宇宙戦艦ヤマト外伝 "BLACK BAD BUTCH"   作:箕理 田米李

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冒頭から第11番惑星で始まり、「ガトランティスが生きていたから備えてる」的な感じで前回話をしました。今回は「なぜ生き残ったのか❓」とPS2版「宇宙戦艦ヤマト イスカンダルへの追憶」で行われた対ガトランティス残党作戦、「雷王作戦」をリメイク版準拠で構築してみました。それではどうぞ。


第2話「雷王作戦」

「ガトランティスが生きていた」、これを聞いた防衛軍とガミラスの関係者は耳を疑ったし信じたくもなかっただろう。「ガトランティス戦役」の終盤、ヤマトとガミラス艦隊の奮闘によりガトランティス人を滅ぼす安全装置「ゴレム」を発動させる事に成功しこれにより彼らは全滅したと思われていた。

しかしガミラスが収容所惑星で捕虜にしたガトランティス人達はゴレムが発動したにも関わらず死亡しなかったのだ。後に戦役中に回収したガトランティス人の遺体と比較した結果、遺伝子構造に違いがある事が判明したのだ。ガトランティス人は「クローニングで世代を重ねる」のが特徴で生体遺伝子構造的にも数回のクローニングで遺伝子の劣化を抑えれるよう遺伝子操作されていたが、収容所惑星で捕虜となっているガトランティス人の遺伝子構造には人為的な操作が加えられた形跡がない"自然体"だったのだ。

要約すると「遺伝子構造に改良を加え、クローニングで世代を重ねた者達」がゴレムで死に絶え、「人類と同じ自然な生殖によって世代を重ねた者達」が生き残ったという訳だ。後に防衛軍とガミラスの関係者達は彼等をそれぞれ前者を「クローンガトラン」後者を「ナチュルガトラン」と呼称する事となった。

戦役終結後、この「ナチュルガトラン」率いるガトランティス残存艦隊は地球圏のアステロイド帯等に身を潜め、集まって残党となり力を蓄えつつ反抗の時を耐えて待った。

地球・ガミラス側は身を潜めるガトランティス残党軍の動向を監視しつつ「土星沖に集結する」との情報を掴み、それを撃滅する事を決定する。

 

土星宙域(土星本星なし)

地球連邦防衛軍 第1艦隊(総旗艦艦隊)"ブループルミエ(青の一番)"

艦隊総旗艦 アンドロメダ級前衛武装航宙艦

AAA-02 アルデバラン

艦橋

副長「艦長、前衛ピケット艦及びAWACS(早期警戒管制機)群の配置完了とのこと。」

艦長:谷 鋼三(たに こうぞう)「うん。ガトランティス残党軍機動部隊は必ずいる筈だ。早期発見と包囲、先制攻撃で敵旗艦を撃沈し敵の混乱に乗じて一気に無力化する。まずは敵を早く見つける事だ。「雷王作戦」の成否はそこにある。」

副長「はっ❗️」

地球防衛軍 総旗艦艦隊 総旗艦 アルデバラン艦長の谷は「敵の早期発見」を徹底するよう副長に伝える。

土星は先の戦役で彗星都市帝国の通過により消滅してしまい今や縦長に伸びた茶色の渦の様な姿となってしまっている。しかし土星の衛星"エンケラドゥス"は被害を免れたため守備隊は健在であり、戦役中に受けた損害を回復させこの「雷王作戦」に臨んでいる。

 

コスモタイガーⅡ/早期警戒管制型(A級戦闘空母 アンタレス所属機)

コールサイン"スコルプ・アイ6"

レーダー担当手「あ❗️」

パイロット「いたかッ⁉️」

レーダー担当手「3時の方向に反応❗️この波長はガトランティスです❗️」

アンドロメダ級戦闘空母アンタレスの所属の1機が遂に身を隠す大きな星もない宙域にいるガトランティス残党機動部隊を発見する。

 

