宇宙戦艦ヤマト外伝 "BLACK BAD BUTCH" 作:箕理 田米李
ゴルバ型浮遊要塞≪ロア・ディモン・ノアⅠ≫
司令室
オペレーターA「敵の砲弾が動力炉を貫通!誘爆が広がっています!ダメコン間に合いません‼︎」
グロータス「なにっ⁉︎なぜだ...⁉︎どうしてこのゴルバが地球の艦如きに...⁉︎うわァァァァァァァァッ⁉︎アァァァァァァァァッ‼︎⁉︎」
ゴルバの強靭!無敵!最強!と信じて疑わない位相変換装甲を≪ヤマト≫らが装備し発砲する『七式波動成形炸薬弾』、通称『波動カートリッジ弾』は易々と貫通し内部に仕込まれた波動エネルギーが注入され相性の悪い事この上ない暗黒物質"ウラリウム"と混ざり合って反応しそれが当たり所が悪く動力炉に飛び込み爆発する。それが連鎖的に誘爆広がって上がって行きその爆炎が司令室にまで迫る。「そんな⁉︎このゴルバが‼︎⁉︎」と「ありえない!」「信じられない!」という思いしかなく何が起こっているのか状況を理解できないままグロータスは絶叫しながら紅蓮の焔に呑まれる。≪ロア・ディモン・ノアⅠ≫内部から発生した爆炎は遂に外側にも飛び出し華が咲くが如く、或いは柘榴(ざくろ)の実が弾ける如くな飛び散りザマを周囲に披露している。その光景を見た周りのゴルバ型浮遊要塞の指揮官や兵士達は凄まじく動揺しているもそんな間もくれないことが起こる。≪ロア・ディモン・ノアⅠ≫から溢れ出た炎の中に含まれる波動エネルギーの粒子が爆発の影響で周囲に拡散し包囲陣を形作っていたゴルバ型に"飛び火"ならぬ"飛びエネルギー"したのだ。その影響で周囲のゴルバ型は装甲が溶解したり穴が開いたりとそれぞれが色んなダメージを負い混乱はさらに広がった。
【デザリアム本星殴り込み艦隊】
総旗艦≪ヤマト≫ 第一艦橋
古代「・・・ッ⁉︎」
西条「正面のゴルバ大破!周囲のゴルバに混乱が生じているもよう。陣形が乱れています‼︎」
古代「ッ!この隙に離脱する!後方の≪シュンラン≫、≪ランベア改≫の艦隊にも伝え‼︎」
島/西条「ヨーソローッ!/了解!」
一瞬ゴルバの爆発とその影響に驚いてポカーンとしていた古代は西条からの報告で我に返り隙をついて包囲陣から抜け出すよう島に第7艦隊と第27空母打撃群にも戦闘を切り上げ離脱するよう西条にそれぞれ命じた。
【デザリアム】第Ⅱ特務艦隊
旗艦≪グレート・ガリアデス≫
艦橋
オペレーターA「敵艦隊、離脱していきます!」
ミヨーズ「追え!≪ヤマト≫らを逃すな‼︎」
オペレーターB「しかし司令、グロータス准将のゴルバが!」
ミヨーズ「分かっている!だが今は敵を追う方が先だ!前進し...ッ!なんだ⁉︎」
部下にそう檄(げき)を飛ばし艦隊を進めるよう命じるミヨーズ。先程まで交戦していてお尻を向けて離脱していく≪シュンラン≫と≪ランベア改≫の両艦隊を追撃しようとするが、目の前に立ち塞がるモノがある。こちらも先程までグロータス准将座乗指揮の≪ロア・ディモン・ノアⅠ≫と共に包囲陣を形作り「死のかごめかごめ」をやっていたゴルバ型浮遊要塞だ。指揮要塞を失いその爆発の余波を受け混乱し陣形を乱した為に誤って【デザリアム本星殴り込み艦隊】を追撃するミヨーズ達前に出てしまったのだ。
ミヨーズ「えぇい!何をやってるのだゴルバ共は‼︎迂回して追え‼︎」
オペレーターA「ダメです!後方や側面からも接近して来ます!」
ミヨーズ「くっ...この完璧だと思われた布陣がアダになるとは...!」
オペレーターB「し、司令...!」
ミヨーズ「致し方ない!浮遊要塞戦隊の次席指揮官と連絡を取れ!」
オペレーターB「は?」
ミヨーズ「混乱を収拾してやると言っている!早く連絡をつけんか‼︎」
オペレーターB「りょ、了解!」
オペレーターA「≪ヤマト≫は如何しますか⁉︎」
ミヨーズ「奴との決着は必ず付ける!今はこの場を治めるのが先だと言った!聞こえてただろうさっさとやらんか‼︎」
オペレーターA「は、はい‼︎」
ミヨーズ「混乱の収拾後にサーグラス准将に連絡を取る!通信機器のチェックもしておけ‼︎」
オペレーターB「りょ、了解!」
ミヨーズ「ふん!いつまで経っても使えん部下共が!」
