俺の迷い込んだ世界が…… Season2   作:月島柊

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第54話 ライブ準備〈前編〉

 

 海里の家に着くと、みんな揃った状態でコラボの話をした。もう決定というような感じだったが、今は日付を決めている。

 

「なるべく早い方がいいよな」

「まぁ、そうだろうね」

 

俺たちに海里が合わせる、というようになったため、日付は俺たちが基準で決めるしかない。

 

「来週末って無理だっけ?」

 

海斗がカレンダーを見て言う。全員がカレンダーと予定を併せて見る。

 

「俺はいいけど。空いてない人いる?」

「俺も空いてるよ」

「空いてる」

 

全員空いていた。海里はそのことを聞いて、俺たち全員に言った。

 

「じゃあ来週末、来週の日曜でいいかな」

 

その言葉に全員が頷いた。意見は全員一致し、コラボの日程が決まった。

 

「Leo/needは留守番か?」

「そういうことになるね」

 

心なしか、一歌たちの表情が暗くなったがする。まぁ、せっかくのライブのチャンスを俺らだけっていうのは残念だろう。

 

「Leo/needにはあとでライブの機会作ってやるから」

 

そう言うと、一歌たちの表情は少しは元の表情に戻った。一歌たちもライブはやりたいだろうし、機会は与えないと。

 

「さぁ、じゃあ会場の下見でも行こうか」

「あぁ」

 

俺たちは全員でライブの会場に向かう。本来Leo/needは来る必要はないが、ライブができなくてかわいそうだったから連れてきた。

マネージャーの車にも半分くらい乗って、車は走り出す。俺たちの乗っている海里の車も動き出すかと思うと、海里はこっちを見て俺に言った。

 

「柊、免許持ってるかい?」

「ん、持ってるけど」

「運転してみてくれないかな」

 

海里は笑顔で言った。仕掛けてきたのだろうか。俺の運転を見てみたい、といった感じだろうか。

 

「何で俺が」

「面白そうじゃないか。昔ながらの仲だろう?」

 

海里は俺を運転席に誘導する。もうそうするしかないか。

 

「分かったよ。カーナビの行き先だけ設定してくれ」

 

海里はカーナビに目的地を設定する。道が分からないと流石に運転できない。

 

「頼んだぞ、柊」

「……ったく」

 

俺は運転席に座り、ハンドルを握る。こんな大人数乗せたことあったっけな。大体2~3人くらいだったから4人はあんまりない。

カーナビに従って走っていく。まぁ前を走っている瑞穂さんの車についていけばいい話なのだが。

 

 車を30分ほど走らせると、後ろから魁が顔を出して言った。

 

「あとどのくらいなんだ」

 

俺はカーナビを見る。ぱっと見半分もまだ行っていない。というか、多分県外だろう。一般道のみで2時間弱。もう愛知県ではないことが確実だ。

 

「まだ1時間半くらいあるかな」

「そんなか……」

 

海里は予定表を取り出し、後ろにいる2人に見せた。後ろにいる2人とは、魁と龍夜。俺は耳だけ貸している。

 

「滋賀県のライブホールなんだ。遠いぞ」

「うわぁ、なんだこれ……」

 

2人は驚いていた。そんなにヤバいスケジュールなのか。死なないよな、俺たち。

 

 愛知県を出て、岐阜県へ。ただ、まだまだ着かない。前を走っている瑞穂さんの車も、少しずつ疲れてきたのか速度が遅くなっている。

俺のスマホのバイブが鳴る。誰からだろうか。

 

「海里、ポケットの中にあるスマホ取って俺に見せて」

 

海里はスマホを俺から取り出し、発信元をこっちに見せた。一歌からだ。

 

「出て。それでスピーカーに変えて」

 

海里はスピーカーに変え、運転席前にあるボードの上に置いた。

 

「もしもし、一歌?」

《あ、あの、瑞穂さんから伝言があって》

 

瑞穂さんからか。伝言ってなんだろうか。

 

《月島さん、ですよね。運転してるの》

「はい。そうですけど」

 

俺がそう言うと、瑞穂さんは言った。

 

《道の駅伊吹の里っていうところで休憩するので、ついてきてください》

 

休憩場所の話だったか。俺は運転しながら瑞穂さんに言った。

 

「分かりました。ついていきます」

 

そう言うと、電話は切れた伊吹の里って一体どこにあるんだろうか。ずっと一般道で来ているのもあって流石に休憩なしはキツかった。

 

「休憩場所入れるらしいけど、どの辺だろうね」

「さぁ」

「瑞穂のことだ。多分滋賀県に入ってからじゃないかな」

 

海里が言う。海里が言うんだったらそうなんだろう。彼女だから分かるんだろう。

1時間ほど運転したため、あと半分。滋賀県だったらあと30分しないくらいで入れる。俺はとにかく休憩を目標に向かった。

 

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