怪しさMAXの陰陽師は、奈落の底を目指すようです   作:S・DOMAN

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忘れもしませぬ。あれは拙僧が成れ果ての姫君と戯れていたころ・・・54

「で、どうかな?協力してくれればちゃんと報酬も支払うよ?」

 

 

「―――報酬?いったいどのような品です?」

 

 

「ベラフー?」

 

 

「分かっている」

 

 

 ワズキャン殿に請われてベラフ殿が背中から降ろした籠の中には、今となっては懐かしき、成れ果てた(・・・・・)姿のミーティ殿が収まっておりました。

 

 

「―――あっ、昔のアタシだ!でも何でこんな所に…?」

 

 

「この“村”に頼んで創ってもらったのだ。完全な不死、とても濃い祝福だ……だからどうしても欲しかった」

 

 

「でもね?僕の方で話をつけたんだ。君たちが協力してくれたら譲ってあげたいと思ってさ、ベラフも了承してくれたし。あ、そっちにはもうある(・・・・)からいらない?それとも…」

 

 

いえいえ!いえいえいえいえ!良いですとも!そこまでして拙僧の助力を乞うというのならば、微力ながらも拙僧がお手伝いしてさしあげます!」

 

 

 ……流石は“神がかり”、何とも恐ろしき事です。間者を使い覗き見をしていたとはいえ、たった数度顔を合わせただけで拙僧の深部を見抜くとは。事前に警戒していたとはいえ何とも恐ろしい。

 

 徐々に薄れゆく拙僧のメイドインアビス(原作)、その中でもとりわけ詳細に記憶していたキャラクターは三種類。

 

 

 一つは判明している限りでの“白笛の面々”。

 

 

 一つは主人公たる“リコさん隊”。

 

 

 そして、最後の一つは“神がかりの予言者”殿でした。

 

 

 ワズキャン殿自体はただの料理上手な方というだけですが、問題なのはその“予言”のほう。

 例を挙げるならば、あらゆる策だとか偽装等を事前情報無しで見破るような、超常の能力とでも言うべき“直感”、そしてそれに似た“予言”など…

 そのような力、他者が行使するにはあまりに強力すぎる!

 自分が行使する分には何の問題もありませぬが、他人がソレを扱えると言うなら話は別ですぞ。

 

 本当はこの“村”の住民を一切鏖殺するつもりだったのですよ?なんとなく気に食わなかったので。ですが、ええ、止めました。

 

 ンンンンン!!ここで“おりちゃー発動”というヤツです!

 

 

「……と、まあ。拙僧としては別に良いのですが、隊長殿は…」

 

 

 横を向いてみれば、むすっとふくれた顔をして、不機嫌そうにしておられるリコ殿がおられました。

 

 

「……べっつにー」

 

 

ソソソソソ!何故そのように可愛らしく膨れておられますので?」

 

 

「…だって、この人たちドーマンに色々毒とか食べさせてたじゃん!確かにわたしも何度か試してみたいとは思ってたけどさ…?」

 

 

「―――んん?」

 

 

「ドーマンってレグと同じで、いくら攻撃しても傷ひとつ付かなさそうだし、あのオーゼンさんやボンドルドにも勝っちゃうくらい強いから、打撃とかだけじゃなくって毒とか酸とかにも耐性あるのかなー、なんて気になってたのに…」

 

「それなのに!よりにもよってわたし以外の人に毒を盛られるなんて!ヒドいよドーマン!!」

 

 

「」

 

 

「や、止めてやってくれ、リコ……今回ばかりは流石にドーマンが可哀想だぞ…」

 

 

「え?あっ!ご、ごめんドーマン!ドーマン!?」

 

 

「わぁお。まだ子供なのにすごい発想力だね……うん、イイね!」

 

 

 

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