宇宙戦艦ヤマト外伝 "BLACK BAD BUTCH"   作:箕理 田米李

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前回は地球が占領されたものの新生BBB戦隊らは藤堂長官の言葉により徹底交戦に出る為「海賊になる❗️」と宣言したところで終わった。今回の話はさっそく海賊らしく戦う回です。それではどうぞ↓

※本話から新生BBB戦隊司令兼≪マキナ改≫艦長:多田部の名前の表記が「多田部」から通称の「タクロー」に「オルケストラ改」担当オペレーターのハーガワネンもファーストネームの「ミホノラ」に変更していますのでよろしくお願い致します。


第10話「海賊はじめました❗️」

地球圏最外縁部"オールトの雲"

無人補給基地 艦艇ドック

 

≪マキナ改≫通路

 

ミホノラ「艦長どこに行ったのでしょう❓艦橋から降りたと思ったら。」

 

ミホノラは≪マキナ改≫の通路を歩きながら呟いている。どうやら艦長であるタクローこと多田部を探している様だ。先輩であるエレンやアイクに聞いたが、「彼はどこにでも現れてどこにでもいない。つまり神出鬼没です。」と言われてしまい歩きながら会う人会う人に尋ねて回っているのだ。

 

ミホノラ「(この先デザリアムに対しどう戦うのか具体的には聞いてませんでした。色々聞いておかなければ。)」

 

タクローがデザリアムの地球占領の報を聞いても尚、抵抗を続けると宣言して数日。まだこれといった動きを見せていないことを不思議に思っているミホノラ。作戦会議に出席できる階級ではない為、余計に気になるのだ。

 

ミホノラ「あ❗️いた❗️えぇッ⁉️」

 

ようやくミホノラはタクローを見つけたが、そこにいたのは牧師さんの格好をして参拝に来てる人達の悩みを聞いている艦長の姿があった。

 

乗員A「大勢の前で話すのは躊躇いがあるけど、、、自分の、、、母の事を是非話したくて、、、今アイオワ(州)のどこかにいるはず、、、神様、どうか母をお守りください❗️」

タクロー「お母さんの名前は❓」

乗員A「バネッサ、、、バネッサ・ミラルスです❗️これが母です❗️」

 

乗員Aはポケットに忍ばせた写真を皆に見えるように見せる。

 

乗員B「、、、恋人の為に祈りを捧げたいんです❗️名前はミッキー、本名はモーリスですが、彼、、、写真を撮られるのが好きじゃなかったら、これしかあまりせん。これ彼の写真です。」

 

乗員Bは恋人の数少ない手持ち写真をスマホから出して皆に見せる。

 

乗員C「自分の親父です。兄弟のネットとロニエル(こちらもスマホを使って家族の写真を見せる)。連絡がつけれないのでどうしているか、心配です。でも今、彼らを救えるのは、自分達しか居ないと信じて頑張ります❗️自分達がここにいるのは決して偶然じゃない、神のご意志だと信じます。」

タクロー「共に祈ろう。」

全員「アーメン。」

ミホノラ「「あの〜艦長❓」

タクロー「ん❓あぁこれはこれは大尉殿。今終わった所だよ。待ってて着替えるから。」

ミホノラ「は、はぁ、、、。」

 

祈りが終わって着替え終わったタクローとしばらく通路を歩くミホノラ。少しの間があった後、ミホノラが尋ねる。

 

ミホノラ「艦長❓なんでさっきは牧師さんの格好を❓」

タクロー「あぁあれ❓いや〜うちの艦隊さ牧師さんやシスターさん雇えなかったから他にやれる人がいなくてね。こうやって手が空いてる時は俺がやってる。地球占領の報を聞いて皆不安がってるからね、こうして悩みや不安を打ち明ける場が必要さ。」

 

本来艦長の役目ではないことを考え実行に移す。ミホノラがタクローから本当に学びたいのは戦略と戦術だが、「この様な事態への対処も考えなくてはならないのか」と思った。次の瞬間に警報が鳴り響き始める。「おっと、行かんくちゃ」とタクローが言い艦橋へ向け走り出すと「はい❗️」と言ってミホノラも同じく走り出した。

 

≪マキナ改≫艦橋

 

タクロー「ごめん遅れた❗️」

ミホノラ「遅れました❗️」

タクロー「状況はどない❓」

栗梶「≪エルコンドルパサー≫所属のCSP(Combat Space Patrol=戦闘航宙哨戒)機がデザリアムの艦隊を捕捉。編成から輸送船団のもよう。」

 

