怪しさMAXの陰陽師は、奈落の底を目指すようです 作:S・DOMAN
キンキンキンキン金太郎にはなりとうないのじゃ…
「オイ!みんないるか!?」
「あ、ああ。見たところオイラたちは全員無事だが、ドーマンは…」
「そんな……なんで?なんでドーマンは私たちだけ逃がしたんだろう…」
この奈落に挑む、共に命を掛けあった仲間だと思っていたのに。
…ドーマンは仲間だと思ってくれてないのかな?
「…たぶん、オイラたちを巻き込まないようにするためだ」
「…え?」
「あっちを見てみろ…って、あー。そうだったな。力場はオイラとミーティにしか見えないよなぁ…」
「あのね?『前線基地』の方の力場がね、お椀みたいになってるの。よーく目を凝らさないと中が見えないぐらい厚い力場で覆われてる…それも基地全体が、ぐるーって!」
「恐らくだが中にいるヤツらを逃がさねぇためだ。十中八九ドーマンの仕業だろう。あれだけ力場が厚けりゃオイラ達じゃ近寄ることすらできねぇ、んなぁ………あ、基地の近くの水面を見てみろ!力場に沿って水が凹んでるぜ!」
「―――本当だ、スゴい。私たちでもこんなにハッキリ、上昇負荷以外で力場の存在が感じられるなんて…あれ、レグ?どうしたの?」
「決まってるだろう。ドーマンを助けに行くんだ!」
「ッおい、オイラの話聞いてたか?!バカ言ってんじゃねぇ!助けに行く行かないの問題じゃねぇ!そもそもあそこに近づけねぇんだ!助けられねぇんだよ!!」
「そう言って君も、ミーティを助けるのを半ば諦めていたじゃないか!ミーティを助けてくれたのはいったい誰だ!!」
「うっ、うぅ………でもよぅ…」
「…あれ?レグ、マントになんか付いてる―――ああっ!これ、ドーマンの『シキガミ』だ!」
「「「本当か?!」」」
「うーん、ちょっとレグ、じっとしててね…うぬぬぬぬぅ、えいっ!」
レグのマントに隙間なくぴったりとくっついていたから剥がすのに手間取ったけど、勢いよく引っ張ったらちゃんと取れた。
『シキガミ』を取った途端。急に宙に浮いて、紫色の光を放ち始めた。上を向いた目の模様が描かれた白いソレは、どこか不気味さを感じさせる物だったけれど。ドーマンのモノだから多分大丈夫だよね!
浮いてからしばらくした後。紫色の光が一際強く光って、ドーマンの声が頭の中に響いてきた。
『申し訳ありませぬ皆様。これは書置きのようなものでありますれば、拙僧のこの声に何を語り掛けてもいかなる反応も返しませぬ。どうかご了承くださいませ』
「ッ!ドーマン!!」
「レグ!静かにして!」
『この声が流れているということは、何かしらの非常事態が発生したということでありましょう。ですがご安心召されよ!声が止んだ後、各々バッグの中を確認してくだされ。その中に拙僧の作りし獣避けと、姿隠しの呪具が入っておりまするぞ。ああ。説明書も同封しておきましたので、どうかご確認ください。それでは拙僧これにてぇッ!』
その言葉を最後に、目の前で浮いていた『シキガミ』は火を上げて燃えてしまった。
「………はっ、バッグの中!みんな!確認して!」
「分かってる!えーっと…」
レグとナナチが一緒にバッグの中身をひっくり返して探している。
…ミーティは?
あ、前線基地の方を向いて微動だにしてない…
「ねぇミーティ。どうかしたの?」
「う、うん。リコ。あれ見て…?」
「え?」
ミーティに言われるままに私は双眼鏡を使って前線基地を見る。
「…い、前線基地が、どんどん壊れてってる!」
「ンンン、これだけ居ると些か鬱陶しいですねェ!そゥれ!」
隊のメンバーを前線基地の外へと転移させた後。拙僧は基地を巡り、目に着いたものを片端から破壊しながらとある場所を目指しております。
その場所にこそ拙僧の最重要目標を達成するために必要な
「ええええい!そこを退けェい!!急々如律令!!」
「『
いったい何方にあるというのですか!手術室は!
「礼装換装、『ヘブンズ・フィール』!!」
ああ。長らく装備していた概念礼装『カルデア・ティータイム』を遂に変更する時が来ましたなァ!
今しがた拙僧が換装したこの礼装『ヘブンズ・フィール』の効果は、己の
その効果から拙僧が死ぬ前、FGO界隈では劣化版『黒の聖杯』などと呼ばれていましたが…ことこの場においてはこちらの方が良い!『黒の聖杯』は後ほど使うのです!
「ッ、この通路、たしか原作にもあったはず…!こちらか!」
さあどんどん近づいてきましたぞ!あの奈落文字が彫られた扉が!
石造りの巨大扉を勢いよく破壊し、中へと入ります。
「フゥ、ようやっと着きましたか!」
「…ええ。お早い到着、何よりです」
ンンンンン、拙僧が一番乗りかと思ったのですが……既に先客がおりましたか!
「ンンンンン、これはこれは!どうやら待たせてしまっていたようで。申し訳ありません、黎明卿殿?」
「いえいえ、結構ですよ。こちらもいろいろと準備する必要がありましたからね」
「―――おやおや!ここに来るまでに何人か『祈手』たちを倒してこられたようで。如何でしたか?」
「ええ!全員、骨の無い腰抜共でありましたとも!食べ応えの無い者ばかりでしたぞ。いやはやなんとも、『祈手』というのはあんな穀潰しでも務まるというのですか?ンンンン、実にウラヤマシイことですなァ!!」
「――――――おやおやおやおやおやおやおやおや、私の隊員達はお気に召しませんでしたか?それでは、私ならばいかがでしょうか。きっと退屈はさせませんよ―――」
因みに最後のボンドルド、自分の自慢の『祈手』達をけちょんけちょんに貶されたのでちょっとキレてるみたいっすよ?かわいいですねー
そういえば、『
頭の中で「ボンドルドっぽい方が『
なーんでこっちが『
部屋の中で引きこもってる次話を引っ張り出してくるので失踪します。