セラマニア難民少女兵団   作:朝比奈たいら

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第八話『覚悟を決める(3)』

セラマニア:メイド喫茶の運営やら備品配置やらはモエちゃんに任せるとして……

リシャールのせいで余計な気苦労とフラグが増えてしまった感があります。

まぁメイド喫茶経営という事で、拠点の服飾人、料理人などはたまに出向いてお手伝いしてもらいましょう。

そもそも162人の服と飯の管理なんて一人二人じゃ出来ないので出向く暇は無いかもしれませんが。

ではその後……いや待て、リシャールは何時アーシャの町に帰るのか電話で聞きます。

リシャール:「セランピアへは来たばかりだが……帰るのは明後日だ」

セラマニア:「護衛とか装甲車とか連れてきてます?」

リシャール:「あぁ、何時もより多いぞ、数は40人くらいか……」

セラマニア:「聞いておいてなんですが、その情報だけでやろうと思えばリバティースでもあなたの事暗殺出来るって分かっちゃいますね」

リシャール:「ふむ、そうだろうな。私を殺せば戦争になるし、私が死ねば神聖同盟と解放者連合の仲違いも狙えるという訳だ」

セラマニア:「だからやらないんですけど。それはそれとして、偶然私達のキャラバン隊が一緒になったり、

偶然あなた方の事を盾にしたりするかもしれませんが気にしないで下さい」

リシャール:「気にはせんよ。ただ、セラマニア・リバティースも我々にとって非常に都合が良い存在だという事を忘れずに」

セラマニア:「襲撃される予定でもあるんです?」

リシャール:「さてね? だが君達のおかげで我々の利益が増えるかもしれない事は確かだよ」

セラマニア:こいつ……襲撃されたら私達も戦力になるし、されなくてもアーシャの町と交易するから得しかないって事ですか。

買占めとかするお金も無いですし、したとしてもこの人には効かなそうですね、厄介な。

「ちなみに、今アーシャの町で不足している品は?」

リシャール:「うーん、そうだねえ……食料と衣類、あと燃料だね」

セラマニア:「そんなもの、襲撃受けたセランピアにこそ必要な物資じゃないですか」

リシャール:「それはそうなのだが、余所に買い付けに行くのは大変だろう? 君達が行き来してくれれば、民は助かるのだがね」

セラマニア:「……ちなみに、それらが余っている他の町に心当たりは?」

リシャール:「今まで君が行った事の無い町がある。場所は約100キロ北にある町で、名前は『ベセウ』と言う」

セラマニア:「その町に食料と衣類、燃料がいっぱいあると」

リシャール:「そうだ」

セラマニア:「憶測で構いませんが、セランピアやアーシャの町にそれを届けたらいくらぐらいになると思います?」

リシャール:「パーセントで言えば『約20%』は利益が出るのではないか?」

セラマニア:「100万ルピアが120万になると……まぁ新しい町も見てみたかったですし、行ってみましょう」

と言って電話を切り、町長に繋ぎます。

「セランピアとアーシャの町で食料、衣類、燃料が不足していると聞きました。

 私はベセウの町に行き、それらを買って来る予定ですけど……これは町長に回した方が良いですか? それとも民間で売りさばいた方が?」

町長:「お任せしますよ。もし私に直接届けて下さるなら、『約15%』程の利益で買い取りましょう。量はおよそ『65000トン』ほどまで受け付けます」

セラマニア:65000トンですか……人間一人が毎日1.5キロ食べるとして、1万7千で25500キロ……25.5トンになりますね。

食べ物だけなら7年ほど保つ量の買い取りですが、燃料や衣類も合わせるとまた別の話でしょうか。

ともあれ町長はある程度備蓄する考えのようです、地下通路も追加で町の外まで掘るとかするのでしょう。

そして……25トンから35トンクラスのトレーラーってこの町に売ってます?

AI:トレーラーならありますよ。積載量は30トンクラスですね。

セラマニア:お値段は?

AI:30トントレーラーの値段は『35万ルピア』になります。

セラマニア:詳しくありませんが価格は妥当な気がしてきました。

ちなみに軽油とかガソリンとかの値段を調べたのですが、処理が大変そうなので自分達の車の燃料は上手くやりくりしてる事にしてもらっていいですか?

AI:分かりました。

セラマニア:一応、96式の満タン燃料がそろそろ切れるんじゃないかとか軍事機密で分からないから1000リッターで500km走れる事にしていいかとか色々考えたんですが、処理だけで私が死にそうです。マウントしてブレードで戦うやつだって馬を買ったら餌とか考えなくていいですし、メタルでマックスなやつもそうですし。とまぁそんなわけで30トントレーラーを……2台買いましょう。

70万ルピア支払います。

 

~残高~

231万1500ルピア-70万ルピア=161万1500ルピア

 

セラマニア:いつものごとくリリスをお留守番にして、96式二輌と防弾トレーラー1台、30tトレーラー2台で交易に出ます。

セランピアからベセウの町に向けた輸送依頼はありますか?

