ダンジョンを太陽が照らすのは間違っているだろうか 作:宵闇の龍
気がつけば倒れていた。寒いただひたすらに寒い。
(ああ、そうか私はここできっと…)
思えばどうして自分はこんな目にあっているのだろうか?一体何をしたというのだろうか。それもこれもつい最近になって突如発生した自身の謎の力のせいだろう。だがあんなものは知らない。何故いきなり自身に宿ったのかそれすらも分からない、ただ一つ言えることといえばあんなものがあったせいで自文は今こんな目にあっているということだけだ。
(寒い、ただひたすらに寒い…)
「こんな力さえ無ければ今頃今まで通りだったはずなのに…」
突如として訪れた自身への不幸を考えているうちにだんだんと意識は薄れていく、ただひたすらに逃げてきた自身の体はまだ幼く憔悴しきった今それは当然の帰結であった。
(温かい、ここは天国だろうか…)
不思議にも自身に感じた温かさで目を覚ました。一瞬自分は死に天国にでも着いたのかと考えたが、その考えは捨てた。自身の目に写ってきたのは、どう見ても年季の入った建物の天井だったからだ。特に自身にも変わった様子が無いことからやはりここはまだ現世だろう。
そのままの状態で思考を続けていると足音が聞こえてきた。恐らくだが、この家の持ち主だろう。果たして自分はこれからどうなるのかそんな事を考えていると声をかけられた。
「良かった。目は覚めたようだけど大丈夫かい?」
透き通ったソプラノの声、白い衣装に身を包んだ黒髪の少女だろうか?が声をかけてきた。見た目は自身と対してさほど変わらないだろうという年齢の見た目だ。だが何故だろうか、何故か自分とは違う、何かが根本的に違うという感じがある。流石に声をかけられて無視をするのは失礼だと思い返事をする。
「ええ、まだあまり動けそうにはありませんが大丈夫です。」
「それは何よりだよ!」
そう言って少女は微笑んだ。笑顔がよく似合うそう思った。
「貴方が私をここへ?」
「そうだよ?ここに帰る途中で倒れている君を見つけたんだ、流石に倒れている子をそのままにはしておけないだろう?」
「ありがとうございます…」
「礼は受け取っておくよって、何で泣いてるんだい!もしかしてどこかまだ痛むところでもあるのかい?」
そう言って慌てて少女が私の方に来る。何故だろうこの人といると不思議と安心感がある。初対面のはずだが、何故かこの人は信用できると思ってしまう。否、そう思いたいだけかもしれないが…それでもどことなく心地よさを感じる。きっととても優しい人なのだろう。
「いえ、大丈夫です。痛むところもありませんから」
「そ、それならいいんだ。そういえば自己紹介がまだだったね。僕はヘスティア、君の名前は?」
「アルン、アルン・ソーサーです。」
これは太陽の恩恵を宿した少年が紡ぐファミリア・ミィス(眷属の物語)
そしてその始まりとなる神様との出会いのお話。
少しずつ自分のペースで書いていきたいと思いますので続きが気になる方がいれば是非これからよろしくお願い致します。