今すぐにでもこの目の前の絶賛お邪魔虫して目障り極まりないゴルバ共を無理矢理どかすか迂回して≪ヤマト≫の艦隊を追いかけたい気持ちで一杯だったが、追撃を止め不本意ながらも先程まで故意か否かは戦死した今では不明になったが、グロータス麾下の浮遊要塞戦隊の混乱の収拾を買って出る事にしたミヨーズ。しかし「これで終わりじゃない、今は見逃してやるが決着はちゃんと付けてやる!それまで決して沈められるんじゃないぞ‼︎」と心中で決意を固めと≪ヤマト≫の無事をささやかに敵意と敬意を込めて祈るのだった。
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冥王星・海上
第99特戦機群 旗艦≪マキナ改≫
CDC(戦闘指揮センター)
タクロー「ショックカノン対空拡散モード!パルスレーザー!手を緩めないの‼︎弾幕が薄いと付け入られるんだからね‼︎こっさん!今回は当てに行かなくていいよ‼︎追い散らすだけで良いかんね‼︎」
高佐田「あぁ!狙いを付けずに狙いに付けさせない様にだな!」
烈禍「へっ!撃ちまくってまる焦げにしてやんよ"イモムシ"、ゴキブリ"、"みつばちハッチ"よぉ!」
≪ヤマト≫率いる艦隊が窮地を脱したのと同じ頃、冥王星の海上で絶賛【デザリアム】の襲撃戦闘機《カタピラス》、駆逐重戦闘機《ベスパラス》、殲滅爆撃機《コクロチス》の戦爆連合編隊の攻撃を受け対空戦闘をしていた。虫の名前の通りブンブンブンとピーチャカと動き回って!(カ◯ジナさん語録より)を≪マキナ改≫を含む大型主力艦は主砲のショックカノンを対空攻撃用の拡散モードに切り替え弾幕を張っている。波動機関の改良による出力向上によりそれまでの対艦、対中〜大型目標射撃用途の収束モードだけでなく対空戦闘用の拡散モードが発射可能となった。これにより実弾で消耗品の三式弾を用いる事なく或いは装備しないエレン、ミホノラ、黒異士が制御する無人艦や戦艦以下の巡洋艦、駆逐艦、護衛艦クラスでも対空戦闘を行える様になり今まさにそれを使って絶賛"ハエ叩き"をしている。
タクロー「カッシー!航空隊の様子は⁉︎」
栗梶「飛行場、迎撃機隊、対空砲台にダメージを与えるもの未だ攻略ならずだそうで!」
タクロー「クロロン!上の様子は分かりる⁉︎」
クロンナウア「持ち堪えてるが押されてるらしいぜ!」
その頃、冥王星の宇宙(うえ)では≪ヴェム・ハイデルン≫麾下の第2戦略即応機動旅団、≪ザドキエル≫麾下の第440独立機動防衛艦隊は≪マキナ改≫等の海上攻撃隊の囮となって敵の狙撃戦艦流用無人砲台の攻撃を引き受けていた。8年前に≪ヤマト≫が「メ2号作戦」で反射衛星の起動信号を探知し攻撃を予測したという事でそれに倣いヴェロニカと四糸乃の艦長ズもそれを実戦で実践している。予測された攻撃ポイントに波動防壁展開ビットを張り完璧に防御する。しかしダミーバルーンは良いとしても艦隊防御の範囲が広く防壁ビットが広範囲に散らばっており油断すると予測システムがあってもうっかり防御し損ねてしまいそれで撃沈する艦も出てきてしまう。
冥王星の宙域
第2戦略機動旅団
旗艦≪ヴェム・ハイデルン≫
CIC(戦闘情報センター)
オペレーター「ごぉッ⁉︎また巡洋艦がやられました!」
ヴェロニカ「くぅッ!ヨッシー!また一隻やられちまった‼︎」
第440防衛艦隊
旗艦≪ザドキエル≫
CIC
四糸乃「す、すみません!ぐっ‼︎」
440艦隊の方も狙われ旗艦≪ザドキエル≫の側にいたクラスD改級丙型の一隻がやられ爆発し衝撃が伝わる。艦隊自慢で幾度も自艦隊だけでなく99特戦機群の危機を救い連携も見せてきた防壁ビットをフルに駆使して防御して見せる。しかしビットの一基がビームを防いだ瞬間、バチバチィ!と火花が散った後に爆発した。
よしのり「おっと!ビットが爆発した⁉︎」
四糸乃「制御官!今のは⁉︎」
防壁ビット担当制御官「はっ!ビットの問題では...ぐっ!恐らくビット自体の耐久性の低下が...!」
ビットは確実に敵の紅いビームを守っていた。しかし度重なる戦闘での使用により限界を迎えて爆発したのだ。
よしのり「いくら整備してもそれ以上に使い続けてたからしょうがないね〜。」
四糸乃「ビ、ビットを減らさない様にしなきゃ!でもどうすれば...。」
冥王星・海上
≪マキナ改≫
CDC(戦闘指揮センター)
クロンナウア「ビットでの防御がヤバいらしいでっせ!
