怪しさMAXの陰陽師は、奈落の底を目指すようです 作:S・DOMAN
コイツはヒデェ出来だ…けれど、けれどね?山賊の湾刀が落ちないんじゃ…
どこいったの…このままじゃ成れ果てちゃーう。
「おーい!リコー、レグー、ミーティー!ちょっとこっち来てくれー!」
「…っえ、ああ。どうしたんだ?」
「んなぁー!いいから早く来いよ!」
「何があったんだろうね?」
「さあ…」
「ほら、見ろよこれ。なんかスゲェ事になってるぜ?」
「―――はっ。ぷ、プルシュカが地面に刺さってる…早く抜くぞ!」
「ぷはぁ!あー、酷い目に遭ったわ!お部屋で寝てたら急に雪の中に刺さってるし、服もいつの間にか着替えてるし…どーいうことなのよ?」
「いや、僕たちに聞かれても…」
「まぁそうよねー…アンタたちにこんなことできる訳ないだろうし」
((((たぶんドーマンのせいだな))))
「ふぅ。雪から抜けれたし、アタシもそろそろ帰る…って!?イ、前線基地が!!」
「あっ、そうだった。多分それもうちのドーマンが…」
「ドーマン…あのでっかいの!?もー!なんってことしてくれてんのよー!アタシのお家メチャクチャじゃないの!」
「本当にすまない…!どうにかして埋め合わせするから!」
「…はぁ、いいわよ。どうせ何言ってもしょうがないんだし。それよりパパ、大丈夫かなぁ…」
『フォロロロロロロロロ…』
ンンンン!拙僧、完全復活ッ!!
いやあ、何分拙僧強すぎるがゆえ。今までろくに死んだことなどありませぬからなァ!
ちょうどいい機会と思い第二スキルの使用感を確かめるついでに死んでみましたが…
厳密にはこれ死んでないですな。死ぬ直前に健常なる肉体に置換されておるだけでありまする。
…ということは、拙僧のこのスキルはヘラクレスの『十二の試練』のようなものでしょうか。
例えば拙僧が超極太巨大レーザー砲にてこの身を焼かれ続けた場合、第二スキルのガッツを一度に全て消費してしまう、とか?
…ンンン、この件はまた後で考えましょう。今はそれよりも大事なことがあるのです。
『ギャン?!』
「ンンンンン、なんとすばしっこい…片足をもいでもその機動力とは。本当に知恵を失っておるのでしょうか?」
では、サッサと死んでくださいますかな?
「来たれ、チェルノボーグ」
「ふーん、そんなことが…なんかごめんね、ウチの祈手がヘンなことしちゃって…」
「…あれ?ってことは、これってパパの仕業…?」
「―――みんな、誰か来るぞ!」
『『『『!!』』』』
「あれは…黒、ッボンドルドだ!」
「はあ?!マジでドーマンでも無理だったのかよ!」
「みんな、散開しろ!来るぞ!」
「おやおやおやおや、皆さんここにおられたのですか。さあ、プルシュカ。戻りましょう?皆さんもどうでしょうか。少し散らかってしまいましたが、まだ無事な部屋はあるはずですよ」
「…」
「…」
「…なあ、ボンドルド」
「おや、ナナチ。どうされましたか?」
「なんかお前、デカくね?」
「…ああ、そうでした。皆さんにはまだお伝えしていませんでしたね。祈手はすべて私なのです。ですが今は少々不都合がありまして、グェイラの体を使用しているのですよ」
「…」
「…」
「…パ、いや、アンタさ。グェイラはもうちょと身長高いんだぞ?アンタ誰よ!なんでパパのヘルメット被ってるの?!」
「もー…もういいでしょ?ドーマン」
「―――ンンンフフフフフフ!!これは手厳しい!よくぞ見破りましたなァリコ殿!」
「あははー…まあそりゃぁ、ほら。隊長ですし?」
(胡散臭い雰囲気だったからなんて口が裂けても言えないや…)
「って、そうしたら…今ドーマンがここにいるってことは…」
「ええ、まあ。はい。倒してきましたとも。彼は、黎明卿殿はもはやこの世におりませぬ。ただ残っているのはこの白笛のみなれば!」
ヤッタ-!一本落ちた!もう一本探して来るので失踪します。