ホワイトスカウト級(ナスカ級鹵獲艦正式採用型)の≪エルコンドルパサー≫(所属のエリントタイガー(早期警戒/電子戦機型コスモタイガーⅡ)がデザリアムの輸送船団を捕捉したという。

 

金田「地球にいる占領軍への補給でしょう。それにしても数が多いですな。」

 

まだ正確な数は判明してないが100隻近くはいる。その内約半数が輸送船といったところだ。

 

タクロー「そうはいかのなんとかよ❗️皆ァ❗️こっちも本気だってとこ見せてやりますよ、輸送船団を潰してデザリアムに嫌がらせするぞぉ〜決定ーいっ❗️」

皆「おぉッ‼️」

 

デザリアムの輸送船団はここ「オールトの雲」に新生BBB戦隊と第440艦隊の二個の防衛軍艦隊がいるなど思いもしていない。なにせもう勝った気でいるからだ。後は地球の反乱分子を一掃するだけの楽な任務に必要な物資を届けるだけの簡単な作業だと思っている。プレアデス級輸送型戦艦50隻を囲む様にプレアデス級艦隊指揮型を旗艦とした護衛艦隊、堂々たる余裕綽々の航行だ。

 

デザリアム 輸送船団

プレアデス級艦隊指揮型戦艦(旗艦)

艦橋

 

艦長「やっと地球圏外縁か、それにしてもこの宙域はワープで越えれないのがネックだな。」

 

「オールトの雲」は彗星が無数に存在する関係でワープ航法装置がそれら障害物の多い宙域の前に強制的にワープアウトしてしまうのだ。ただでさえ動きにくいしレーダーばかり当てにならない宙域だからさっさと過ぎ去って行きたいと思っている。だが、そんなことさせやしないという目をして潜む者たちの存在にまだ気づいていない。

そして事は起こった。突然右舷から攻撃を受ける。ビームとミサイルだ。相手の数をすかさず確認するようレーダー手に伝える旗艦のプレアデス級艦長。「敵戦力、推定我が方の倍以上」との報に驚く。しかも輸送型プレアデスのみを的確に狙っている。我が方のハイバリュー・ユニット(最重要物)である輸送船がやられてしまっては例え護衛戦力が残っていても意味はない。どうしたものかと思考を働かせていた時、レーダー手から「左舷にアステロイド群あり、艦隊と船団を隠せる規模」との報を受けそこに退避するよう命じる。

 

新生BBB戦隊 第二群

【志摩戦隊(譲渡ガミラス艦防衛軍式改装艦編成部隊)】

ゲルバデス級航宙戦闘母艦(防衛軍譲渡改装仕様)

CVBS-87≪リリー・マルレーン≫

艦橋

 

≪リリー・マルレーン≫副長

掛川 郎夫(かけがわ ろうふ)「志摩サマ、奴らアステロイド群に逃げていきますぜ❗️」

 

とデザリアム側の動きを確認し、艦長に伝える防衛軍式に改められたゲルバデス級の≪リリー・マルレーン≫副長の掛川。

 

≪リリー・マルレーン≫艦長

我羅波 志摩(がらは しま)「ハッハハハハハハ❗️面白い具合にハマってくれたじゃないのさ❗️それにしても長官の言う通り、強気で出てきた割には受けに回ると脆い連中なんだねぇ。」

 

志摩艦長率いる【志摩戦隊】は旗艦のゲルバデス級≪リリー・マルレーン≫をはじめ重巡のデストリア級、軽巡のケルカピア級、駆逐艦のクリピテラ級と全てガミラス艦で構成されている。しかしただそのまま運用しているわけではない。艤装や艦を構成する部品や艦内の備品等が防衛軍式に改められている。要するに規格合わせなのだが、地球とガミラスが安保条約で同盟関係である故の処置であるので当然といえば当然である。特にこの【志摩戦隊】の主力を占めるガミラス主力艦の三羽烏(さんばがらす)であるデストリア級/ケルカピア級/クリピテラ級は元は時間断層で建造された艦達で最初期の「地・ガミ艦艇群統合運用整備計画」適用実施艦達である。

 

レーダー手「ホントっすね姐さん❗️奴ら勢子(せこ:狩猟で獲物を追い立てる役)に驚いた鹿の飛び跳ねっぷりみたいに逃げていきましたよ‼️」

艦橋の皆「ハッハハハハハハッ‼️ヘッヘヘヘヘヘヘ‼️」

志摩「全くだねぇ、こっちの艦隊の数が"ダミー"だって事にも気づかないなんてさぁ。」

 

