怪しさMAXの陰陽師は、奈落の底を目指すようです 作:S・DOMAN
「フハハハハハハ!!できましたぞ!どうですかリコ殿、この要塞は!素晴らしい出来でしょう!」
ンンン~♡苦節三日、ようやく完成した拙僧の大要塞!
この暗い森の中に突如現れた巨大な木造建築。少々アンバランスですが、それゆえオーゼン殿も驚かれて腰を抜かすこと間違いなしでありましょう!
ああ、オーゼン殿が来られるのが待ち遠しいですねェ!
「ど、ドーマンは一体何と戦ってるのさ?」
「無論、あの忌々しきオーゼン殿にて!」
「ふんっ」
拙僧が得意げにリコ殿へ説明していると、どこからともなく現れたオーゼン殿が我が要塞に向けて、その拳を振るわれました。
おおよそ女性の細腕から出てよい音では無いでしょう……土砂崩れのような音を立てて我が要塞が崩壊していきます。
木で組んだ魔術工房ではこの程度が限界か…
「……オーゼン殿?拙僧売られた喧嘩は買う主義なのですが?」
「ふふふ!いやぁすまないねぇ。あまりにもお粗末な掘立小屋だったからついついぶつかっちまったよ。ホント、すまないねぇ?」
「ほォう?なるほど!また泣かされたいとおっしゃるので?ええ!もちろんお望みのままに!」
「わーわー!ドーマン!ステイステイ!だめだよー!」
「ンンン。しかしですねェリコ殿…」
「もうっ、だめなものはだめだよー……ほら、ね?また今度新しいの作ろう?」
「……おや?もしやこれ拙僧幼子扱いされておりませぬか?」
オーゼン殿が爆笑されているのが非常に、非ッッッ常に!!癪に障りますが。
ええ、ええ。ここはリコ殿の慈悲深き御心に免じて許して差し上げましょう。
どうせ今日が生存訓練の最終日ですので?ええ。どうでもいいですとも。
「まあいいでしょう。ではリコ殿、あちらの方でトラップに足を取られているレグ殿を助けに行ったら昼餉にいたしましょうか」
「えっ?!ああっ、レグー!!」
「おやおや。まだ幼いというのに、元気ですねェ!」
「ンンンンンン!!ただいま帰還いたしましたァ!!」
「うへーただいまー…」
「なんだか久しぶりに戻った気がするな…」
道中何度かお二人をおんぶさせていただきましたが、何とか監視基地に到着いたしました。
ンン、さらば拙僧の『超辺獄大神殿デスチェイテMark.Ⅲ』…
建築のコツというのは掴みましたので、いつの日かMark.Ⅳを深層に建ててみたいものですが。いったい何時になることやら。
「はあ……オマエ。戻ってきたら戻ってきたでバカみたいに食うねぇ?」
「いえいえ。オーゼン殿には遠く及びませぬとも!」
「備蓄はまだまだあるからこれぐらいなら問題ないんだが……ま、それよりもだ。キミたち明日にはここを出発するんだろう?」
「せっかくの機会だ。前はそこの変態に邪魔されて説明できなかったから今してやろうじゃないか。『奈落の声』とも称される白笛が伝えてきた、私たちだけが知りうる秘密の数々を、ねぇ」
おやおやおやおやおやおやおやおや
何か卑猥な形になっちゃったんで失踪します。