オラリオの喧嘩屋 作:アイズに膝枕されたい侍
てなわけでアンケート取っておいてなんですけども今みたいな感じで続けてこうと思います。
長くても3000程で。よろしくお願いします。
「ほんじゃ、そろそろ時間だしここいらで」
「あ、もうこんな時間に…また来てください」
立ち上がった俺にそう声をかけてくる狐娘。
「おーう。いい暇つぶしになった。サンキューな」
背中を向けた状態で手を振りながら窓に手をかける。
縁に足をかけ力を込めそのままジャンプ。隣の建物の屋上へと登った。
そのまままっすぐダンジョンの出入口に向かう。
集合場所とか時間も決めてなかったが大丈夫だろうか。
「ま、出入口にいりゃ会えんだろ」
そんなことを呟きつつ足に力を込め速度を上げた。
「……着いた」
数分後。ダンジョンの出入口へと着いた。
早速辺りを見渡してみる。
やっぱこの時間になると自身のファミリアへ帰っていく冒険者が多い。
この中にあの兎がいるとなるとなかなか見つけづらいな。
背も小さいし小柄だからな。人混みにおったら見つからんぞ。
そんなことを思っていると、
「あ!」
「あん?」
耳に入るその声、直後後ろから服を引っ張られる感覚。
思わずそちらに顔を向けた。
「ああ、いたか」
「お疲れ様です!」
そんな風に笑顔で話しかけてくる兎。
……今思えば俺に恐れず話しかけられることに対して少し驚く。
「あいあい。ダンジョンからの帰りか?」
「あ、はい!今日はこんなに」
そう言って見せてくる袋。中には魔石が入っているんだろう。
駆け出しでここまでとは……こりゃなかなか見込みある駆け出しだな。
「あっそ。んで?この後俺をどこに連れてく気だよ」
「あ、そういえば言ってなかったですね。この後夜に"豊穣の女主人"ってところでご飯でもどうかなと」
豊穣の女主人……意外と有名な飯所だな。
ただ、意外とあそこって色んな冒険者が食いに来るとこだし身バレがヤバいが……まあいいか。
「わーった。とりあえずお前はギルドで換金でもしてこい。俺は先に店周辺にいる」
「あ、はい!わかりました!では、また後でー!」
そう言って走り去る兎。
元気なのはいいが苦手だ。
嫌いって訳じゃないが……うーん。
「まあ、先に向かっとくか」
◆◇◆◇◆
今、1人のエルフはとある男に目を奪われていた。
それは恋や愛ゆえのものでは無い。
「……似ている」
思わずと言った具合溢れる言葉。
サンダルにふくらはぎあたりまでの丈のズボン。薄い黒のサイズが合わずダボッとしているフードがついた服を腕まくりし羽織っているその男。
見た目、歩き方、肌の色……その他にもエルフの彼女の頭に浮かんでいる1人の人物と似ている部分が多い。
身長は170と少しだろうか。記憶にあるその男と比べるといささか背が高いが最後に見たのは5年ほど前。成長しているのであればそれくらいはあるだろう。
しかし、違う部分もある。
腰に携えた長さの違う2本の刀。記憶にある男は武器など持ってはいなかった。
故に、
「人……違いか」
そう言って目線を外すエルフの女性。
彼女の頭にある男。それは命の恩人だった。
自身の所属するファミリアを救った男。
毎度毎度騒ぎを起こし、その度にファミリア総出で追いかけもした。口は悪い、態度も最悪。いい印象は持っていなかった。
しかし、オラリオ内の大抗争、"死の七日間"と呼ばれる大きな出来事の時守ってもらった。
ダンジョン内でファミリア壊滅の危機の時も救ってもらった。
あの男は凄かった。
しかし、変なプライドがあった。こんなデタラメな男を認める訳にはいかなかった。騒ぎは起こす。ファミリアも潰す。そんな男に助けられたことを屈辱に思ってさえもいた。
だが、5年前からその姿を突如として消した。そしていなくなって初めて気づく。
胸にぽっかりと穴が空いたような感覚。"寂しい"。
どこかであの男との"追いかけっこ"を楽しんでいたのだろうか。
思い返すと、ファミリアの総意で引き上げようとしても最後まであの男を追いかけ続けていたのは自分だった。
仲間からも『楽しそう』と笑われたこともあった。
そんな馬鹿なと一蹴していたが、この感覚を覚えると嫌でも思う。あの男とか関わっていた自分は生き生きとしていたなと。
「今どこにいるんですか……カグラ」
アストレアファミリアに所属し、豊穣の女主人で働く"リュー・リオン"。
彼女はまだ"英雄"に感謝を伝えられていない。
◆◇◆◇◆
「行ったか…」
危なかった。
兎が来るまでの間に店の周りの商店で色々見て回っていたらまさかの知り合いと遭遇。長い時間視線を感じていたがようやく行ってくれたようだ。
「にしてもアイツのメイド服か……似合わね」
思わず笑いがこぼれる。
あの厳格な性格の生真面目エルフがメイド服でご主人様なんてことを言ってるんだと思うと爆笑ものだ。
それにしてもメイド服……どこかで働いてるのか?
ファミリアは存続してるみたいだし、抜けた話も聞かない。掛け持ちか?
てか、あいつ以外の面々は元気してんのか?そう思うと気になり出すのは人の性。後でチラッと様子でも見に行こう。
そんなことをしていると辺りは日も落ちて来ている。そろそろ来てもらいたいもんだが、
「あ!お待たせしましたー!」
そんなことを思っていると駆け寄ってくる兎。
噂をすればなんとやら。
「ああ、待ったわ。おせーよ」
「あう、すいません…」
「別に怒っちゃいねえよ。腹減った。さっさと行くぞ」
「あ、は、はい」
俺が歩き出し、後ろから着いてくる兎。
「……こういうのはおめーが先導すんじゃねーの?」
「え?あ、そ、そうですね」
そう言って小走りで前に出ていく。
こ、こちらです、なんでカタコトになりながらもエスコートし始めた。
それを見てアホらしくて笑えてくる。
「ここですね」
「……繁盛してんな」
「そうですね。じゃ、早速入りましょうか!」
そう言って兎は意気揚々と扉を開けた。
主人公プロフィール!(そう言えば書いてなかったなと思った)
カグラ(カブラ)
172cm、66kg、19歳
12歳で静寂撃破
14歳でジャガーノート撃退
神の恩恵なし!
こう見ると化け物だな…。
見た目は目つきの悪い黒髪黒目でごく普通です。
そんな感じで次の話は戦闘回……になるかな?以上!
感想、評価待ってます。