのように煌めくことを夢想し、それが叶わぬことを知りながら。

 

と。そこで彼は巻き込まれてしまったのだ。

創が普段目にする呪霊とは、一線を画す驚異性を有する『特級呪霊』。

それが織りなす『領域展開』と呼ばれる現象に。

 

それを打ち破ったのは、呪霊を従える優男と、サングラスをかけたガラの悪そうな男。

これが、日向創が「呪術師」としての道を歩み出すキッカケだった。

「五条悟」、「夏油傑」と名乗った二人に保護され、呪霊についての説明を、創は五歳と言う幼さでしっかりと理解していた。

 

と、同時に羨望していた。

二人の「最強」が魅せた、あの光景に。

 

五歳ながらに受けさせられた、呪術師専門の教育機関…呪術師高専の「初等部」に属するための試験。

これが、今の「日向創」を作る、大きなきっかけとなった。

 

────俺は…自信がほしい…。自分に誇れる自分になりたい…。何も持たないままは、もう嫌なんだ…!だから、俺は呪術師になって、自分を肯定したい!!

 

何のために呪術師になるか。

日向創の場合は、「アイデンティティの確立」という、均一的な凡人であるがための理由であった。

 

話は変わるが、人にはそれぞれに宿る「魂」があり、そこには「呪術師としての才能」としての要素がいくつか構成要素として含まれている。

そして、日向創の魂の形は、「どうしようもないほどに無形であった」。

 

彼が呪術師として開花した術式。その名も「千変万化」。その能力は、「魂の形を変えることで、自らの憧れを自らに反映する」こと。

要するに、後に彼の親友となる乙骨憂太の膨大な呪力による術式コピーに近い現象を、少ない呪力で再現できる術式であった。

 

しかし。この術式の制御は、あまりにも困難だった。

まず呪力のコントロールを為さねば、碌に術式が起動せず。更に言えば、生み出す術式について完全なる理解がなければ、再現できないと言う、まさに欠陥だらけの宝であった。

乙骨憂太のように、呪力のコントロールを担う折本里香という存在がいるわけでもなく、五条悟の持つ六眼を持つわけでもない、一般家庭生まれの創には、過ぎたるシロモノだったのである。

それに加え、日向創という人間が持つ他者への「憧れ」と「嫉妬」が生み出す呪力。乙骨憂太に匹敵するほどとは言わないが、それでも膨大であることには変わりない。そんな要因が合わさって、呪力のコントロールがうまく出来ないというのも原因であった。

 

しかし。日向創という人間が固執する「自分だけのアイデンティティ」は、そんな困難を軽く乗り越えるほどに凄まじい動機であった。

 

結果、彼は中学生になる頃には「特級呪術師」として、その界隈に名を馳せていた。

そこに至るまでに、星漿体たる天内理子を庇って死にかけたり、離反しかけた夏油傑を全力で止めようとして死にかけたり、ヤケになっていた伏黒甚爾と戦い説得を試みて死にかけたりと、幼いながらにとんでもない無茶苦茶をやらかしたものだが、ソレは置いておこう。

 

そして、迎えた呪術高専東京校の入学日。

自身にとっては久方ぶりとなる「同級生」の存在に胸躍らせていた創は、そんな期待を打ち砕かれるように、教師となった五条悟に呼び出された。

 

「創。キミ、希望ヶ峰学園の予備学科行きね」

「はァーーーーーーッ!?!?!?」

 

後輩たる伏黒恵の持つ切り札を再現してやろうか。本気でそう考えるほどには理不尽な提案に、創は遺憾の叫びをあげた。

 

「何言ってんだよ、五条先生!!

俺がこの日をどんだけ楽しみにしてたか知らないわけじゃないだろ!?もう十年の付き合いだから知ってるだろ!?な!?」

「いや、退学って訳じゃないよ。会社で言えば出向だね。ああ、たまにはこっち戻して、パンダとかの相手させるけど」

「左遷の間違いじゃないか!?」

「キミ、自分がどういう立場か忘れた?」

「………」

 

特級呪術師という立場を、呪術高専がそう易々と手放すわけがない。手綱を引けるうちは全力で引く。

そのことを嫌というほど理解していた創は、諦めたように項垂れた。

 

「で、希望ヶ峰学園に行って何をしろと?」

「お、乗り気だねー?昔は『超高校級』なんて食玩のオマケについてくるガムみたいな称号目指してたもんね」

「そんなこと言えるの、五条先生と夏油先生くらいだろうが。最強と比べるなよ」

「あー…。傑だったら『猿は猿だろ』って言うね。確実に」

 

