GM:さて、セラマニア達は病院での戦闘に突入するわけだが……まずはどのように動きますか?
セラマニア:例の如くボディーアーマーとシールドを用いて室内をクリアリングしたいのですが、
敵の装備はAK系なんですよね?
GM:そうですね。アサルトライフルの部隊がいるようです。
セラマニア:近距離でどの程度効果があるのか分かりませんが、シールドが貫かれる恐れがあります。
出来るだけ遮蔽物に隠れて行きましょう。
練度の高いセラマニア隊とリベリオン隊が前衛に立ってクリアリングしつつ、
SL団員や穏健派の一般兵達に市民を避難させます。
GM:了解しました。
セラマニア達が病院内に突入を開始した頃、病院の中庭で激しい銃撃戦が行われていた。
過激派の兵士達が反乱兵や脱走兵と撃ち合っており、その騒ぎに乗じて市民は逃げ出している。
セラマニア達は市民を保護しつつ病院の制圧を行う。
穏健派の兵達はセラマニアの指示に従い、市民を保護していく。
セラマニア:戦況はどんな感じですか?
GM:過激派が優勢かな。
セラマニア隊は応戦しつつも後退して行く。
病院の見取り図を確保出来たものの、室内戦でアサルトライフルを使われている為、劣勢である。
また、他のSL団隊員にも軽傷者が出始めたようだ。
セラマニア:病院内の各部屋やベッドには、まだ市民が残ってますよね?
GM:はい。残っている人達は、貴方達の言うことに従っていますよ。
穏健派の兵によって後方へ移送されていますが、まだ室内には民間人が残っています。
治療が必要な者や持病のある者も居るでしょう。
セラマニア:今まで民間人を殺さずに来ましたが、スタングレネードを使わないとこちらにも死人が出ます。
出来るだけ室内の病人を確認するようにはしますが……
「全隊、スタングレネードの使用を許可する! スタングレネードの使用を許可!」
GM:はい。では、貴方達はスタングレネード、フラッシュバンを使用し始めます。
敵が籠る室内に投擲されたスタングレネードは炸裂し、強烈な閃光を放つ。
過激派の兵は視界を奪われ、一時的に行動不能になる。
しかし……民間人の重傷者や重病人もそれを食らい、意識を失ってしまう。
恐らく死んだ者も居るであろう。
セラマニア:「突入! 突入! まだ生きている民間人は後方に運んでください、この状況で病院の設備は使えませんからね!」
GM:了解した。すると、後方から医療班の部隊が走って来るぞ。
まだ息のある民間人は後方へ運ばれていく。
セラマニア達は病院内を制圧していき、やがて地下にある倉庫まで辿り着く。
そこには非戦闘員の医師や看護師の姿があった。
彼らは突然の事態に怯えており、セラマニア達は彼らを落ち着かせながら話を聞く。
セラマニア:「すみませんが、民間人の治療をお願いします!
病院内では戦闘が続いているので、この方達について行って民間人の治療をお願いします。
兵士達の治療は後回しで良いです!」
医師:「わっ、わかりました」
GM:そう言って医者を後方へと連れて行った。
セラマニア隊は途中、負傷した兵士を回収したりもしながら地上に戻り始める。
病院の外でも戦闘が行われているようで、過激派の兵が病院を目印に集まってきているようだ。
今は装甲車部隊が何とか食い止めているが、何かしらの対策を練らねばならないだろう。
セラマニア:「民間人を保護して病院から撤収します。
病院に敵が集まってくれるなら、そこに釘付けにしておいて後回しにすればいいです。
病院ごと吹き飛ばすわけにはいきませんからね。
敵の反乱兵や脱走兵も連れて行きます」
GM:セラマニア達は病院から出る。
辺りの戦況は悪化しており、既に味方の数より敵の数の方が多いように見える。
病院から出て来たセラマニアを見て、解放者連合の兵士が声を上げる。
穏健派兵士A:「セラマニア隊だ、援護しろ!」
GM:63式装甲車の部隊に援護され、セラマニア隊とリベリオン隊は病院からの脱出に成功する。
民間人や敵の脱走兵などを連れて後方へ下がろうとしたのだが……