金田「酷使し過ぎましたな!」
タクロー「マズいな。これからの戦闘でもまだ必要なのに...。」
世話になりっぱなしになっておいて言うのもあれだが、今後の戦闘に差し支えるかもしれない重要な問題だ。尚も一基また一基のビットが先程の様に爆発し失われる。良い手が思い浮かばず歯痒い思いをしている四糸乃艦長の手元のコンソールに第3波動実験隊群旗艦≪アクエリアス≫から連絡が波動防壁展開ビットに関する何かしらのデータが送られてくる。
四糸乃「ッ!ビット担当!防壁展開の波長をランダムに!」
ビット制御担当官「え⁉︎しかしそれでは防壁がちゃんと展開しませんよ艦長!」
四糸乃「こ、このデータの通りやってみて下さい!急いで‼︎」
ビット制御担当官「りょ、了解!」
ざっと目を通し概要を頭に入れた四糸乃はビットを制御する担当官にデータを送り早速実戦で実践する事にする。防壁から出るエネルギーの波長を一定周期から波を打つ様な規則的と不規則的のランダム波長に変換する。綺麗な雪の結晶を描いていた波動防壁は形が崩れて擬音のオノマトペを付けるとしたらモワワワ〜ンな感じになっていく。その雪解け...と表現すると詩的かと言ってる場合もなく新たな一撃がやってくる。その一撃がまたもやビットを軽く吹っ飛ばされると思いきやだった。紅いビームがビットのふにゃっふにゃの波動防壁に当たる...とは違うがグニャん!と曲がるというか歪められたのだ。
よしのり「ッ!て、敵のビームがグニャッ!と曲がったよ四糸乃‼︎」
四糸乃「う、うん!す、すごいね...。」
冥王星・海上
第3波動実験開発隊群
旗艦≪アクエリアス≫
CIC
副長「やりましたね艦長!」
安玖園「あぁ、良くやってくれた。」
タクロー(≪マキナ改≫からの通信)『安玖園艦長。四糸乃艦長達に何を?』
安玖園「【デザリアム】の空間歪曲干渉装置のデータを貰った時にこれを波動関連技術で出来ないかと思ってね。四糸乃艦長達の艦隊が持つ波動防壁ビットにはちょうど〔ガミラス臣民の壁〕由来のワープ阻害機能があったから可能だと思い密かにシミュレートしたデータを送ったんだ。ぶっつけ本番だったが、なんとかやってくれた様だ。」
タクロー『なるほど、そりゃすご...ぐおっ⁉︎』
安玖園の案に関心関心な気になる間も無く敵の攻撃は苛烈に続く。ミサイルに時々に魚雷(しかもちゃんと着水して航行する)の雨霰である。至近弾だけで済めば良いが手加減なんてしてくれる様な相手ではない。直撃弾を受ける。受けたのは第3波動実験隊群の巡洋艦だ。
≪アクエリアス≫
CIC
通信/レーダー手「重巡< ≪ターディオン≫被弾!軽巡≪フェルミオン≫戦列を離れる‼︎」
安玖園「構うな!」
副長「しかし!」
通信/レーダー手「ッ!2艦より入電、『我ニ構ワズ先ヲ急ゲ!』です!」
安玖園「陣形を崩すな!このまま前進するんだ‼︎」
副長「艦長!軽空母≪ルクシオン≫が‼︎」
≪アクエリアス≫の右舷後方のクラスD改級軽空母≪ルクシオン≫の飛行甲板から火の手と煙が上がる。どうやら飛行甲板に命中弾らしい。巡洋艦2隻離脱に軽空母損傷と「気にせず進め!」とは表情を変えずに言っているが、「本艦もいつまで無傷か...」とも心の隅のどこかにあった。
第99特戦機群 第二群 志摩戦隊
旗艦 戦闘空母≪リリー・マルレーン≫
艦橋
レーダー手「右舷、雷撃接近!」
志摩「操舵手!」
操舵手「とーりかじ一杯!」
