怪しさMAXの陰陽師は、奈落の底を目指すようです 作:S・DOMAN
やっぱりキャラが個性的だから…
追記 タイガージョーさん、誤字報告ありがとうございます!
「ねぇドーマン。さっきさ、『針治療に興味はないか~』って言ってたけど……千人楔でマッサージするつもりなの?」
「ン?ええ、そうですとも」
「―――そ、それはちょっと、何というか…」
「はて?名に“楔”とありますが、やっていることは針と変わらぬのです。人体の構造に精通している拙僧からしてみれば、オーゼン殿のように“腕だけを重点的に刺す”などというのは正に愚の骨頂!」
「体というのは、その部分のみで動いておるわけではないのですぞ?ただ物を投げるという動作一つとっても、関節やら筋肉の様々な部位が使われているのですから!足を踏み入れ、身体をひねる、肩を回し、腕をふるう……こうして考えれば、針やら体の“ツボ”の通りに刺すというのは、あながち的を外れた方法では無いのではありませぬかな?」
「…あ、あれ?そう言われると確かに…」
「リコ!?リコ!?丸め込まれてるぞ!」
「ドーマン。やっぱオマエ口が達者だなぁ……でも確かに無ぇとは言い切れないのが質悪いんだよ…」
横であたふたとしておられるレグ殿を見ると、心がすっと澄んでいくような気がして、精神衛生上大変よいのです。
まぁそれはそれとして、です。今拙僧らは、
『ワズキャンさんがあんまりしつこく誘ってくるから、それならいっそのことこっちから訪ねてみよう!』
という隊長殿からのありがた~いお言葉の元、ワズキャン殿のお宅を探して歩いている真っ最中でございます。
……ああ!大分前にナナチ殿らとは合流しましたぞ?“拙僧が二人いる問題”は、合流する既の所で拙僧がお花摘みに云々…とうやむやにし、離席することで解決いたしました!
ちゃ~んと見張りの式神も置いておりましたので、皆様方には万に一つも危害は加えられませぬとも!
しかしまぁ、このような極彩色の街並みというのは、何とも目に悪い……階段の細部にいたるまでこの岩
ハッハァ!これも防衛本能というヤツですかなァ?
「う~ん…?ここが終わったら次はどこ行こうかなぁ…」
「もう目ぼしい所は粗方回り終わったハズだが?」
「んぁ~…さっき小耳に挟んだんだけどよ、この村の奥の奥~の方にさ、すっげぇ深い竪穴があるらしいぜ?」
「えっ!ホント!?じゃあ次はそこにしよ~う!」
……ンん?流し聞きしておりましたが、今さらっとトンデモナイ事を仰っておられた気が…
問題は、拙僧がそこまで行けるか分からぬということですなー…
その中心にぽつねんとして建っている小屋の、何と優美な事か!管理の大変そうな住居でありますなァ!
家の外壁に咲く花へ、その背丈には到底合わぬ小さきじょうろで以て水を与えておられるのは、
「―――おやぁ!よく来たねぇ〜!驚いたなぁ。僕もまさか、ここまで来るなんて思っても無かったからさ?」
「あっはははー…面白そうだったんで、つい…」
「あんなに胡散臭かったのにかい?」
「…じ、自覚あったんですね」
「っぷ!あはははは!まあね!っと。立ち話もなんだからね、入ってきなよ。お茶ぐらいなら出すよ~?」
そう言って、ワズキャン殿は中に入ってしまわれます。
…しかしまぁ。これはこれは…
「ん?どしたのドーマン?」
「……いえ、何でもありませぬとも」
「…ドーマン。一応、分かってると思うけど」
「ええ!警戒は怠りませぬとも!」
「ならよし!」
この辺りに咲く花、どれもこれも毒花ではありませぬか。全くイイ趣味をしておられますなァ!
皆様方も(レグ殿とミーティ殿以外は)気付いておられるようですので、やはり皆様博識でいらっしゃる!拙僧、感心!