突然敵の脱走兵が民間人に向かって銃を乱射し始める。
セラマニア:「っ! 撃て、あいつは敵だ!」
と言って民間人を殺し始めた敵兵を撃ちます。
GM:敵兵は「ヨナダン・ジェルキンの為に!」と叫びながら身体中を撃たれて即死します。
セラマニア:「くっ、戦場で何が正しいやり方なのか分からない……最初から敵を皆殺しにするしかないのですか!」
と思わず仲間達の前で叫ぶ。
ヘカテリーナ「セラマニア様……」
GM:セラマニア隊の隊員達が不安そうな顔を浮かべるが、そんな中ヘカテリーナが声を上げる。
ヘカテリーナ:「もしそうであれば、先程のデヴァステイターが改心する機会も永久に失われていた事でしょう。
セラマニア様は間違っていないはずですよ」
バルバロッサ:「だがこいつらは危険過ぎる。
戦時条約云々を抜きにしても、民間人を巻き込むような敵はここで殺しておくべきだろう」
セラマニア:「……私は守りたいものを守るだけと言いました、それは曲げるつもりはありませんよ。
装甲車部隊の隊長さん、敵の捕虜と民間人に関してはどこに置いておくつもりですか?」
装甲車部隊隊長:「え? あぁ、とりあえずは町の外に設置した陣地に送って、それから負傷者の救護に当たる予定ではありますが……。
セラマニア殿はどうされるつもりですかな?」
セラマニア:「病院に陣取られたら持久戦になります。
私達は他の戦線に向かいたいのですが、ここの戦線維持と敵に圧力をかけるのは任せてもよろしいですか?」
装甲車部隊隊長:「分かりました! お気をつけて!」
セラマニア:「ありがとうございます。
セラマニア隊、リベリオン隊は軽傷者を治療しつつ他の戦線の遊撃に回りますよ。
無線でリシャールに、今どの方角に向かえばいいか聞きます」
リシャール:「セラマニアか、そちらの状況を教えろ!」
セラマニア:「北東部の敵は病院集まって立てこもりつつあり!
今は装甲車部隊で圧力をかけていますが、中の民間人ごとは撃てません。
ここは後回しにして、私は他の戦線に向かいたいのですがどこへ行けばいいです?」
リシャール:「こっちの北西部はもうすぐ終わる、そしたら南部へ向かうぞ。
南部は少し苦戦しているらしい。
お前達の部隊は左翼の敵を抑えてくれ、南東部だ」
セラマニア:「了解しました、気を使ってくれてありがとうございます!」
リシャール:「気にするな。
リベリオン隊は引き続きセラマニア隊の指揮下でアーサー殿を救出せよ」
バルバロッサ:「はっ!」
GM:セラマニア達はアーサー達が居るであろう南東部の戦線に向かう。
南東部の戦況は膠着状態になっている。
敵は歩兵中心の部隊を2つ配置し、その後方に戦車を配置している。
こちらは装甲車両を1台持っているだけだ。
ヘカテリーナ:「状況は最悪ですね……この戦力差だと正面突破は難しいです」
バルバロッサ:「確かに厳しい状況ではあるが、リシャール様が来るまで耐えれば勝ちですね」
セラマニア:「連合は穏健派も過激派も戦車が少ない、という事はあれを潰せれば大きな打撃となります。
味方の装甲車両と、敵の戦車の型は――」
GM:味方の車両が『74式戦車』。
敵の車両は……『T-55』。
セラマニア:……勝てるのでは?
戦車の性能ではそもそも開発時期や世代の開きがありますし、T-72だったらともかくこれだけ古いとRPGでも対抗出来そうです。
「こちらセラマニア隊とリベリオン隊です、74式の車長さん聞こえますか」
74式車長:「はい、何でしょうかセラマニア隊の皆さま」
セラマニア:「障害物に隠れつつ、敵を開けた場所に誘導してT-55を撃破したいです。
私達は96式ⅡとLAVで敵歩兵と撃ち合いますので、戦車が歩兵の援護に前進して来たらそこを仕留めて下さい」
74式車長:「承知いたしました、ご武運をお祈りします!」
GM:敵のT-55はセラマニア達が増援に来たのを見て、撃ち合う前から歩兵支援の為前進してくる。
セラマニア:「散開散開! エレクトリカは私と一緒にRPGを持って、セラマニア隊は側面に回り込みます!