AI:ありませんが、護衛依頼が3件あります。内訳は、セランピアからの往復が2件、ベセウまでの護衛が1件です。

セラマニア:それぞれの詳細を聞きます。

AI:一つ目の護衛依頼は『商人の車を護衛してベセウに商品を届けてほしい』というもので、報酬は20万ルピア。

二つ目の護衛依頼は『護衛対象はセラマニアと同じような立場の者達』で、報酬は10万ルピア。

三つ目は『セラマニアのような人達の集団の長の依頼』で、報酬は100万ルピア。

セラマニア:……これ三つ目と二つ目、絶対アーサーとリリアンヌですよね。

AI:うん。

セラマニアAI:そうか……。

AI:まあ、でも、これはこれで面白いかも。

セラマニア:貴族社長と治安部隊を護衛する仕事とか普通に怖いんですけど、普通にSP雇って下さいよ偉い方達……

AI:事情を聞くなら、アーサーは理由として『平和を乱す者達の殲滅の為』と言う。

アーサー:「えぇ、そうですとも!平和な世界の為に!」

セラマニア:「今回私は護衛と交易をしに行くのですからね! 政治争いには加担しません!

そもそもベセウに『平和を乱す者』が居るのですか? またデヴァステイターとか?」

アーサー:「ベセウは中立都市ですからねぇ……

ベセウは『平和を乱さない者』ならば誰でも受け入れますから。

私もセラマニアさんも『平和を乱す者』ではありませんよ」

セラマニア:「あっ、神聖同盟領ではないのですね。では平和を乱す悪党はどこに居るのですか?」

アーサー:「この地図を見て下さい。ベセウの町から南西にある『クーラウ』の町で、ここ最近、解放者連合の過激派と穏健派との間で戦闘が起こっています。

解放者の過激派は、『デヴァステイター』を傭兵団として雇っているとの事です。

セラマニア:「んん? 穏健派のオジマン代表が反ルキニア保守をするのなら分かりますけど、過激派が反ルキニアを雇っているのですか? オジマンがリシャール側に付いた事知らないのでしょうか」

アーサー:「解放者連合の過激派はアゼルシア王国と仲が悪いのですよ。彼らはアゼルシアを目の敵にしています。

なのでデヴァステイターを利用して私達の動きを妨害しているのです。

デヴァステイターはルキニア帝国と……リシャールの息がかかった神聖同盟を敵視しており、連合過激派を逆に利用しているという噂ですね」

セラマニア:「両方とも全方位に敵作って勝手に死ぬタイプだと思いますけど、放っては置けないという事ですか。

正直私は、前回見た連合兵士が質の良くない傭兵だったとはいえ、軍閥相手の戦いはしたくないですね。

デヴァステイターだけならともかく」

アーサー:「なので今回はセラマニアさんのお力を借りず、リリアンヌ達とその他傭兵で対処します。

もちろん、手を貸してくれても構いませんが?」

セラマニア:「遠慮しておきますが、リリアンヌさん達とは同じ釜の飯を食った仲ですからね。

もし彼女達が死にそうになったら助けるのはやぶさかではないです。

今回は往復の護衛までを請け負い、苦戦されるようなら追加でデヴァステイター討伐の依頼をお出し下さい」

アーサー:「えぇ、お願いします。あなた方は我々にとって大事な戦力ですからね」

セラマニア:本当に、この人リシャールと仲良く出来ると思いますけどね!

……そして一個目の商人の車を護衛する依頼というのは?

AI:『商人の車を護衛してベセウに商品を届けてほしい』というもの。

車は五台ある。

乗用車が二台。トラックが三台。

移動中の襲撃は無いと思われるが、道中の敵勢力は不明。

セラマニア:その商人達が運ぶ積荷は?

AI:積荷はアーシャ産の『花、草、根』などの植物。

セラマニア:…………20万ルピアかけて護衛する花? それ麻薬の材料とかじゃないでしょうね?

