あのあと、みんなでワイワイ話ながらログハウスに戻った。すぐに夕食と入浴を済ませ、みんなすぐに眠ってしまった。寝顔を見ていると俺も眠くなって、結局俺も寝てしまった。
翌日、俺は5時過ぎに起きた。誰も起きていないだろうと思い、俺は練習している部屋に入った。
案の定誰もいなかった。というより、真っ暗だから誰もいないと判断した。
(電気どこだっけな……)
俺が手探りで探したが、見つからない。
(取りあえず真ん中に……)
俺が真ん中に行くと、何かにぶつかった。人のようなぬくもりだ。
「ん?」
「あ、俺」
その人が電気を点けると、それが志歩だったことに気付いた。
「あ、志歩」
志歩は着替えている途中で、ブラとパンツだけの姿だった。
「おはよ」
「おはよう」
志歩は気にしないでその姿のまま話を進める。
「起きるの早いね」
「たまたまだよ」
「練習しにきたの?」
「まぁ、そんなとこ」
志歩はそれから構わず着替えていく。俺にだったら見られてもいい、みたいな感じだろうか。
「あれ、ブラ外すのか」
「あ……」
志歩は慌ててブラをつける。
「寝ぼけてた……」
俺は少し笑ってしまう。
「というか、下着姿見られてもいいのか」
「今更?というより、別に見られてもいい」
志歩は着替え終わると、俺に近づいてきた。
「襲わないんだ?」
小悪魔のような目。
「襲わない」
「そっか。じゃ、練習しよ」
志歩はベースを持って定位置に立った。俺も定位置に立ったが、みんな寝てるのに弾くのもな……
「志歩、2人でセッションしないか」
「ん。いいけど」
「じゃあ俺についてきて」
俺は外に出て、少し丘を登った。
聞こえないだろうところまで来ると、俺はギターを構えた。
「ここでやろう」
「分かった」
志歩もベースを構え、2人で弾き始めた。
ギターとベースが合わさって、落ち着いている音色になった。志歩と2人で弾いたことなんてあったかな。合わせるときにしか一緒に弾いてない気がするから、なんか珍しい気分になる。
「ありがとう、志歩」
「うん。またやろうね」
俺と志歩はまたログハウスに戻った。6時になったくらいで、誰も起きていなかった。
「じゃあ、待ってようか」
俺はギターを置いて、誰かが起きてくるのを待っていた。
最初に起きてきたのは穂波。イメージ通りだった。
「おはよう、穂波」
「おはよう。2人とも早いね」
「穂波も十分早いけどね」
志歩が穂波に言った。
「いっちゃん!寝ぼけないのっ!」
咲希の声が聞こえた。
「一歌ちゃんの方が眠いんだね」
「一歌、朝弱かったっけ」
「一歌……」
俺たちがそう話していると、一歌が咲希に支えられて入ってきた。
「おはよ、咲希」
「おはよう!志歩ちゃん。いっちゃん、志歩ちゃんいるよ」
それで起きないだろ。
「焼きそばパンもあるけど?」
志歩が言った。それいいかもしれない。
案の定、一歌は焼きそばパンのところへ。志歩が焼きそばパンを持って取れないようにしていて、志歩は左右に動かした。
「わっ、よっ」
一歌は声が漏れるほど必死に焼きそばパンをとろうとする。
ん?猫がいるって?気のせいだ。
「一歌がちゃんと起きたらあげる」
志歩は動きを止めて、また小悪魔のような目をして言った。
「もう起きてるってば……」
一歌は「ぶぅ」と頬を膨らませていた。かわいい。
「はい、一歌」
志歩がやっと焼きそばパンを一歌にあげた。
「一歌ちゃん、おいしそうに食べるね」
「あぁ。焼きそばパンでできてるのか?」
「柊くん、それ面白いっ!」
咲希が笑った。
「みんなして私のこと言って……」
一歌は恥ずかしそうに言った。それもまた、かわいいんだけどなぁ。