リベリオン隊は74式に随伴して支援しつつ援護と敵歩兵への攻撃を!」
バルバロッサ:「セラマニア隊了解した。
リベリオン隊各位聞いた通りだ、74式の支援を行いながらセラマニア隊が側面を取るのを支援しろ。
対戦車ミサイルを持っている者はいるか?」
MP40娘:「えーっと、ちょっと待ってね……あったよ。これを使えばいいかな」
バルバロッサ:「よし、リベリオン隊は各個撃破に気を付けてくれ。
セラマニア隊も出来るだけ多くの歩兵を倒して欲しい」
セラマニア:「……そう言えばリベリオン隊も対戦車兵装持っていたんですね、ドラゴンとかです?」
バルバロッサ:「そうです、よく当てましたね。
ジャベリンは手に入りませんでしたが、イラン製のが流れてきた。
T-55なら正面から装甲を貫通出来るはずだ」
セラマニア:「では私は側面から狙ってみます。
でも歩兵隊を優先して片付ければ良いのですよね?」
バルバロッサ:「ああ、無理せず74式と私達に任せてほしい」
セラマニア:「了解です、では皆さん行きますよ!」
敵戦車の側面に移動しつつ、建物の中に散開して敵の歩兵隊と撃ち合います。
96式ⅡとLAVは敵が居そうな場所に機関砲を叩き込んでください」
オケアノス:「敵は多分路地裏にいると思うけどなぁ……」
セラマニア:「まずは道路沿いに、向かい側に機銃掃射です、裏路地はその後にグレネード持って突入します」
GM:オケアノスとアイギスにより、通りの向こうにある敵歩兵に機銃掃射がなされる。
そしてその瞬間、建物の影に隠れていた敵にエレクトリカがRPGの榴弾を放った。
敵は弾け飛び、敵兵達は混乱する。
セラマニア:敵戦車の位置を確認します。
GM:T-55の位置はセラマニアから見て2時の方向に居ます。
当然向こうからセラマニア隊が見えるので、敵戦車は砲塔を回転させ始めるでしょう。
セラマニア:「全員後退!」
と叫びつつ、私はRPGをT-55に撃ち込みます!
GM:セラマニアが放ったRPGはT-55の正面装甲に命中する。
しかし貫く事は出来ず。
セラマニア:「建物を盾にしつつ全速で後退します、リベリオン隊と74式戦車はどうですか?」
GM:既にこちらに向かってきています。
一方その頃、リシャールの戦車隊は北西部を攻略し南部方面へ向かってきていた。
だがまだ90式戦車が到着するまでには時間がかかる。
敵のT-55はセラマニア達の後退を見て追ってくるだろう。
74式車長:「セラマニア様、射線が確保出来ません!」
バルバロッサ:「こちらにおびき出してくれ!」
セラマニア:「無茶言わないで下さい! ……と言いたいところですが言っても仕方ありません、
私はRPGを撃ち込んで相手をおびき寄せます!
他は車両と共に後退、対歩兵戦を重点的にやって下さい!」
敵軍はセラマニア達が逃げるのを確認する。
T-55はセラマニアを追い、歩兵隊は他のセラマニア隊員の下へ向かった。
セラマニア:「建物に隠れて……ああ、言い忘れてました。
後方の確認……ヨシッ! RPG!」
GM:セラマニアは後方から迫って来るT-55に振り返り、対戦車ロケットランチャーの弾頭を放つ。
HEAT弾は戦車に命中したが、致命傷には至らなかった。
セラマニア:「あれ絶対中身T-72じゃないですか! 第一世代相手だったら普通効きますよ!」
と悪態を吐きながら全力でリベリオン隊の方にダッシュします、どうせ一撃死ならボディーアーマー脱いでくれば良かったですね!
GM:T-55の主砲は発射され、セラマニアの近くに着弾します。
破片が飛び散り、セラマニアは爆風を受けて思わず地面に伏せてしまう。
1ダメージ受けてください。
セラマニアAI:1点しか減らないんですけど!?
