俺の迷い込んだ世界が…… Season2   作:月島柊

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第27話 STARNIGHTは

 

 1月2日、俺たちは別々で行動した。19時集合、19時半解散で計画されている。

今は9時半前。一歌と一緒にいるんだが、今いるのは大宮氷川神社。初詣に来ている。

志歩は雫のお願いで姉妹そろって初詣へ。魁も一緒に行っているらしいが。

咲希は海斗と一緒に初詣へ。お兄さんもいるらしいが、お兄さんの方は他の人と初詣に行っているらしい。

穂波は龍夜と一緒にデート。初詣ではなく、デートに行っているらしい。

さて、俺の話に戻ろう。

俺は大宮氷川神社に来ているのだが、人はやはり大勢いる。初詣のピークということもあるが、鳥居をくぐる前にすごい行列。屋台もあったが、行くだけでも苦労しそうだ。

 

「一歌、手繋いでおいて」

「うん」

 

一歌は俺と手を繋ぐ。まだかなりの時間がかかりそうだ。

 

「人混み大丈夫か?」

「うん。大丈夫」

 

列は少しずつ進んでいく。

 

 お賽銭のところまで来て、一歌は俺から5円を貰い、俺は10円を投げた。

願い事はもう決まっていた。

 

(Leo/needとSTARNIGHTがずっと一緒に、頂点を目指せますように)

 

STARNIGHTだけで頂点に行くんじゃ、物足りない。8人全員で行くのだ。

俺と一歌は人混みをかき分け、おみくじをしに向かった。

 

「柊くん、見て。あれ」

 

一歌はおみくじを指した。

 

「あぁ。行こうか」

 

俺たちはおみくじを買いに行った。

結果は、俺が吉、一歌が中吉。

 

「何事にも全力を尽くして行動せよ、だとさ」

「恋愛のところ、最もあなたを愛している人はあなたの最も近くにいるでしょう……」

 

一歌は顔を紅くして言った。

 

「俺は、あなたのことを大切に思っている人でしょう。共に行動することが多い人こそ、あなたを愛している人でしょう……」

 

これ、お互いのことだよな。

一歌は俺の顔を見た。身長差で上目遣いになっていて、なんか、かわいい。

 

「どうした?」

「私を愛してる人……」

「俺だろ?」

 

俺は一歌のことを撫でた。一歌は笑って撫でられていた。あぁ、かわいすぎる。

 

「一歌、行こう?」

「うん」

 

俺は一歌の手を握って氷川神社から出た。

 

 このあとどこに行こうか、もう決めていた。取りあえず昼ご飯を済ませた俺と一歌は、目的地を一歌に教えずに電車に乗った。12:39発快速大船行きで南浦和へ。気付かれないようにわざと遠いルートで行った。

 

「柊くん、どこ行くの?」

「一歌に似合う場所だよ」

 

俺はそれだけ言った。

12:51、南浦和に到着。13:15発東京行きで目的地へ行きたいのだが、まだ時間が早い。もう少し迂回しよう。

 

「13:04発南船橋行きね」

「ねえ、どこ行くの?」

「内緒」

「むぅ……」

 

一歌は頬を膨らませた。

 

 南船橋には13:54。13:58発快速蘇我行きで蘇我。14:15に蘇我に到着。14:20発千葉行きで千葉、千葉を14:31に出発する成田行きに乗車中。

 

「ねぇ、飛行機乗るの?」

「乗らないよ」

「じゃあどこ行くの?」

「あと3時間くらいかなぁ」

 

時間はそのくらいだ。

14:49、佐倉に到着。そのあとすぐ、15:03発銚子行きで成東へ。成東15:28。15:37発大網行きで大網、16:00発快速東京行きで蘇我。

蘇我である物を買い、16:35発各駅停車東京行きで海浜幕張、17:03発各駅停車東京行きで目的地へ。本当はもっと速く着けたが、時間もあるからだ。

 

「一歌、悪いな。着いたぞ」

「公園?」

 

俺と一歌は駅から出て歩き始めた。

 

「一歌、ちょっとごめん」

 

俺は一歌に目隠しをした。

 

「えっ!」

 

俺は一歌の手をつなぎ、例の場所に向かった。

観覧車。デートといえばここだろう。夜景を一歌と2人きりで見たかったのだ。

 

「柊くん、見えないよぉ」

「もう少しだから、ね」

 

俺は観覧車の乗り場の前に立った。俺はスタッフさんに人差し指で合図を送り、一歌を乗せた。スタッフさんも笑って手を振ってくれた。

 