敵が案外攻められると弱いのとこちらの数が多いと逃げるのと拍子抜け過ぎて思わず笑ってしまう≪リリー・マルレーン≫の乗員たち。かといって油断しているわけではない。志摩艦長の言う"ダミー"の意味はもうすぐ明らかになるのでまぁまぁ待ちたまえよ読者諸君。

アステロイド帯に逃げ込んだデザリアム輸送船団。探知されないよう無線やIFF(敵味方識別装置)等を切る電波管制を行い身を潜めている。攻撃してきた相手がなぜか追撃してこないのを不思議がるが、今はその敵さんが来ないことを祈りたい。だがそれもすぐに終わりを告げた。アステロイドに隠れるデザリアム輸送船団をミサイルと魚雷の応酬が襲う。【志摩戦隊】の別働隊のガミラス艦と新生BBB戦隊 第二群所属の金剛改三型宇宙戦艦、村雨改二型宇宙巡洋艦、第二群旗艦≪ネメシス≫が管制する金剛改型/無人戦闘艦型と磯風改型/無人戦闘艦型、"スカウト"、"ランサー"、"パイカー"の各【ホワイト級】がデザリアム輸送船団を取り囲んで攻撃を加える。デザリアム側はアステロイドに隠れているから平気とタカを括っていたが、突如岩影に隠れてる一隻のヒアデス級が爆発した。ミサイルがアステロイドに当たって共に消滅したのだ。

 

プレアデス級艦隊指揮型戦艦

艦橋

 

レーダー手「味方ヒアデス級一(いち)、アステロイドと共に爆発。」

艦長「なにっ⁉️」

通信手「同様の被害報告多数。」

艦長「しまった❗️このアステロイドは"ダミー"だ‼️」

 

新生BBB戦隊

旗艦≪マキナ改≫艦橋

 

ミホノラ「すごい...❗️」

 

そうミホノラは素直に声に出した。これほどスムーズに行った包囲戦など演習でしか起きないと思うくらいのスムーズさとピタリさだからだ。

 

金田「見事にハマりましたな。」

タクロー「えぇ、えぇ。見事過ぎ。皆の実力もそうだけど、相手がどれだけ油断してるか見える様だよw.」

ミホノラ「何をしたんですか艦長❓」

タクロー「なに、二群の【志摩戦隊】の周りを[戦術FF(フェイク・フリート)]でダミーバルーンで囲んで艦隊総数を欺瞞したのさ、そして[戦術DM(ダミー・メテオ)]で展開させたダミーの隕石群の方に誘導させ隠れて安心し切った所を襲ったってわけさ。」

クロンナウア「スゲェ、まるで"こうすりゃこうなる"って分かってたみたいじゃないですか❗️」

ゴルド「ホントだな、なんでなんだ❓」

手邦「デザリアムが電子情報に対し信頼を大いに寄せてるからだ。」

タクロー「そゆこと、補足ありがとうねッ❗️」

ミホノラ「どういうことですか❓」

タクロー「2年前にヤマト達65護衛隊が持ち帰ったイスカンダルでの戦闘データを解析したところ、デザリアムはかなりの偏重的な電子兵装/情報至上主義であることが分かったんだ。」

手邦「デザリアム艦隊の電波や通信頻度の異常な数と回数に加えて航空隊の戦闘記録でも「チャフやECM(電子的妨害装置)のせいか敵艦や敵機の動きが鈍った」との報告もあったんだ。つまり奴らは幾らでも誤魔化しが効くレーダーに頼り切りだということだ。」

ミホノラ「ッ❗️だから艦隊やアステロイドがダミーだと気付かなかったんですね。」

タクロー「そゆこった❗️自分の目で近づいてよ〜く見ないと分からないくらいに精巧に作ってあるダミーバルーンさ。訓練用の奴を流用して弄ったから作るのは簡単だったよ。

さぁ諸君仕上げに入るよ❗️第一群、突撃開始‼️」

呉賀「機関出力いっぱーっい‼️」

ゴルド「全速前進了解❗️」

 