第1艦隊 旗艦 アルデバラン

艦橋

通信手「艦長❗️アンタレス所属の"エリントタイガー"が敵機動部隊を捕捉。艦隊より1時の方向。距離2500宇宙キロ。」

谷「編成は❓」

通信手「ナスカ級10、ゴストーク級18、ラスコー級通常型と雷撃型含む24、ククルカン級32、計84隻。」

谷「(先の戦役での物量に慣れてしまってか数が少ないように思えてしまうが、隻数でも我が第1〜6艦隊とエンケラドゥス守備隊を合わせても多いな...。)」

第1〜6艦隊は一個艦隊6隻編成でエンケラドゥス守備隊は36隻と計72隻だ。

谷「(だが、数は多くても航空戦力はこちらが上。それを活かせば数的不利は覆せるはず)第3〜5艦隊は直ちに攻撃隊発艦させ敵機動部隊航空隊を誘引❗️第2及び第6艦隊とエンケラドゥス守備隊は本艦隊に合流後、突撃隊を編成し待機だ❗️」

 

谷がそう言うと、各艦隊がそれぞれ所定の行動に移り始め慌ただしくなった。空母艦隊は自身の航空隊を発艦させなければならないし、打撃艦隊は総旗艦艦隊に速やかに合流しなければならない。

 

第3艦隊"ポイズンテール(毒の尾)"

旗艦 アンドロメダ級前衛武装艦(空母型)

AAA-05 アンタレス

艦橋

通信手「艦長❗️総旗艦 アルデバランより攻撃命令来ました❗️」

艦長:富山 繁(とみやま しげる)「よし、"スコルプ・クロウ"、"ポイズン・ベクター"、"ダーク・ハイディング"隊発艦だ❗️」

 

第4艦隊"コールドウォー(冷戦)"

旗艦 アンドロメダ改級戦闘航宙母艦

ACV-65 エンタープライズ(旧CCC級 CCC-01 ノイ・バルグレイ)

艦橋

艦長:エメラルダ・イシカワ「"ウォーウルフ"、"ヘルダイバー"、"ジェリコ"各隊、発艦用意(エンゲージ)❗️」

 

副旗艦 同級戦闘航宙母艦

ACV-63 アドミラル・クズネツォフ(旧CCC級CCC-02 ノイ・シュデルグ)

艦橋

艦長:ユリィーシュ・アンドロポフ「"アクーラ"、"バラライカ"、"スチェッキン"隊、発艦開始してください❗️」

 

第5艦隊"キングス&ケーニヒ"

旗艦 アンドロメダ改級戦闘航宙母艦

ACV-91 アークロイヤル(旧CCC級 CCC-03 ノイ・ランベア)

艦橋

艦長:キャメラ・レーアド「"スクアー"、"バラクーダ"、"ガーネット"隊、発艦早くなさい❗️」

 

副旗艦 同級戦闘航宙母艦

ACV-101 グラーフ・ツェッペリン(CCC級 CCC-04 ノイ・ダロルド)

艦橋

艦長:サオリナ・D・ヴェルケ「"シュミット"、"フォッカー"、"ミステル"各隊発艦遅れるな❗️」

 

各A級戦闘空母の艦橋から大きくはみ出た"航空艤装ユニット"の艦載機発艦口が開き三個飛行中隊(一個飛行中隊6機、三個で18機)が次々と飛び出していく。他にも艦隊中央部両舷のバルジや艦底部の発艦口も合わせれば同時に180機の艦載機を一気に戦場に展開させる事が可能だ。しかし今回はまず敵空母の艦載機隊を誘引しつつ敵艦隊の戦力を削るので第二次攻撃隊も用意しなければならないし、それでも敵戦力を減殺させれなければ第三、四次攻撃もあり得るので全機発艦は行わない。

第3艦隊旗艦で戦役の生き残りでベテランのアンタレスは手慣れたもので一番早く三個飛行中隊全てを発艦させ終えたが、ガミラスがライセンス生産で建造したCCC級の内装を防衛軍規格に戻し乗員も一新したACV(アンドロメダ改級戦闘航宙母艦の艦略記号。アンタレスも後日更新予定。)級群は遅れは取ったもののなんとか発艦を終えた。艦を運用するクルーはまだ未熟だが、艦に属する空母航空団は戦役でほとんど消耗せず生き残ったベテラン達のお陰である(「ガトランティス戦役」では空母が主の「機動部隊戦」ではなく戦艦が主の「航宙打撃戦」がほとんどだった)。