「一歌、外すよ」

 

俺は一歌の目隠しを外した。一歌は目をこすってから、外を見た。

 

「うわぁ……!」

 

一歌は外の景色に釘付けだった。

 

(今のうちだな)

 

俺はバッグの中からある物を出した。一歌は相変わらず外を見ている。

 

「一歌」

「ん?」

 

一歌はこっちを向いた。俺は一歌の前でこれを差し出した。

 

「大好きだ。一歌」

 

俺は一歌に渡した。

 

「これ、指輪……?」

 

そう、指輪だった。

 

「おみくじの結果からね」

 

一歌は左薬指にはめて、俺に抱きついた。

 

「柊くん……!大好き!」

 

 

 辺りは暗く、もう集合時間も近かった。場所は渋谷駅より表参道駅の方が近いため、地下鉄で行くことにした。

18:13発各駅停車東京行きで新木場へ、新木場18:21発各駅停車石神井公園行きで永田町に向かう。

 

「結構早く着いちゃいそう?」

「そこまでだよ。10分前くらい」

 

永田町から半蔵門線に乗っていくが、そこまで時間はかからない。

 

「今日で一旦終わりだもんね」

「あぁ。まぁ、うちの会社も三が日が終わって忙しくなるからね」

 

三が日が終わって忙しくなるため、会社が貸している練習場所もしばらく使えなくなる。

 

「なんか寂しいな」

「そうか?だってまた来週には会えるじゃないか」

「そうだけど、長いじゃん」

 

確かに、今までほぼ毎日会っていると長く感じるか。

 

「その分、上手くなった演奏を聴かせてくれるんだろ?」

「うん、頑張る」

 

もうお別れみたいだけど、まだ1時間ある。みんなで話し合いがあるからだ。

永田町には18:38。このあと18:45発各駅停車中央林間行きで表参道へ。

 

「みんなもう着いてるかな」

「どうだろうな。俺たちが早いかもしれないし」

 

もう15分前だが、着いてるか分からない。

18:49、表参道に到着。事務所は表参道から徒歩2分のところにある。

 

「あっ、柊」

 

龍夜が穂波と手をつないでこっちに歩いてきた。

 

「よう。って、そっち渋谷駅の方向じゃないだろ」

「あぁ。というか、君らもだろ」

「半蔵門線で来たからな」

「だったら俺らも千代田線で来てるから」

 

両方表参道からだったらしい。目的地の詮索はやめておくが、多分小田急の方向だろう。

事務所に着くと、先に魁と志歩がいた。

 

「魁、海斗たちは」

「なんか電車が遅れてるらしい」

 

電車が遅れてるんだったら仕方ないか。

俺たちはホワイトボードを持ってきて、話し合いの準備を始めた。

 

「次はライブハウスのゲスト出演だったな」

「あぁ。何もSTARNIGHTにOPS(オープニングソング)、Leo/needにEDS(エンディングソング)をやってほしい。ということだ」

 

俺たちがそんなことを話していると、咲希と海斗が3分遅れてやってきた。

 

「ごめん、ちょっと遅れたよな」

「いや、たった3分だ。気にするな」

 

咲希と海斗はすぐに席に座り、話し合いに参加した。

 

「ホワイトボードに書いてある通りな」

「了解!」

 

咲希が元気よく言った。

 

「とりあえず、配置はいつも通りの、広さがそこまでだから、そこまで音量は出さなくていいかな」

「分かった。ドラムの位置も同じでいいか」

「いいんじゃないかな。というか、若干後ろでもいいかも」

 

STARNIGHTとLeo/needに分かれてるが、やはり時間がかかる。

 

「じゃあ次は──」

 

俺たちは次々に書いていく。Leo/needと頂点に立ちたい。みんなと一緒に過ごしたい。そんな思いの一心だった。

 

 20:40、1時間10分遅れて話し合いが終わった。一歌たちを家まで送り、俺たちは帰路についた。

全員渋谷駅まで歩いていき、全員別々の電車に乗る。

魁が21:10発湘南新宿ライン快速小田原行き

海斗が21:10発東急東横線各駅停車元町・中華街行き

龍夜が21:15発京王井の頭線急行吉祥寺行き

俺が21:12発山手線外回り

龍夜が井の頭線で帰るのは珍しいが、井の頭線で行くと若干早く着くかららしい。

俺は新宿で21:24発中野行きに乗り換え、21:31に中野に着いた。

これで俺たちのスキー旅行が終わった。次Leo/needに会うのは来週。1月8日になる。

 

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