「ね〜、今日放課後どっかよらな〜い?」
「え〜、でも私今月金欠なんだけど〜」
「マジかよww、なら俺が貸してやろうか〜?」
「おー?何だポイント稼ぎか〜?」
普通の高校生なら、こんな会話は馴染んでいるだろう。だけど俺は違う。
何故なら………。
ぼっちだから!!!
はい、すみません調子に乗りました。まぁでも普通の高校生なら休み時間に友達と話したり放課後にはみんなで下校なんてものが日常だろう。
………まぁ、俺にはどれも無縁なんだけどね……笑
でも、影薄くてもそれなりに学校生活ってのは楽しめるもんなんだ。
昼休みになると、俺は毎日図書室によって図書委員の仕事をこなす。
この作業がたまらなく好きなんだ〜。
俺は昔から読書とスポーツが好きでさ、小さい頃から色々な本を読んで来たんだ。
図書委員に入った理由はその本と更に身近に触れ合えるからなんだ〜。
それに、本の背表紙を眺めるのって楽しいんもんなんだよ?
あと、気になった本もその場で手に取れて借りれるしね。今日だって仕事がてら何やら面白そうな本を見つけたもんだし…まぁ仕事しろって怒られたけど…
それで今日も俺は、図書委員の仕事をこなしに図書室へ来てるって訳なんだ笑
「今日も相変わらず人が来ないな…。」
俺は貸し出しカウンターで本を読みながら、人が来るのを待っていた。
最近の高校生は、割と電子書籍とかで読む人が多くこうやって本にされてる物を手に取って読む人は、あんまり見かけない。
「おーい、空叶〜この続きってあるか〜?」
こうやって漫画を借りに来る人は多いけど、ラノベや小説と言った本を借りに来る人なんて滅多に居ない
まぁ、ラノベに関しては自分で買ってる人の方が多いって感じか
「あ〜この新刊なら多分こっちかな……って……ぉっ…?」
「ん?空叶どうした?急に固まって。」
俺は本を出そうと思って一旦カウンターから出たのだが、それと同時にとんでもない美少女が図書室に入って来た。
長い髪はハーフアップ赤いリボンで綺麗に結ばれていて、スタイルも抜群。制服のリボンの色は見る限りだと、俺と同じ1年生かな…?
なんだろう…。女神って本当にいるのかってレベルでめちゃくちゃ可愛かった。
「空叶〜おーい…どこ見てって…あ〜…あの人を見てたのか」
「いや、べ、別に見てたわけじゃないっ!と、とりあえず新刊置いておくからな!は、早く借りて行けよっ」
「へーへー、にしてもあの空叶が、ガチで惚れる女の子ね〜名前知ってるけど空叶に早く行けって言われたし、行くか〜」
「なんだと?おい.山城知っているのか」
「んぉぉ…やけに食いつくな…んー、まぁ俺は空叶の唯一の友達だし条件付きで教えてやってもいいゾ」
「上から目線なのがちょっと腹立つけど、俺ができる範囲なら構わないよ」
「そうだな、じゃあ放課後ラーメン1杯奢ってくれよ。これで俺の知ってることを話してやろう。それに本を探してるみたいだ、俺はここまでにしとくから早く行ってこい」
「あ、あぁ、じゃあまた後でだな。約束忘れんなよ」
「おう、んじゃまたな〜」
そう言って山城は漫画を片手にそのまま図書室から出ていった…。
それで俺と言ったら……
例のあの人の元へ駆け寄った。どうやら本を探してるみたいで、中々見つからない様子だった。
……まぁそりゃこの図書室、頭おかしくなるレベルの量の本があるしな…。
俺はその人に近づくに連れて心臓の鼓動が早くなるのを感じた。いや、いつも通りにしてるだけなのに、なんでこんな早いんだ?
