Lovesong作りに奮闘する優也は自分が作った曲を聴きながらヒントを探っていた
そんな中でユウとの会話を思い出した。
-回想-
ユウと一緒に音楽活動を始める為に曲を作っていた時
俺はユウからこんな質問をされた。
「ねぇねぇ、優也!」
「なんだよ?」
「忘れられない恋ってどんなのかな?または忘れることのできない恋」
「いきなり言われても答えなんかでねーよ!」
「じゃあ考えてよ〜」
「そう言われてもよぉ〜」
俺は渋々考えて見る事にした。
忘れられない恋って何?まず恋って忘れる事の出来るものか?
忘れる事の出来る恋なら恋に向かう情熱はそこまでのものではないのではないか、俺はそこまで考えて1つの結論に至った
「初恋なんじゃないか?」
「どうしてそう思うの?」
「初恋が実ればまず忘れられない思い出にはなるだろうし
実らなくても相手を好きな気持ちを忘れなければそれは片想いって恋の形だろ?そういう意味では初恋のこと言うんじゃねーの?」
「なるほどね!よし!優也!今の言葉上手く歌詞に織り交ぜてね!」
「はぁ〜?ちょっと待て!俺が曲作るのは確定だけどLovesong作らせるのか?」
「いいじゃない!優也が作ってユウが歌う!それが私たちでしょ!」
「全く、お前には敵わないよ!」
結局そのLovesongは書きかけのままユウに届くことはなかった。
-回想終-
昔を思い出した俺は部屋のクローゼットを開けて俺とユウのユニット名が書かれたダンボールを引っ張り出しあの時の曲を探す。
そして見つけた、ファイルに入ったままの書きかけの詞が綴られた1枚のルーズリーフ
「この曲は結局書けなかったんだよな」
俺は自分が書いていた詞に目を通す。
我ながら馬鹿げた歌詞だと思う
「まるで青春の被害者みたいな歌詞だ」
俺はそのルーズリーフを持って家を出て隣の友希那の家に行き
インターホンを押して出迎えを待つ
少しして友希那が出迎えてくれた。
「優也、どうしたの?リサならいないわよ?」
「知ってるって!バイトって聞いてたし!それよりもさ、頼みがある」
「何かしら?」
「この曲をRoseliaの皆と一緒に完成させたいから力貸して欲しい」
俺はルーズリーフを友希那に手渡す
「見ても良いのよね?」
「うん。」
友希那が未完成の歌詞に目を通してから聞いてきた
「優也、この曲は初恋の歌?」
「ある意味では」
「この曲のテーマ何かしら?」
「忘れられない恋」
「この曲は''あの子''の為の曲?」
「いや、それなら大切な人との別れを描くよ」
「でも、綴られている歌詞は…」
「あぁ、確かにユウを想って書いていた曲だけど完成させられなかったんだ。だからこそ最高の仲間と一緒にこの忘れられない恋の歌を完成させたい」
「…わかったわ、早速今日、今からやりましょう」
「今から?」
「ええ、善は急げよ!リサには連絡しておきなさい」
「ちょっと待って!ますもってどうやって他の皆呼ぶ気?それと場所どうするの?」
「場所はあなたの家で、呼ぶ方法なんかグループメッセージよ!」
そう言うと友希那はスマホを操作しグループメッセージで緊急合宿!優也の家に集合とメッセージを送ると全員から即OKの返信があり俺の家に集まる事になった。
友希那、燐子とあこちゃん、紗夜、最後にリサの順番で俺の家に集合した。
そして居間に集まり今回の目的を友希那が告げる
「今回集まってもらったのは全員で優也の曲を完成させるためよ!」
「具体的にどうするんですか?」
「私も気になりますね」
「完成させるとは言ったけど、私達はどちらかと言えば物語の語り手よ」
「どういうこと?友希那」
「優也が恋愛関連の質問をするからそれに答えて自分の中で恋を描くのよ」
「よくわかんないけど、私達全員が優也の曲作りに手を貸せばいいんだよね?」
「まぁ、そんな感じ」
「幸い今日、明日、明後日と三連休ですからね時間は十分にあるかと」
「そうだね!全員で曲完成させよう!」
「優也、出来たら真っ先に聴かせなさいよ」
「あぁ約束する」
そうしてまずは友希那以外のみんなにも歌詞を見てもらう
「なんか歯がゆい感じだね、伝えたいのに伝えられないみたいな」
「手が届くのに触れられないもどかしさとういかが感じられます」
「優しんだけど悲しい感じ」
「切ないですね」
「優也がこの曲に込めたのは忘れられない恋なのよ」
「優也がこの曲完成させられなかったのが今ので何となくわかるきがする」
「私もなんとなくですが…」
「実は私もです」
