とあるお嬢様は魔法(正確には魔術)が使いたい   作:絢猫

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こちらが第一話となります!
プロローグを読まなくても分かるようにはなってますが、「ん、これどーゆーことだ?」ってなる可能性がありますので、差し支えなければプロローグを先にお読みいただきたいです…。すみません 


第一話

どうして、こうなったのだろう…。

 

現在の状況はこう。

・自分が通う学園の寮の自室

・私と姉と従姉妹と見知らぬ若い女性がいる

・見知らぬ若い女性は恐らく10代後半〜20代前半と思われる

・金と銀の間のような、薄い金色で虹色の光を帯びている髪に、エメラルドのように澄んだ緑色の目

 

そして、あり得ない事なのだけど…。

 

若い女性の耳は、物語で聞くようなエルフのように、長く、とんがっていた。

 

 

〜30分前・魔界〜

「ルミナス様、そろそろ。」

鈴の鳴るような声で、侍女、またはメイドと思わしき女性が主らしい者に声をかける。

「分かったわ。……居るのでしょう、エリ?」

ルミナスの声は、侍女の声とは違い、ハキハキとした声だ。

だが、清楚な感じもあり、声だけ聞くと中学・高校生くらいにも聞こえる。…だが、主をやっているほどなので想像の通りそんな年齢ではない。

「はい、ルミナス様!」

この女性は、見た目は10代後半〜20代前半のように見えるが、中身は8歳、本来の見た目はほぼ赤子というエルフである。

「では、エリ。人間界へ行き、神無月星蘭・神無月瑠奈・水無月翡翠をこちらへ勧誘してくるのだ。何かあれば水晶で連絡するように。」

「かしこまりましたーっ!」

そして彼女は、『【空間転移】エシアル』と唱え、風が巻き起こったかと思うと、何処かへ消えてしまった。

 

そして彼女が向かった先は、星蘭の居る『人間界』なのである。

 

 

 

 

〜人間界・30分後〜

「えっと…。どちら様ですか?」

「私?私はエリ!」

え、えり…。知らない方か…。いや、知ってる人だった方が怖いか?

「それでねー、私の仕える主様に、あなた達3人を勧誘してって言われたから、ここに来たの!!」

わお。見た目からは判断出来ないほどに幼い。マジか。

…病気、とかかな…。分かんないけど。そっち系はあんまり知らないから…。

 

「んじゃーっ、ついてきてねーっー!!」

…え?!

い、いやいやいや!!

主には『勧誘して』って言われたんでしょ?!?!

強制連行してどうするんですか?!?!?!

「急に言われても困ります!それに…我々が消えたら、この学園の皆や、家族が…。どう責任を取るおつもりですか?!」

翡翠ちゃん…。そうだよね。まずそこだよね。

「…?」

え、理解してない?いやいやいやいや……………お、わった…。

 

 

 

 

「…んーと、なんか分かんないけど、とりあえず連れていきますね、ルミナス様っ!」

〈ちょ、おい、エリ…。幹部以外にはその名を教えていないと言ったよね…?あ、言ったであろう?〉

エリとやらは水晶を取り出して主らしき人物と話し始めた。

こっちのことなんて色んな意味でそっちのけ。

……っていうか、ルミナス様とやら、口調全然出来てないですよ?!?!

 

「よしっ、それじゃールミナス様!今からそっちにこの者達を送りますね!!」

〈お、おいエリ、彼女達の事情も聞いてや『【空間転移】エシアル』

 

 

 

 

途端に強烈な眠気を感じて、私は意識を深い海へと投げ出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから、どのくらい経ったのだろうか。

私はとてつもなく広い、見知らぬ寝室のベッドに「1人」で横たわっていた。

 

ん、ちょ、ちょっと待って、1人?

ルミナス様とやらっぽい人やエリと名乗っていた人も居ないし、何より姉達が見当たらない。

とりあえず部屋を探索してみようと思い周りを見渡すと自身の横たわっていた大きなベッドのすぐ隣に小さなテーブルを発見した。

そのテーブルの上には、メモが置いてあって…。

 

どうやら、そのメモはルミナス様?の手書きのよう。

 

〈神無月星蘭様

私の部下が突然申し訳ありませんでした。色々と説明したい事がありますので、お手数おかけしますがこちらの部屋に来ていただけますでしょうか。

 

『緑月室』

 

元々着ていらっしゃった服や所持品はお預かりさせていただいております。これらもこちらの部屋でお渡し出来れば、と思っております。

 

そして、必ずこのペンダントを付けて下さい。私が外しても良いと言うまで、付けて下さいね。

ルミナス〉

このメモの下にこの館?のようなものの地図と、紺色と紫の間のような色の宝石を埋め込んだ、不思議な光を帯びた綺麗なペンダントが置いてあった。そして地図で緑月室を探し出し、ペンダントをつけたので、これから向かおうと思う。

 

 

部屋を出ると、高級そうなカーペット?が敷かれた広い廊下に出た。

横幅が広すぎる。いやこれ広すぎない?こんなに広い必要ある???人15人くらい並べそうだよ?????