AI:違う。

セラマニアAI:じゃあ何でそんなもの運んでいるわけですか。

AI:それはこの植物が薬になるからです。

セラマニア:真っ当な薬だと良いのですけど。

ではその依頼とアーサー達の依頼の両方を請けます。

100kmならすぐ到着すると思いますけど、リリアンヌ達が日帰りで討伐完了するかは分からないのでリシャールと共にアーシャの町へ行くのは無理そうですね。

セランピアを素通りしてアーシャの町で売れば利益は上ですし、そこでトレーラーもう一台買って再度往復した方がセランピアの為にもなります。

ただ……復興中の町を素通りして別の町に売りつけに行くのは非常に心象が悪い。

そっちの方が明らかにお得で自分も助かるって説明されても、人間は感情とか目で見たものを信じますからね。

医者から「後で丁寧に診察してやるから今は他の奴見させてくれ」って言われて良い感情を抱く人間ばかりではありません。

やるとしたら市民に素通りを見られないようにしないとですね。

……というわけで、96式二輌と防弾トレーラー1台、30tトレーラー2台でベセウの町へ護衛&交易に旅立ちます。

AI:セラマニア達はセランピアから100km北のベセウの町へ向かう。

セラマニア:96式のA型を最前列に、B型を最後尾に。

商人の車とアーサーの車を真ん中にしつつその周りをリリアンヌ達第零特務隊で固めて下さい。

防弾トレーラーは念の為、アーサーと商人の車の間に挟んで警戒します。

第零特務隊員:「リリアンヌさん、あの車怪しいです」

リリアンヌ「はい?」

第零特務隊員:「商人の車の運転手が少し変な動きしてますね……」

リリアンヌ「了解。護衛対象には悟られないように注意しなさい」

セラマニア:多分無線が来ると思うので……「どうかしましたか?」と聞く。

リリアンヌ:「商人の車の中に妙な動きをしている男がいるのですが、念のため確認をお願いします」

セラマニア:「乗用車、トラックのどれです?」

リリアンヌ:「一番大きい乗用車です」

セラマニア:多分商人の乗った乗用車でしょうけど……

「無線で連絡を取り、合図でアーサーさんと防弾トレーラーを左に逃がしてください。

 第零特務隊と私達セラマニア隊は散開しつつ商人達の車を包囲します」

リリアンヌ:「了解した」

セラマニア:タイミングを合わせてアーサーとトレーラーを逃がしますが、商人の怪しい車は何か動きを見せますか?

AI:動きませんね。ただ、セラマニア・リバティースのメンバーは、その車が自分達を狙っている事に気づきました。

セラマニア:私は全体を見る為最後尾のB型に乗ってると思いますが……機銃手はアイギスですね。

「アイギス、何か見えましたか?」

アイギス:「セラマニアさん! 車がこちらをロックしてます!」

セラマニア:ハッチから顔を出しつつ、敵の武器を確認する。

AI:車の中から現れたのはアサルトライフルを持った敵です。

アイギス「セラマニアさん、どうしますか?」

セラマニア:「商人の乗用車に射撃開始! 他の車は撃ってきたら反撃して良いです! ファイアファイア!」

アイギス:「了解です」

AI:アイギスが車載機銃を撃つ。

商人の車は炎上。

セラマニア:他の車が敵対するかしないか見ます!

AI:他の車は敵対行動を取ってきました。

セラマニア:「突発的に請けた依頼だったから油断してましたね……!

こいつら敵です! A型は前方から挟み込んで、第零特務隊は両側面から機銃掃射を、味方に当てないで上手く交差銃撃してくださいね!」

AI:車がセラマニア達に接近してきました。

セラマニア:爆発物を持ってる可能性があります。

「エレクトリカ! RPGで吹き飛ばして下さい、先手を取る!」

エレクトリカ:「了解したぜ!」

エレクトリカはRPGを持ち、ハッチから身を乗り出して車に放つ。

AI:命中です、車は爆発しました。

セラマニアAI:「よし」

エレクトリカ:「セラ、次はどうする?」

セラマニア:「残るはトラック三台なので、リリアンヌ達が左右から機銃掃射すれば……もう蜂の巣じゃないですか?」

AI:敵のトラック三台は炎上しています。

セラマニア:シールド持って近づいてもいいですけど、自爆されると厄介ですね。

一応遠巻きに包囲して、生き残りが居ないか確認します。

AI:生き残りは居ませんね。

セラマニア:トラックのガソリンタンクに銃撃して、爆発したのを確認したら近づいて死体から所属を割り出せないか調べます。

AI:ダメみたいですね。

セラマニア:仕方ないですが、炎上してて爆弾積んでるかもしれないトラックに味方を近づけるわけにはいかなかったので。

商人じゃなくて敵の工作員でしたが、トラックに積まれていたのは花じゃなくて敵だったという事ですか?

