友希那の為に曲を作ってから数週間、次は紗夜の為に曲を書く為に色々と思案している最中の俺は絆がテーマとなる曲を聴いているが感じたのはどの曲もメッセージ性が強く心にそして何より耳に残る曲だと思った。
「ん〜いまいち考えがまとまらないんだよなぁ〜」
「優也は1度テーマが決まってしまえばスっと曲が出来るんだけどね」
「今回はテーマはハッキリしてるというか決まってるんだよね」
「そうなの?」
「あぁ、うん。テーマは絆にしようと思っててさ」
「絆かぁ〜ある意味難しいテーマだよね、アタシも言葉として目に見える形として優也との絆を感じることはあるけど本来目に見える形での絆ってさ言葉にするにしても難しいものだよね」
「そうなんだよなぁ〜」
「優也、たまに相談する''あの人達''に聞いてみたら?」
「絆を感じる曲を?」
「そう!その人達ならなにかいいヒントになりそうな曲を教えてくれるんじゃないかなって」
「相談してみるか…」
俺は2人にメッセージを送るとどちらからもすぐに返信が来た
「返信早!暇なのかな?」
「知り合いのために時間割いてくれてたんだよきっと」
そして返信内容は曲名だけ記載されていた。
「photoalbumに、やさしさで溢れるように、Alwaysね…」
「やさしさで溢れるようにはアタシ知ってるよ!サビがさ超良くて!まさにタイトル通りやさしさで溢れるような曲なんだよね」
「Alwaysは?知らない?」
「歌ってる人は知ってるけど、聴いた事は無いかなphotoalbumに至っては曲名すら初めて聞くね」
「ちょっと聴いてみるかな」
俺はとりあえず曲を聴いてみる事にした
「やさしさで溢れるようにはどっちかって言うとウエディングソングなような…でも家族愛って捉えることも出来るか…」
「あぁ〜言われてみるとそうだね、愛し続けるよとか歌詞にあるもんね」
「でもさ、これは俺個人の意見なんだけどさ、愛してるって言葉は恋人に向ける愛と家族、友達、仲間、言葉は違えど色んな愛の形があると思うんだ」
「なるほどねえ〜じゃあこの曲を教えてくれた人はそれを伝えたかったのかもね」
「あぁ、かもな、ともあれあと2曲あるからどっちも聴いてみよう!」
「そうだね」
それから俺達は教えてもらった曲を聞いたが恋人だけでなく家族だったり友達だったりに向けて歌える曲何だろうなと思った。
「photoalbumはちょっとだけ俺の考えに近いかもな」
「そうなんだ、でも優也、まだ書けそうに無いんでしょ?」
「まだピースが足りないかな」
「ピース?」
「紗夜と日菜、2人に個別に話を聞く必要がある」
「それでピースが揃うの?」
「あぁ、きっと揃う」
「今日、練習あるし、明日は学校あるしその時話聞けるんじゃない?その時は2人で話した方が良いよ」
「ごめんね、そうさせてもらうよ」
「大丈夫!気にしてないって言ったら嘘になるけどさ、アタシは今、色んなことに挑戦して頑張ってる優也が好きだから大丈夫!」
「ありがとう。俺もそばにいてこうして時々背中押してくれるリサが好きだよ!」
その後集合時間までは2人の時間を過ごした。
それから少しして俺達はcircleに集まり俺も練習に混ざった
「ギターが1人増えるだけで音の安定感は増すわね」
「そうですね、優也君がリードしてくれるおかげでしっかり音を聞いて周りの音に重ねる事が出来ますね」
「俺はこうして練習の時だけ混ざるだけなんだけどさ」
「優也は私達と並び立てるアーティストになるのでしょ?」
「そのつもりだよ!まだ道は定まってないけどね」
「それを見つけて行くのもまたやる事の一つよ!まぁ良いわ、15分休憩しましょう。15分後再開するわ」
皆が頷いたのを確認して俺は1度スタジオを出て自販機で飲み物を買いリサに頼んで紗夜を呼んでもらった。
「お待たせしました。なにか私と話したいことがあるとお聞きしましたが」
「とりあえず座って」
俺はお茶の缶を渡す
「ありがとうございます。いただきますね、それで、話とはなんですか?」
「実は今、曲を書いててさ、その曲は架け橋となる歌になれば良いなと思ってるんだ」
「それで、私から何を聞きたいのですか?」
「最近、日菜とはどう?」
