転生したらダイワスカーレットの兄になっ………えっ!?姉ですか!?   作:ミレニア

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第71回 GI 東京優駿 芝 2400m 晴 良

 

『『『わああああぁぁぁぁぁ!!!』』』

 

「ははっ、皐月賞の時よりすっごい歓声。そう思わない?トレーナー」

 

「確かに。でも、それも仕方ないよ。何せ今日は日本ダービー。世代の頂点を決める歴史あるレースだ」

 

GIは盛り上がる。それは間違いない。しかしその中でも大きなレースが八大競走と言われる。そして、全てのレース関係者にとっての夢と想いが詰まったレース。

 

それが東京優駿というレースなのだ。

 

「そーだね。そんなレースに私はこれから出る。そして…勝つんだ」

 

「あぁ、メジャー。君なら勝てる。…ただ、改めて君に作戦を伝えておくよ」

 

「ほいほい、こういうのは何度だって見直した方がいいからね」

 

 

 

 

 

 

 

「ギラギラと輝く太陽が、この東京レース場を照らしています。さぁ、ついに迎えた東京優駿、日本ダービー!世代の頂点を決めるべく選ばれた18人のウマ娘達が揃います!」

 

「本レースの3番人気、コスモバルク。前回の皐月賞ではダイワメジャーの2着という結果に終わりましたがしかし、その実力は侮れません。

 

2番人気はダイワメジャー。ここまで無敗の四連勝であり、前回の皐月賞ウマ娘の登場です。スピードと勝負根性には自信あり。今回も前目先行策で熱いレースを繰り広げるか。

 

そして、今回の1番人気!キングカメハメハ!NHKマイルカップを制し、6戦6勝の無敗のウマ娘であります。変則二冠。今まで達成者無しの偉業に大王の名を刻めるか」

 

 

 

 

 

「枠入り順調に進んでおりますが、今回のレース。どう思いですか?」

 

「そうですね、今回のダービーは高気温。今までにない程熱気が溢れている東京レース場。この太陽を制したものが、今回の日本ダービーを制するのではないでしょうか」

 

「なるほど。…おっと、そして今最後のウマ娘が入りました。さぁ各バ、ゲートイン完了。出走の準備が整い………今!レースが始まりましたっ!東京優駿、日本ダービー!!!」

 

「先頭に行くのは最内枠、1番のマイネルマクロス!8番と続き3番人気のコスモバルク!コスモバルク三番手!NHKマイルを制した1番人気のキングカメハメハは前目中盤辺りっ!」

 

ウマ娘達が1コーナーに入る頃には形成が整い、2コーナー目には確固たるものになる。

それ故にある程度の位置取り把握のために周りを見渡す者がいる。その一人としてコスモバルクは疑問を抱く。

 

(私がこの位置なのは作戦通りです。…しかし、ダイワメジャーさんはどこに行ったのでしょうか…?)

 

2コーナーから直線に入る頃にチラリと後ろを覗くがいつもなら前目付近に居るであろう彼女の姿が見えなかった。

 

(私の真後ろ…?いえ、そうなら彼女のあれだけの闘志を近くで感じれるはず。隠すことには向いてなさそうですし…どこへ?)

 

そう疑問を並べるもレースは進み続ける。前目に連なるウマ娘達は本来なら居るであろうダイワメジャーという存在が感じ取れない事に疑問を抱いていた。直線も半ばまで進み、その思考を他の部分へと費やす者。

 

「1000mを過ぎ、先頭は変わらずマイネルマクロス!大きく離れてメイショウムネノリとコスモバルクが二、三番手!そこから更に離れ集団ひとかたまり!キングカメハメハは外七、八番手をキープ!その後ろに後方集団勢揃い!しかし、ダイワメジャーはどこに……あっ!居ました!居ましたダイワメジャー!なんとダイワメジャー──」

 

 

 

「ふはははっ!中々面白いことをするでは無いか!」

 

「何故アナタがここにっ…!

 

 

ダイワメジャー!」

 

 

 

「なんとダイワメジャー!いつもの先行策では無く、後方も後方!ハーツクライと並んで追込でしょうかっ!?」

 

 

 

「………あはっ」

 

 

 

『それじゃあ、改めて作戦を。その前に状況説明ね。まず、君の能力は確実に高い。スピードや追い比べの勝負ならより一層ね。反面、スタミナには注意。中心的に上げてきたとはいえ、勝てるための最低限は積んできたけど温存出来るならしておきたい………はずだったんだよね」』

 

『…まぁ、言いたいことは分かるよ』

 

『今回の気温がいつもより高い。つまり、何時もよりスタミナの消費が激しくなると予想される」』

 

『何より相手があのキングカメハメハだ。絶対に生半可な事にはならない。それに勝つために他の奴らも色々するだろうしさ」』

 