そんな談笑を交わし、五条は一枚の紙を取り出し、創に差し出す。

ソレを受け取った創は、そこに並ぶ文字を羅列を目で追い、思わずこめかみを抑えた。

 

「…あそこが特級呪霊の温床ってマジ?」

「マジマジ。1ヶ月に一体は生まれてるよ」

「そんなソシャゲのイベントみたいな感覚で!?!?」

 

特級呪霊とは、滅多に現れないから「特級」という称号を冠しているのである。それがこうも…それこそ、スーパーのお得セールの如くポンポンと現れられても、慢性的な人員不足かつ腐り果てた上層部のせいで限界寸前の呪術師界隈では対処しきれない。

創はそんなことを考え、ふと、そこで答えに辿り着いた。

 

「あー…。だから俺にかー…」

「そ。場慣れしてる特級呪術師で手が空いてるのなんて、僕かキミくらいでしょ?」

「ま、そりゃ分かったけどよ。

学費とかどうするんだ?あそこ目ん玉飛び出るくらい学費高かっただろ?」

「創の給金から差し引きされまぁーす♪」

「クソがッ!!」

 

特級呪術師としての給金が六割吹き飛ぶことが確定し、叫ぶ創。

呪術高専もそれなりに財政難らしい。

そんなことを思いつつ、創は渋々と承諾として、呪力を込めて判子を押した。

 

「お、受けるの?」

「受けるよ。どうせ断ったら、あのクソジジイどもがアレやこれやと手を回すだろうし。

だったら、自分の意思で入った方が何億倍もマシだ」

「じゃ、契約成立。健闘を祈るよ、創。

できれば、温床となってる部分をどーにかぶっ潰してくれると助かるなぁ」

「はいはい。夏油先生も五条先生も、とんでもなく面倒臭いことをコンビニにお使い頼むみたいな感覚で言うよな…」

 

これが、日向創が『希望ヶ峰学園予備学科』に入学する経緯であった。

これは、超高校級の幸運として入学した「苗木誠」が、超高校級の絶望を打ち倒す物語ではない。今を生きる呪術師「日向創」が織りなす、『絶望』も『希望』も、まとめて『呪う』物語である。

 

♦︎♦︎♦︎♦︎

 

「1日遅れで入学しました、日向創です」

 

結論から言おう。日向創は、希望ヶ峰の制服を支給されなかった。

五条曰く、「あんな没個性の真似事なんて、創大っ嫌いっしょ?」とのこと。五条家の私財を勝手に使って高い金を払うことで校則の無視を合法化。

そして、五条のイタズラによって、創が愛着していた呪術高専用の制服が、彼の一張羅となってしまっていた。

無論、そんなことをすれば目立つ。それはもうこれ以上ないくらいに目立つ。

前提条件として、ただでさえ1日遅れでの入学という目立つことをやらかしている上に、である。

 

結果。創は皆から「身の程知らずの目立ちたがり屋」として認識されることとなった。

 

一日中針の筵にされるような感覚に陥りながらも、カリキュラムに着いて行き、深くため息を吐く。

彼の呪術高専での制服は、規定のものと白色のパーカーを無理やり合わせたような見た目をしている。そんなパンダのような見た目をしていれば、無論目立つ。

彼がこんな制服になったのは、「パンダと仲良くなれそうですしね!」と五条が余計なことをし、学長となった夜蛾がソレを承諾してしまったからなのだが、それは今は関係ない。

 

問題は、果てしなく目立つということにあるのだ。

そうなれば、無論、面倒なのが絡んでくる。

 

「ねぇ、アンタ。いくら積んだの?」

 

放課後。気の強そうな女子が、疲労で突っ伏する創の机に腰掛ける。

よくよく見れば、これでもかと呪霊に取り憑かれてる。これは近いうちに呪霊に当てられた誰かに殺されるな、と思いながら、創はいたく面倒そうに顔を上げた。

 

「知らねーよ…。保護者もどきの大人子どものクソ野郎が金積んだ挙句、これしか服を寄越さなかったんだからよ…」

「……アンタ、誰に口聞いてんの?落ちこぼれの予備学科の中でも更に問題だらけの落ちこぼれのくせに」

 

どうやら地雷を踏んだようだ。

落ちこぼれと言われても波風立てないくらいには、感情を抑えられる創。

心底面倒なことになったな、と思いつつ、彼は淡々と口を開いた。

 

「俺は無理矢理入れられたんだよ。本当だったら国立の専門学校に入る予定だった」

「はっ。落ちこぼれには変わりないじゃん。超高校級じゃないんだから」

 

