俺の迷い込んだ世界が…… Season2   作:月島柊

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今回から咲希と海斗の帰省になります。


第7章 Homecoming〈海斗と咲希〉
第43話 帰省 1日目


 

 俺は咲希と一緒に水上まで行った。帰省だ。と言っても、関東なのもあってそこまで帰省みたいな感じはしなかったが。一方、咲希は助手席で俺と話していた。

 

「それでさ、いっちゃんが焼きそばパンいっぱい買ってきたんだ」

「相変わらず好きなんだね、一歌は」

「うん。購買でも4つくらい買ってくるよ」

 

焼きそばパン4つ……絶対味に飽きるな。

 

「飽きたりとかしないのか」

「しないらしいよ?好きだからって」

 

本当に好きだと飽きることはないのか。

 

「そうか。咲希はそういうものあったりするか」

「海斗とはどれだけ一緒に居ても飽きないよ!」

 

おう、中々すごいこと言ってくるな。嬉しい。

 

「俺も咲希と一緒に居ると楽しいな」

「じゃあもっと一緒に居ようね!」

「もちろん!」

 

車を運転しながらだと咲希の方を向けないからどんなかは分からないけど。

 

「そういえば実家に両親はいるの?」

「それが居ないんだよ。両親は実家の隣町にいる。実家には姉と妹がいる」

「え、3兄妹なんだ」

 

姉、俺、妹と3人。姉は俺より2つ上で30歳、妹も2つ下で26歳。咲希からしたら少し居づらいかな。

 

「俺が二男なんだよ」

「へぇ。妹さんって私よりも上?」

「あぁ。9つ上」

「えっ!」

 

咲希は驚いたような声を出した。まぁ9つ上だと知ればな。

 

「少し居づらいかもな。でも、そうだったら俺がいるからな!」

「うん!」

 

そんなこんな話していると、もう水上。

 

「ほーら、降りるよ」

「うん」

 

俺と咲希は車から降りた。俺の実家は普通の一軒家で、そこら辺にあるようなのと同じ。

 

「ただいまー」

 

俺がそう言うと、リビングの方から1匹の猫が顔を出した。

 

「あっ、かわいい」

 

咲希が声を出した。そしてすぐ、2階から姉である桜花が降りてきた。

 

「おかえり、海斗」

「ただいま、桜花」

 

桜花は俺の横にいた咲希に興味があったのか、そっちの話をし始めた。

 

「この子は?」

「Leo/needってバンドやってる、咲希っていうんだ」

「天馬咲希です。初めまして」

 

桜花はニコッと笑って挨拶した。

 

「初めまして。私は海斗の姉、桜花よ。よろしくね」

 

桜花がそう言うと、猫がこっちに来た。ハナって名前のメスだ。

 

「ハナ、ただいま」

「ニャー」

 

ハナが鳴いた。そして、妹の藤花がやって来た。

 

「聞いてた。咲希ちゃん、おいで」

 

咲希は「失礼します」と言って入っていった。多分うさぎのきなこかな。

 

「海斗、ハナと戯れてて」

「なんか言い方あれだな」

「猫と戯れるのは得意でしょ?」

 

そう言って桜花は2階に上がっていった。ハナだけ取り残されてるし、戯れるか。

 

「ハナ、おいで」

 

俺はハナの前に両手を出した。ハナはニャーと言って俺に抱かれた。

 

「お前の飼い主は無責任だなぁ」

 

俺は撫でながらそう言った。

すると、きなこがピョンピョン飛び跳ねながらこっちに来た。

 

「おう、どうした」

 

きなこは俺の足の周りを回り、俺の後ろに止まった。

 

「きなこが逃げるんだよぉ」

「お前が追っかけるからだろ」

 

きなこを片手で撫でると、きなこは再びぐるぐる回り始めた。

 

「海斗、動物2匹飼ってるの?」

 

咲希がこっちに来て言った。

 

「そうだよ。ほら、撫でてやれ」

 

咲希はハナを撫でた。ハナは気持ちよさそうに頭を動かした。

 

「かわいい~」

「人懐っこいんだよ、この猫」

 

ハナのことを下ろすと、ハナはタタタッとリビングに走っていった。

 

「お兄ちゃん、餌あげて」

「きなこ食ってないの?」

「うん。ここにあるからさ」

 

リビングに行ってきなこの餌を取りに行った。

 

「おっ、きなこついてきてるな」

 

俺はきなこに餌をあげた。きなこは餌を全て食べる勢いで頬張った。

 

「よく食べるね」

「お腹空いてたんじゃないかな」

 

咲希が後ろから見ていた。俺は咲希と場所を変わり、餌を渡した。

 

「わぁっ!もしゃもしゃ食べてる!」

「かわいいでしょ?」

 

咲希はうさぎを撫でて癒やされていた。

 

「きなこかわいいでしょう?」

 

桜花が来て、俺の後ろから言った。

 

「はい!もふもふしてますね」

「でしょ?」

「さくら、ハナどこ行った」

 

桜花は後ろを向いて指差した。

 

「あそこいるよ」

「おっ、いた」

 

俺は床を叩いてハナを呼んだ。それで来たのはハナではなくきなこ。お前じゃないんだよ。おい。

 

「お前じゃないんだよなぁ」

「ふふっ、仲良いね」

 

桜花は俺の代わりにハナを呼んだ。ハナはゆっくり歩いてきた。

 

「ハナ、お手」

 

ハナは桜花の手を舐める。

 

「違うってばぁ……」

「やらしてみ。ほら。ハナ、お手」

 

ハナは右足をあげて俺の手のひらに乗せる。俺はハナのことを撫でて、餌をやる。

 

「こうするとやってくれるようになるよ」

「そうなの?すごいね」

「だよな?ハナ」

 

ハナは俺の手に顔を擦り付けてくる。

 

「かわいい」

「そうか?ハナ、よかったな」

 

俺はハナを撫でて桜花の部屋に行った。

 

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