作戦の仕上げにと新生BBB戦隊 旗艦≪マキナ改≫率いる第一群がデザリアム輸送船団に引導を渡す為、艦隊を進める。

一方のデザリアム側は新生BBB戦隊の特殊戦術の組み合わせにより身動きが取れずにいた。アステロイドはダミーで隠れることはもはや無意味だし、前後に左右に斜めにと四方八方囲まれて身動きができないし、またワープで逃げようにもA改級≪ザドキエル≫率いる第440艦隊の持つ[波動防壁展開ビット]によってそれも封じられている。デザリアム側はそのことを知らない為なぜワープできないのか疑問を解決できず、隕石のダミーバルーンの中に仕込まれたチャフにより電波撹拌されすぐ側にいる僚艦との通信もままならない混乱状態であった。そこに本隊である≪マキナ改≫率いる新生BBB戦隊/第一群らが殺到してきたのを確認する。空母を含む本隊であるとすぐに理解した旗艦のプレアデス級艦長は迎撃のため艦首艦載機発着艦口から地球とガミラス側が「芋虫型戦闘機」と呼称する<襲撃戦闘機カタピラス>を緊急発艦(スクランブル)させるが、「今更遅いぜ❗️」と言わんばかりに≪マキナ改≫の強化された空母能力がここで力を発揮する。A級3番艦空母型のアポロノーム(又は5番艦アンタレス)譲りの飛行甲板の上下段発艦口のリニアカタパルトから漆黒の艦載機達が次々と勢いよく飛び出していく。射出された編隊は瞬く間にカタピラス達をこんがりロースト上手に焼けました出来上がりーっ♪としてついでにプレアデス級の艦載機発進口に「その汚ねぇ口を閉じてろ、そして良いから座ってろッ‼️」とミサイルを突っ込んでやった。これで艦載機はもう出せないがこれにキレたか「舐めるな❗️」言わんばかりに旗艦の艦隊指揮型プレアデス級から反撃の一撃が≪マキナ改≫の左舷補助エンジン部を掠め、舷側主砲4番砲塔に直撃した。

 

≪マキナ改≫艦橋

 

タクロー「おっと❗️隔壁閉鎖❗️ダメコンチーム急いでッ‼️」

持月「艦長❗️舷側4番砲塔大破❗️後は大丈夫だ❗️」

タクロー「機関は⁉️」

呉賀「掠めただけですが、異常が起こるかもしれないので急ぎチェックします。」

タクロー「了解、ちょっと追い詰め過ぎたかな❓(自分的にはそんなつもりじゃなかったんだけどなぁ〜)よし。」

 

補助エンジンと砲塔と一部をやられてしまい「追い込み過ぎはやっぱやっちゃダメだな」と思い作戦を改めるため知略を巡らせる。

 

タクロー「440艦隊に連絡、防壁ビットの包囲陣に若干隙間を作るよう言ってくれます❓」

栗梶「え❓は、はい。」

タクロー「あ、"さりげなく"と付け加えておいて。」

ミホノラ「艦長、やはり...。」

タクロー「大尉の思ってる通りだよ。逃してやるのさ、ただし「輸送船全滅付き」で、ね。」

ミホノラ「ッ❗️...はい。」ニャァ

 

2年前の彼女なら「なぜですか⁉️」と突っかかっていたところだが、「慣れたものだな〜」と艦橋の皆の誰もが思った。「艦長にある意味毒されたな大尉(汗)」とも心の中でも思う艦橋クルーの皆である。

タクローの指示通り第440艦隊は包囲陣にさりげなく隙間を作り始め新生BBB戦隊はデザリアム輸送船を確実に全艦撃沈へと追いやっていくと同時に包囲を狭めていき、無人艦隊を指揮するミホノラがさりげなく開けていく包囲陣の隙間にさりげなく誘導すべく攻撃の圧を掛けていった。

 

デザリアム輸送船団

プレアデス級艦隊指揮型

艦橋

 

レーダー手「最後の輸送船、撃沈されました。」

オペレーターA「輸送船隊全滅。護衛戦力、損耗率54パセラー(%)。」

艦長「く、や、やられた...❗️」

 

新生BBB戦隊の仕掛けた罠の数々に対して後手後手(ごてごて)に周りまくりまともな反撃も出来ずに護るべき輸送船団を全て失ってしまった。「このまま自分達も狩られてしまうのでは❓」という考えが頭をよぎる。しかしオペレーターの1人が「包囲陣に僅かな隙間あり、艦隊退避可能」との報告に「よし急げ❗️包囲が固まる前に‼️」と命じ、艦隊の残存戦力をまとめ離脱を図った。包囲する新生BBB戦隊と第440艦隊は敵を中〜大破させつつさりげな〜く包囲陣の隙間へと誘導していく。その誘導は上手く行き、旗艦の艦隊指揮型プレアデス級を最後にデザリアム全艦がワープし宙域を離れていった。

戦闘からしばらくして≪マキナ改≫はドックに入渠した。タクローは修理状況の確認と戦闘報告を受ける。一見ワンサイドゲームに見えるが≪マキナ改≫も含めてデザリアムの反撃にあった艦は複数隻いたが、どれも軽傷で済んだようだ。

