怪しさMAXの陰陽師は、奈落の底を目指すようです 作:S・DOMAN
昔書いた話の修正もしたいしオースの街の出来事も書きたい。書きたい話はあるのに時間がない…
たす け て
力の制御は簡単にこなしてみせた皆様方でしたが、どうやら空腹には耐えかねた様でございまして、毎食のオカズを増やすだけでは飽き足らず、さらに大量の付け合せ(パンのようなモノ)まで食す有様でございます。
これではいくら食料の備蓄があっても足りませぬ…!何としてでもこの飢餓感に慣れて貰わねば我々お先真っ暗ですぞ!?
「―――という事ですので。折角ですので皆様にも直接聞いてみようか、などと…」
と、まあ、そのような事を一生懸命おにぎりを頬張るナナチ殿に訊ねてみたワケですが…
「ムリじゃね?」
「ソソソ…」
即答ですか。そうですか。
「んなぁ、そんな顔すんなよ……そうだなぁ。といってもなぁ〜。〈千人楔〉の構造上、食事量の増加は避けられねぇモンだろ?」
「……ハァ」
「オメェさ〜……いいか?〈千人楔〉ってのは『使うとめちゃくちゃ腹が減る』代わりに『スゲー力が手に入る』遺物なワケだ」
「でもリコ達の話を聞く限りじゃあ、オーゼンってヤツはコイツを百個も刺してる。オイラたちでも四本刺してこの有様なのにだぜ?多分そこまで刺せてんのは“慣れ”もあるんだろうが…」
「…とにかくだ。この状態を維持しようってんなら、消耗覚悟で大量に飯を用意するしか無ェと思うぜ〜。オイラとしてもこの空腹にはちょっと耐えづらいしなー」
「ですがナナチ殿。経路的な観点から見ても、今の刺し方が最も安定しておるのです…」
「んぁ〜……毎度思うんだけどよドーマン。オメーが時々言ってる“ケイロ”とか“キコー”って何なんだよ?医学用語っぽいが……オイラボンドルドの所で色々手伝いとかしてたけど、そんな単語聞いた事無いぜ?」
「ンフフ!それは秘密というコトで…」
「なんだそりゃ」
式神二号が見つけた遺跡、何やら貴重な遺物が大量に保管されていたようでして。その一つが〈千人楔〉でした。
拙僧も式神越しに確認してみたのですが、遺跡……いえ。遺跡というよりかは農園の様な造りでしたなァ。何だったのでしょう、あれ。
残念ながら人間はいませんでしたが、ここの管理を任されていたであろう干渉機が、何とも毒々しい見た目をした豆の如き植物を栽培しておりましたので、適当に斃しておきました。
しかしこの豆の何とも不思議なこと!そこらの獣に食わせてみたところ、何と口から火を吹くようになりまして…
模様の違う別の物を食わせてやれば、今度はみるみるうちに緑色の液体に変貌し、地面のシミとなってしまいました。
さて。そんな物騒な豆が拙僧のポケットの中にぎっしり詰め込まれている訳ですが…
「―――んんっ!?ドーマンドーマン!この緑色のタレすごい美味しい!」
「どれどれ…?む!本当だ!大自然の偉大さを感じさせるような風味……すごいなドーマン、キミが作ったのか?」
「ええ。ええ……まぁ…」
「ん、どうしたんだ?」
先程の地面のシミとなりし憐れな原生生物、試しに舐めてみましたところ、あのオースの街で食した麻婆豆腐モドキに優るとも劣らぬ素晴らしい味が…
と、言うわけで。これなるは先程収穫せし豆を、六層を我が物顔で闊歩する獣共に、無差別に、手当たり次第!片端から捕らえた後!無理やり食わせた成れの果て!
斯様なものを皆様にお出しするのは、さすがの拙僧と言えど些か気が引けますが……まァ美味ければ良いのですよ。美味ければ。
「んなぁ〜〜〜…♡」
S・DOMAN小話
オーゼンさんの武装〈千人楔〉、元は農業従事者のための遺物だったっていうオリ設定が生まれました。回収するかは知りませぬ。
超パワーで鍬を振るい農地を耕してたんですね〜
…
……トラクター発明した方が良くね?