「そうですね…家では多少会話する事は増えたと思いますがまだお互いにあと一歩踏み込めない感じでしょうか…」
「紗夜はその後1歩を踏み出せたらとは思ってる?」
「日菜との事は自分で何とかしようとは思ってますが私なりにもう少し踏み込めたらとは思っています。」
「そっか、ねぇ、聞いてもいいかな?紗夜にとって日菜はどういう存在?家族とかそういうのを除いてさ」
「そうですね…やっぱり憧れと呼べる…いえ、違いますね、憧れであると同時に嫌いな存在です。」
「好きだけど嫌い、嫌いだけど自慢でもある存在なんだね」
「はい、以前話した通り私が努力して出来るようになった事を簡単に…何より私よりも上手く出来るようになるのです。そんなとこが嫌いです。いつも先を行ってるあの子が嫌いです。でも、私が追い付いて追いかけていたい存在なんです。」
「今もその気持ちは変わらない?」
「えぇ、変わらないですね、でも優也君のおかげでお互いにちょっとずつですけど歩み寄れています。再スタートしてみたらと言われてそこからほんの少しだけ会話が増えました。そして歩み寄れました。ありがとうございます。」
「気にしないでいいよ。あの時はある意味自分でも再スタートするきっかけにもなったからね」
「再スタートしたあなたの今がありますからね」
「うん。曲作りとも向き合えてるからね」
俺は缶の中身を飲み干し立ち上がりゴミ箱に投げ入れる
「話してくれてありがとう。練習に戻ろうか!」
「はい」
紗夜も立ち上がりゴミ箱に缶をきちんと捨て練習に戻り時間いっぱい練習し解散した。
次の日
-学校-
1〜4限までを終えた俺は隣のクラスの日菜に声を掛けて昼食を一緒にとる事にした。
「優くん話ってなあに?」
「あぁ〜色々あるんだけど、まぁ簡単に言うと曲を作っててさ架け橋となる歌を作ってるんだよね、家族、友達、仲間と険悪な時にこの曲を聴いてお互いの気持ちを繋げられるようなそんな曲をね作りたいんだ。」
「そうなんだぁ〜それで何をあたしに何を聞きたいの?」
「紗夜とはどう?上手く話せてる?」
「ん〜まだぎこちない時はあるけどあたしは上手く話せてると思うよ」
「日菜にとって紗夜は自慢の姉以外で言葉にするならどんな存在?」
「えぇ〜?ん〜そうだな〜憧れかな?あたしね、お姉ちゃんがホントに大好きなんだよね!それでね、お姉ちゃんが見てる世界をあたしも見たいってそう思ってるよ!」
「………なるほど……」
「優くん?」
「ピースが揃ったよ」
「え?ピース?パズルの?」
「似たような感じ」
俺は日菜と話したあといつも相談に乗ってくれる人達にメッセージを送った。
内容は気分が沈んだり何もしたくないと虚無感を感じた時に聴きたい曲は何かと言うものだった。
そしてあいも変わらずすぐに返信が来た
「僕が死のうと思ったのはとひこうき雲か…ひこうき雲はある意味では大切な人との別れだったかな?」
「やっぱり前向きなだけじゃ架け橋にはならないよな」
俺は自分なりの答えが見つけられた気がした。
「優也もしかして色々答え出た?」
「うん!架け橋となる曲だけどさ、コンセプト自体は変わらないけど、テーマの中にもうひとつの感情って言葉が必要だと思うんだ」
「詳しく教えてくれるかしら?」
友希那がそう問いかけて来る
「もちろん!架け橋となる曲の中にはやっぱり自分とどう向き合うかでもあると思うんだ」
「どういう事?」
「人と人って分かり合えないとか分かり合うのは難しいってよく言うよね?そこに関してはどう思う?」
「そうだな〜難しい事だとは思うかな?友希那はどう思う?」
「私も難しい問いかけだと思うわ」
「そこなんだよ!例えば家族、友達、恋人とケンカをしたとして心にも無い言葉を掛けたとして後になって落ち込むことってあると思うんだなんであんなこと言ったんだろうってその後に自分の中で本当にあんな事を思ってたのかなって疑問にも思うはずなんだよねあくまでも個人的な主観でしかないけど」
「わかる気がするな〜迷惑かけてごめんねが言えなくてなんであんな事言ったのかなってなる気持ち」
「あえてそこの部分を歌詞にしていこうと思うんだ」
「それが架け橋となる歌になるの?」
「人それぞれさ、沢山の人に語りかける訴えかける曲じゃなくていいんだよ!落ち込んだ時気分が沈んだ時ケンカした時どんな時でも良いんだ時々聞きたくなるようなそんな曲で良いんだよ」
