怪しさMAXの陰陽師は、奈落の底を目指すようです   作:S・DOMAN

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(黒髭氏の『紳士的な愛』になぜか道満が引っ掛かったので)初投稿です。


忘れもしませぬ。あれは拙僧が奈落で探掘家をやっていたころ・・・6.66

 

 

 

「さて、で?何考えてるんだい、オマエ」

 

 

 ほう…?あの埴輪系ツンデレオバアサンたるオーゼン殿がお二方、そして何よりマルルク殿の身を案じて拙僧に敵意を向けておられる…!!

 

 

ンンンンンンンンンンンンンンン!!!!!!!!!(尊み)

 

 ―――ッハ!いえいえ、いけませぬ。斯様に興奮しておる場合ではありませぬな。拙僧何気に絶体絶命の状況でありますゆえ。斯様な場所で果てるつもりなど毛頭ありませぬぞ!

 

 

 

「おやぁ?突然何をおっしゃるのです。拙僧誓ってやましいことなど考えておりませぬよ?」

 

 

「そういう薄っぺらい言葉が聞きたいんじゃないんだよ。私はねぇ、オマエがあの子達に何をするつもりなのか聞きたいのさ」

 

 

「ンンンンン!おやおやぁ?不動卿ともあろう方が子供の心配ですかな?ンンン~♡実に良いご趣味をされているようで!もしくはこれこそが長生きの秘訣なのですかな?であるならば是非ともご教授いただきたく!」

 

 

「くどいよオマエ。それとももう一発殴られたいのかい?」

 

 

「―――ほォう?脅しのつもりですかァ?エエ、それであなた様の気が晴れるというのならばどうぞ心ゆくまで!あ、拙僧としては先程よりももっと下側、ヘソの上辺りを狙って下さると嬉しゅうございまする♡」

 

 

 

 拙僧がそのように言うと、オーゼン殿は心底気持ち悪いものを見るような視線を向けられます。

 

 

 

「……ふん。つまらないねェ。大方何かしら腹に仕込んでるんだろう?道化の格好をしてるんだ。騙すなら、もっと上手くやるんだね」

 

 

「んふふふふ、これは失敬!……で、何でしたかな?ああ、そうそう!拙僧が何をするつもりか、でしたねェ。でしたら、ええ。“何もしない”が答えになりまする。勿論嘘ではないですとも!」

 

 

「ふゥん。ここまで言ってまだシラを切るんだ?面白いねぇ…なら理由は何なんだい?」

 

 

「理由、理由を問いますか……ふむ、そうですねェ、敢えて言うならば……放っておけなかったからでしょうか?」

 

 

「……ヘぇー、続けなよ」

 

 

 

 拙僧の言に興味を持っていただけたのでしょう、オーゼン殿が続きを促しておられます。はてさて、どのようにして丸め込んだものか…

 

 

 

「拙僧は彼女らとアビスに潜る前、岸壁街などという薄汚い場所におりましてねェ。あの場所のことはご存じでしょう?そこで何が起こっているのかも。拙僧はずっと見ておったのですよ。―――奈落に堕ちていく(呑まれる)者たちを」

 

「ええ、ええ。悲劇ですよねェ?明日の朝を迎えるために、己の未来を贄とする。本末転倒ではとか拙僧思うのですが………まあある意味、あれも一種の地獄でありましょうなぁ」

 

 

 

 まあ拙僧、彼奴らも全て喰ろうたわけですが。

 

 

 

「さてある日、そんな地獄に子供が四人迷い込んで来ました。二人は荷袋をぎゅうぎゅうに詰めて、もう二人は其れの見送りで、ですよ?何かと話を聞いてみれば。その二人は自らの意思で挑むというではありませぬか!この奈落に!総てを飲み込む大飯食らいの王様にです。ふふふふふ!到底、正気の沙汰とは思えない!」

 

「――――――ですが、拙僧興味が湧いてきまして。そうでしょう?悪政を敷く王とは、深層の獣より恐ろしいものである。そう聞きます。その食欲の赴くままに、喰らい尽くす。老いも若きも!男も女も区別なく!平等に!!!―――そしてもちろん。子供も」

 

 

 

「そこでふと思ったのです。彼らについていけば面白いのでは?と」

 

 

 

「唯の悲劇はもう見飽きました故。ええ。悲劇の後は喜劇です。年若き少年少女が、艱難辛苦を乗り越えて、大冒険を繰り広げる。ンフフ!何という王道物語!後の世において陳腐だと言われても過言ではないでしょうなぁ!」

 

「ですが。ええですが!見てみとうなったのです。ただ美しいだけの物語というのもそれはそれで興味がありまするゆえ」

 

 

 

ただ美しいだけの物語(・・・・・・・・・・)。苦痛は無く苦難も無く、ぬるま湯の如き安寧だけがある。アナタも駄作であると罵られますかな?当人からすれば極楽のごときそれの、一体何処が悪いというので?ええ。その苦痛も苦難も嘲笑も、そして試練すらも!全て全て、拙僧が喰ろうて差し上げましょうや!

 

 

 

「フハハハハハ!!不動、いえ。動かざる(・・・・)オーゼン殿。アナタはそこで指を咥えて見ておれば宜しい!我らは、先へと進みまするので!」

 

 

 

 

 

 

「さァて、とまあ。ご清聴有難く存じまする。何も無いのであれば拙僧はそろそろお暇させていただきとうございますが?お二人の下へと赴かねばなりませぬので」

 

 

「……はあ、もういいよ。勝手にしな」

 

 

「ンンン!では拙僧これにて!………ああそうですそうです、言い忘れておりましたが」

 

 

「ンん?」

 

 

「実は拙僧、先程は何も仕込んでおりませんでした♡ンンン♡ハッタリにございます♡

 

 

「 」

 

 

 

ヒャア!恐ろしい、オソロシイ!!ンンンフフフフフハハハハハハハ!!!!!

 

 

 

 

 ああ、しかし。何とも。

 

 

 よくもまあ滑らかに回ることですよ、拙僧のこの口も。

 

 

 

 

 

 

「あー。ドーマンおかえりー」

 

 

「ンンン、道満が只今戻りましたぞ。ああ、それにマルルク殿もおられたとは!」

 

 

「…なあドーマン。さっきスゴイ音がしたんだが、大丈夫―――な、何があったんだ?」

 

 

「ソソソ、ご安心召されよレグ殿。あれはオーゼン殿が拙僧の肩に止まった虫を、思い切り叩き潰した音でありますれば」

 

 

「へえー…そうだったのかー……」

 

 

ンフフフフフフフフ。ええ、ええ。そうですとも」

 

 

「あ、あのー。ドーマンさんですよね?」

 

 

「ソンン、如何なさいましたか?マルルク殿」

 

 

「お、お風呂、あっちですので……あ、そ、その!僕!」

 

「なにか冷やすもの持ってきます!顔がスゴイことになってますよ!?もうメチャクチャですー!!早く冷やしてください!」

 

 

「ああーいらないよー。そいつなんかにはインビョウのゲロで十分だよー」

 

 

ぴえっ!?お、お師さま?!いつからそこに…?」

 

 

 

 ンンンー……おかしい。何故です?何故このようなコトに?

 

 

 

 




Googleの闇の中に蘆屋道満・オルタ・サンタ・リリィを求めていたら、水着レジライに遭遇してしまったので失踪します。
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