GM:ボディーアーマーで防げました、でも粉塵に咳き込んでいます。
セラマニア:「グハァッ……ハァッ、ハァッ……ば、バルバロッサー!」
バルバロッサ:「放て――ッ!」
GM:MP40娘の放ったドラゴン対戦車ミサイルがT-55に突き刺さる。
バルバロッサ:「やったか!」
セラマニア:「マジでそういうの止めて下さい!」
GM:ミサイルはT-55の装甲を貫通し、T-55は撃破された。
中の乗員は燃え上がる戦車から脱出しようとしたが、炎に焼かれつつ銃撃によって倒れた。
戦車が撃破された事によって過激派の兵達は混乱し、穏健派の兵士達が上げた歓声を聞いて、敵兵は逃げ出す者が続出した。
74式戦車はそれを追撃し、逃げ遅れた者達を射殺しながら道を切り開いていく。
セラマニア:「死ぬかと思った……」
バルバロッサ:「セラマニア、ご無事ですか?」
セラマニア:「私達、生身で強いから戦車不要論者に片脚突っ込みかけてましたけど、少なくとも戦術レベルでは戦車要らないとかもう言いません。
あんなの歩兵からしたら巨大ロボットと大して変わりませんよ……」
ヘカテリーナ:「怪我をされたのですか!? 早く治療を!」
セラマニア:「かすり傷です、ボディーアーマーを着ていなければ即死だったかもしれません。
しかし戦車は鈍足の盾に非ず、機動戦……つまり浸透戦術や電撃戦で真価を発揮します」
ヘカテリーナ:「えぇ、セラマニア様の仰る事は理解できております。
戦車とは防御兵器ではなく攻撃兵器であるべきという事は」
バルバロッサ:「敵陣を切り裂きつつ前進し、その穴を機械化歩兵が埋めていく。
つまるところ……我々はまた走らねばならないという事です」
セラマニア:「車両があるだけマシなのですけどね! なので全員乗車、74式の後を追いますよ。
すぐに降りて随伴歩兵として展開し、戦車を守ったり守られたりしながら敵陣へ浸透します。
敵陣の後方に出たらそこに陣地を築きつつ包囲です。
……リシャールとローエンシュタイン少佐は今どこに居るんでしょう?」
GM:二人は北西部を制圧し、北東部の病院はローエンシュタイン少佐が出向いて制圧を完了した。
民間人の被害はセラマニアが大部分を保護した為ほぼ無く、ローエンシュタイン少佐の部隊の損害も無い。
ただ、リシャール隊は74式戦車の一輌が大破し、戦車は90式3輌だけで南部へ向かっている。
セラマニア:あちらも大変そうですね。
ここまで来て死人を出すつもりもないですし、第零特務隊もちゃんとお助けしますよ。
74式戦車と共に進撃し、敵陣をぶち抜きます。
GM:では君達が進んでいくと、敵の反撃が激しくなる。
敵の装備はAK系の他、旧式のRPG-7など。
セラマニア:「戦車長、下がって下さい! リシャール聞こえますか、迫撃砲の支援を要請します!
方位445、地点ロの二!」
リシャール:「こちらリシャール、了解した。
これより支援射撃を行う、退避してくれたまえ。
迫撃砲部隊、位置につけ! 撃ち方用意……撃ち方始め!」
GM:すると、遥か遠くから迫撃砲弾が次々と飛来する。
敵味方関係なく巻き込むような軌道だったが、それは正確に敵に着弾していく。
リシャール:「さぁ諸君、楽しいショーの終幕だ。
派手に行こうじゃないか、私の愛しい者達のためにな。
砲撃開始、撃って殺せ!!」
セラマニア:「今更ですけど何でも言う事聞くなんて空手形切った事に後悔してます。
あの人この戦い終わったら絶対いやらしい事する気です、もうこの気迫が物語っている」
リシャール:「セラマニア、私は君の事が好きなのだ。
だから死ぬ時は一緒だよ」
セラマニア:「いきなり猫なで声でサイコ発言されても困ります。
というかリベリオン隊も聞いてるんですよこれ」
バルバロッサ:「リシャール様に好かれるのは悪いことではないでしょう?」
セラマニア:「自分の価値観を押し付けるのは止めましょう(真顔)。
そして前進です、建物に敵RPGが居るなら砲撃で纏めて吹き飛ばしつつ前に進みます。
スナイパーとか対戦車兵と正面から戦うはずないじゃないですか、建物ごと爆撃するのが正解ですよ!」
GM:リシャール隊の援護もあって、セラマニア達は南東部の中心部まで来た。
そこでセラマニアはあるものを発見するだろうね。
セラマニア:まさか……!