(そんなビールのオマケみたいな称号なんて要らねーよ)

 

そんな一言が口をついて出そうになったが、ここは希望ヶ峰学園の最底辺たる予備学科。目指しても届かぬ上を見上げるしかない中で、ソレを貶せば無駄な衝突を生むと知っていた創は、口を閉ざしてまだ見ぬ呪術高専の同級生に想いを馳せた。

 

話は変わるが、希望ヶ峰学園が記録する歴代の才能の中で、「呪術師」というものは存在しない。

理由は単純。研究したところで、超高校級であろうがなんだろうが、人間がどうこう出来るわけがない領域だからである。たとえ脳を弄ろうが、魂の形は変わらないのだ。

 

故に、彼と他の予備学科の生徒では、根本の価値観が丸ごと違った。

 

「ねぇ、聞いてんの!?アタシは『超高校級の妹』だって言ってんの!

アンタみたいな目立ちたがりの落ちこぼれの中の落ちこぼれとはとは違うんだから!」

「本科の身内ってだけで入れるモンでもあるまいに…」

「無論、身内ってだけじゃないわよ!アタシには…」

「すまん、もう帰るから。じゃ」

 

創は何を言っても通じないな、と感じ、さっさと荷物をまとめて二人以外誰もいない教室を出ようとする。

どうやら、とっくに下校時刻を過ぎていたようだ。

少女はそれに腹が立ったのか、「待ちなさいよ!」と怒号を放ち、追いかけてきた。

できれば追いかけてほしくなかったのだが、この際仕方がない。

 

「こんな『帳』を張るなんて、窓や補助監督の人たちじゃ出来ないだろうしな。ごめんだけど、ちょっとだけ、付き合ってもらおうか」

「は?」

 

そんな独り言を告げ、巻き込むことを少女に謝る。

そして、少しばかりの呪力を込め、言葉を紡いだ。

 

「『闇より出でて闇より黒く、その穢れを禊ぎ祓え』」

 

瞬間。校舎の一角のみが、夜の闇に包み込まれる。

帳。呪術師が自らの存在を秘匿し、尚且つ呪霊を炙り出すのに使う結界。

今回、少女を巻き込んだのは、希望ヶ峰学園という場所が無人になることは滅多にないためである。故に、帳も校舎の一角のみに展開している。

一人くらいなら知られても大丈夫…というより、特に彼女のように人に恨まれそうな性格をした人間には知ってもらわなくては困るというのが実のところであった。

 

「な、なに…?なんで、夜に…?」

「七海さん、借ります。『千変万化:十劃呪法』」

 

困惑する少女の背後にいる呪霊たちが、帳によって炙り出されたことで、少女を殺そうと迫る。

創は千変万化によって生み出した、布が巻き付く菜切包丁を構え、その呪霊たちの体の「七:三」の割合となる箇所に斬撃を叩き込む。

形容し難い音と共に断末魔の叫びを上げる呪霊を背に、千変万化によって生み出した包丁を消した。

 

「な、なにっ!?なにこのキモいの!?」

「呪いだよ」

「は、はぁ…?アンタ、何言っ…」

「俺から離れない方がいいぞ。

…五条先生、借ります。『千変万化:無下限術式』」

 

創は呪力を込めて、四方八方から襲いくる呪霊たちをまとめて祓う。

正直、特級たる創にとっては雑魚であるものの、いかんせん数が多い。

一級以下…それこそ、京都校に入学しているだろう、先輩であり友人でもある東堂葵でも苦戦するレベルだ。夏油がやらかそうとした百鬼夜行も、こんな感じなのだろうか。

余程、負の感情の温床になっているのだろうな、と思いつつ、雑魚である呪霊らを祓い続ける。

 

「ひっ…!?な、何よぉ…!?ほ、ホントに何ぃ…!?」

「お前、生まれは特殊か?」

 

創の質問に、怯え切った少女はびくり、と肩を震わせる。

が。創の瞳と、今にも殺されそうという状況における恐怖で、恐る恐る口を開いた。

 

「え?…そりゃ、九頭龍組の組長の娘だし、跡取りの妹だし、特殊だけどさ…」

「…成る程、道理で。お前のお父さん…お兄さんか?この際誰でもいいや、考えるのも面倒だ。

身内が極道やってりゃ、そりゃあ呪われるわけだ。相手が呪詛師じゃないだけマシだが」

 

亀裂の走る地面を見て、創は少女を抱えて飛び上がる。

無下限術式の模倣によって、万物の常識たる重力が意味を為さぬ体となった創。宙に浮いているとしか言えぬ状況に、少女は目をパチクリと丸めた。

 