同じ頃、99特戦機群の第二群 志摩戦隊旗艦≪リリー・マルレーン≫が敵機から放たれ右舷から航跡を引いて魚雷を避けようと取り舵を切る。しかし敵は巧妙にも魚雷を放射状に放ちどらちに舵を切ってもヒットするようにしていたのだ。2発は避けれたが、さらに来たもう2発は避けれず被弾する。その箇所から海水が大量に流れ込みダメコンで隔壁を閉じて浸水を防ぐ。原型がゲルバデス級である≪リリー・マルレーン≫は安定性のある双胴構造のお陰で魚雷2発程度で受けた浸水など造作もない事だが、その僅かな隙を敵が見逃す筈もなく今度は右舷のエンジン部分に魚雷が命中する。すぐに被弾したエンジンの一部を止め誘爆を防いだは良いがそれは同時に速力の低下も意味する。
オペレーターA「右舷浸水停止。」
機関長「しかし右舷部メインエンジン部に損傷!損傷部分を停止して誘爆は防ぎましたが、このままではいずれ艦隊から落伍します‼︎」
志摩「ちっ!味な真似をしてくれるじゃないかい!」
『映像通信』by≪マキナ改≫
タクロー『志摩艦長!』
志摩「すまないねぇ司令。情けないがあたしらはここまでだそうだよ。』
タクロー『艦長...。』
志摩「そう情けない声を出すんじゃないさね!どうせこの艦は艦砲射撃に参加できないからね!せいぜい落伍仲間を守ってやるくらいの事はやってやるつもりさ!分かったから早く行っとくれ‼︎」
タクロー『了解しました!後で迎えに来ます‼︎』
通信を切り艦隊から落伍する≪リリー・マルレーン≫に対し小さく敬礼し無事を祈るタクローだった。そこに通信が入る。
クロンナウア「攻撃隊より通信!『更なる攻撃の要を求む。敵飛行場及び迎撃設備に損害与えるも未だ狙撃砲台と共に健在』‼︎」
ザビネルたち航空隊の攻撃も虚しく敵の迎撃能力はまだ擦り傷程度との報告にゴルバや艦だけでなく基地とその設備に関しても防御性が高いのかと認識する。第二次攻撃の要が来たのならすぐに飛ばしてやりたいが今まさに絶賛対空戦闘中のこの状況下で艦載機を飛ばし通信を送って来たザビネルら第一次攻撃隊を収容するのも危険である。その隙を突いて敵は必ず空母を狙うからだ。
冥王星の宙域
第2戦略即応機動旅団
旗艦≪ヴェム・ハイデルン≫
CIC
通信手/レーダー手「艦長。敵基地は未だ健在、攻撃は充分ではない様です!」
ヴェロニカ「よしっ!こっちでやってやろう‼︎ヨッシー‼︎」
ヴェロニカは何か案を思いついたのか共闘する≪ザドキエル≫の四糸乃艦長に連絡を付ける。
第440防衛艦隊
旗艦≪ザドキエル≫
CIC
四糸乃「は、はい!」
『無線通信』by≪ヴェム・ハイデルン≫
ヴェロニカ『航空隊の攻撃が半端に終わっちまったらしいからよ!アタシらが上からダイブして攻撃を浴びせに行く!それならこっちを守る必要がなくなって自分達だけの防御に専念できるって訳だけどよ、そっちは大丈夫かそれで⁉︎』
四糸乃「ッ!」
よしのり「いや〜大胆だねヴェロニカちゃ〜ん!」
四糸乃「わ、分かりました。こちらは私達で踏ん張って、みます!」
ヴェロニカ『よっしゃ!艦隊転進!大気圏突入して敵基地を頭上から奇襲する‼︎』
ヴェロニカの号令の下、第2戦略即応機動旅団は440艦隊と離れ冥王星の大気圏へと向かって♪真っ逆さ〜ま〜に降下して行く。
※ここからは♪『ヤマト渦中へ(降下するヤマト)』を流しながらお読みくださるとちょーちょーちょー!助かるよ。
同・海上
≪マキナ改≫
CDC
クロンナウア「敵基地直上から大気圏に突入する艦隊!≪ヴェム・ハイデルン≫の第2機動旅団だ!」
金田「真上から強襲する気か⁉︎」
栗梶「≪ヴェム・ハイデルン≫より入電、「攻撃後、直ちに艦砲射撃を!畳み掛けられたし‼︎」です!」