『あぁ、そうだ。だから今回、メジャーには追込策で走ってもらう』

 

『…へぇ。いいね、それ』

 

『メジャーのやり方は先行策。そこに得意の追い比べが発生すればより力を発揮して勝つ。それを皆は見ているであろう。だからこそ、そんな君が最後方付近にいるなんて思いもしない』

 

『でも、デビュー戦の時は似たようなことをしてたけど』

 

『あれは誰がどう見ても出遅れ故のものだって感じるはずさ。もちろんそこも加味して作戦を立ててくるトレーナーは居るだろうね。…だからこそ、君のその脚でそれを上回ってしまえばいい。メジャーの差し能力は高い。普通にそれでも活躍出来る位にね』

 

『なーるほどね〜。つまりは今日は暑いからスタミナを減らしたくない。だから余計後ろでスタミナの温存に務める。ついでに他のウマ娘(ハーツクライ)の後ろにでも着いて多少の日陰と風邪避けに使っちゃえって事だね。…そして全力で走ってゴールを駆け抜ける』

 

『そうだね。ついでに関しては出来ればで大丈夫だ。…さぁメジャー。取ろう、日本ダービー』

 

 

 

「…あははっ。そうだね、トレーナー」

 

「っ!!?」

 

 

「勝つのは…私だっ!!!」

 

 

 

 

「直線から3コーナーに入り、そのまま4コーナーへ!さぁコスモバルクが先頭に躍り出る!早めに外からやってきたコスモバルク!!更に外からキングカメハメハもやってきた!キングカメハメハがやってきたぁ〜!!!直線に向いた!」

 

 

 

「ぐぅぅぅぅ!!!わ、私がぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

「くはははははっ!!そこをどけ!我は宇宙すらも統べる大王であるぞっ!!!」

 

 

 

「灼熱に燃え上がる日本ダービー!ラスト500m!コスモバルクの先頭からキングカメハメハに移り変わるっ!外からハイアーゲームもやってくるが変わらず先頭はキングカメハメハ!」

 

 

 

「ふはははっ!やはり我の勝利に変わりなし──っ!」

 

驚くように後ろを振り返り、見つめる。自身の少し外に居るハイアーゲームよりも、更に外。

そこから上がってくる二人のウマ娘。

 

 

「先頭変わらずキングカメハメハ!なんと、更に外から飛んできたハーツクライとダイワメジャー!!!並んで飛んできている!!!」

 

 

「「うああああああああぁぁぁ!!!」」

 

 

「っ!?」

 

 

「僕がダービーを勝つんだっ!!!」

「私が勝つって言ってんだろ!!!」

 

 

「「だから、そこをどけ!!!大王!!!」」

 

 

「────ふははは。ふははははは。

 

 

ハハハハハははははハハハハハハハハハハハ!!!」

 

 

 

「良いぞ!良いぞ良いぞ良いぞ良いぞ良いぞ!!!評価を改めてやろう!!!貴様らは我の玉座を脅かす者共とな!!!

 

 

故に!!!我に平伏せ!!!」

 

 

「先頭はキングカメハメハ!だが外からハーツクライとダイワメジャーが差をどんどん縮めていくっ!!!先頭まで残り3.4バ身!残り200mを過ぎたぁぁぁ!!!」

 

 

「負けんな大王!」「変則二冠を見せてくれ!」「まだ行けるぞコスモバルク!」「頑張って!ハーツ!」

 

 

「メジャーぁぁぁぁ!!!行けぇぇぇぇ!」

 

 

『『『わああああああああああああああああああ!!!!!!』』』

 

 

 

(…叫びすぎでしょ、トレーナー。…でも)

 

「後は勝つだけ…だよなァァァ!!!」

 

 

「うおおおおぉぉぉぉぉ!!!」

「ハハハハハハハハハハ!!!」

「ああああああああぁぁ!!!」

 

 

 

 

「キングカメハメハ先頭!キングカメハメハ先頭!しかしハーツクライとダイワメジャーが抜け出しにかかる!!!っ!ダイワメジャーが抜け出した!キングカメハメハとダイワメジャーが並び立つ!ハーツクライは来ないっ!コスモバルクらはやって来ない!!!先頭はキングカメハメハか!?ダイワメジャーか!?どっちだ!どっちだ?!大接戦のゴーーール!!!!!」

 

 

 

「───はァッ!はァ!」「────ふゥ…ふぅ…」

 

 

 

大白熱したゴール後とは思えないほどに静まり返る。ダイワメジャーが滝汗を流し、キングカメハメハはただ表情を変えずに。

その場にいる全ての人が掲示板を見つめた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「──1着はキングカメハメハ!」

 

 

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