AI:その通り。トラックの中身は爆薬です。

セラマニア:今回は事前に検分しなかった私達が悪いですね。

途中で思い至って防弾トレーラーを盾にしましたが、トラックに積める爆薬量ならアーサー共々吹き飛ぶ可能性もありました。

200キロクラスの爆弾を座席や荷台に満載したのなら、当たり所が良ければ艦船沈められるレベルの火薬量ですから。

リリアンヌさんに「私とあなたで積荷を確認するべきでしたね」と言う。

リリアンヌ:「そうですね。次回からはお願いします」

セラマニア:「アッハイ」

……さりげなく二人の責任にしようと思ったけどダメでしたね! そうですね、私が受けた依頼でリリアンヌさんには関係ないですもんね!

そこらへん追及される前に「解放者連合かデヴァステイターがアーサーさんを狙っている事は確実ですね!」と見てわかる事をわざわざ言いながら

ベセウの町へ急ぎます。

AI:では、セラマニア・リバティースは、ベセウの町へやってきました。

セラマニアAI:ベセウの町ってどんな所でしょう?

AI:はい。ベセウの住民に多いのは商人です。

この町は商人達が交易して出来た町なのです。

町の治安も比較的良く、住民同士の関係も良いので住みやすい都市だと思いますよ。

この町には様々な商店があります。武器屋、道具屋、酒場など。また、市場では食料品だけでなく日用品なども売っています。

おすすめの料理店は『山猫亭』。

宿屋は『熊の家』という宿が人気ですね。

セラマニア:神聖同盟領ではない中立都市……自由交易都市、と呼ぶべき町でしょうか。

AI:はい、神聖同盟の領地ではなく、他の勢力の支配も受けていない都市です。

セラマニア:先程の敵は死の商人的な存在が放った刺客、とかだったらまずいので警戒はしましょう。

アーサーは宿屋『熊の家』に泊まりますか?

アーサー:「ふむ、ではそこに泊まることにしましょう」

セラマニア:多分ホテルか何かだと思いますけど、何階建てです?

AI:4階ですね。

セラマニア:全員泊まれます?

AI:可能です

セラマニア:宿泊代はアーサーにツケておいて下さい、報酬から引いてもいいですし。

今回は戦闘要員半分の18人を連れてきているので第零特務隊も含めると結構な大所帯ですが、

リバティースに関しては4~6人ぐらいに分散して部屋を取りたいですね。

ところで、朝か昼に出発したと思いますが現在の時刻は?

AI:現在の時刻は14時55分です。

セラマニア:アーサーが南西の町に行くのは明日ですか?

アーサー:「そうです」

セラマニアAI:今日はどこに行きますか?

アーサー:「特に予定はないですね」

セラマニア:「もし出かけるなら、防弾ベスト装備のセラマニア隊員数名を付けます。

敵襲があれば96式にボディーアーマー載せて駆けつけますので、ホテル側に向かって逃げ込んできて下さい。

私は別行動で、町の重要そうな場所を下見に行ってきます」

アーサー:「了解しました。そちらもお気をつけて。さあ、行くぞ!」

第零特務隊:「はい!」

セラマニア:「ちょっと待って下さい! 特務隊50人全員で町を練り歩くおつもりですか!?」

アーサー:「はい、そのつもりですが何か?」

セラマニア半AI:「全員で歩いたら目立つし、市民の心証悪化を招きかねませんよ?」

アーサー:「しかし……」

セラマニア:「爆発物で一網打尽にされる事だってあります。特務隊と言っても特殊部隊というほど精鋭ではないのですから、

町の各地にスナイパーを配置して警戒とか難しいですよね?

分散して警戒線を張るにしても、50人全員を目に見える範囲で置くのは市民からも警戒されますので、

ボディーガード数名程度に留めておいてください。

別個にセラマニア隊員数名も後をつけていくので」

アーサー:「了解しました。ではその方向で」

セラマニア:「お願いします、スナイパーを配置するにしても最低限ツーマンセル(二人組)で、定時連絡を取って下さい」

……と言いますけど、さっき失敗したばかりの私が言うのもなんですがアーサー自身の練度とか作戦能力低くありません?

AI:「……あー、私自身、戦争は初めてですしね」とアーサーは言う。

セラマニア:そう言えばこの人達内戦国家でも大帝国でもない平和な王国だった。

どちらにせよ私もトラック満載の自爆テロとかに詳しいわけではないですし、

かといって自分の想定しえない方法を敵が取らないわけではない、多重反語表現!

警戒はしなきゃいけませんね。

アーサー達の護衛を……ヘカテリーナとその他数名に任せて私はいつものごとくネメシスとプレイン姉妹を連れて町の重要施設を巡ります。

何かめぼしい施設はありますか?

AI:ベセウの町にあるのは『警察署』『消防署』『教会』です。

セラマニア:教会は神聖同盟系ではなく、正統政府系の教義を信じてる宗派ですか?