「何かお探しの本でもありますか?」
「あ、えっと…お芝居や演劇系のその…本ってありますか…?」
俺は必死に平静を装いその人に声を掛けた。一瞬戸惑った顔をしていたが直ぐにこちらの方を向き探してるジャンルの本のことを聞いてきた。
てか、声めっちゃ綺麗だな
「演劇系ですか、それならこっちですね。もしかして演劇部の方ですか?」
「は、はいっ、まだ入部してまもないですけど…」
どうやら俺の予想は当たりでこの子は同じ1年生だった。それにどうやら演劇部の子らしい。
「あ、こちらです。どうぞごゆっくり探して見てください。では俺はここで」
「あ、あの…お名前伺ってもよろしいでしょうか?」
「え?な、名前…ですか?」
おっと、ここでチャンス到来か?その人は、少し立ち止まり俺に名前を聞いてきた。その顔をよく見るとお礼と言わんばかりに真剣に見つめて来ていた。
普通の人なら多分イチコロだろうこの眼差し…もちろん俺は致死量を超えてる
「1年 国際交流学科の時野 空叶って言います。よろしくお願いしますね」
「え!国際交流学科なんですか!って…コホン…私も同じく国際交流学科桜坂しずくです。時野君よろしくお願いいたしますね」
「は、はい、よろしく…お願いいたします…」
ってまじか、同じ学科とは……て事は度々授業とかでも同じになることはあるのかな…?
まぁでもこんなマンモス校で授業も被るなんてことはそうは無い…よな?
「それと同じ1年だったから敬語はやめるね。よろしくね時野君っ」
「え、あ、はい改めて…よろしくお願いいたします…。」
桜坂さんは敬語をやめたが、俺は全くと言っていいほど女子に免疫がなく今までは、恋愛やら女友達とかも出来たことも無いとてもとてもそれは寂しい、生活を送っていた。
しかし、どうやら俺にも面白い事が起きるようだ。
「ねぇ、時野君はどうして図書委員に?」
「特に深い理由はない…ですね、俺は昔から本が好きだから、その影響ですかね」
「そうなんだっ!あ、それと時野君も敬語はやめてよ〜」
「え、俺は…このままでいいです…それにまだ貴女とは仲良くないし…」
「おーい…空叶〜他にも借りたくなってまた来たわ…って…おやおやおや?」
桜坂さんと話してたら突然聞き覚えのある声が、横から飛んできた。そいつは俺達の様子を見てると、ものすごく顔をにやにやしながら近付いてきた。
「なんだ、山城気色悪いよ」
「空叶〜良かったなぁ〜」
「何が良かったんだよ。」
「いや〜空叶が好きな女の子と話せてよか……ぶべぇっ!」
山城が何か際どい発言をしそうだったので、俺は一旦絞める事にした。
「いや〜山城君一体何が良かったのかなー?んんー?」
「と、時野君その人は…」
「えっと、これですか?」
困惑してる桜坂さんが絞められてるやつの事が気になったみたいだ。
「お"お、俺の名前は、や、山城…空叶の親友だぞぉ…よろしくね、空叶の初恋のひどぉ!!!」
「いや〜、山城君図書室では静かにしようね〜?」
「は、はい…宜しくお願いします…それと初恋って…」
「いや〜気にしないでね。このバカが、勝手に抜かしてるだけだからさっ」
どうやら初恋と言う言葉に引っ掛かったみたいだが俺は平静を装い山城を絞めた。
「空叶ぎぶぎぶ!死ぬ死ぬ死ぬ死ぬっ!もう言わないから許して?!」
流石に落ちたらやばいのでこの辺で止めておいた。
「いててて…お前少しは加減しろよなぁ、ほんと…」
「すまない、俺は加減という言葉を知らなくてね」
「いや?!知れよ?!お前マジ普段穏やかなくせして、クソ強いんだから!」
と、根も葉もない事を言っているが、こういう時はどうすれば良いのだろうか?もう一度絞めた方が…
「あ、あの!」
突然、桜坂さんが声を上げた
「時野君…放課後って、空いてたりする?」
「えっ……」
突然のお誘いに俺は少しビックリした、そう、「俺は」ね、横にいるバカはニコニコしながらこちらを見ているが、あえて気にしないようにした。
「あ、その…空いてないとか…嫌なら平気だから…」