「え!?なに!?なんで浮いて…!?」

「説明すると長くなるから、後にしてくれ。

コレを模倣しないと、ちょっとばかしキツいのが来るからな…!」

 

瞬間。廊下が崩れ、その存在が露わとなる。

あまりにも冒涜的な出立ちにソレに、少女は顔を青くする。

人型には近いものの、身体中から突き出るバドミントンラケットやシャトル、吐き気を催す色彩を持つ身体。

その威圧感と呪力から、特級であることは間違い無いだろう。

 

「成る程。『超高校級のバドミントン部』への嫉妬が積もり積もって生まれたのな。確か、3年の先輩がそんな肩書き持ってたか。

夏油先生が希望ヶ峰学園を最初に潰そうとしてた理由…。たった今、よーくわかったよ」

 

術式反転『赫』。術式そのものを模倣しているが故に、反転術式さえも再現できる。

順転の『蒼』に比べ、周りの被害が少ない攻撃。収束という現象がそのまま指に顕現し、呪霊を抉り取らんと迫る。

が。呪霊はそれを軽いステップで避け、シャトルの形をした呪力の塊を弾幕として打ち出す。

かなりの高密度で放たれた弾幕に、少女が死を覚悟したのか、目を瞑る。

 

「なぁ。超高校級の妹っつーくらいなら、『アキレスと亀』ってのは知ってるか?」

「……、し、知ってるけど…。な、何聞いてんのよ…?もうすぐ死にそうなのに…!?」

「俺が再現してるのは、ソレ…永遠に追いつけない『無限』を『現実に持ってくる力』なんだよ。借り物だけどな」

 

アイデンティティを求めた創の術式は、その実アイデンティティを持たない。

故に「千変万化」。何者でもないから、何者にでもなれる。凡人さえも捨て去った、何者でもないという「アイデンティティ」が、日向創の極地。

再現した「無限」が、着弾する弾幕を全て防いでいた。

 

「な、なにそれ…?え…?あんた、いったいなんなの…?」

「希望ヶ峰学園予備学科一年。あと、呪術高専一年所属、特級呪術師『日向創』。

ソレ以外の何者でもない。だから、何者にでもなれる」

「……は、はぁ?な、何言ってんの…?何者でもって…、頭おかしいの…?」

「事実なんだから仕方ないだろ。あ、お口はチャックな。舌噛むぞ」

 

印を結び、ある技術を発動させようとする呪霊に、創は猛スピードで突っ込み、発生させた『蒼』をその口腔へと放つ。

瞬間。呪霊は断末魔の叫びをあげながら、内部から破裂した。

 

「一件落着!…って呑気に言えたら良かったんだがなー」

 

目的であった呪霊を倒し、帳が解除される最中。

短絡的に行動しすぎたな、と思いつつ、へたり込む少女に、創は口元に指を立てて顔を合わせた。

 

「これ、皆には内緒な?」

 

日向創にとっては、散々な入学初日であった。




呪術高専一年:特級呪術師「日向創」
本作の主人公。言うなれば「超高校級の呪術師」。カムクラプロジェクトの被験体にされたら多分、最強のセコムがやってくる。ついでに東堂もやってくる。原作で「超高校級の相談窓口」とか言われたコミュ力は健在で、幼馴染のような関係の伏黒恵から「乙骨先輩同様に手放しに尊敬できる人ではあるが、無自覚な天然タラシ」と虎杖悠仁らに紹介されるハメになることをまだ知らない。九十九由基に「好きな女のタイプは?」と聞かれたら「胸が大きくて常に眠たげな瞳の同級生!!」と隠し持っていたAV女優の特徴を大声で答えた黒歴史がある。ちなみに2秒でバレた。
呪術師となったことで、自分が「何者でもない」ことに誇りを抱くようになっている。
憧れは超高校級から「五条悟」と「夏油傑」の「最強」に移った。家入硝子と庵歌姫からは会うたびに「あの二人に憧れるのはやめとけ」と言われている。なまじ再現できるだけあって余計に。

術式「千変万化」…魂の形を任意に変えて、他者の術式を再現する。極めればオリジナルの術式も作れるが、日向創の根底には「他者への羨望」があるため、まず無理。
また、生得領域まで変えられるわけではなく、領域展開を模倣することは出来ない。領域展開自体はできるが、数えるほどしか使ったことがない。
魂が輪郭自体定まらぬほどに無形のため無為転変は無効化される。

…あれ?カースメーカーの方も真人無効化してなかったか、俺…?

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