転生したら……ウマ娘だった。   作:シラネ

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カプリコーン杯、始まりますね!

皆さんはどんなキャラで来ますか?

私は魔改造編成組でやろうとして結局根負けしました。

なので、追込Nオグリと逃げ水マルと先行カレンで行こうかなと考えています。

【2022 1/19】 byシラネ


※ゲーム ウマ娘においてのプレイヤー名は【シラネ】ではございません。


10話 1年生 最初の授業

天の声もどきが頼んだ事をやり終えた後、チャイムが鳴り、入学してから2日目にして私達の最初の授業が行われた。

 

 

……

 

1時限目 ウマ娘科1年生教室 普通総合

 

キーンコーンカーンコーン♪

 

「はい、さっきの音がチャイムです。あの音は皆さんが先生と一緒に勉強したり、運動したりする授業という時間と、授業が終わった後にある休憩時間、授業が始まる前の準備をする為の時間の3つの時間の始まりと終わりを皆さんに教える為の音です。小学生からはこのチャイムという音を大事にして、今がどんな時間なのかというものを考えて行動するようにしましょう。

それでは、授業を始めましょう。まだ学級委員を決めていないので私が挨拶をするので皆は私と同じような動きをしてくださいね。

 

では最初は、椅子に座りながら『気をつけ』をしてください。」

 

担任の先生が1年生の皆に自分と同じ行動をさせ、学校の授業を受ける上で大事となる学校の挨拶を覚えさせていく。

 

「『気をつけ』をした後は、私が『礼!』と、言います。言われた後は、その姿勢を崩さずにゆっくりと先生に向かってお辞儀をします。それではやってみましょう。」

 

「……そうです。では、お辞儀をした後は大きな声で『お願いします!』と言って下さい。ただ、叫んではいけませんよ?では、やってみましょう。」

 

「「「お願いします!」」」

 

「そうです!大きい声で挨拶できていますよ。では、一連の流れを通してやってみましょう。

 

……気をつけ!礼!」

 

(ピシッ)(ペコッ)(スッ)「「「お願いします!」」」

 

「よく出来ました!これは授業が始まる時にする挨拶です。授業が終わる時には『お願いします!』の所が『ありがとうございました!』に変わります。これはこの授業が終わる時にやってみましょう。

 

それでは授業の始まりの挨拶の練習を終わりにし、この学校のウマ娘科の授業について説明しますので、よく聞いていて下さい。

 

まず、体育について話します。

体育という教科は皆さんと一緒に運動し、身体を動かす練習をしながら身体の筋肉を成長させ、心と身体を丈夫にし、健康な身体作りを目指す教科です。

ウマ娘科の授業には、ほぼ毎日1時限分は体育があります。ですが、普通は2時限分連続で行います。なので、ウマ娘科に入っている皆さんには毎日体操服を持ってきてもらいます。皆さんのお母さん、お父さんには体操服は2セット以上買ってもらっている筈なので、忘れないように持ってきてください。

 

次に体育ではない教科について話します。

体育ではない教科の事を『普通教科』と言います。

教科は、国語、算数、理科、社会、英語、保健、道徳、総合です。

『普通教科』では、昨日皆さんが学校で受け取った教科書、ドリル、国語辞典、漢字辞典、資料集、ノートなどを使って勉強します。

詳しい事はそれぞれの教科の授業を受ける時に説明します。

 

最後に『普通教科』とそれ以外の教科でヒト属の子と勉強する時間があります。

この授業を『補助教科』と言います。

教科は、音楽、図工、技術、家庭科、特殊混合授業です。

音楽、図工、情報はそれぞれの専用の教室があり、その教室で勉強することがほとんどです。その場合にヒト属の子と一緒に勉強することになります。

特殊混合授業というのは『普通教科』をヒト属の子と一緒に勉強する時間です。その時は『特殊◯◯授業』と言い、『普通◯◯授業』の時に使うこの教室では授業をしません。大きな教室があるのでそこに行って皆で勉強します。

 

何か分からないことがあったらその度に先生達に質問してくださいね。」

 

「「「は~い!」」」

 

担任の先生が一通りの学校での教科について説明し終わったあと、次は学校の設備利用について説明してきた。

 

「それでは次に学校の設備の利用について詳しく説明します。

 

昨日皆さんが6年生のお姉さん達と一緒に校内見学をした時に運動場、体育館、屋内プール、トレーニングコース、レースコースがありましたね。それらを皆さんに正しく使って欲しいので今から言うことをよく聞いてください。

 

運動場は体育を除いてウマ娘科に入っている皆さんを含め、ウマ娘は利用出来ません。理由は放課後はヒト属の子の為の運動場になるからです。ですのでウマ娘科の皆さんは絶対に授業以外で利用しないで下さい。危険です。

 

体育館、屋内プールは3年生から体育を除いて放課後の時のみ利用可能です。ですので皆さんは3年生から放課後で利用出来ますので1年生と2年生の時は絶対に放課後での利用はやめてください。これも危険だからです。

 

トレーニングコースとレースコースは1年生から利用出来ます。ヒト属の子は利用できません。

また、外での体育は基本的にトレーニングコースを利用します。

レースコースは事前に利用申請を出し、認可が下りた場合のみ利用出来ます。また、レースコースは学期ごとにあるテストレースの時にも利用します。

 

これらの事を踏まえた上で正しく利用してください。

 

次にテストレースについて説明します。

 

テストレースはウマ娘科の生徒限定の大きなテストで、それらの結果は体育の実技分野において大きな評価に繋がります。ですので、皆さん、テストの時にはいつも以上に本気を出して臨んでください。

 

分からないことがあったらこれもその都度先生達に質問してください。」

 

「「「は~い。」」」

 

「最後に先生から皆さんに伝えることがあります。

 