AI:はい。神聖同盟と正統政府の主な宗派、教義の違いとは『神への信仰』が違います。

神聖同盟の宗教観は『神は唯一絶対の存在であり、その教えは正義である』というもので、他の宗派や個人に対して寛容ではありません。

対して政府側の見解としては『神は唯一の存在ではない』というもので、『人間は皆平等』という考えです。

この二つの考えの対立により、両陣営間の政治関係は緊張状態になっています。

セラマニア:ベセウの町は多神教的解釈をしていると。

なら教会に入っても大丈夫そうなので、雰囲気だけ確認しておきます。

教会内の雰囲気はどんな感じですか?

AI:教会内は質素な造りをしています。教会の内装は木と石を基調としており、ステンドグラスが使われています。

では、神父さんに話を聞きに行きましょう。

セラマニア:いえ、椅子に座って数分ほど祈るふりをしてから外へ出ます。

一応偽装はしているつもりですが、教会内に銃を持ちこむのはまずい。

外へ出たら市場に出て、市場を見ます。

自由交易都市ですから色々あると思いますが。

AI:市場には色々な店がありますね。まずは武器屋へ行ってみましょう。

セラマニアAI:そうですね。

AI:この辺りの銃は全部旧式です。

店主「ああ、その辺は昔の名残でして」

セラマニア:「昔とは?」

店主:「今はこんなご時世でしょう? だから昔の武器を漁りに来る客が後を絶たないんですよ。ほら、そこにある銃なんかは一丁5万ルピアしますよ」

セラマニア:「5万ルピア? この銃は……」

AI::セラマニアが手に取った銃は第二次世界大戦時の銃で、『コルト・ガバメント』です。

セラマニア:「M1911A1……それも他社が生産したものではなくコルト純正品ですか」

店主:「お目が高いね、嬢ちゃん!こいつは今じゃ入手困難な代物だぜ!どうだい?気に入ったなら買ってくかい?」

セラマニア半AI:「いえ、遠慮しておきます。……サプレッサー付きの、新しめの拳銃は売ってませんか?」

店主:「サプレッサー付きか……悪いね、うちじゃ扱っていないんだ」

セラマニアAI:「そうですか……」

店主:「何かお探しかい?あんたみたいな若い子が使うのなら、小型のサブマシンガンの方がいいんじゃないかい?」

セラマニア:「それは間に合ってますので。……古い銃が売れるという事ですが、どういった人が買っていくんですか?

商人が自衛用に持つならわざわざ骨董品を選ぶ必要は無いと思うんですけど」

店主:「さっき昔の名残って言ったが、それはつまり昔の人は今よりも平和だったんだ。だから、銃なんていらなかった。

だが、今は違う。今じゃ銃を持つ民間人や商人は珍しくない、持っているだけで安心感があるからだ。それに、旧時代の兵器の方が今の物より信頼性が高い。

そういった需要があって、銃の骨董品には価値が付くようになったのだよ」

セラマニア:「理屈は分かりますが、そこでAKやM1911のコピー品やライセンス生産品に行くのではなく、

資料上の価値がある純正品をコレクションするのは貴族や成金商人がやる事では?」

店主:「それは偏見だね。私達のような銃愛好家はむしろ、古い銃の方が好きだよ。

そもそも、近代兵器だって、元を正せば昔の銃から発展したものだしね。

そう、例えばこのコルトM1900は………… コルト社が最初に作った自動拳銃で……」

セラマニア:実用的な銃の話かと思ったら銃オタクによる第一次大戦以前の話になってきました。

さすがにM1911以前の話となると、もう私にはマスケットや単発ライフルと区別がつきません。

「……ちなみに、マスケット銃や刀剣で武装した集団に心当たりはあります?」

店主:「無いね」

セラマニア:良かった、ルキニアの懐古主義者に武器流してたらどうしようかと

店主:「そんな事より、あんたも銃を持ってるんだろ? 何か買っていってくれよ!」

セラマニア:「といっても……古くて信頼性があって今でも通用する銃とは?」

店主:「これだな。ボルトアクション式ライフル『レミントンM700』」

セラマニア:「派生型のM24ではなく……市販用、狩猟や警察向けのモデルですか。

口径改造で様々な弾丸を撃てるらしいですけど、これは?」

店主:「この銃が撃てる弾丸は『.308ウィンチェスター』だ。

セラマニア:毎度おなじみ狩猟用でよく使われるやつ。

今の所ハンターをするつもりはありませんけど……ボルトアクションの狙撃練習用に買ってもいいかもしれませんね。

弾薬も手に入りやすいでしょう。

「いくらですか?」

店主:「一丁9500ルピアだ」

セラマニア:多分弾丸はAKと比較して……20ルピアくらいでしょうから、二丁19000ルピアと、

300発6000ルピア買います。

合計で25000ルピアですね。

射撃場でネメシス、プレイン姉妹と共にちょっと試し撃ちしますので、更に500ルピアも引いといてください。

 