GM:そこは工場地帯であり、高台にある放送塔の中にリリアンヌの姿が遠目に見えた。
彼らの周囲には多数の敵の死体と車両の残骸が転がっている。
その中には第零特務隊のハンヴィーもいくつかあったが、明らかに敵の残骸の方が多い。
だが第零特務隊員も多数の負傷者を抱えているようであった。
セラマニア:「リリアンヌ中尉、セラマニアです! 北側の方から74式戦車と96式、LAVでやってきています。
こちらから見えますよ!」
リリアンヌ:「ああ……セラマニアさん、ご無事だったんですねぇ……」
セラマニア:「大丈夫ですか!?」
リリアンヌ:「えぇ、私達はまだ何とか……。
しかし皆負傷していますし、何より弾薬が不足しています。
正直私ももう限界でして……すみません、いつものようには……」
セラマニア:「十分です、あなた達は凄く頑張りましたよ!
車両に乗って下さい、第零特務隊は後方で手当てを受けて、そのまま休んでください」
リリアンヌ:「はい……ありがとうございます。
でもまだ終わっていないのです。
ここで負ければ全てが終わりますから……」
セラマニア:「今死なれてもあなた達の人生が終わっちゃうんですよ、ちゃんと生きて下さい。
……リシャール! アーサーさん達の部隊を発見しました、ただちに救護車を寄こして!」
リシャール:「直ちに送る、アーサー殿は健在か?」
セラマニア:「リリアンヌさん、アーサーさんは?」
リリアンヌ:「下です、工場の中に負傷兵と共にいます、軽傷を負われているので治療をお願いします」
セラマニア:「生きているが、軽傷だそうです」
リシャール:「了解した、応急処置をそちらでしておいてくれ」
GM:第零特務隊を後方へ送る作業をしていると……南西部に居た敵がこちらに流れてくるとの通信が流れ、セラマニア隊からも確認出来ます。
セラマニア:工場の陣地はどの程度残っていますか?
GM:第零特務隊は長時間工場で戦闘をしていた為疲労困ぱいの状態です。
あなた達は中にどの程度の陣地や物資があるのか聞く暇もなく戦闘に陥るでしょう。
セラマニア:なら後退です、何の工場か知りませんがこんな危ないところで戦えません。
車両と火力はこちらの方が上ですから、相手に取られるのを覚悟で後退してリシャールの戦車隊と合流しましょう。
74式車長:「そうですね、このままではまずい」
GM:セラマニア達は反撃をしつつ後退し、リシャールと合流しようとする。
だが敵は工場には目もくれずセラマニア達に向けて追撃してくるね。
セラマニア:「この人達、こういう時だけ真面目に戦争されても困ります!」
と言いながら走って止まってVSS撃ってまた走る。
そろそろ皆限界が近づいて来てると思います、他の部隊と合流をしなければ。
GM:すると後方から増援が現れる。
どうやらリシャールの本隊のようだ。
90式戦車3台が敵に向かって突撃するぞー。
SL団員:「あれは味方ですか!? 良かったぁ……」
セラマニア:「後はリシャール達に任せましょう、さすがに私達は動き過ぎました……」
GM:リシャールは戦車から顔を出して「おぉ、久しぶりに顔を見たな」と言うよ。
そしてリシャールは手を上げて合図をするだろう。
敵の部隊は砲撃を受け陣形が崩れる。
セラマニア:「すみません、こっちはアーマー着て駆けずり回ったのでもう限界です、一旦後方に下がっていいですか?」
リシャール:「構わん、こちらは任せておくが良い、君達は負傷者の治療に専念しろ」
セラマニア:「はい、アーサー隊と共に後ろに下がります。
リベリオン隊もですよね?」
リシャール:「そうだな、バルバロッサ達はよくやってくれた。
後で存分に労おうではないか」
バルバロッサ:「はい! ……やりました」
とリベリオン隊の皆はガッツポーズを取る。
セラマニア:そのまま矛先をリベリオン隊の愛人に向けてくれると助かります。
