「はあぁぁぁぁぁ!!!」
「クソッタレェェェ!!!次は負けない!!!」
「付き合うわ!ミドリ!」
「えええええ!!!???」
どうしてこうなった。
真っ赤な太陽に照らされた河川敷を走る4人のウマ娘。テイオー、ミドリ、レイン、メグルは今日のレースによって生じた感情を収めるために走っていた。いや、メグルは成り行きで走らされていたが。
こうなった理由はミドリ、レイン共にそれぞれのRで2位だったこと。今回のレースで2位だったことでそれぞれにはトレーナーからの勧誘はあり、一緒のチームに所属することになったのだが……。
「「やっぱり、2位って1番悔しい!!!」
と叫びながらメグル達の前を先行していた。
テイオーはというと、
「カイチョーが気に入るウマ娘……何回かボクと話す時にもそういう娘がいるって聞いていたからね!一緒に走ってみたくなったんだ!」
という理由で現在、4人で走っていたのだ。
付け加えると、ルドルフがレース観戦を途中で切り上げてしまったが為にテイオーの話し相手が居なくなってしまったからというのが本当の理由。どうやらルドルフは何か急用が入ってしまったからということで急遽抜けざるを得なかったらしい。その時はテイオーがものすごく寂しそうというか落ち込んでいた。
その後は私の母さんも交えてワイワイしていたが、何があったのかいつの間にか並走させられている。ただ、メグルは振り回されているというか、走らされてはいたが……
うん。めっちゃ嬉しいんだけど。……ヤベェ、嬉しすぎる。
テイオーと並走出来るなんて……。
と、感極まっていた。
「トウカイテイオーさん。」
「なに?」
「シンボリルドルフさんはそんなに私の事を言っておられたのですか?」
「うん。ボクがカイチョーが走るレースが好きでね、レース観戦後もようすを見に行ってはカイチョーに話しかけたんだ。そしたら2回目に見に行った時からカイチョーがボクの事を覚えてくれててね。そこからよく会っては話し合うようになったんだ。その時に話題として出してくるのがキミだったんだ。」
「私はルドルフさんとは1回しか会っていませんけどね……。そんなに興味持たれてたのか……。」
「え?逆に1回しか会ってなくてカイチョーにあそこまで興味を持たれてたの?……色々と気になるなぁ。」
並走しながらテイオーは少し上を向いて何か不思議そうにしていた。
「そこまで気に入られてるのなら尚更一緒に走りたいよ。メグルは中央トレセン学園に入るの?」
「そうですね。前で走ってる姉達が中央で競っていたように私も中央で走りたいですね。」
「じゃあ、ボクとメグルはライバルになるんだね!だったら今からでも負けないようにしなきゃ!」
「ええ。1年差ではありますが、まずは入学出来るように頑張りましょう。」
笑顔で会話する2人。彼女らは共に同じ舞台で戦い、競えるように互いに誓うのだった。
「「絶対!!!次は負けない!!!……負けないからなぁぁぁ!!!!!」」
百メートル程前にまで離れているのにも関わらずハッキリとその怒声が2人に届いた。
「あ、あははは……なんだかあの2人見てると怖くなってきそうだよ。」
「普段なら殺気まで出るような人たちじゃないんですけどね。よっぽど悔しかったんでしょう。」
「メグルってさ、ボクより小さいのに随分大人みたいな態度だよね。」
「あんな姉たちをずっと見ていたら大人しくなりますよ。私は彼女らの妹ですから。」
「妹だからってそんな大人びた風になるかなぁ……?あと、メグルって飛び級してなかったら何年生だっけ?」
「ルドルフさんも仰ってましたが、小学校1年生ですよ。」
「……。ボクとしては結構複雑な気持ちだよ。だってボクより年下の子がボクより先輩になってるんだもん。」
「社会に出て働いたらそんな年とか関係なくなりますよ。」
「そういうものなのかな?」
(ごめん、前世は高校生で止まってるはずだから、社会とか知らん……知ったそうに言ってる癖に何も知らなかったわ。)
その後、ドップリと陽が落ちるまで走り続け、ミドリとレインの頭が冷えた所で憂さ晴らしは終わりになった。
「テイオーさん、今日はありがとうございました。」
「こっちこそ。良い走り相手が見つかったよ。ねぇ連絡先交換しない?また今度一緒に走ったり、遊びにいこうよ!」
「ぜひ、お願いします。」
その時の私の心情は言うまでもないだろう。
分からない人にはこう言おう、
私はアグネスデジタルと同じ存在になった。
投稿スピードが遅れてしまい申し訳ありません。引き続きよろしくお願いします。