怪しさMAXの陰陽師は、奈落の底を目指すようです   作:S・DOMAN

25 / 76
忘れもしませぬ。あれは拙僧が老いたる獣の秘湯を発見していたころ・・・18

「んなぁ~…そうだなぁー。探窟家なんて久しぶりに見たからなぁー、どうだ?オイラのアジトに来ねえか?歓迎するぜ?」

 

 

 

 

ナナチ殿がそうおっしゃると、リコ殿は目を輝かせて抱きつきます。

 

 

 

 

「ええ?!キミ、ここに住んでるの!?行く行く!見てみたーい!」

 

 

んぅっんなぁー!だ!離れろー!まったく、調子狂うぜ…」

 

 

「ソソソソ、申し訳ありませぬ、ナナチ殿。リコ殿も悪気があるわけではありませぬゆえ……」

 

 

「んぬぬぬぬぬ…はあ。ほら、ついてきなよ。早くしないとタマちゃんとかが来ちまうぜ?」

 

 

「『タマチャン』?ドーマン、タマチャンとは何だろうか」

 

 

「ンン?おそらくタマウガチの事ではないでしょうか……ああ、しかしナナチ殿はすごいですなァ。レグ殿?」

 

 

「?どういう事だ」

 

 

「タマウガチとは、原生生物の中でも特に危険な部類のモノでありまする。全身に毒の針を持つ巨大な白き獣、しかもその巨体に似合わぬ俊敏性まで持ち合わせているのだとか。今までに殺された探窟家は数知れず……そのような恐ろしき獣に愛称を付けておられるのですから、ねェ?」

 

 

「つ、つまり。ムキムキなのか…?」

 

 

「―――ンンンンンンン?????」

 

 

 

 

「ほら、着いたぜ。ココがオイラのアジトだよ」

 

 

「すっごい。深界四層なのにこんな立派な家があるなんて!!どーやって建てたの?」

 

 

「ん、んなぁ~……向こうの方に生えてた草とか木を編んだんだよ。どうだ、カッコイイだろ?」

 

 

「ンンンンン!!草を編んで、コレを?!」

 

 

「そうだよー?…んなぁー。オマエ、ど、どうしたんだよ?」

 

 

 

 

そんな………拙僧が、負けた?

 

 

いや。拙僧ならばもっとスゴイのを建てられる筈…じ、『陣地作成:B』殿が敗北するなぞ有り得ぬのですから!

 

 

ンンン、これで勝ったなどと思わぬ事ですな。ナナチ殿!

 

 

 

 

 

 

「そーいえば、お前らどうして四層に来たんだ?」

 

 

「んーとねぇ、わたしの―――」

 

 

 

 

さて、リコ殿とナナチ殿が話に花を咲かせておられる間、拙僧らはハブられておるわけで。

 

 

暇を持て余した拙僧は奥の方、ナナチ殿の寝室へ行きまする。

 

 

 

 

「ん。ドーマン、どうしたんだ?」

 

 

「ンン、少しばかり探索をと思いまして。ナナチ殿、構いませぬかな?」

 

 

「んなぁー………ああ、いいぜ」

 

 

「ンンンンン!では遠慮なく!」

 

 

 

 

寝室を仕切っているカーテンをくぐると、

 

ええ、まあ、おりますよねェ。成れ果てとなられたミーティ殿が。

 

 

 

 

「ドーマン?何かあった…こ、これはっ」

 

 

「ンンンンー?目で見る限りでは人には見えませぬが、これは確かに人でありまするな……ナナチ殿?どうか、説明していただけますでしょうか」

 

 

「…………んなぁー、いいぜ。どうせ話そうと思ってたしなぁ」

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。