では私達は後方で治療を受けましょう。
GM:セラマニア達は激戦を生き残り、何とか後方陣地に帰還した。
その後リシャールは町の南部を制圧していく。
戦況が落ち着いた後でセラマニア達の報告を聞き、
「やはりセラマニアがいなければ勝てんかったか……感謝しよう、良くやった。
これからは暫く休養を取って良い、ゆっくり休め。
私は残党狩りを行う、リベリオン隊はついてこい」と言って敵の敗残兵狩りに向かった。
GM:クーラウの町奪還作戦は成功し、町は解放された。
神聖同盟軍とローエンシュタイン軍の被害は800名中戦死者は50名で重傷者は150名程だった。
車両の被害は63式装甲車3輌と74式戦車1輌。
セラマニア達の損害は死者0名負傷6名軽傷4名であった。
第零特務隊は49名中5名の戦死者と、4名の軽傷者、4名の重傷者を出していた。
アーサーの傷は軽く身体を打ち付けた程度で済んだ。
GM:そんなこんなでクーラウの町奪還戦は終了する。
この戦いでセラマニア達が戦った『黒き稲妻(ブラック・フォルゴーレ)』と呼ばれる部隊が壊滅した事で、この先の解放者連合の過激派は弱体化していく事となる。
セラマニア:「そんな強そうな名前だったんですか敵の部隊。
死人が出ている以上相手が雑魚だとは思いたくありませんが、特殊部隊の練度ではありませんでしたね」
GM:黒き稲妻の本隊は第零特務隊と交戦後、散開して撤退しているところをリシャールにひき潰された。
普通に過激派の精鋭部隊だった為、他の部隊は苦戦していたよ。
しかしリシャールによって部隊長のイメリナが戦死し、残った兵は投降した。
それからしばらくしてオジマン・カジマンが直接兵を率いてやって来る。
クーラウの町の防備を整えつつ、今回の戦後交渉に当たるつもりだろう。
セラマニア:本格的に正規軍――内戦の軍閥ですが――それらを相手に真っ向勝負をしたので、
私はしばらくそんなリスクある戦いしたくないですね。
そもそも楽に金を稼ごうと交易とか銀行強盗退治とかしてたはずなのですが!
そこら辺の金勘定と物資の補充とかは次回にして下さい、今はただ戦士達に休息を……」
GM:では戦闘後にリシャールが来る。
リシャールは部下に命じてセラマニアの治療を始めさせる。
リシャールの部下はセラマニアが知る限りかなり優秀な人材だ。
その治療技術もかなりのもので、瞬く間に怪我を治す事が出来る。
そしてリシャール自身はセラマニアの前に来ると、
「よくやってくれたな。君がいなければこの町を取り戻す事は出来なかったかもしれない……。
いやそれは本来の目的ではないが、戦局を変えたのは間違いなく君だ」
と言うのと同時に頭を撫でる。
セラマニア:「病院を陥落させたのはローエンシュタイン少佐ですし、戦車を倒したのはリベリオン隊ですよ。
戦線の維持も突破も装甲車の隊長さんと戦車長の手柄です。
私には身内の安全とお金以外何も要りません」
リシャール:「そう言うと思ったぞ。
だがまあ、今回はそれでいい。
また機会があれば頼む。……それと、これを渡しておく。
私のプライベート用の携帯電話番号とメールアドレスのメモ書きだ。
繰り返すが、私用の電話だからな」
セラマニア:「嫌です、受け取りません。
……でも、ああ何という事でしょう、私は何でも言う事を聞くと言いました。
つまり嫌でも受け取らねばならないという事ですね分かります、あーほんと嫌なんですけどねー仕方ないですねー」
リシャール:「ふっ、君は本当に正直者だよ、素直なのは良い事だと思う。
……これは、私の個人的な連絡先だ。
何かあった時は遠慮なくかけてくれて構わない。
その時に話す事が無ければ、それでも問題無いさ」
セラマニア:「…………そういう対応を! する!」
リシャール:「はははははは、どうせ君は私の言う事を本当に何でも聞く気などないのだろう?
