俺の迷い込んだ世界が…… Season2   作:月島柊

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第9話 日常

 それから結構経って、秋が始まった。気温も丁度よく、暖かい。

俺は土日の練習のためにホールに行っていると、一歌と志歩が2人で先に来た。

 

「よっ」

「あ、柊くん」

 

一歌はすぐに俺のところに寄ってきた。

 

「志歩もおいで」

「うん」

 

志歩は俺の隣にピッタリくっついた。

 

「みんなが来るまでこうしてるか」

 

ホールの近くにある木の下に座った。

 

「あったかい……」

「うん……」

「寝そう……」

 

俺たち3人はゆっくり、のんびり過ごしていた。

 

「おやすみ……」

「寝ないでよ?」

 

寝そう。ホントに。

 

「あ、いっちゃん。ひなたぼっこ?」

「うん。咲希と穂波もおいでよ」

 

咲希と穂波が来て、俺たちの隣に座った。

 

「あったかーいっ」

「あったかいね」

 

5人でのんびり。練習なんて忘れていた。

 

 俺は休日の昼休憩で、近くのハンバーガー店に行った。久しぶりに食べたかったし。

 

「ご注文お決まりでしたらどうぞ」

「えっと、ダブルチーズバーガーで、アイスコーヒーMサイズで」

「890円です」

 

俺がお金を出すと、俺はあることに気付いた。

 

「これで多分ジャストかな」

「ん?990円ですけど……」

「あ、ごめん」

 

敬語を外し始めた。だって相手が……

 

「これでいい?」

「あ、はい。丁度いただきます」

「ついでに、スマイルお願いできる?一歌」

「え?」

 

一歌はようやく気付いたらしく、要望通りスマイルをしてくれた。

 

「はいっ」

 

かわいい……!ここに天使がいた……!

 

「ありがとう……」

 

俺は列から外れ、後ろに行った。まずい、あれは耐えられない。かわいすぎる。

 

「何してるの、柊くん」

 

志歩が俺の横に来た。

 

「いや、ただの昼休憩だけど」

「一歌に会いに来たの?」

「たまたまだよ」

 

志歩はベースを背中に背負っていた。

 

「志歩こそ、なんでここに?」

「バイトの昼休憩。あと、一歌にスマイル頼めるかなって」

 

いたずらっ子のような顔で言った。

 

「さっき頼んだらしてくれたよ」

「かわいいでしょ、スマイル」

「あぁ。天使だった」

 

志歩は笑った。

 

「301番でお待ちの方」

「あ、私だ」

志歩が自分のものを取りに行った。

 

「302番でお待ちのかたー」

 

一歌が俺を呼ぶ。俺は一歌のところに取りに行く。

 

「ありがと」

「また来てね、スマイルしてあげる」

 

あぁ、リピーターになりそうだ。

俺は取ると、志歩の隣に向かった。その途中の広告にログハウスのことがかかれていた。

 

(ログハウスか……)

 

俺は志歩の隣に座って言った。

 

「志歩、合宿とか憧れないか?」

「合宿?」

「5人でさ、自然豊かな環境で弾きたいだろ」

「うん。それで、いつ頃?」

 

そうだな……連休がいいけど、4連休とかあるか?

 

「9月19日……」

「丁度バイトもしばらくない。4連休だけど、全部?」

「折角だからな。みんなで行くか」

 

俺は志歩と約束した。楽しみだな、合宿。

 

 仕事が早く終わると、丁度一歌たち4人がタピオカを持って集まっていた。

 

「よ」

「あ、柊くん!丁度よかった」

 

みんなキョトンとしていたが、咲希は構わずスマホを掲げる。

 

「写真撮るよ!はいチーズ!」

 

いきなりで、俺は咄嗟にピースサインをした。

 

「結構よく撮れてる!」

「咲希、いきなりだね」

 

一歌が咲希に言った。

 

「咲希ちゃんっぽいけどね」

 

穂波がそう言うと、咲希は写真を見てこう言った。

 

「あっ、いっちゃんと柊くんのピースサイン一緒だ!」

 

一歌も俺と同じく、人差し指と中指を立て、親指を横に出すようなピースサインだった。

 

「柊くん、癖?」

 

志歩が聞いてきた。

 

「まずピースサインってこんなもんだと思ってた」

「本来は親指ださないんじゃない?」

 

穂波がピースサインをして言った。

 

「そうなんだ」

「私はこのピースサインに慣れちゃったから」

 

ピースサインに慣れるとかあるのか。

 

「ってか、俺はスーツのままなんだが」

「いいんじゃない?柊くんだったら」

「社長だしね」

 

一歌と志歩が言った。俺ってそんなイメージ?

 

「じゃあ、俺は先に帰ってるよ」

「うん。あ、あれ言っとく」

 

志歩が言った。合宿のことだろう。

 

「あぁ。よろしく」

 

俺はそう言って帰って行った。




ちなみに一歌ちゃんのピースサインは、レオニの日常ってところから来てます。
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