次回はネタバレすると、また柊と一歌の2人が主役になります。ビビバス編はメインじゃないのでないです。
いずれか出す予定ですが、時期は未定です。予定は未定ってね。
私は柊くんが弾くパートも一緒に弾くことになった。柊くんがいないから弾いてるんだけど、柊くんが弾いてるところ、難易度が桁違いに難しい。
「違う、こうじゃない……」
「なんだ?」
魁くんが見てきた。
「柊くんが弾いてるところ、難しくて……」
「そうか。そのままアレンジもしてないのか」
魁くんは私に言った。
「え?」
「柊のやつ、すごい難しくなってんだよ。柊の楽譜そのまま弾けたらもうプロだよ。柊だって1ヶ月やってようやくなんだからな」
柊くんってそんなに難しい楽譜にしてるんだ。
「アレンジした方がいいと思うぞ。ま、一歌の勝手だが」
「魁くんはどこ行くの?」
魁くんはやけに大きな荷物を持っていた。
「言ってなかったか。今日から2週間の帰省だ。冬だからな」
魁くんは大きな荷物を持って入口に立った。誰か来るのかな。
「お、お待たせ……」
来たのは志歩だった。白いスカートをはいていて、いつもよりかわいい感じがする。寒くないのかな……
「おう。じゃあ行くか。一歌、しばらく1人になるが、頑張れよ」
魁くんは志歩と一緒にもう外に出て行ってしまった。
「……はぁ……」
私は1人になってからため息をついた。
穂波と龍夜くんは宿泊デート、咲希と海斗は帰省。柊くんはどこか行ってるし、魁くんと志歩はさっきの通り。
「なんで私だけなの……」
私はまた黙々と練習を始めた。
2時間が過ぎた。弾き終わるとしんとした室内。事務所はいつもよりかなり静かだ。
「はぁ……」
「なんだよ、そんなため息ついて」
「だって──」
私は答えてしまった。後ろを振り向こうとした瞬間、私はさっきの声の正体に身体を包まれた。
「えっ?」
「みんないないんだもんな。俺も明明後日から帰省だし」
柊くん。
「え?明明後日から帰省って……」
「6年ぶりの帰省さ。冬だからな」
「そっか……」
柊くんはリュックの小さいところから切符を出した。
「ほら。これが明明後日の切符。乗車券と特急券だな。行きと帰りがある」
「うん……」
あまり元気になれなかった。柊くんもしばらくいない。なんだろう、胸がきゅっと締め付けられる気持ち。
「6年ぶりだからな。楽しんでこないと」
柊くんはそう言って切符4枚をずらした。すると、さっきまで4枚だった切符が8枚に増えた。
「……!」
「一緒に帰省しよう。親御さんにはもう許可は取った」
もう、仕事早いんだから……
「ダメかな」
「いいよ。もうそこまでしちゃったんだし」
柊くんは切符を8枚全てしまった。
「じゃあ明明後日、表参道駅に4:40な」
「うん!」