なら君の良心に訴えかけてみようと思ってみただけだ。
君が私に心を許してくれている事も分かっている。
それくらいはしても罰は当たらないと思うが?」
セラマニア:「リシャール、あなた本当に少女漫画の王子様みたいになれるんですよ。
今からでも遅く無いので、真っ当な善人になってくれれば私もその部分だけは見直しましょう。
でも私は、難民集団の団長である以上あなたが罪の無い村を焼いた事を許すわけにはいかないのです。
それさえなければ、あなたの事を昔の呼び方で呼ぶ事が出来たはずなのに……」
リシャール:「そうだな。君達は正しいよ。
私の戦いは正義ではないのだから。
だからこそ、私達が戦い続ける事で誰かに希望を与えなければならないんだ。
この世界はまだ救われていないのだという事実を知らしめる必要がある。
私は強者の為に戦っているのではなく、正義になりきれていない弱者を救済する為にあるのだ。
それには私がもっと強くあらねばならぬのだが、残念ながら今の私はまだまだ弱いままでしかない。
君の思想と利益が合致した時だけでいい、これからも共に戦ってくれるか」
セラマニア:「リシャール、あなたは色々な思想を語りますが……あなた自身はそれでいいんですか?」
リシャール:「私は己に出来る方法で、自分に出来る範囲の事を成すまでだ。
その先に、自分の求める理想があると信じている。
それが叶うかどうかは分からんが、その為に戦う事に迷いは無いつもりだ。
君達にとっては理解出来ぬ話かもしれんがな。
これが、ルキニア帝国の皇族に産まれた者の答え。
いや、リシャール・ド・ビアンの答えだ」
セラマニア:「一つだけ約束して下さい、もう二度と罪の無い者を切り捨てて正義を語らない事を。
私みたいに、本来悪の道を行くはずだったのに自分のわがままで仲間を死地に晒している人間は正義でもなんでもありません。
ですが、最低限人としての道を踏み外さないような戦い方をすると、私にだけで良いので誓って下さい」
リシャール:「おや、二人だけでかね? それでも構わないというならば誓いを立てよう。
ただ一度しか言わないぞ? ……私はセラマニア、君に対して誓う。
この先の正義と人道を巡る戦いは、君と共にあると」
セラマニア:「言いましたね、もう言い訳聞きませんよ」
リシャール:「ああ勿論だとも」
セラマニア:ではリシャールの手を取って、その手に軽くキスをします。
「約束ですよ、『リシャール師匠』」
リシャール:「っ……! はははははは!!!!」
GM:リシャールは一時啞然としていたが、目の前の出来事を認識すると大声で笑いだし、両手を広げてセラマニアを抱き締める。
セラマニア:「あっ、それはNGです」
と言って腹をぶん殴る。
リシャール:「ぐふぅ!? 相変わらず手厳しい! だが今分かった! 世界がどうなろうと、君は私の愛弟子なのだ!」
セラマニア:「いや世界とか社会を滅茶苦茶にしたから今まで親の仇だったんですよ」
リシャール:「はははははは!!!! 確かにそうだなぁーはははははは!!!!」
セラマニア:「早まったかもしれない」
GM:その後、テンションがおかしくなったリシャールは騒いで回り、他の兵士達にセラマニアの話をしていく。
そんなリシャールを見て呆れる者や、笑う者もいるだろう。
セラマニア:余計な事をするんじゃない!
では部下の皆に話しておきましょう。
「村を焼き、私のような難民を生んだリシャールは、ずっと私の仇でした。
しかし最初から私達は彼の保護下で暮らして来ました。
私には力が無い、かつての仇にすがらないと兵や武器を揃える事も出来ない。
拠点の運営を行うリーダーシップも、経済能力もありません。
私に出来るのは戦う事だけ……それでも、それでも私は難民集団の団長として何かがしたい。
正直親を殺したリシャールは今でも完全には受け入れていません。
でも、彼もまた貴族社会で追いやられた被害者であり、私達とは別のやり方で社会を安定させようとしている。
弱者を守る為に、また別の弱者を切り捨てないと生きていけない現実を、彼は知っているのでしょう。
ですが私は、別の道があるのではないかと考えています。
今回の戦いで、私は市街戦という民間人を巻き込む戦いをしました。
それも前回のような防衛戦ではなく、奪還作戦とはいえ装甲車を使った町中での戦闘です。
流れ弾で死んだ者も、それで私達を一生恨む遺族も居るでしょう。
ですが私は……この内戦を止めたい。
皆さん、どうか私と共に、せめて武力に脅えて眠らなければいけない世の中と戦ってもらえませんか?