タクロー「航空隊にRTB(リターン・トゥ・ベース)!全艦艦砲射撃可能エリアまで前進!ケリをつけますよ!」
ヴェロニカの意図を読み取ったタクローは対空戦闘の真っ最中にも関わらず艦隊を進める。
≪ヴェム・ハイデルン≫
CIC
ヴェロニカ「全門斉射だーッ!血の雨(ブラッディ・レイン)を降らせるてやれぇーッ‼︎」
号令の下、ヴェロニカ乗艦の≪ヴェム・ハイデルン≫を皮切りに麾下のガミラス艦達がガミラス特有の赤い陽電子ビームを無人狙撃砲台とその周りの施設に対し一斉に降り注がせる。砲台以外は甚大な損害を受け沈黙し石器時代の更地っちに早変わりしたよ見てよ奥さんこれ買いだよ間違いねぇな余裕の威力だ火力が違いますよ!
≪マキナ改≫
CDC
金田「≪ヴェム・ハイデルン≫がやりましたよ艦長!」
タクロー「えぇ、サッダ!レッキー!派手に撃ってやって!」
烈禍「おう!三式弾装填、対地攻撃よろし!」
高佐田「攻撃参加の艦艇全てにデータ共有、連動しての砲撃を行う!」
艦砲射撃参加全艦からの準備OKのシグナルが次々と高佐田の操作するコンソールのパネルに点灯していく。
高佐田「全艦からOKのシグナル来ました!」
タクロー「撃ち方始めーッ!」
轟音、爆音、大爆破!戦艦クラスの主砲を持つありとあらゆる艦艇が三式弾を撃って!撃って!撃ちまくる!ただひたすら敵の無人狙撃砲台に向けて、鉄の暴風(スティールレイン)と人は呼ぶ。怒涛の勢いで迫る鋼鉄の暴力に飽和状態に陥った敵はなす術(すべ)なく炎上し蹂躙され蒸発した。敵戦力の消滅に喜ぶ間も無く「一難去ってまた一難」が訪れる。帰る場所を失った暗黒の昆虫達"幼虫"、"蜂"、"ゴキブリ"の戦爆連合は次々と体当たりを敢行して来たのだ。重駆逐機《ベスパラス》の1機が飛行甲板に被弾し火災を起こしていた第3波動実験隊の軽空母≪ルクシオン≫の左舷に向かって突入し舷側の装甲を突き破り火災を起こしている飛行甲板も格納庫に更なる災厄となって艦と乗員達に襲い掛かる。"カミカゼ"の被害は≪ルクシオン≫だけに留まらず次々と大なり小なりの被害艦が増えていく。そんな中、敵基地へ向かっていた航空隊が帰投するついでと特攻する敵機の掃討に入り艦隊の対空戦闘は更に混迷を極めたのだった。
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ゴルバとミヨーズの激戦を切り抜けた≪ヤマト≫率いる【デザリアム本星殴り込み艦隊】は暗黒銀河を更に奥へ奥へと突き進んでいる。
宇宙戦艦≪ヤマト≫
第1艦橋
古代「西条、レーダーはやっぱりダメなのか⁉︎」
西条「ダメです。光学モードでも何も映りません。」
島「肉眼でも何も見えない!これじゃあ障害物が出てきても回避のしようがないぞ。」
軽空母≪≪ヒュウガ≫
第1艦橋
真田「う〜む、暗黒物質の濃度が更に上がっている。厄介だな。」
レーダーは砂嵐でおまけに有視界航行も全くダメの光も通さないお先真っ暗蔵之介状態で航行を余儀なくされていた。
補給母艦≪アスカ≫
第1艦橋
桐生御影(きりゅう みかげ)/≪アスカ≫情報解析/通信担当「どんどん暗くなって気味悪いですね。」
森雪「(ガチャッと無線を取り出す)艦長より達する。手空き要員は360°監視!(ガチャッと無線を置く)と言っても見えないんじゃ一緒かしらね。」
ピピーッ!×2(電子音)
柏木紗香(かしわぎ さやか)/≪アスカ≫主任レーダー手「ッ!≪ザフキエル≫と≪ラジエル≫が前に出ると!」
森雪「えッ⁉︎」
早期警戒管制艦≪ザフキエル≫
艦橋
刻崎「ここは私達の出番でしてよ!ヒトミさん!」