「なら完成を楽しみにしておりまするわね」
「あぁ、待っててくれよ!」
「あたしは見学!」
俺は授業中すら歌詞を考える時間に使い自分の中の嫌な気持ち、鬱屈した気持ちを表現するための言葉を探す
「ケンカした時?いや違うな〜こう嫌な気持ちを別な言葉で表現しないとな〜曲の始まりはゆったりとした暗い感じで良いんだよな〜」
そんな中でひとつの言葉が浮かんだ…心がザワつく。これだと思った
『心がとてもザワついた…''大事な人に''言葉の刃物を突きつけた言葉は嫌いだ伝え方ひとつで平気で人を傷つけている
言葉が嫌いだ…沢山の言葉があるのに上手く伝わらないからそれで自分自身も嫌いになる
どうやって伝えたらいい?言葉に出来ないこの思いを言葉以外での伝え方を表現の仕方が分からない自分に教えて欲しいどうしていつもこうなんだろう?考えれば考える程分からなくなる自分が嫌いだ…言葉が嫌いだけど伝えられない伝わらないなら、歌にしようちゃんと伝わるように伝えられるようにいつか自分の言葉の全てを歌にして伝えるから』
「……也……優…也……優也!」
「え!?あっ…何?」
「何って…授業終わったよ!」
「嘘!?」
「本当本当!こんなつまんない嘘ついてどうするの!」
「だよねぇ〜ハハハハ」
俺は苦笑を浮かべつつノートを閉じると片付け席を立つ
「帰ろうか」
「うん!」
そうして俺達2人は帰宅すると俺は早速パソコンに向かい曲を完成させるための作業に入る
歌詞にメロディをのせ音を確認して感情を音に込める
「出来たの?」
「あぁ、出来たよ!タイトルは『ことばさがし』あえてひらがな表記で!」
「ことばさがしか…これが架け橋になる歌なの?」
「そうなればいいなとは思うけど、この曲は多分後ろ向きからちょっとだけ本当にはじめの一歩を踏み出せるような曲なのかなって!」
「そうなんだ…以外と言うからしいと言うか…とりあえず2人に聞いてもらったら?」
「うん、そのつもり」
俺はCDに『ことばさがし』を収録して紗夜へと届けた。
「どんな反応するかな?」
「さぁな〜こればっかりは聞いた人次第だから」
「それもそっか」
俺達は手を繋いで家路を辿った。
紗夜・日菜視点
優也くんから何故か黙って聞いて感想よろしくとだけ言われて
とりあえず2人で聴いてみることにした。
再生すると優也君の声が聞こえて来る
『架け橋となる人と人とを繋ぐ曲になればと思いながら作りました。聴いてください、『ことばさがし』』
タイトルが告げられ歌詞が紡がれていく
言葉1つとっても沢山の意味があること、簡単に人を傷つけてしまえる危ないものでもあり時には勇気をくれたり仲直りのきっかけになったりする『言葉』と言う人が発するコミニュケーションの大切さと危うさが歌詞には現れていて
私達は伝えることの大切さを知れるそして本人が願ったように繋がりに架け橋になり得る曲だと感じた。
「とってもるんってなる曲だったねお姉ちゃん」
「本当ね、穏やかな気持ちになる曲だと思うわ」
この曲を通して心の距離がまた1歩近付いたと私たち姉妹は感じたのだった。
この曲を作った彼、優也君が初恋ソングのカリスマと言われるのはまだもう少しだけ先の話でそしてこの曲を通して沢山の人にとっての架け橋となる歌になるのはまだまだ先の話で
1番最初は私達の為に書かれた曲だと知る人は彼と共に青春時代を過ごしたメンバーなのは私達だけの特別な思い出の宝物になるのもまだまだ遠い未来の話……
お久しぶりです!この作品を投稿するのも半年以上空いての久しぶりの投稿になりますね。
5月の連休が明けてから夏期休暇もバタバタしていて全然執筆する時代が確保できませんでした。
この先も不定期にはなりますが確実に完結へと向かっていくので今後ともお楽しみに。
次回「友達の歌」
ifルートの執筆も考えています。どっちがいいですか?
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すぐにお願いします。読んでみたいです
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読んでみたいけど、後々お願いします