怪しさMAXの陰陽師は、奈落の底を目指すようです   作:S・DOMAN

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(うちのカルデアのリンボは陳宮に射出されてもういないので)初投稿です。


本編
忘れもしませぬ。あれは拙僧が奈落で探掘家をやっていたころ・・・1


 

 

 

目が()めると、何もない場所にいた。

 

 

 

 ……ンンン!このような使いまわされた導入なぞ、様々な小説を食い散らかして舌を肥やした皆々様であればさんざ見飽きたでしょう!

 

 ええ、ええ。わかっておりますとも!

 

 拙僧転生する前はこのようなSSなぞ多少は嗜んでおりましたゆえ!度々入ってくるこのような導入を煩わしく思っておりました。

 

 ふふ。それに転生する前の拙僧の身の上話なぞ微塵も興味が無いでしょう?

 

 ですので、ええ。彼女らが冒険を始める所から始めましょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

急々如律令(きゅうきゅうにょりつりょう)』!

 

 

 

 

 

 

 

 

 さァて、場所は変わりましてここは岸壁街。皆様の知るところのスラム街というやつです。

 

 こう見えて拙僧我慢強いですので?原作に乗り遅れないようにするために一か月ほど前からここ岸壁街にてスタンバイしておりました!

 

 体調は良好!眠気も無く式神の調子もよい。それに予備の式神も、新しく作るための紙も大量に用意しておりますので、これだけあれば奈落(アビス)の中でも十分戦えるでしょうな。

 

 

「ああ、もし。この探掘家さま方」

 

 

「ええ!?ど、どうしたん、で、すか…」

 

 

「や、やべえぞリコレグ!急げ!クソッ、貧民街の住民か?」

 

 

 …おやおやぁ?どうやら彼女らは拙僧の体の大きいのに恐れを抱いている様子。

 

 もしや第一印象は最悪ですかな?と、いいますか。拙僧岸壁街の住民に間違えられるほど薄汚い恰好はしていないはずなのですがねぇ…

 

 因みに今の拙僧はゲーム『Fate/GrandOrder』に登場するキャラクター、『蘆屋道満(あしやどうまん)』の第一再臨。

 俗に言う『キャスター・リンボ』の姿をとっておりまする。ああそれとも、この服は子供には刺激が強うございましたかな?式神によって所々を覆っているといえども、半身を露出しておりまするゆえ。

 

 

「あ、あの!」

 

 

「ん?どうしました?」

 

 

「そ、そのぅ……私たち!今から、アビスに潜るんです!けど、だから。その…何か、用事があるん、ですか?」

 

 

「お、おいリコ!早く行けよ!コイツ危ねえぞ!」

 

 

「ええ、まあ、はい。拙僧もこれからこの大穴に潜ろうと思いまして……ですが」

 

 

「いや気にしろよお前!?」

 

 

「で、ですが?」

 

 

「拙僧図体は大きいのですが、心は硝子(ガラス)の如く繊細でありまするゆえ!一人で降りてしまえば、上昇負荷で死ぬ前に、寂しくて死んでしまいまする!」

 

 

「は、ハハハハハー……そうですかー…」

 

 

「ですので、ええ。ぶっちゃけて言いますと拙僧もあなた方の旅に同行したくございまする」

 

 

「…はあ!?じょ、冗談じゃない!おいリコ、やっぱこいつヤバいって、ヘンだって!」

 

 

心外な!何をおっしゃりますか!拙僧は怪しいものなどではございませんぞ!?」

 

 

「嘘つけ!フシンシャは大体そう言うんだよ!」

 

 

「ナット、ちょっと静かにしてて」

 

 

「えっ!?う。おう…」

 

 

「その……私、レグと一緒にアビスに潜るんですけど、もう地上には戻ってこないっていうか。なんていうか…と、とにかく!一緒には行けないんです!ゴメンナサイ!」

 

 

「―――はて?心配はいりませぬぞ?もともと拙僧も此処へ戻る気はありませぬゆえ。先程の上昇負荷云々は拙僧の場を和ませるためのジョークにありますれば!それよりも、ああ。そちらの鉄帽をかぶった少年」

 

 

「な、なんだ」

 

 

「尻ポケットの中に何か入っておりますよ?確認してみてはいかがですかな?」

 

 

 拙僧がそう言うと、レグ殿はポケットの中に入っていた手紙の存在に気付き目を通しました。

 作中において深界一層でリコ殿とレグ殿が気付かれたジルオ殿からの手紙ですねェ。

 それを拙僧が、原作よりも早く知らせた訳です!

 

 原作を破壊するならばこのような所から変えなければ!なりませぬゆえ!!

 

 手紙に目を通したレグ殿と、内容を横から覗いて見ていたリコ殿の顔色が見る見るうちに青ざめていきまする。

 

 

「ま、まずい、まずいよレグ!捜索隊が追いかけてきちゃう!私たち捕まっちゃうよ!」

 

 

「急いで出発しよう!今がまだ日が出てすぐだから…と、とにかく、今すぐにだ!」

 

 

「あ、おいリコ!レグ!もう、どうしちまったんだよ!?あーもう!じゃあなー!!!手紙送ってくれよー!!!」

 

 

「二人とも気を付けてねー!危なくなったら、すぐに戻ってきてもいいんだからねー!!!」

 

 

 ンンンンンン……これもしかして拙僧忘れられてるのでは?

 

 ええい!今日のために拙僧、この薄汚い岸壁街で1か月も過ごしてきたのですぞ!?

 

 何が何でもついて行かねばなりませぬ!絶対に!絶対に!!

 

 

「ンンンンンン!では、いざ!いざ征かん!奈落の果てへ!」

 

 

「えええ?!やっぱりついてくるんですか?!」

 

 

「勿論ついて行きますとも!それに拙僧は初めから、あなた方がなんと言おうとついて行く予定でありましたゆえ!」

 

 

わあああああああ!!レグー!レグー!!この人ヤバイよぉ!!あの光線撃ってー!!」

 

 

「分かった、やってみる!」

 

 

「ンンン!!ヒドイ!!」

 

 

 な!?そんな殺生なァ?!

 

 

 

 

 

 




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