(文書:情報制御を感知。座標:魔法科高校)   作:真鈴

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 よく考えなくても指パッチンの彼が高校に行くのには無理がある。
 その事実に気がついたのは書き終わってからだったんです。
 別の案ではよくあるかんじに七巻の大気制御衛星組を連れて来るつもりだったのですがディーくんとイルが本当に空気になりそうだったので却下。
 そんなこんなで第二話です。


学校へいこう

「ねえ、アンタたち学校にいく気はない?」

 そうクレアが提案してきたのは召喚騒ぎが内外ともにひとまず落ち着いた秋の中頃の事だった。

 

○●○

 

 「魔法実験によって異次元から召喚される」――あの日、どうやらHunter Pigeonはそんなオカルトど真ん中な出来事に巻き込まれてしまったらしい。確かに詳しく調べてみればここは自分たちがいた世界とは年代が、歴史が、星のめぐりが、共通する項目もありはしても細かな部分が決定的に違う。でもそんなことはここに召喚された直後にはわかるわけがなかったしそれは向こうにとっても同じこと。2199年(魔法士側)にはありえない景色と2094年(魔法師側)の科学力ではありえない雲上航空艦――つまりはこちらとしても向こうとしても未知との遭遇、互いの存在を認識した直後どちらも大混乱で、言語が通じ意思疎通が可能だとわかった時はうっかり涙が出そうだった。

 なんにせよ言葉が通じるのであればあとははやい。どうやら現時点では元の世界には戻れないらしいことにショックは受けたものの、この事態の責任をとって貰う形でなんとか住む場所(と艦を置ける場所)と戸籍――下手をすると知識だけ引き出したらあとはポイ(処理)されてしまう可能性を危惧していたのでちょっとこれは意外だった――を用意してもらい、こちらも帰る手段の研究に最大限協力するということで交渉は成立した。

 

○●○

 

「えっと、学校、ですか?」

 フィアが驚いたように聞き返す。確かに実年齢はともかく外見上ではヘイズ以外の面子はこの時代の常識と照らし合わせれば学校に通っているべき年齢だ。しばらくはこの世界に滞在しなければならないことを考えれば妥当な提案である。だが

「そそ、学校。ついでに言えば国立魔法大学付属魔法科第一高校に来年4月に1年生として、なんだけど」

とクレアが続けたところで自分――天樹錬は驚いて「ちょっとまってよ」と止めに入った。

「なに?なんかあった?だってアンタたち外見は15歳位だし問題ないでしょ。まあフィアはともかくアンタはちょっと15って言うには背が低い気がするけど。」

「身長は関係ないでしょ!っていやそこじゃなくて。学校行くのは全然いいと思うんだけどどうしてよりによって魔法科なのさ。僕はこの世界の魔法なんか使えないんだけど。」

 

――この世界には魔法がある。

魔法。それは超能力から派生し体系化されていった理論系。世界を構成する情報に干渉することで物質世界に様々な現象を起こす奇跡。同じようなものはこちらの世界にもあったし、それを体現しているのが「魔法士(自分たち)」だ。だが魔法士が生体コンピュータ「I-brain」で世界のパラメーターを書き換えていくのに対し、この世界の「魔法師」は「サイオン」と呼ばれる非物質粒子を操ることで情報体に干渉する。さらにいえば魔法士の魔法はとある科学者たちが組み立てた「コンピュータプログラム」なのに対し、魔法師の魔法は心霊、精神を基盤とする「オカルト要素」が多分に含まれたものだ。つまり「魔法士」と「魔法師」では結果に至る過程は同じでも基礎となるものが根本的に違う。一応こちらの「魔法」がこの世界でも問題なく使えることは以前に確認してあるものの、魔法科高校の入学に必要なのが「魔法師」としての技能である以上「魔法士」である自分たちが入れる可能性は低い。

 それならば魔法技能を必要としない一般校に行くべきではないか、錬がもっともらしく言ってみたがクレアはなんともないように

「大丈夫大丈夫。調べた感じとにかく事象の書き換えができれば入学できるっぽいから。私やヘイズはともかくアンタたち2人ならいけるわよ。それに自分たちが帰る方法を見つけるには結局どこかで魔法理論は学ばなきゃいけないし」

なんて言い出した。どうやらなんと言おうが彼女の中ではすでに決定事項らしい。反論の無駄を悟りつつ一応受験資格に中学卒業資格が必要なことを伝えてみたものの、そこはこの時代のあらゆる電子機器どころかかつての世界にあってもセキュリティをものともしなかった電子戦技能とスーパーコンピューター(I-brain)を持つ魔法士、その程度の問題は5秒とかからず解決してしまった。

 こうなってしまったらもう考えても仕方がない。フィアは学校ってどんなところなんでしょう、ととても嬉しそうに話しているし本当は錬だって学校には興味がある。ありがたく行かせてもらうことにした。余談だがどうやらこのことはクレアの独断だったらしくアルバイトから帰ってきたヘイズはこの話を聞かされ学費が、資金が、と遠い目をしていたが最終的にいっぱい楽しんでこいよ、と背中を押してくれた。嬉しく思いながらもこうやって彼の借金は増えていったのだと思うとちょっとフクザツな気分になった。

 

 高校入試までに錬とフィアがやるべきことは世間一般の受験生と大差はない。実はI-brainを使えば脳内に中学卒業程度の知識をお手軽く記録できるし錬はそれでいいかな、と考えていたのだが女子組からそんなんじゃ受験生らしくないちゃんと勉強するべきだ、との反論にあい、ハリーがそれに同調し、これに逆らえる勇気のない男性陣が折れたことでヘイズ(アルバイター)除く3人で仲良く昼は図書館でお勉強、夜は情報制御を魔法らしく見せるというよくわからない練習をする日々を送ることになった。

 

 そして年がかわり2095年、高校入試の日。会場には100人を優に超える受験生たち。生まれてから今まで人数の同年代の人間を数える程度にしか見たことがない自分とフィアは正直試験問題どうこうよりこちらのほうが印象的だった。テストの方はやれることをすべてやったのであとは天に運を任せるのみだ。

 

 それからひと月。届いたのは二人分の合格通知――フィアは一科、錬は二科の。

 




 次回に説明入れますがCADの設定を魔法士よりにいじります。うまく言えませんがCADをI―brainの擬似基本領域にする感じに。でないと錬が魔法科式魔法が使えないんですよ(たぶん)。少なくとも私には思いつかなかったので。あとフィアもCADを使えば仮想中継デバイス作れることにしてあげてください。でないと(略)
 ここまでは捏造回。次回からは原作片手に入学編スタートです。
 かっこいいのはヘイズ、イケメンは月姉、上司になってほしいのはアニルさん、兄に欲しいのは真昼兄。そんな感じが私のウィザーズ・ブレイン
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