怪しさMAXの陰陽師は、奈落の底を目指すようです 作:S・DOMAN
「よーし、それじゃあみんな!行くよ!」
ンンン、最早原作通りとは言えないような所まで来てしまいましたが…
何はともあれ拙僧はアニメ版第一期までの内容を乗り切ることができたのです!
これより先は劇場版。かの黎明卿との戦闘がありますれば、十分な対策を施しておかねばなりませぬぞ…
「そういえばね、ナナチ」
「んなぁ?どうしたんだ」
「お礼を、言っておかなきゃって。私があんなに成ってた時にナナチが私を助けようとしてくれてさ。いやぁアレ大変だったでしょ?」
「んなぁ!?お、覚えてたのか…」
「あーっ、『なんでオイラの言葉に反応を返してくれなかったんだ』。って顔してる!ふふふ!アタシも出来るんだったら返してたんだけどねー」
「んん?」
「んーっとね、なんて言えばいいかな…ほら。アタシって『アタシ自身』と『ナナチ』の、二人分の負荷を受けてたじゃん?あの負荷のせいで体が檻みたいなのになってたんだよ。よーするに、アタシの意志じゃ動かせない状態だったんだ。だから檻の中で見てるだけしか出来なかったんだよねぇ…」
「へぇー…そうだったのか…」
「…あれ?もしかしてこれってメチャクチャスゴい情報なのでは?一度成れ果てた人がまた人に戻るなんて事、今まで無かったわけだし…」
「リ、リコ。今は控えてやってくれ…」
道中その様な話に花を咲かせながら進んでいたわけですが。少しばかり脇道に逸れて進んでいたところ、リコ殿の母君が好きだったという花『トコシエソウ』の群生地に辿り着きました。
「わぁ…!すっごい、一面『不屈の花』だらけだー!」
「ンンン!たしかに、これは絶景ですなァ!」
「あっ、おーい。丘の上には上るなよ!負荷がかかるぞー」
ンン、ですが。拙僧の記憶が正しければ…
「あれ?……何か聞こえる!他の探窟家か?」
「んんぅ…?んなっ?!あ、アレは!」
「ンンン、お待ち下されレグ殿。今は貴方が出るべき時ではないでしょう。遠目に見るのみに留めておくべきかと」
「ちょっと待っていてくれ、今確認するから………んんん、丘のふもとに誰かいる…体が大きいな。アレは一体何をしてるんだ?」
「恐らくは、駆除かと」
『『『『駆除?』』』』
「ンンンン!綺麗にハモりましたなァ!ンンフフフフ、どれどれ………ああ、ソコをご覧になって下され」
そう言うと、皆様方は拙僧の指差した方向にあるトコシエコウを見つめます。
「あれ?ドーマン。これ、葉っぱの部分が虫になってる…」
「以前リコ殿の封書を拝見した時、その内の一つにコレが記されておりました。曰く―――」
『『クオンガタリ(!!)(なるものだとか)』』
「そーだよ、思い出した!お母さんの封書…えっと………あった、これだ!」
「『【クオンガタリ】六層の花畑に気をつけろ。葉を見てコレが紛れていたならば、既に奴らの巣になっている。この虫は不屈の花に擬態し、近くに来た生物を襲い幼体を植え付ける。幼体は頭の中に入り込み、宿主を都合の良い生餌に仕立て上げる……』うえぇ、エゲツない事するなぁ…」
「恐らくあの者は、花園ごとこの害虫を駆除する心積もりなのでしょう…まあ、しょうがないですがねェ?」
「…ここ、燃やしちゃうの?」
「ええ、恐らくですが……納得いかぬという顔をしておられますな、リコ殿?ンンンンン、そうですねェ…拙僧の推測でよければ、理由なぞ話してみましょうか。ささ、何はともあれもう立ち去ってしまいましょう」
「………うん」