オラリオの喧嘩屋 作:アイズに膝枕されたい侍
ツインテボインが出て行って3日が経った。
あいつはまだ帰ってきてない。
そんな中でも兎はいつでも帰ってきても困らないようにと今日も健気にダンジョンにお金を稼ぎに行こうとしていた。そんな時、
「銀髪のねーちゃんに財布届けろ?」
「はい。シルが
「てめえは一言多いんだよ。クソが」
小首を傾げながら挑発するような目をした生真面目エルフの言葉にイラつきを覚えながらも財布を受け取る。
あの銀髪のねーちゃんがね。おっちょこちょいなとこもあるみたいで。
そんなことを思っていると、
「白髪頭、白髪頭」
「え、あ、はい」
「……あの二人やっぱり出来てるのかニャ?」
「うぇ?えー、いやでも確かに仲良いような……」
「アーニャ!」
「おい兎」
茶髪の猫人とうさぎの会話に思わず声を出した。
何を言うかと思えば……この生真面目エルフと?俺?ないない。
「「こんなやつ(人)が俺(私)と釣り合うわけねえだろ(ないでしょう)。……あ?(は?)」」
「…息ぴったりニャ」
「…ですね」
「と、まあ、来たはいいが…」
「人が多いですねぇ…」
あれからあのアホと別れて件の祭りにやってきたがかなりの人集り。さすがは祭りだなと思うが、
「こっからあの銀髪探すの面倒くさ」
「あはは……まあ頑張りましょう」
「……うし」
そんな声ひとつと共に持っていた財布を兎の胸へと押し付けた。
「え?」
「よろしく」
「……え!?」
慌てる兎を他所に俺はその場からトンズラ。
財布のことならあいつに任せても大丈夫だろ。そんなことよりだ。
そんなことを思いつつ別れ際に生真面目エルフから言われた言葉を思い返した。
『そう言えば私以外のメンバーが
久々の顔だ。
遠目から見るくらいしておかんとな。
……別に俺が会いたいとかそういうわけじゃないけど。
そんな誰に聞かせる訳でもない言い訳を心の中で呟きつつ建物の屋上を移動しながら見下ろす形で探してみる。
それにしても多い。
見れば見るほど人ばかり。
上から見てると言ってもこれじゃあ見つけるのはなかなか……なんてことを思っていた時、
「あ」
そんなこぼれた声を出しながら視界に入ったのは赤い髪の1人の女。
ガネーシャファミリアの団員と話すその姿。
「変わってねえな。……んお?」
よくよく見れば近くに見える黒髪の和服の女。桃髪の小柄な口の悪いクソガキ。
その他にも見える変わらぬ顔ぶれ。笑う顔でほかの団員たちと話してる風景をこう見るとなんかこう、
「……命張った甲斐もあるってもんか」
そんな思いが溢れ出た。
さて、顔も見たし行くかと、歩き出そうとした時、
「ぬあ!お前!カグラァ!」
やべ、クソガキに見つかった。
指をこっちに指してくるそいつの声でこっちの方に顔を向けてくる"アストレアファミリア"の面々。
驚く顔してるその間に俺は駆け出した。
「……は!って、ちょっと待って!」
赤髪の声が聞こえたが無視だ無視。
捕まったらろくな事にならん。
◆◇◆◇◆
喧嘩屋と正義のファミリアの追いかけっこ。昔は恒例行事となっていたものがまたもや復活していたその頃。とある店にて2人の女神が向かい合っていた。
「━━そろそろこんなところに呼び出した理由、教えてもらえないかしら?」
女神の一方、美の女神フレイヤが目の前に座るもう一方の女神にそう聞いた。
しかし、その女神は軽い口調で口を開いた。
「ちょいと久々に駄弁ろうと思うてな」
「嘘ばっかり」
エセ関西弁の口調で喋る糸目の女神、ロキのそんな言葉に微笑をひとつ零すフレイヤ。
フレイヤの言葉を聞きロキの顔に鋭さが浮かんだ。
「……素直に聞く。何をやらかす気や?」
「何を言ってるのかしら。ロキ」
「とぼけんなアホぅ。急に宴には顔だすは情報収集に余念はなさそうだわ……今度は何を企んどる」
「企むだなんて人聞きの悪い」
「じゃかあしい」
そんな女神たちのあいだには重々しい空気が流れる。お互いの視線と交差し睨み合いが続いた。
そして、数秒。無言が続く中ロキのため息がこぼれた。
「……はぁ。また男か。つまり、またどこぞのファミリアの男を気に入ったちゅうわけかいな。相変わらず男癖の悪いやっちゃな」
その言葉を聞きフレイヤの口角は自然と上がっていた。
「ったく、この色ボケ女神が。年がら年中盛りおって」
「あら、心外ね。分別くらいあるわ」
「はぁ、まあええわ。で?どんなヤツや、目に止まった奴っちゅーのわ」
そう言うロキの目は先程と打って変わって興味を持った子供のようなキラキラとした物になっていた。
「そっちのせいで余計な気を使ったんや。聞く権利くらいはあるやろ」
「……そうね」
ロキの言葉に少し考え込むフレイヤ。
「……強くはないわ。今はまだ頼りなくて傷つきやすくて簡単に泣いてしまう、そんな子。でも、綺麗だった。透き通っていた。あの子は今まで私が見た事のない色をしていたわ。見つけたのはほんとに偶然、あの時だってこうして……」
そう言うフレイヤの目は窓の外。何かを見つけたのか言葉が止まった。
「あん?どないし━━」
「ごめんなさい。急用ができたわ」
「はぁ!?」
そう言ってその場から立ち去ろうとするフレイヤ。
しかし、
「ちょい待ちな!」
「あら?どうかした?」
「最後に聞いておきたいことあったんや。……お前喧嘩屋はどうする気や?」
ロキの言葉に面食らうフレイヤ。
しかし、しばらくしてその綺麗な顔に笑みを浮かべて、
「彼は……彼はそうね。今はこのままかしらね。最終的には私のものに……違うわね。私が彼のものになるのが1番なのだけれど今これ以上を求めたら火傷してしまうわ」
そう言って今度こそフレイヤはその場を後にした。
「……あの男も難儀なもんやなあ。なあ、アイズ」
椅子の背に体重を預け傍らに佇む金髪の女剣士にそう声をかけるロキ。
「……」
「…アイズ?」
返事のないアイズ。
たまらずロキはそちらを向いたが件のアイズは窓の外を見ていた。
「……カグラ」
「え?」
「カグラが来た」
そう言った次の瞬間。ガラスを盛大に割る音が部屋に響き渡った。
「うお!なんやなんや!?」
「チッ!あのクソどもしつこすぎだろうが……あ?…糸目ペッタンとアイズか」
「おい」
入ってきたのは喧嘩屋。彼の言葉に思わずツッコミするロキ。そして外からはアストレアファミリア。
「おめーらに構ってる暇ねーんだよ。じゃあな」
「カグラ」
「ああ!?」
慌てて走り去ろうとするカグラに声をかけるアイズ。
「また、特訓……」
「あ?……あー暇な時ならな」
「うん、わかった」
「今度こそじゃあな」
そう言って走り出そうと、
「カグラー!いるんでしょー!」
「チッ!うるせえなあの野郎」
そんな悪態をつき壁を破壊し出ていく喧嘩屋。
数年前の日常が帰ってきた瞬間だった。
途中から文書くのがめんどくなって最後ら辺適当になっちゃった。
いやまじで言葉選びというかなんというか考えるの大変よね。
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