それが私、セラマニアの人道です」
GM:SL団員の一人が進み出て敬礼する。「私達はセラマニア・リバティースである以上、貴方について行きます」
「我々は貴女の仲間です」
ヘカテリーナ:「そうですわ、セラマニア様は戦いの中でも人を救う方法を探し続けています。
私達はそのお手伝いをするだけですもの」
ラピス:「頑張りましょう? 私達がセラマニアの傍に居る限り、これ以上人死には出させません」
エレクトリカ:「今までだって戦争はあったし、これで最後でもないんだろ? だったら今やれる事をやろうぜ」
ネメシス:「……自分の手で救えるだけの人を救う、間違ってない」
セラマニア:「皆さんありがとうございます。
では、帰りましょうか……私達の家へ……」
セラマニア:――というわけで、戦後処理に巻き込まれる前に帰って良いですか!
GM:えー……。まあ良いんじゃないでしょうか(笑)。ちなみにこの後は神聖同盟と穏健派との話し合いになりましたので
「セラマニア・リバティースの面々はもう居なくても大丈夫だ」と上層部の皆から言われます。
セラマニア:それはそれで都合の良い部隊扱いされてませんか。
ともあれアーサーさん達と一緒にセランピアに帰りましょう。
その前に最低限人間の管理はします、第零特務隊の重傷者達は生きてるんですよね?
GM:はい。ちゃんと生きております。治療すれば復帰できそうな人達ばかりですね。
さすがに手遅れな人は見捨てられてしまいましたが、戦闘後に遺体は回収しています。
セラマニア:孤児部隊ですから、遺体を送る相手も居ないんですよね。
アーサーさんに
「葬儀はこの場でしてもいいですけど、重傷者は外した方が良いです。
怪我で精神も弱ってるところに葬儀の強制参加とか、ミイラ取りがミイラになりますからね。
簡易的なものにして、アゼルシア式の本格的な葬儀は後で必ずやると約束した方が部下の為にもなります」
と言う。
アーサー:「確かにそうですね、分かりました、手配しましょう」
という感じで、まずは重症者不参加の葬儀となった。
その後改めて、解放された町の教会で各軍合同の正式な葬儀が行われた。
神聖同盟と他派閥の宗教観は違って当然なので、あくまで死者の宗派に合わせて行う事に。
そしてセラマニアとアーサー達はベセウの町を経由してセランピアに帰還した。
セラマニア:「ただいまですリリス達!」
リリス:「おかえりなさいませ、ご主人様☆」
セラマニア:「だからご主人ではない……いや確かにモエカフェの経営も始めましたけど」
ヘカテリーナ:「セラマニア様は相変わらず凄まじかったですよ。
あの『黒き稲妻』と呼ばれる精鋭を倒してしまうなんて」
セラマニア:「いや私今回あんまり活躍してませんでした、次はCQBの問題をもっと詰めつつ、対戦車兵器も持っておきたいです。
というかもう正規軍と戦いたくないです、戦車数台手に入れてからにして下さい」
ヘカテリーナ:「それじゃあ今後どうするんです?」
セラマニア:「あー、リリス、例の男性の医者達は拠点に到着しましたか?」
リリス:「うん! もう到着してるよ。
それと町の復興に使える物資を届けてもらったから、それの処理も町長と済ませておいたよ!」
セラマニア:「ありがたい……ほんとありがたい……疲れた身体に染み渡るリリスの癒しですよ」
リリス:「 でもセラマニアだって頑張ってるもんね。
お風呂入ってゆっくり休んで良いんだよ~?」
セラマニア:「一緒に入りましょう(真顔)」
リリス:「しょうがないな~背中洗ったげるからこっち来なされ」
セラマニア:「癒しのリリス」
疲れ果てたので全員で休息取って寝ます。
お金と装備とか諸々の処理は次回やりましょう。
GM:というわけで今回は終了です、次回に続きます。
セラマニア:ところでGM、もし開幕から第零特務隊を助けに向かってたら、敵の特殊部隊と正面からやり合う事になってたんですか?
GM:そうだね、特殊部隊戦は元々、セラマニア隊も第零特務隊も死人が出る予定でした。
第零特務隊は全滅とはいかずともほとんど生き残らない可能性はあった。
セラマニア達のおかげですね。
セラマニア:全力でフラグを立てては折って行った甲斐はありましたね。
――第九話終了――