 

≪マキナ改≫艦内通路

ミホノラ「(はぁ、結局艦長にまた聞きそびれちゃったな〜。)」んっ⁉️」

 

ハーガワネンが残念な思いをしながら歩いていると[中央作戦室]と書かれた部屋の側に来ていた。会議の声が聞こえてくる。

 

中央作戦室

 

タクロー「今回撃退したデザリアムの輸送船団だけど。こちらの意図と意思表示は伝わったとは思うが、無論あれだけで諦める様な相手じゃないよね。」

アイク「そうだねタクロー。懲りずにここをまた通るか、あるいは大きく迂回してでも地球への物資輸送を強行するだろうが、そうはさせる気はないんだろう❓」

タクロー「もちのロンダルキアの悪魔たちよ、我が新生BBB戦隊と第440艦隊の面々を持って全力で容赦なく阻止してやるさ。

まず手始めにこの基地周辺に機雷をばら撒いてまたここを通ろうするのを封じる。次にここの氷塊にカメラや砲台、氷塊を模したダミーバルーンを配置して要塞化したり...」

 

今後ともさらに来るであろうデザリアム輸送船団に対しありとあらゆる手段を持って参謀達と話し合うタクローに「すごい、あんなに作戦をポンポンと」と正直に驚くミホノラはレベルの違いを認識している。

 

エレン「ッ⁉️何者ですッ❗️」ヒュッンッ!

ドスッ!

ミホノラ「ひぃッ‼️⁉️」

エレン「ッ❗️ミホ、貴女でしたか。」

ミホノラ「いきなり投げナイフをしないでください先輩❗️」

 

聞き耳を立てていたミホノラを不審な輩だと誤解したエレンはつい太ももに隠している投げナイフ用のナイフを投げてしまった。幸い壁に刺さったのでミホノラは怪我をしていない(※ただしめっさ近くに刺さった)。

 

アイク「おやおや、もう少しズレてたら君の可愛い後輩が串刺しになったところだったねエレン❓」

エレン「不覚でした。申し訳ありませんミホ。」

ミホノラ「い、いえ。こちらこそ盗み聞きするつもりはなかったのですが...。」

タクロー「もしかして大尉殿は作戦会議に参加したいのかな❓」

ミホノラ「え❓あ、あの私は... ...私の立場ではここには立ち入れませんし艦長の艦隊の方針に口を挟む権利はありません。しかしやはりその、気になってしまって。すみません、出過ぎてるってことくらい(汗)」

エレン「ミホ...。」

アイク「タクロー❓」

タクロー「そうだね。良いよ大尉。丁度今からどう防衛計画しようか検討するとこがあるんだけど、君ならどうするかやってみてほしい。頼めるかな❓」

ミホノラ「え⁉️」

アイク「良いんじゃないか、なぁエレン❓」

エレン「えぇ、ミホは作戦立案の面でも才能があると私も思います。さぁミホ。」

 

戸惑いながらもミホノラは部屋の中央へと歩みを進める。「自分が気になるって突っ込んだんだ。こうなったらやるしかない❗️」と気持ちを切り替え顔をキリッとピシッとさせてホログラムで表示される宙域図を見やる。「やるぞ❗️」という顔になったのを見て微笑む3人。この後4人で意見をそれぞれ出し合い防衛及び通商破壊作戦はさらに煮詰まっていった。




というわけで新生BBB戦隊の海賊業最初の1日目でした。タクローが牧師さんの格好して乗員達の悩みを聞くシーンはドラマ「ザ・ラストシップ」シーズン1第2話のオマージュです。新生BBB戦隊は最新式の兵器(の試作品)を優先的に与えられたりと割と優遇されていますが、一部の人材に関しては不足や未配属がいたりで兼任しなければならない人事が多いです。タクローの場合はたぶんそれもありますが、単に暇だったからというのもあるでしょうw.
またまた新たなキャラクターの登場や新要素と新単語と新艦艇がポンポン出てきてますが、それはまた紹介と模型でやります。
ミホノラが2年でそれなりに新生BBB戦隊に馴染んできてますよね。この「デザリアム戦役編」は彼女の成長の話の要素も含んでいます。一応彼女は土門達38期生と同期(ただし訓練を受けていた学校は違う)で映してはいませんが、きっと土門達もヤマトにこんな風に慣れてるんじゃないでしょうか❓
さて気になっていた対デザリアム戦の作戦会議に参加できるようになったミホノラですが、タクロー達とどんな作戦を思いついたのでしょうか❓次回のお楽しみです。ではまた。

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