戸籍 ゼロから始まる現実生活   作:ルディア・ゾル

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現代社会ものでガチな犯罪者の主人公が見たい……でもない!書いてない!書いて……(懇願)となったので初投稿です。



だれか、かいて

 

 

 

 

礼司はクズである。すごくクズである。果てしなくクズである。はっきりとガチなクズである。中学のときに万引きを百回ほど繰り返した挙げ句捕まり、高校生となっても懲りずに万引きを続けたことでさらに捕まり、挙げ句の果てには学校側からの厳重注意をうけても反省どころか注意した教師に逆恨みするほどのクズであった。

 

そんなクズな礼司であるが、なぜか他人からは助けられることが多かった。言動も素行も悪く、それを恥じてもいないというのに、なぜか助けようとする人間がいるのである。

 

強いて理由を挙げるとするならば、本人が助けてもらったときに(万引きしたものを)気前よく渡したり、幼少の頃に受けたスパルタ教育のなごりと活字中毒からなる乱読によって教養があるかのように振る舞っていたからなのだろう。

 

周囲の人間からは、面倒臭がりではあるが教養は高く、また助けたときになかなか高校生には手を出しづらいようなお菓子を渡してくれたりする上に、言動もどこか現実離れしているという、なんだか特別な人間に見えていたのである。

 

なお、そのお菓子は万引きの成果であり、元手がゼロなので執着していなかっただけだし、変な言動は身内以外への無関心と自分が周囲にどう見られようともかまわないという、社会的欲求の欠如から来る行動であった。

 

もちろんそれをちゃんと見抜ける人間は離れて行くのだが、まず礼司のそれを見抜けるほどに親しくなるものはなかなかおらず、一部の賢い人間と礼司と付き合った不幸な女くらいだった。

 

しかし礼司と付き合おうとするような人間は自然とダメンズ好きな女となるため、別れるときも穏便に別れるだけであり、礼司も便利なダッチワイフ程度にしか考えず、そしてそのダッチワイフにはケアとかの面倒があると認識していたので(クズ)無理に引き留めることもなかった。

 

それによって悪評が周囲に流れず、ただ女と付き合うことができるやつ、という一種のステータスを手に入れるという、世の中不公平が出来てしまっていたのだ。

 

さて読者諸君、イライラしているのではないだろうか。

私はしている。なんでこんなやつには彼女がいるのに、俺にはいないのだと。世の中不公平だと。皆、憤っていることだろう。(偏見)

 

しかし、安心してほしい。天罰は今下される。いや、下す。なんと、家の中にいた礼司の前に、扉が現れたではないか!

 

「うおっ、なんだこれ。」

 天罰だ

 

「持ち上がらねえ……!なんだよこれまじで!!!」

 はよ入れや

 

「トンカチってどこやったっけ?」

 

 壊そうとしてんじゃねえぞ!?

 はよはいれよオラァァン!?  ポチッ

 

なんということだろうか!何故か礼司の周囲は扉に囲まれてしまっている!

 

「くそっ!なんだよこれ……しゃあねえか。」

 

アッおい警察はやめろ!お前に犯罪者としてのプライドは……ねえな。こいつにはない。でもこのままだとせっかくこのために調整した因果律崩れる……アッテガスベッター!

 

バタン!「はあ!?ふざけんなよなんで下のドアだけ内開き……くそっ!手がいて

 

さっさと堕ちろオラァァン!?ガガガガガ

墜ちたな(確信)

 

 

 

 




いやー我ながら完璧な導入!え?もっと丁寧に?
無理。導入ってどう書けばいいんや……?

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