「どういう事かしら?」
「友希那、忘れられない恋ってさ…''忘れられない''んだよ」
「それはわかるわよ、それがどうしたのよ?」
「湊さん、忘れられない事は時に自分から縛ってしまいます」
「辛くても楽しくても思い出として残ってしまうんです。」
「……なんとなくわかったわ」
「優也、あの時歌った曲覚えてる?#302」
「忘れるわけないよ、あれはあれで想いが届くと信じて歌うような曲だからね」
「あれと一緒だよ!」
「え?」
「優也、はっきり言って良いよ!今でもユウちゃんの事好きでしょ?」
「……あぁ、今でも好きだよ!あいつへの気持ちはリサや他の皆に向ける気持ちとは全くの別物だから…今でも確信を持って言えるあいつが好きだよ」
「その気持ちを書けなかったんでしょ?」
「書いて良いのかわからなかったからな」
「優也、この曲はあなたのためにもあの子の為にも完成させなさい。言葉足らずな部分は私達も力を貸すわ」
「……助かる」
それから俺は皆と一緒に頭が痛くなるくらいに悩むに悩んで自分の言葉を探してその伝え方を教えて貰いながら曲を完成させた。
「できた…」
「曲名は忘れかけの想いを〜想いの欠片〜」
俺はタイトルの欄に書き記す
「いい曲名じゃない」
「あぁ、ほんとにな」
それから俺はパソコンを使い曲を形にする
そしてメロディを変えずに歌詞を変えてもう一曲作った。
そしてその曲をそのまま再生する
「あれ?なんか違う?」
「歌詞だね違うの」
「メロディは変わってないですもんね」
「優也君、この曲は?」
「作った理由を聞かせてくれるかしら?」
「音を乗せてる途中で思い付いたんだこの曲はまぁ、Roseliaの皆にありがとうの意味も込めて作った曲だし、Roseliaとして皆が歌ってよ」
「優也がそう言うなら」
皆で話し合った結果新曲のお披露目ということでLIVEをすることにした。
三連休の最後の日にRoseliaは新曲お披露目LIVEを行った
時間は1時間でそれを3回、午前の部午後の部そして夜間の部と分けて行い最後夜間の部で今回の曲を歌った
曲の紹介で友希那達は観客皆に問いかける
「皆さんは恋愛経験はありますか?この曲にはとてもたくさんの気持ちがこもっています」
「友達や恋人に向ける気持ちとは違うたった一人に向ける特別と言える感情がこの曲に込められています」
「そんな出会いが皆にはあったかな?」
「これからかもしれないです」
「この曲を通してRoseliaがそんな気持ちを届けるよ!」
「聴いてください忘れられない恋を〜花束と約束〜」
友希那の声がいつもとは違う感じで空気を震わせる
そして静かに、そして確かに主張するように楽器の音が響くそこに紡がれる歌詞には大好きや愛してる等の言葉は一切使っていないからこそ観客皆が聞き入っている
何人かは泣いている人もいた。
そして曲のラストを締めくくる言葉に俺が選んだのはたった一言だ必要以上の言葉はいらない、愛してるでも大好きでも大切でもないたった一言
「「約束だったから」」
俺と友希那の声が重なった。
Roseliaの新曲お披露目LIVEは大成功だった。
-リサ視点-
優也がみんなの前でこの曲を歌う時優也は必ず皆にこう問いかける
「愛してるでも大好きでも大切でもありがとうでもない特別な言葉が皆にはありますか?」と
シンガーソングライターユウとして優也がデビューして
この曲を歌うのは恋人のアタシとは違う優也にとっての特別な人の誕生日とその特別な人とお別れしてしまった日だけなのはアタシだけしか知らない事でこれもまた''特別''なのかなと思うアタシだった。
31話目になります。なんだかんだ30話越えたんですよねとしみじみ思います。
主人公達は恋人らしいこと全然してないですけど、お互いの価値観のど真ん中に音楽があってお互いに夢を追いかけてる最中に恋人になったからこそ公私共に支え合えるパートナーという感じに思っていてください
次回は主人公が夏のLovesong作りに挑戦しますのでお楽しみに
次回「あの夏の日の想いを〜ひと夏の恋物語〜」
ifルートの執筆も考えています。どっちがいいですか?
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すぐにお願いします。読んでみたいです
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読んでみたいけど、後々お願いします