怪しさMAXの陰陽師は、奈落の底を目指すようです   作:S・DOMAN

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忘れもしませぬ。あれは拙僧が老いたる獣の秘湯を発見していたころ・・・25

さてさて。紆余曲折ありながらも拙僧、無事受肉することができたワケですが。

 

 

目下の予定はミーティ殿のリハビリですなぁ…

 

 

ナナチ殿の為にも、完璧に動く事ができるようにしなければなりませぬしねェ?

 

 

ミーティ殿はまだお生まれになったばかり、これは骨が折れまするぞ…。

 

 

 

 

 

 

ミーティが戻ってきた時なんて声をかけてやればいいのか、オイラには分からなかった。二度と手に入らないと思っていたモノがこんなにもアッサリと戻ってきた衝撃で、オイラの頭ん中がまっしろになちまったからだ。

 

 

 

 

「う……あぁ………みーてぃ…」

 

お"が"え"り"……お"がえ"り"、み"ーでぃ"…!!やっと……やっと開放されたんだなぁ…!」

 

 

 

 

目の前の『大切なもの』に、オイラは抱きついて泣きわめく。

 

 

 

 

うぅ……、あ"……い"ま"。ナ"ァ"ヂ?

 

 

「…ッ、そうだよぉ!おいら、ナナチだよ!」

 

 

 

 

ぁぁ……だ…たぁ。い、ま"…!

 

 

 

 

「う"っ。ううぅぅぅっっ、ミ"ーテ"ィ"ぃぃぃぃぃ!!

 

 

「……ンンン、ミーティ殿の様子はどうですかな?ナナチ殿」

 

 

「あ"あ"、どーま"ん"ぅ"ぅ"ぅ"!!あ"り"がどぉ"な"ぁ"、あ"り"がどぉ"な"ぁ"!!」

 

 

「ンンンンン!そのようにお泣きなさるな。嬉しいのはよくわかります。ですがそのように泣かれておりますとミーティ殿も悲しまれまするぞ?」

 

 

「ううぅ…ズズッ!うん、ぞうだなぁ」

 

 

「フフフフ。そのように喜ばれると、拙僧としても鼻が高いですなァ!」

 

「見たところ精神もちゃんと『戻ってこれて』いるようですし、あとは体の動かし方を練習するだけでよろしいかと」

 

「…まあ、今日ぐらいはミーティ殿とゆっくりお過ごしになられてもバチは当たらぬでしょう。では拙僧これにて失礼いたしまするぞー」

 

 

 

 

そう言うと、ドーマンは部屋から出てった。

 

 

残されたオイラは、ミーティをずっと抱きしめていた。

 

 

 

 

 

 

ンンンンン、これでナナチ殿もミーティ殿も救われたワケです。

 

 

ンンン。勝利の美酒、という訳にはいきませぬが、風呂に入ることぐらいは許されるでしょう。

 

 

どうせ時間を潰すものもありませぬし。深界四層の秘湯、拙僧が見極めて差し上げる…!

 

 

 

 

 

 

「ふんふふーん、おっふろ、おっふろ!」

 

 

「いつにも増してうかれてるな、リコ…」

 

 

「そりゃあもちろん!お風呂は乙女の洗濯場なのよ!もう何回でも入れるよー!それにココ、めちゃくちゃ広いしー?オースのどんなお風呂よりも広いよきっと!」

 

 

「それは確かにそうだが……ッリコ、待て!お湯になにか浮いてる!」

 

 

「ええ?!あちゃー。原生生物が入りに来ちゃったのかなぁ…」

 

 

「……あ”っ。い、いや、あれは…」

 

 

「えっ?うーん、なんか浮いてる……白黒の…ロウオウシダかな?」

 

 

「いやぁ……あれは、多分…」

 

 

 

 

 

 

ザッパアアアアアアンッ

 

 

 

 

 

 

「ンンンンン!!実に良き湯ですねェ!特にこの湯の深い所!体の淀みが落ちてゆく気さえいたしまするぞ!!」

 

「……ンンン!!???な、ナゼ、ココに?

 

 

「う、うわぁー…」

 

 

「あわわわわわわ、お、大きい…!僕の腕ぐらいある……!」

 

 

「ン、ンンンンン………そのようにジロジロと見られますと、拙僧興奮してしまいまする♡」

 

 

『『ご、ごゆっくりー!!』』

 

 

 

 




ワンポイントDOMAN!


ロウオウシダとは・・・人間の子供の背丈くらいの大きさがあるワラビでありまする。煮つけにするとたいへん風味がよく美味であるうえ、火を通す前はとても固いので、荷物を縛るひもの代わりにもできまするぞ!

因みにゼンマイの先の部分はコリコリしてます。タコの吸盤みたい?醤油をつけていただきましょう!
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