――第九話――
前回までのあらすじ:
難民から始まり、盗賊退治の団体として始まったセラマニア率いる部隊はセラマニア・リバティースを名乗る総勢162名の武装組織となった。
リザード団との戦い、帝国懐古主義者の中世&近世兵との戦い、盗賊ボスとの戦い、自国保守派と繋がりのあった人肉生産盗賊との戦い。
両親の仇でありながらも、その屈折した主義によりセラマニアを陰陽問わず保護している神聖同盟大佐こと帝国皇族リシャールとの再会。
彼が率いる特殊部隊リベリオン隊との共同護衛にて解放者連合穏健派は神聖同盟と連携する事となった。
そしてアゼルシア王国貴族アーサーと、その配下である孤児出身のリリアンヌ達第零特務隊。
彼女たちの訓練を請け負い、最終的に王国系反帝国テロリスト組織のデヴァステイターと本拠セランピアの町で激戦を繰り広げた。
そしてデヴァステイターが解放者連合の過激派と繋がっている事を知ったセラマニア達は、
敵の資金源を断つべくカラバルカル社を襲撃したものの、社長のカラバルカル・アンデルセンには逃げられてしまう。
過激派とデヴァステイターの攻撃により第零特務隊一名と96式ⅡA型を失ったセラマニアは、
敵の手に落ちたクーラウの町を奪還し、撤退中行方不明になった第零特務隊を救出する為リシャール達と共に中立都市ベセウにて集結する……
セラマニア:というわけでやって行きましょう。
なお今回よりAIさんの名前を『GM』に変更します。
何故ならAIさんが上手く話を繋げてくれない問題の一つに「AIって書いたら機械のAIとして振る舞う」というのがあったからです。
なのでTRPG風にGMって呼んだ方が上手くシナリオ作ってくれるはずです……よね?
GM:はい、分かりました。
前回までの流れを纏めるとこんな感じですね。
・セラマニアが解放者連合の過激派に襲われる。
・セラマニア達が応戦するも、96式ⅡA型が破壊される。
・第零特務隊が行方不明になった為、救出作戦を行う。
・セラマニアはリシャールに救われ、リシャールはセラマニアを大切に思っている。
セラマニア:最後は認めたくないけど、世の中金と権力が無ければ人助けも出来ませんからね!
靴を舐めるぐらいしてやりますよ、でも結婚はしません。
GM:はい、では続きから始めていきます。
GM:まずは合流後の行動から決めましょうか。
リシャールはベセウの町に到着しました。
オジマン代表による増援部隊も来ています。
リシャールの部隊は総勢『400名』、解放者連合穏健派の部隊は総勢『200名』です。
ローエンシュタイン少佐は脱出に成功し、『200名』が行動可能です。
リシャール:「待たせたセラマニア。
今兵達を町の宿に駐屯させている。
私はこれから兵站を確保し、ここを拠点にクーラウの町へ進撃する。
その間に君の部隊とローエンシュタイン少佐が連携出来るようにしておいてくれ」
ローエンシュタイン少佐:「承知しました、大佐殿。
さてセラマニア殿、昨日はあれだけ恰好をつけておきながらこのザマだ。
申し訳ないが、アーサー殿達の捜索は我々も協力させていただきたい。
元はと言えば私の責任でもあるのでな……」
セラマニア:もちろん、私も穏健派の兵には逃がして頂きましたから、こちらもクーラウ奪還のお手伝いをします」
ローエンシュタイン:「うむ。
我々は最低限の兵をベセウの町に駐屯させつつ、残りの兵を率いてクーラウの町へ向かう。
町の大部分は既に敵の手に落ちたとはいえ、一部の兵がまだ抵抗していると聞く。
もしかしたらアーサー殿達もそこで孤軍奮闘しているかもしれん。
我々は町を半包囲する形で展開し、中の友軍を救出する」
セラマニア:「我々の装甲車が一台、敵のピックアップ機関砲に撃たれて破壊されました。
敵が戦闘車両を配備しているとは情報にありませんでしたが、それも穏健派から出た裏切り者による情報かく乱ですか?」
ローエンシュタイン:「おそらくそうだ。
奴らは我々穏健派の動きを察知すると、すぐに攻勢を仕掛けてきた。
君達がやった獅子マークの掃討やカラバルカル社襲撃に関しても、最初からある程度情報は漏れていたと考えるべきだろう。
また、貴女がリシャール大佐と深い仲である事や、大佐が帝国貴族である事も知っているようだ。
あるいは、君達を銃撃戦に紛れて暗殺しようとした可能性も否定出来ない」
セラマニア:「上手く行ってたと思ったら、全て敵の手のひらの上ですか。
慣れていますが、そろそろその横っ面をグーでぶん殴ってやりたくなりましたね。
……第零特務隊が確保していたカラバルカルの弟、アスター・アンデルセンはどうなりました?」
ローエンシュタイン:「彼は解放者連合で保護した。
彼もやはり過激派と繋がっていたようで、今回の事件ではかなりの情報を流してくれたよ。
今はこの町に設営した穏健派の本部にいるはずだ」