 

あ、そうだ。この部屋の名前見とかないと、緑月室の位置わかんないや。

 

んーと、この部屋は……。

………月之女神室???

読み方も最早分かんないよ?????

あとなんか、文字のすぐ横になんか絵?が描いてある。魔法陣的な何か?そしてその魔法陣的な何かはペンダントと同じ不思議な光を帯びてて…。なんだろう、コレ?

緑月室でルミナス様?だっけ?に聞いてみるか…。

 

 

 

 

 

やっと緑月室に向かって歩き始めた。

広い、無人の廊下に私の足音だけが響いている。

鳥肌が立つほどに人の気配がない。

そして、なんだか寒気のような、嫌な感じが凄くする。

嫌な予感という訳ではない。ただ、不快感のある空気だ。

 

 

 

1分か2分ほど歩いただろうか。私は緑月室についた。その扉に書いてある文字の隣にも、不思議な光を帯びた魔法陣的な何かが描いてある。

さて、扉の向こうには…。恐らくルミナス様(?)本人がいらっしゃるはず。

 

ギィ、と音を立てて扉を開ける。

その先には、さっきまで感じていた不快感の核を見た気がした。

 

そこに立っていたのは、月白色の髪で、スーツを見に纏った女性だ。パッと見ただけでは、秘書のように見える。

「ル、ミナス様、ですか…?」

私が思っていた想像と違う。言動などからして、ルミナスの上に人はいないはずなのだ。つまり、誰かの秘書などではないはず。

「ええ。そうよ。私がルミナス。」

堂々とした態度が声だけで感じ取れる。

「あ、姉達は、どこに居るのですか。」

色々聞きたいことはあるが、まずはこれだ。

「あー、瑠奈さんと翡翠さんのことかな?あの子達はまだ来てないから、多分まだ寝てるんだと思うよー。貴方がこんなにも早く起きたのは、正直想定外だったから(笑)」

ふむ…、まぁ無事っちゃ無事のようだ。っていうか、口調がもう崩れてますよね。

「あっ、ごめんなさい。いや、申し訳ございません。」

ルミナスはどうやら私の心を読んだようで、口調を直…そうとして、また失敗した。(心を読んだってのも、本当は信じたくないんだけどね)

 

「…人間界に帰りたいですか?」

「人、間界?」

「あー、えっとー…。」

要約するとこうだ。別にルミナス様の言葉が要約出来てなかった訳ではないが。

・ここは星蘭が居た世界とは違う『異世界』で、魔界と呼ばれている

・私が元々居たところは人間界と呼ばれている

・本来は魔界の魔術師でも世界間は行き来出来ないが、それを可能にしているのがエリの強大な魔気(まき)である

・魔気とは、魔術を使用する際に使用する気(オーラ)の事で、魔気を持つ者は体の周りに常に魔気纏っている

・体内に魔気を隠し持つ事はほぼ不可能で、変装などが目的で隠したい場合は隠魔の力が備わっている装備(仮面・服・アクセサリー等)をつけている

「と、言った感じです。」

 

聞いたことがない言葉を聞くたびに私が質問するから、ちょっと長くなってしまったんだよね…。申し訳ない……。

「貴方達には、このような知識を学んで、私のーーー、国?領土?を守ってほしいのです。嫌ならば、すぐに帰っていただいても構いません。人間界の時間は止めてあるので、帰りたくなったら肉体の時間をちょちょいっといじくって、人間界に返すだけでいいのです。」

な、るほど。なんか分かんないけど、とりあえず帰れるようだ。

「今の状態では答えられません。姉や翡翠ちゃんの意思もありますし、相談させてください。」

 

 

あっ、そうだ。

さっき言った『不快感の核』について聞きたいんだった。

「あと、ルミナス様。さっきからなんだか不快感を感じるんですが…。」

「あ、そうだ。私には様付けしなくて良いですよ。立場的には、私の方が下ですので。

…不快感、ですか。それが恐らく魔気だと思いますよ。扉の文字の隣に描いてあった魔法陣が、光を帯びていたでしょう?それが魔気です。ペンダントに私の魔気を込めておきましたから、それに反応した魔法陣が光っていたのだと思いますよ。」

え、いやいやいや、どう考えても私の方が下では???

もしかしたらエリさんがきちんと許可を取って私達を連れて来たらルミナスさm…ルミナスさんが上になったのかな???

…で、不快感の正体は魔気か。なるほど。そりゃ不快感の核を見た気がする訳だ。さっき『それを可能にしているのがエリの強大な『魔気』である』って言ってたもんね。そのエリが仕える相手だもの。

 

ガチャッ

「ルミナスー、ボクのケーキ知らないー?まさかと思うけど、食べたとか?」

にっこりと満面の笑みで、少年とも少女とも取れる容姿をした者が、こちらに問いかけた。

…否、私のことなど、空気のような扱い方だ。




ほんっとうに!!遅れて!!ごめんなさい!!!
転スラの方も、こうみえて書いてますので!マジです!!((
それでは、また会いましょう!
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