怪しさMAXの陰陽師は、奈落の底を目指すようです 作:S・DOMAN
「なんだか辺りがトゲトゲしてきたな……これ、リコが言うには卵らしいが。美味しく食べられるのだろうか?」
「ンンン?コレ食べられますので?何か度し難い生物が入ってそうですが……いやぁ。拙僧は遠慮しておきまするぞ」
「あー、それ火を通したら食べられるよー」
「………みたいだが、ドーマンはどうする。僕が一個取ってみようか?」
「どどどどどうなっても知りませぬぞ♡」
悔しいですが、中々に美味でありました………
何というか、卵の中身はイクラの卵黄の様な味のもので満たされており、火を通してそのまま味噌汁にしていただきました。仄かに塩味が聞いている海鮮風味の味噌汁となって、大変美味しゅうございました。
ンンン、何故か少しばかり負けたような気がいたしまするが…美味でしたので良しとしましょう。
おお、などと言っておりますと。いつの間にか到着していたようですな!
深界四層『巨人の盃』に!
「ついたー!あはははは!すごい、声がのわぁーーんって響く!」
「ああ……湿気がすさまじいから声が響くんだ。この湯を受けてる植物のせいなんだろうが…」
「ンフフフフ、はしゃがれるのも良いですが気をつけなされ!あちらに溜まっているものはどうやら酸のようですので、入ったら立ち所に溶けてしまいまするぞ!」
「わかってるーー!!あはははははははは!!!」
ンフフフ!面白き光景に目を奪われ無邪気にはしゃぐ様は、なんとも微笑ましいモノですねェ。
……ですが。どうやらお客様が来られたようですよ?
「んなぁ〜。オマエさぁ、ちょっとはしゃぎすぎなんじゃねえか?」
「―――うわわわわぁ?!あ、あれ?今の、誰の声だった?」
ンフフフフフ!おやおや?この声は……ようやく来ていただけたようですな?
「ンンンンン!ご安心召されよ。声の主から敵意は感じられませぬゆえ!」
「さあ、どなたかは存じ上げませぬが、どうか姿を表してはくれませぬかな!!」
「…んなぁー、そんなデケェ声出さなくても聞こえてるよ………よっと」
そう音を立ててこの水の中に飛び込んできたのは
「オイラはナナチだ。ふわふわの、ぬいぐるみだよ~…」
帽子を深くかぶって
漫画『メイドインアビス』のマスコット的キャラクター、ナナチ殿。ふわっふわの毛に覆われた体に、ウサギのような長い耳!
ンンンンー!実に愛らしいですねェ!!拙僧がもしも幼ければ、視界に入った瞬間に抱きつきに行ったことでしょうが………残念なことに今の拙僧は身長2m程の大男。それが獣人とはいえ、子供に抱きついている姿を想像してみなされ!
あゝ、これでは拙僧が変態のようではありませんか!ンンン、度し難い!拙僧今だけはリコ殿とレグ殿が羨ましゅうございまするぞ!
食べやすいよう切ってくれてありがとうって言われたので失踪します。