セラマニア:「ベセウは中立都市のはずですが、これだけの部隊が集まると市民の心証はどうでしょうか……」
ローエンシュタイン:「残念だが、そうは言っていられない状況だ。
とにかく、まずはクーラウの町を取り戻す事が先決だ。
我々とセラマニア殿の部隊は別行動になる。
セラマニア殿は町へ進軍後、各個撃破で町の敵を殲滅して貰う事になると思う。
リシャール殿の本隊は正面から突入する為、君達は別部隊と共に敵を側面から遊撃してもらう」
セラマニア:「えっ……あっ、はい、了解しました。
ではリシャール大佐に軍用無線機と戦闘車両の配備を確認しておきますね」
……いや正面突撃って、もしかしてあの人本当に怒ってるんじゃないでしょうか。
ちょっと聞いてみましょう。
リシャール:「…………。セラマニアか? 何か用かね?」
セラマニアAI:「リシャール、あなたの部隊が町に突入した後はどうするんですか?」
リシャール:「もちろん兵と町の住民を救出した後、そのまま町を占拠している敵に総攻撃をかけるつもりだよ」
セラマニア:「私達が避けてきた正面からの対等な殴り合いをするというのですか……」
リシャール:「あぁ、もちろんだとも。
その為に我々は来たのだ。
この身が朽ち果てようとも、必ずやこの手で同胞を救う。
それが私の使命であり、私の意思だ」
セラマニア:「本音は?」
リシャール:「……正直に言えば、私は今すぐにでも君の部隊を後退させて、セランピアに避難させたいと思っている。
君は私にとって、何よりも大切な存在なのだ。
例え命に代えても、君を守りたい。
だが君が戦うというのなら私は止めない。
そして共に戦おう。
私が守るべき者達の為に。
そしてデヴァステイターどもは皆殺しにしてやる。
セラマニアを暗殺しようと企んだ報いだ、過激派のヨナダン・ジェルキン共々奴らの屍を踏み越えて行こうじゃないか」
セラマニア:「時折、一番私の存在価値を保証しているのが仲間達ではなくリシャールなのではと思う事があります。
恐らく正解なんでしょうけど、殺しにくくなるのでもうちょっと親の仇っぽい悪役で居て下さい」
リシャール:「努力はしよう。
まず手始めに、クーラウの町を制圧して過激派の連中を根絶やしにするところを見るといい」
セラマニア:「そうですね! 村を焼いて皆殺しにする事にかけてはあなたはこれ以上ない実績がありますからね!」
リシャール:「その通りだ、セラマニア。
なお今回我々の装備は歩兵戦力の他、いくつかの装甲車両を用意している。
戦車、装甲車、自走砲、支援車両等々。
これで奴らを蹂躙してやろうではないか」
セラマニア:「神聖同盟の車両って、どんなのがあるんです?」
リシャール:「迫撃砲搭載型のLAV‐Mは以前リベリオン隊が使ったのを見ているな?
それと96式装輪装甲車に関しては少数が配備されている。
BMPシリーズの方が数は多いな。
そして戦車が『90式戦車』と『74式戦車』。
これらは既に運用を開始している。
どちらも優秀な兵器だ」
セラマニア:「前々から思ってたんですけど、何でリシャールもアーサーさんも日本製の武器なんか当たり前のように持ってるんですか。
あの国、まだ武器の輸出はあまりしてないはずですよ」
リシャール:「実はなセラマニア。
私はルキニア帝国皇族として日本企業とも取引がある。
日本製の武器がこの内戦で使われているのは、そういう理由もあるのだ。
日本政府の建前としては、我々が日本の技術を盗んで使っている事になっているが。
実際は普通に老朽化した物を買っている」
セラマニア:「でもお高いんでしょう?」
リシャール:「ああ。
特に『90式戦車』はルキニア帝国が最初に輸入した時は100億円に近い値がついたそうだぞ。
今はコピー……という建前のライセンス生産をして4億くらいまで下がったらしいが。
あれは山岳や丘陵地帯ではなく、ルキニアの平地で使用出来るからなぁ」
セラマニア:「素直にレオパルトⅡとかT‐72じゃダメだったんですか?」
リシャール:「好みはともかく、ルキニアは規格を統一しようとして失敗した国だ。
大帝国とはそういうものだよ、領土と軍隊を拡張していくといずれはその辺りが行き詰まるものだ。
ちなみに西洋諸国の武器が流れているのも知っていると思うが、
表向きには型落ち品以外は輸出されていない事になっている、ルキニアにもこの国にもな」
セラマニア:「それでいて、アーサーさんからの情報を聞くに……軍事企業が儲けているというよりも、
戦争で資源と人的資源を浪費する事の方が問題だという事ですね」
リシャール:「その通りだ。
実際この内戦で各戦線が膠着しているとはいえ、 皆かなり消耗している。
世界各国も軍事品の輸出で軍事企業の一部は儲かるだろうが、貿易と人道的支援に関してはむしろ国家規模で赤字だろうね。
軍事産業で儲ける方法はいくらでもあるが……結局それは短期的には国の富になるかもしれないが、長期的に見れば国力を低下させてしまう。