~装備~

新規購入:

レミントンM700(.308ウィンチェスター弾)二丁

.308ウィンチェスター弾300発

 

~残高~

161万1500ルピア-2万5500ルピア=158万6000ルピア

 

~レミントンM700の適性数値~

セラマニア 41%

ネメシス 5%

アテナ 17%

ラピス 21%

 

セラマニア:ボルトアクション触るのは初めてですからね。

訓練用として拠点においておきます。

いずれ対物ライフルの狙撃チームとか作りたいですけどまぁ後の話でしょう。

さて、民間人でも銃を持っているという事は抜き身で持ってても怪しまれないと思いますが、

逆に言えばアーサーさんや私達がいつ撃たれるか分からないという事ですね。

市場で買い食いでもしつつ、町の人の雰囲気を確かめます。

AI:町を歩く人々を見ると、男女比は1:9くらいでしょうか。男性は老人が多く、女性は若い人が多いようです。

セラマニア:えっ、どうしてそうなったんでしょう。

AI:恐らく、男性の死亡率が高いのでしょうね。

紛争により大半の男性は外に出払うか、戦死していようです。

セラマニア:終戦後の復興が大変な上に少子高齢化していくやつ……

AI:そうですね。全体が疲弊している印象を受けます

セラマニア:これは内戦ですが、この中立都市自体が対外戦争中の内地みたいな状態になっているんですね。

それでも活気を失わず商売を続けている、続けられるというのは良い事です。

……そんな都市から私達は食料を大量に買い付けるわけですけど。

大きな商店に行って、30トン分の食料を50万ルピアで買えるかどうか交渉します。

元々その為に来たのですからね。

AI:セラマニアが店主にそう聞くと、店主は「ああ、それは大丈夫だ」と答えます。

セラマニア:あっさり交渉が纏まるって素晴らしい!

食料の内容はまぁ50万ルピア分で色々買ったとして……

引き取りに来るのはちょっと待って下さい、アーサーさん達の仕事が終わって帰るタイミングと合わせます。

では、次は衣類と燃料を15トンずつ買いたいのですけど、これはどこで買えば?

AI:それらは食料を買った商会から買えますよ。

セラマニア:ほう、手広い商売をしているところですね。

その商会の名前は?

AI:『バーレ・モーダル商会』です。

ベセウの町にて様々な商品を販売しています。

セラマニア:衣類と燃料15トンずつ買うとして……この町での目的は果たせました。

後はアーサーさん達が任務を終えるのを待つだけです。

今日は町で色々買った物を食べたりしつつホテルに戻って寝ます。

アーサーさん達はどうなってますか?