「空いてます」
俺は即答した
いや、そんな上目遣いで言われて断れる人なんて、存在する訳ないと思う。
「ほ、ホントに?じゃあ放課後私のクラスに来て欲しいな、それに連絡も取れると便利だから…」
「た、確かに連絡取れると、便利ですね…LI〇E交換しましょうか」
「うんっ!ありがとね時野くんっ」
おっとぉ????こんなに展開がいい感じに進んでいいのか??って思うレベルで、凄いことになっている。
こうして俺は桜坂さんと連絡先を交換し、確認のため挨拶用のスタンプを送ったら、既読がしっかりついたので夢ではないことがわかった。
にしても、名前もしっかりご丁寧に桜坂しずくって…
————————
「なぁ、空叶〜俺にも桜坂さんの連絡先くれよ〜」
「その言い方だと、俺が他の人にばら撒いてるみたいな言い方になるから、やめてくれ」
昼休みが終わり教室に戻る途中、山城がそんなことを言い出した。
「にしても、色々と展開早すぎやしないか?」
「それは、俺も思ったよ、あまり裏があるとは考えたくないが…」
「空叶からしたら、そう願いたくなるわな。だけど一応気を付けとけよ?」
「あぁ、わかってるって」
山城からの忠告を受け、そのまま俺達は教室へ入っていった
____________放課後
キーンコーンカーンコーン
「おっしゃあ!今日の授業も終わり!空叶〜ってお前はこの後アレか」
「アレって変な言い方はやめてくれ、山城はこの後部活か、出来れば遠くから観察して欲しかったんだが、仕方ないな」
「そそー、今週末に大事な大事な試合があるからよぉ、ホントなら万能のお前を助っ人として呼びたいところだが…」
「よせ、俺はそんなに万能なんかじゃないさ、お前も部活頑張れよ」
「おう!お前も桜坂さんとの進展報告待ってるぜ」
山城はそう言って、いつも通りのテンションで部活へと向かった。ちなみに山城の所属してる部活は水泳部、俺も一昔前はアイツと中等部の頃に入っていたが、色々あって辞めた。
「っと…そんな事よりって…あ、メッセージが届いてる。桜坂さんからだ」
内容は…[お疲れ様です、今からもう来れますか?]だ
俺はすかさず、今行きますと送り桜坂さんの教室へ向かった。
幸い、同じ学科なので割と直ぐに向かう事が出来た。
「あ、時野君、来てくれたんだね!」
「あぁ、はい、昼に言いましたしね」
「じゃあ、行きましょうかっ」
「はい、って、え?ん?何処へ?」
「それは、秘密ですよ♪」
待ち合わせ場所へ行くが否や、桜坂さんはどこかに俺を連れていこうとした。てか、その笑顔反則!
こうして俺に拒否権など与えられずに、よく分からない場所へ行くことになった。
「時野君って部活とか入ってるの?」
「中等部の頃までは水泳をやっていました。」
「えっ!中等部ってもしかして…ここの?」
「はい、そうですよ、ちょうどその時から山城と関わっていますね」
「山城って…あの昼休みに一緒にいた、あの人?」
「はい」
どこか分からない場所に連れていかれる中俺は色々と桜坂さんに質問をされたが、俺はコミ力が皆無なため、会話が続く事がほとんどなく大体の質問が、一言で返して終わりだった。
が、この人の凄いところが、それでも俺と会話しようと話を繋げてくれる所だった。
「ふーん、そっかぁ…じゃあ、今は何してるの?」
「ご察しの通り帰宅部をやっています」
「そっかぁ…でも、私は水泳やってる所見たいなぁって思うなぁ」
「どうしてですか?」
突然、桜坂さんがそんな事を言い出したので、俺は少し動揺した。
「特に深い理由はないよ、でもちょっとだけ気になったの」
「そ、そうですか…き、機会があれば…ですね」
「うんっ、楽しみにしてるね、あ、それとほら、着いたよ」
「え、ここって…」
連れてこられたのは、デカい劇場?だった
「時野君と見たいなって思って…実は…」
「え、ええぇぇえ!?そ、そんな良いんですか?!」
「うんっ、それじゃ、中入ろっか」
こうして、俺は桜坂さんと一緒に劇場の中へ入っていった
多分続く