この国とルキニア帝国に流れた各国の装備は研究され、我々の武力になる。
今頃先進国どもは焦っているはずだ、食料や貿易品が入ってこずに自分達が輸出した兵器がコピーされていくのだからね」
セラマニア:「もしあなたがルキニアの皇帝になったら、武力による戦争を止めてくれるとありがたいのですが、どうせそうはなりませんね!」
リシャール:「セラマニア、人を効率的に殺す方法というのはな、『恐怖』を植え付けることだ。
『暴力』を振るうのは簡単だが、『正義』の名のもとに『恐怖』を与えるのは難しい。
正義を叩きつけても相手は『反感』を持つだけだ。
君は私の事を暴力的な人間だと思っているようだが……そんな事はない。
私は私の敵に『飢え死にの恐怖』という物を与える事で、間接的に平和を作っていこう。
その為の解放者連合の吸収、地下資源とエネルギー資源を使った経済圏の構築。
それが私の仕事であり使命なのだよ。
まあ君達セラマニア・リバティースは別だけどね。
君達は難民による正義を執行する部隊になると良い」
セラマニア:「言いたい事は分かるし納得も同意もしますが、賛成はしません。
何で武力闘争で苦しんでいる私達が、武力より効率的に人を殺せる経済戦争の手下になんなきゃならないんですか。
やるとしても内戦が終わったら、私達を生かしてくれた難民キャンプを作る側にでもなりますよ」
リシャール:「それで起業して、経済戦争に参戦するのかな?」
セラマニア:「それ以外の道が無さそうなので困ってるんですよねぇ!
もうあのモエカフェでメイド喫茶チェーン店作って政治経済からは逃げたい!」
リシャール:「メイドは正義だ、君がそうしたいというのなら私は週一でモエカフェのお得意さんになろう」
セラマニア:「地味にリアルな数字を出さないで下さい、後私のメイドに手を出すな。
……で、話を戻しますけど私達セラマニア隊には何の車両を回してくれるんです?」
リシャール:「そうだな、君達の車両はM1エイブラムスとT-72BM。
そして軍用ドローンの3台でどうかな? 歩兵用火器は好きなだけ持っていくといい。
それと戦闘服はこちらで用意しよう」
セラマニア:「待って、待って、そんなの渡されても使いこなせません。
というかM1エイブラムスとT‐72あるんじゃないですか。
それは今まで乗って来た兵に使わせてください。
私達には96式Ⅱとか、もしくは丈夫で安い装甲車とかで結構ですので」
リシャール:「君の言う通りだな。
装甲兵員輸送車を手配させよう、車種は『LAV-25A2』だ」
セラマニア:「アメリカ製の装甲車ですね、迫撃砲搭載のM型ではなく25ミリ機関砲を搭載した通常型の……A2って何でしたっけ。
ええと……暗視装置付きのやつですか。
乗員は3名と、6名搭載可能……」
リシャール:「そうだ、LAV系は神聖同盟が多く所有している。
解放者連合は戦車の保有台数が圧倒的に少ない。
だからLAVは対歩兵戦用の車両として人気なんだ。
A2型は14.5ミリ弾を防ぐ装甲を持っているので96式Ⅱより防御力は上がっている、安心してくれ」
セラマニア:「了解しました。
中立都市の近くで射撃訓練するとまずいので、行軍しながらやります。
他に何か気を付ける事はありますか?」
リシャール:「特に無い、君達は好きにやっていい。
しかし、君達はどれぐらいの戦力を投入するんだ?」
セラマニア:「96式ⅡB型と、新しいLAVにセラマニア隊が乗ります。
後は防弾トレーラーに団員達が乗りますから……そうですね、セラマニア隊8名とSL団戦闘要員が20名で、28名です。
残りは本拠点で新人達を訓練してますよ」
リシャール:「なるほど、ではこちらのリベリオン隊と共同で遊撃に当たってくれ」
セラマニア:「リベリオン隊はあなたの親衛隊として護衛を行わなくていいんですか?」
リシャール:「彼女らは私が居なくてももう十分に強い。
それに私の目的は町の奪還ではない、あくまで町を占拠している敵を排除する事にある。
私情抜きにしても我々は町を解放する為に来たのであって占領しに来たわけではない。
クーラウの町はオジマン代表が穏健派の兵を駐屯させる事だろう」
セラマニア:「了解しました……いや、そうでもないですね? まるでリシャールは親衛隊抜きでも死なないかのような口ぶりですよ」
リシャール:「ははは! その通りさ、私は死ぬつもりは無い。
君達は安心して事に当たりたまえ」
セラマニア:「まぁそういう事なら、喜んでリベリオン隊と再び仲良く(意味深)させてもらいますよ」
……という事になりましたが、本当なら新兵とか帝国兵のお二人とかも連れて来たかったですね。
でもあの二人が居ないと新兵の訓練が進まないんですよ。
いきなり賊退治でもなく本格的な市街戦とか、新兵全滅してもおかしくないです。
なのでリベリオン隊の力を借りてどうにかしたい、願望!