俺の迷い込んだ世界が…… Season2   作:月島柊

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第39話 帰省4日目

 

 俺は彩花と志歩を連れて静岡市の方まで出た。

実家があるのは結構内陸で、静岡市までは車で1時間程度。みんなでショッピングセンターにでも行こうという話になった。

そうしようとしていると、柊からビデオ通話がかかってきた。一瞬で入ってきて、そこには咲希と穂波もいた。

 

柊《久しぶり。みんな帰省中?》

龍夜《俺たちだけ違う。旅行中だ》

 

龍夜が言った。俺たちとは違うんだな。

 

柊《みんな、どこ行ってるんだ》

「俺は静岡の実家。涼しいぞ」

 

東京よりかは気温が低い。低すぎるわけでもないが。

 

柊《こっちは寒いけどな》

咲希《どこ行ってるの?》

 

咲希が聞く。確かに俺も知らないし。

 

柊《秋田だよ。雪は降ってないけど、積もってるね》

咲希《へぇ、秋田かぁ。美人とかたくさんいるでしょ!》

柊《さぁな。意識して見たこと無いから》

 

意識したことないのに女が寄ってくるなんて羨ましいやつだ。

 

龍夜《そう言うけどよ、お前妹さんすげぇかわいいじゃん》

 

龍夜が言う。そこまで言うほどかわいいのか。

 

柊《そう、なのかな》

龍夜《そうだって。会ったことあるの俺しかいねぇけどさ》

海斗《一歌とどっちがかわいいんだ?》

龍夜《おい、それってどっちに対しても傷つくじゃないか》

穂波《一歌ちゃんもかわいいよね》

「けど、一歌いないよね」

 

志歩が言ってようやく気付いた。確かに一歌がいない。

 

柊《あぁ。寒いからな》

「柊くんだけ外いるの?」

柊《外じゃないと通話できないんだよ》

 

そんなに電波悪いのか。田舎なのか?

 

龍夜《あれ、前行ったときは中でもできたよな?》

柊《そうだっけ?じゃあちょっとしてみるよ》

咲希《志歩ちゃん、静岡どう?》

 

咲希が志歩に話しかける。

 

「うん。けっこう静かで、気持ちいいよ」

穂波《へぇ、静岡ってそういう感じなんだ》

「結構田舎の方だからな。新幹線の駅から遠いし」

 

近いのは新富士だろうけど、車で行くのが一般的だろう。

 

柊《なんだ、俺を置いて》

龍夜《静岡の話に夢中だったな》

柊《富士山は見えるのか》

「見えない。そんな近くないし、あと別の山で見えないな」

海斗《静岡でも見えないんだな》

 

近すぎるってのもあるだろうけど。

 

龍夜《こっから富士山見えてるよ》

咲希《どこにいるの?》

穂波《スカイツリー。りゅうくんと2人でいるんだ》

柊《スカイツリーからって富士山見えんだ》

龍夜《見えるぞ。ぼんやりとだが》

柊《さすがに龍夜以外は見えないもんな》

 

柊の映像を見ると、家の中に入ったようだった。

 

??《おっ、終わった?》

柊《いや、一歌に会いたいって声があってね》

 

そう言うと、一歌はむくっと起き上がり、柊の右後ろから顔を出した。

 

柊《聞こえてるか?》

「おう。家の中に入ったのか」

柊《一歌もいるぞ》

咲希《一歌ちゃん!》

一歌《咲希。どこいるの?》

 

一歌が会話に入ってきた。

 

咲希《群馬の水上ってとこ。海斗と一緒に帰省してるんだ!》

 

海斗たちも帰省か。みんな実家に帰りたいんだろうな。

 

龍夜《あれ、凪紗いないのか》

柊《なぎ、お呼びがかかってるぞ》

凪紗《ほえ?》

 

凪紗と呼ばれた人が柊の左側から顔を出す。

 

凪紗《あ、龍夜さん!》

龍夜《久しぶり。大きくなったなぁ。大学生?》

凪紗《はい。大学4年です》

龍夜《そうか。卒業も近いんだ》

柊《あんまりナンパっぽくするなよ》

龍夜《ははは、すまん》

 

結構女子を守るんだな。なんか龍夜も笑ってたし。思わず笑ってしまった。みんなも画面越しに笑っていた。

 

柊《じゃあ、そろそろ終えるか》

「あぁ。じゃ、またな」

 

柊はビデオ通話を切った。結構長かったかな。

 

「柊くん、帰省してたんだ」

「レッスンとか言ってたの終わったんだな」

 

志歩は小声でなんか「だったら……」とか言ってたけど、何を言ってるかは分からなかった。

 

「お兄ちゃん、終わった?」

 

彩花が外から話しかける。

 

「終わった。行くぞ」

 

彩花と志歩が後ろの席に座った。2人で隣がよかったらしい。

 

「じゃあ、行くか」

「うん」

 

俺はショッピングセンターに向けて車を走らせた。

 

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