 

貴女達はウマ娘。走る事が大好きでお友だちと競走することも多くなるでしょう。しかし、その時には必ず【勝ち】と【負け】が付きまといます。テストレースの時もそうです。必ず【勝ち負け】があります。勝った時に喜んだり、負けた時に悔しい思いをするのはとても大事な事ですが、それらに『溺れてはいけません』。これは本当に大事な事です。もし、走るのが辛い、しんどい、怖いと感じるような事があったら直ぐに先生に相談してください。私に話せないことだったら貴女達のお母さん、お父さんやお友だち、私以外の先生達など色々な人に相談してください。必ず誰かには自分の事を打ち明けてください。必ず助けになります。

 

以上です。」

 

「「「は~い。」」」

 

 

 

その後、担任の先生は各々の普通教科の授業について説明し、授業の終わりの挨拶の練習を皆でやった後、1時限目はチャイムの音によって終わったのだった。

 

 

……

 

 

2時限目から3時限目にかけては国語と算数の授業が行われた。

私は授業内容は全て分かっているので、つまらないものになったのだが、他の娘達には新鮮なようで目を輝かして授業を受けていた。

 

私も前世の小学生時代の時はあんな感じだったのだろうか。

 

そのように過去を振り返りながら各々の時間で半年分の漢字ドリルと算数ドリルを終わらせたのだった。

 

 

「……速すぎです。メグルさん。」

 

「てへ。」

 

 

 

……

 

4時限目 体育 トレーニングコース

 

ウォーミングアップ終了後

 

「それでは皆さん、次に私と併走しましょう。では行きましょう。……私だってウマ娘。たまには凝り固まった筋肉をほぐしたいですから。」

 

「そんなに凝るような仕事をいつもなさっていますの?」

 

「いつもではないですが……最近やたら元気すぎる生徒がいるので対応が大変なんですよ。」

 

そして、クラスメートの何人かが走りながら私の方を向いた。

 

「え、私?」

 

「メグルさんではないですよ。6年生の特進の娘なんですけど、まぁ我が強い。お陰で私達は彼女の制止で大変なんですよ。まぁ、皆さんには関係のない話ですが。……メグルさんは別の意味で大変ですけど(ボソッ)」

 

「何か言いましたか?」

 

「いえいえ、何でもありません。それでは皆さん少しずつペースを上げていきます。しんどいと感じたら遠慮なくコースの外側に行って休んでください。このように徐々にペースをあげていくランニングを何回か行います。」

 

そう言うと、少し、全体のペースが上がった。

 

 

……

 

数分後

 

最初のペースよりかは確実にペースが上がったと確認できる所でクラスの大半がリタイアしたので5分間の休憩になった。

 

「……ふぅ。先生も運動は大事です。……メグルさん。」

 

「はい。どうかしましたか?」

 

「どうですか。貴女にとってこの授業の内容は?」

 

「そうですね。まぁ妥当なラインだとは思いますが私からで言うと物足りないしか言えません。偉そうに言って申し訳ないですが。」

 

「そうですよね……。貴女がかなりの異端児なのは既に先生達には分かってはいますが、いかんせん1年生の授業ではね……。……!そうだ。このように休憩時間をとった際に無理のない範囲で私と併走、または競走しませんか?」

 

「良いですよ。何なら今でも。」

 

「では休憩残り3分、少し“速め”の併走といきましょう。」

 

「了解です。」

 

「皆さんはまだ休んでいてくださいね!」

 

「分かりました~!」

 

「では行きましょう。」

 

そう言い、先ほどのペースより遥かに速いペースで走り始めた。

私もそれを見て少し出遅れたが先生に追いつくために走り始めた。

 

 

「……!中々やりますね。出遅れたのにもう追いつくとは。」

 

「ただの数値じゃないんで、あれは。まだまだいけますよ。」

 

「今は3分走りきる事を優先しますが、いつかは競走したいものですね。」

 

「ほとんど今のペースでも超長距離ペースにそこそこ近いハイペースだけど。」

 

「私も伊達に先生やってるだけのウマ娘じゃあないので。学生時代は地方でしたが長距離専門で走っていましたよ。」

 

「先生は地方出身なんですか。」

 

「そうですよ。中央には残念ながら落ちてしまったので。地方では優秀だと自負していましたがやっぱり中央は違った。もっと勉強やってれば良かったなぁ……と、今更ながら後悔していますよ。」

 

「……筆記で落ちたんですか。」

 

「当時はめちゃくちゃのバカだったので。レースで好成績を出せずに負けてしまった以上、後は筆記に殆どを託すのですが、これがまた出来なかった訳で。お恥ずかしいです。……なので、メグルさんのような速くて異常な程に賢い娘を見ると凄いなぁって思いますよ。」

 

「それでも私は中央に入った後が怖いですけどね。」

 

「ほとんど確定で中央には入れるでしょうけど。お姉さんも合格していたわけですし。ですが、緊張を持つのは良い傾向です。怠けて身体を鈍らせるより遥かに良いですから。……これ以上走るのは止めましょうか。」

 

「どうしてです?まだ1、2分ですよ?」

 

「皆が唖然としていますよ。ほら。」

 

そう言われ、皆が休んでいた所を見ると殆どの娘が口を開けて唖然としていた。

 

 

……

 

4時限目が終了し、終わりの会なるものをやった後、私は殆どの娘から「どうやったらそんなに速くなれるの?」だとか、「先生とあんなに速く走れるなんて凄いよ!!」だとか、昨日も似たような事を聞かれた事をもう一度聞かされているような気分になった。

 

まぁ、保育園に居た時に聞かされた先生からの“誉めまくる”よりかはマシだな。

 

と、そんな風に思いながらほぼ聞き流していた。


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