 

第2艦隊"ファスト・ライトニング(速い稲妻)"

旗艦 アンドロメダ級前衛武装航宙艦 AAA-04 アキレス

艦長:仁科 鷲雄(にしな わしお)「始まったな、総旗艦艦隊に合流する❗️稲妻の様に瞬時にやれ‼️」

 

第6艦隊"重桜(じゅうおう)"

旗艦 アンドロメダ級前衛武装航宙艦 AAA-19 アマギ

艦長:沢城 美希(さわしろ みき)「さぁさぁ皆さん、早く移動しますよ❗️」

 

エンケラドゥス守備隊

ドレッドノート級主力航宙戦艦(前期生産型/旧艦名"E24") DBB-24 えぞ

艦橋

艦長兼守備隊司令:尾崎 徹太郎(おざき てつたろう)「総旗艦艦隊に合流する❗️両側前進強速、方位0-1-4❗️」

 

戦艦を主力とした第2、6艦隊及びエンケラドゥス守備隊は空母群から次々と放たれる艦載機群を見ながらアルデバラン率いる総旗艦艦隊に合流すべく動き始める。1番早く動いたのは第2艦隊のアキレスだった。さすがは「極初期型」アンドロメダ級の4番艦。戦役中は常に前線にあり続けるたものの姉妹艦のアルデバランやアンタレスよりも損傷が軽微で、二艦と違い応急処置を施し戦線に復帰しアルデバランに代わって地球艦隊総旗艦代理を見事に務めた。 

アンドロメダ級"19番艦"アマギ"も「初期型」の数少ない生き残りの幸運艦だが、ACV級群と同じく乗員が一新されている為まだ練度が伴ってない。防衛軍の人員不足の弊害と言えるだろう。

エンケラドゥス守備隊の尾崎司令は先の戦役の前哨戦であり、まさにここで行われた「土星沖会戦」での雪辱を果たすべく修理を終え艦名を改められたドレッドノート級主力戦艦"えぞ(旧艦名"E24")と回復した艦隊戦力を持って作戦に挑む。

 

一方のガトランティス残党機動部隊側...

ナスカ級打撃型航宙母艦(前期生産型/左舷艦橋艦)"アギカ"

艦橋

レーダー手「甲殻電子警戒機"エラッテデーター(早期警戒型デスバテーター)より敵航空隊接近❗️総数90‼️」

副長「司令❗️奴らが来ました❗️」

ナグモー・チュイチー(艦隊司令兼"アギカ"艦長)「向こうのが数が多いか...全機発艦させよ❗️直掩機も出して全力で応戦だ‼️」

残党軍機動部隊を指揮する「颶風(ぐふう)のナグモー」の異名を持つナグモー ナスカ級10隻を含む大機動部隊であるが、ナスカ級自体の艦載機搭載数は24機と少なく10隻合わせても全艦載機数は240機で地球艦隊はA級戦闘空母だけに限っても5隻で合計920機と差は歴然としている。長期戦になれば不利なのは避けられない。

しかし艦載機数や自身が艦長を務める良く言えば「歴戦」、悪く言えば「旧式」な老朽のナスカ級前期生産型"アギカ"でもナグモーの表情に「この戦力差でやれるのか❓」と不安に思う気持ちがほんのりと出ていても「負ける」とは思っていなかった。

 

第11番惑星外縁

???「まだ完成しないか⁉️」

ガトラン兵「はっ❗️今暫しお待ちを❗️」

???「ナグモー司令が土星沖敵を抑えている❗️この艦を譲って頂いたのは地球艦隊に一矢報いる為だ、早急に完成させるのだ❗️戦闘に不要な部分は省いて構わん‼️」

ガトラン兵「はっ❗️直ちに‼️」

 