AI:アーサー達はこの日、町を散策して、夜に宿に戻った。

異常はなしだ。

セラマニア:でも敵は必ず居るはずなので要警戒ですね。

後、プライベートな買い物はお給料の分を使っているのでSL団の資金からは出してないです。

一応私自身にも給料は発生しているので、おごったりおごられたりもしてます。

今日はアイスクリームをネメシスと二人でシェアとかしましたねぇ! 間接キスです!」

ネメシス:「…………セラマニアが食べた後だ、ならば問題はない」

セラマニア:「はっ……では私は間接キス出来なかった……だと……!?」

悔しいのでそれに気づいた夜、部屋でネメシスと一緒に寝ます。

ネメシス:「むうぅ……」

セラマニア:ネメシスを抱き枕にして次の日を迎えました。

さて、アーサーさん達はここから南西の『クーラウの町』に向かうと思いますけど……

解放者連合が内ゲバしている最中なんですよね? 近くであるこの町でいくらかの情報は手に入ったと思うんですけど。

アーサー:「昨日収集した情報によれば、クーラウの町での解放者連合の内乱は現在『過激派』側が優勢のようです」

セラマニア:「デヴァステイターを傭兵として雇っている過激派と、練度の低い穏健派では……という事ですか」

アーサー:「なので我々は過激派の資金源を絶つ必要があるのです」

セラマニア:「資金源? デヴァステイターを直接叩くのではないのです?」

アーサー:「直接叩いたところで、彼らの資金源は消えませんよ。

ですから、彼らが資金源としている企業を潰す必要がありますね。

クーラウの町にある『カラバルカル』という会社を襲撃します。

セラマニア:「私、民間人は殺したくないのですけど、その会社はどういう企業なのです?」

アーサー:「企業ではないですね、正確には会社の皮を被ったレジスタンスだ」

セラマニア:「レジスタンス、つまり反正統政府のテロリストかマフィアという事ですか。そのカラバルカルは何をして資金を得ているのですか?」

アーサー:「非合法な武器の販売、それと、女子供を使った売春業だ」

セラマニア:「普通にマフィアしてますね。

……ちょっと待って下さい、そうなると私達も行かざるを得ないじゃないですか。

マフィアの建物の中に女子供が居るかもしれないという事でしょう?」

アーサー:「そうですね、正規兵と戦うのであればセラマニアさん達はギリギリまで手を出さないとおっしゃってましたが……

失念しておりました、セラマニア・リバティースとはそういう組織でしたね。

カラバルカル社を襲撃する作戦に限っては、手を貸していただけるとありがたいです」

セラマニア:「次からはそういう事はもっと早く言って下さい。

ちなみに、私達を襲った商人は薬を作る花を輸送すると嘘を吐いていましたが……

もしかしてカラバルカルは麻薬にも手を出していたりしますか?」

アーサー:「そうですねぇ。まぁ、あるかもしれませんね。あの花は幻覚作用が強いんです。通常は麻酔として使用されますが、間違った使い方をすれば麻薬にもなりえます」

セラマニア:「売っ払ってるとか自分で使ってるならまだしも、女子供を薬漬けにしていると厄介ですね。

下手すれば正気を失った子供と撃ち合いになるかもしれません」

アーサー:「その前に制圧しますよ」

セラマニア:「油断はしない方が良いですよ。マフィアのボディーガードって雑魚のチンピラではなく、

『国ですらうかつに手が出せない、裏社会で暗躍するボスの精鋭護衛兵』ですからね。

質の良いのだと防弾ベストや高価なサブマシンガン持ってるでしょうし、室内戦においては普通に私達と同格だと思った方が良いです」

アーサー:「なるほど……。ちなみに、その、セラマニアさん達は……」

セラマニア:「ええ、自分でも何言ってるんだと思いますけど、私達もセラマニア隊だけならマフィアの精鋭以上の力はあると思います。

96式で建物ごと吹き飛ばすわけには行きませんけど、シールドとボディーアーマーで突入しましょう。

フラッシュバンもありますしね!」

AI:ではそうしましょう。

セラマニアとアーサー達はクーラウの町に行きました。

セラマニア:30トントラックは一度ホテルに置いてもらって、

96式二台と防弾トレーラーに全員乗車してクーラウの町へ行きます。

町には穏健派の領域と過激派の領域があると思いますが、町はどんな感じでしょう。

AI:クーラウの町は現在、穏健派と過激派の領域に分かれています。

西側が穏健派、東側を過激派が支配しています。

アーサー達は西側から入り、穏健派と合流します。

「何て事だ」

アーサーは頭を抱える。

アーサー達はカラバルカル社に乗り込もうと思っていたのだが、その前にこの騒ぎである。

セラマニア:「何かありましたか?」

アーサー:「実は、今、この街でテロ行為が行われているのです」

セラマニア:「デヴァステイターですか?」

アーサー:「えぇ、奴らは町中で銃を乱射し、この辺りを破壊しています」

セラマニアAI:「何が目的なんでしょう」

アーサー:「分かりません……ただ、奴らが使う銃には奇妙なマークが刻まれているらしいです」

セラマニア:「どのような?」

アーサー:「マークの形は『剣と盾を持った獅子』だそうです。」

セラマニア:ルキニア帝国やアゼルシア王国の紋章に、同様の物はあります?

AI:ありません。

セラマニア:帝国の懐古主義者か、アゼルシア系であるデヴァステイター古来の物かと思いましたが、知らない派閥の紋章ですね。

ともあれ一人二人とっ捕まえて聞き出しましょうか、もちろん爆発物を警戒して。

……私達、RPGや爆薬を警戒してばかりな気がしますが、やっぱりそういうのって効果的なんですね。

正面からの機関銃の撃ち合いなら勝てますし実際勝ってきましたが、不意打ちと爆発物はどうしても被害が出ます。

警戒して行動しましょう。

敵味方の戦力はどんな感じです?

AI:味方側である解放者連合穏健派の数は『500人』。

敵である過激派とデヴァステイターの数は『推定1000人」

味方側の銃火器は『M4A1』。

敵側は『AK-47』。

敵はRPG-7を持っている可能性がある。

セラマニア:穏健派の領域を荒らしている獅子マークのデヴァステイターは何人ですか?