土星沖での戦いが始まる中、第11番惑星外縁に新たな不穏な動きがあった...。




2話目で自分で書いといてなんですが、早くもネタ祭りと化してますw.
一個一個やると長くなるので一部だけ紹介し後はまた設定を書いて載せます。
ヤマトは「旧作」「リメイク」「ゲーム版」「没設定」「独自考察/解釈」は言うまでもなく、「史実」「実在武器/兵器名」「艦これ」「マクロス」「沈黙の艦隊」「ストライクウィッチーズ」「アズールレーン」「エースコンバット」「声優」とあらゆるネタを詰め込みました(読者の皆さんはどれくらい分かったかな❓)。
まず「ガトランティス人」についてですが、ファンの間でも「星巡る」のダガーム達と「2202」のズォーダー達は同じガトランティス人でも違う人種のでは❓度々議論されていましたので、ここでは「クローンガトラン(「2202」のクローン世代交代種)」と「ナチュルガトラン(「2199」「星巡る」」と解釈しています。
続いてアンドロメダ級祭りですが、艦隊にニックネームをつけましたが、これはアルデバランの総旗艦艦隊をメカコレで作ろうと計画しててその時に思いつきそれ以外の艦隊にもあった方がいいかな❓と思ってそれっぽいものを考えました。
CCC級は「2205」で登場せずバーガーも乗艦を変えてたので「戦役終結でライセンス契約が切れた」のと「ガミラスの運用形態に合わなかった」と解釈して「防衛軍式の改装を施された上で地球艦隊に戻った」としています。艦種/艦略記号も「アンドロメダ改級戦闘航宙母艦:ACV」と「2205」方式に改められてます。しかもそれぞれ日本、アメリカ、ロシア、イギリス、ドイツの艦名と所属であります。ヤマトファンの皆さんはもうお気づきですよね❓そうです。「Ⅲ」で護衛戦艦たちを建造する国々です。「後にこの艦の運用データが護衛戦艦の建造に活かされた」としています。艦長の名前もその艦名に由来のあるネタで名付けましたので、また人物紹介で解説します。
アンドロメダ級19番艦"アマギ"は「2205」に登場した同級21番艦"アルフェラッツ"同様、戦役を生き残った「初期型」アンドロメダ級です。2隻を「初期型」とするならアルデバランやアキレス、アンタレスは「極初期型」に当たるかな❓と設定しました(ドイツ軍のティーガーⅠ的な)。
エンケラドゥス守備隊も登場です。イーターⅠの猛攻にやられた尾崎司令が帰ってきました。ドレッドノート級"E24"は修理の上"えぞ"と艦名を与えられました。この艦名はPS2「イスカンダルへの追憶」で「雷王作戦」に参加した同名の主力戦艦級からの引用です。アルファベットにすると「E」から始まるのでちょうどいいと思いつけました。
「ナグモー」は旧作で「超大型空母(リメイクで言うアポカリクス級)」を指揮する人物として設定されたけど没になったキャラクターで、本作では「ガトランティス残党軍機動部隊の司令官で前期型で旧式のナスカ級"アギカ"に乗艦し「颶風のナグモー」の異名を持つ司令官」とフルネームと異名(「星巡る」準拠)付きで設定しました。
ナスカ級"アギカ"は前期生産型で、旧作のナスカ級が左舷艦橋でしたがリメイクでは右舷艦橋になっているのを逆手に取って「最初の生産型は左舷艦橋だったのでは❓」と考察してそうしました。左舷にある艦橋と艦名と乗艦してる人の名前、太平洋戦争史に詳しい人には言わずとも元ネタ分かりますねw.
コスモタイガーⅡもそうですが、デスバテーターにも早期警戒管制型がいるので「エラッテ・データー」と名を付けました(「エリント」をガトランティス語風にもじったもの)。「2199」〜「2202」まで結局ガトラン側の艦載機はデスバテーター一択でつまらなかったですしなにより地球側にしか警戒機がいないのは不自然ですからね。
さてお次の話は新生BBB戦隊に話が戻ると思います。最後に出てきたキャラが何者か❓彼らは遭遇します。ヤマトファンの皆さんが良く知り「結局どうなったのこの人❓」な人物ですよ。

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