AI:獅子マークのデヴァステイターは確認出来るだけで『50名以上』です。

セラマニア:同じ解放者連合、と言っても話し合いで解決出来るなら戦争してませんからね。

一応交渉をして、民間へのテロ関連でも止めてもらえるよう頼んでおきますが望み薄でしょう。

このクーラウの町で戦ってる穏健派の指揮官は誰です?

AI:この戦線の穏健派の指揮官は『エマヌエル・ローエンシュタイン少佐』である。

セラマニア:ローエンシュタイン少佐にその件を伝えた上で「あの獅子マークの敵は穏健派の正規兵で対応出来ないのですか?」と聞く。

ローエンシュタイン:「無理だな」と答える。

「理由は、まず、連中は我々とは違う組織体系を持っているからだ。我々は上からの指示に従うが、ある程度自分達で意思決定が出来る。だが奴らは違う。奴らには明確なリーダーがいる。そしてそれは我々の上にいる者達より強い影響力を持つ人物だ。過激派の代表、『ヨナダン・ジェルキン』は穏健派のオジマン代表と違い、対外的な発言力もある」

セラマニア:「過激派が優勢なのは分かりますが、今町を荒らしているのは雇われのデヴァステイターでは?」

ローエンシュタイン:「テロリストは過激派の構成員ではないんだ。だから過激派は自分達の手を汚さず、雇ったテロリストに破壊工作をさせている。我らとデヴァステイターが戦い、双方が疲弊し、過激派が全てを倒して利権と民心を手に入れるのが奴らの目的だろう」

セラマニア:「悪党けしかけた上に、マッチポンプでテロリストを倒す手柄を民に見せつけようというのですか、姑息ですが理にはかなっています」

……これマフィアっていうより、マフィアを敵国にけしかけてから後で手を切る国家政府のやり方では?

滅茶苦茶有効な奴じゃないですか、私でもそうしますよ。

ローエンシュタイン:「故に防衛はするが、ただでさえ少ない兵をデヴァステイターだけに振り向けるわけにはいかん。

例えテロリストが今この瞬間に人を殺していたとしても、我々が敗北してこの町から撤退すれば蹂躙されるのはこのクーラウの民全員なのだ。

私は市民に石を投げられようとも、全体的な勝利で過激派とテロリストをこの町から叩き出す方を選ぶ。

セラマニア:何でしょう、同じ少数を犠牲にするタイプでもリシャールよりはるかに好感が持てますねこの人。

そういうわけならお助けするのにやぶさかではありません。

「では……定数外の傭兵が獅子マークのテロリストを勝手に倒すのは問題無いわけですね?」と笑みを浮かべながら言います。

ローエンシュタイン:「ああ、そういうことなら問題ないな!」

セラマニア:「偶然にも通りがかりの傭兵が戦い、重要書類以外の武器や物資をテロリストから奪うかもしれませんが気にしないで下さい」

ローエンシュタイン:「そうだな、無線が混線して傭兵に敵の情報を送ってしまう事もあるやもしれん」

セラマニア:よーし、これでこちらも雇われの兵なのは同条件ですよデヴァステイターさん。

兵数自体は負けているので油断出来ませんが、爆発物乱射とか市民の盾とか使わない限り私達に勝てると思わない事です。

何故なら……私は念には念を入れますからね!

「アーサーさん、カラバルカル社襲撃の前にちょっとした前哨戦です。

第零特務隊の全車両も使って敵を殲滅しますが、それでよろしいですね?」

アーサー:「問題ないです」

リリアンヌ:「では、第零特務隊を出動させます。デヴァステイターの鎮圧こそ我々の本懐でありますから」

セラマニア:「ローエンシュタイン少佐、町中で既に人が居なくなった地域とかありますか?」

ローエンシュタイン:「ふむ……町中で民間人を誤射せず、開けた場所となると……公園があるな。

位置は町の南、川のすぐ側だ」

セラマニア:「軍の無線で、追い立てられた市民が公園に集まっているという偽情報を流せますか?」

ローエンシュタイン:「ああ、協力しよう」

セラマニア:「敵を公園に追い込み、96式と第零特務隊の車載機銃で一網打尽にするいつもの作戦です。

もちろん公園に市民など居ない事がバレると敵は逃げてしまうので……久しぶりにアレ、やります」

とセラマニア隊の皆に向けて言います。

ヘカテリーナ:「あ、はい、わかりました」

エレクトリカ:「なるほど、そういう事か、わかった、任せておけ!」

セラマニア:「久しぶりだからもっと驚くかと思いましたが……割と皆冷静ですね」

ヘカテリーナ:「セラマニア様の事ですから、きっと大丈夫ですよね」

セラマニア:「『最初の時』よりははるかにマシですよ」

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