同・≪ラジエル≫
艦橋
本城「よっしゃ!エリカたん!エピタっちと連携しちゃって‼︎」
E.R.I.K.A「了解よ!時空予測システムと回路接続および連携、同期開始!」
時空間の流れを読み艦に伝える≪ザフキエル≫の時空予測システム〔エピタフ〕と時間断層AIを上回る超高度演算処理能力を持つ≪ラジエル≫の E.R.I.K.Aが連携する。この視界もレーダーも効かないこの状況。ならばこの暗黒星雲の真っ只中の時空間を読み取りそれに最適なルートを割り出そうというのだ。
≪ヤマト≫
第1艦橋
市川「≪ザフキエル≫より『システムを同期し我と≪ラジエル≫に続け』と言ってきています!」
古代「了解したと伝えろ!僚艦と他の艦隊にもだ‼︎」
市川「りょ、了解!」
≪ヤマト≫からの指令で【デザリアム本星殴り込み艦隊】の全艦艇にデータリンクで共有する。それにより全艦の動きが≪ザフキエル≫と≪ラジエル≫に続く形となる。「手を引くからしっかり着いて来な❗️」と言っているかのように導く二艦にしばらく航行する艦隊全艦の前に一筋の光が現れる。恐らく出口だろうと誰もが思い増速を掛ける。そこに出た瞬間に強烈な光に晒され画面真っ白になる。
古代「...ッ!... ...ッ⁉︎ハッ!」
島「暗黒星雲を抜けた先にこんな...!」
≪アスカ≫
第1艦橋
森雪「綺麗...。」
桐生「まさに宇宙創生の神秘ですね。」
≪ヒュウガ≫
第1艦橋
真田「闇と光...二つの銀河が隣り合って存在している。まさに"二重銀河"だな。」
強烈な閃光の開けた眼前の先に広がるは闇と光、二つの銀河が隣り合って存在する"二重銀河"と表すべき光景だった。
その光景を少しの間魅せられた後、≪ヤマト≫艦長の古代は手元の無線機を取る。
古代『≪ヤマト≫より≪ザフキエル≫と≪ラジエル≫へ。』
『無線通信』by≪ザフキエル≫&≪ラジエル≫
刻崎『あら、古代艦長。』
本城『なになに"すっすむん"❓』
古代『誘導感謝します。お陰で本艦を含む艦隊全艦が辿り着けました。」
刻崎『うっふふ、礼には及びませんわ。それに私達は今ようやく敵の母星があると思われる宙域に辿り着いたに過ぎませんわ。ここからは敵の領域、引き続きエスコートさせて頂きますわ。よろしくてヒトミさん?」
本城『うんうん任されたよアサミン!ばっちりやるからよろしくね!」
古代『了解です。よろしくお願いします。』
刻崎の言う通りまだ【デザリアム】の本陣に辿り着いただけで母星を見つけた訳ではない。敵の領域深く入った以上は更に厳しい戦いが待っているのだろうと古代は覚悟をしなくてはと拳をギュッと握り締める≪ヤマト≫を前進させるのだった。
※ここからここまで読んでくださった読者様の目の休憩も兼ねEDテーマとして♪『星のペンダント』を掛けてください。なお話はまだ続くのでお忘れなく。
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冥王星・海上
第99特戦機群 旗艦≪マキナ改≫
艦橋
タクロー「艦隊は集結して各自点呼の上、状況を確認!」
金田「航空隊も警戒シフトだ!警戒機要員は全員スクランブルさせろ!」
高佐田「残敵に警戒、各砲塔バラバラ指向で待機だ。」
クロンナウア「警戒艦は地球と外縁に向けて展開だ!何が飛んできたかちゃんと報告しろよ!」
栗梶「そちらに手空きの護衛艦を送りますから負傷者等をそちらに!」
エレン「ミホ!無人艦隊も警戒任務以外は救助任務に回して!」
ミホノラ「は、はい!」
黒異士「他艦の医療チームを無人艦の乗艦させた。そちらに向かわせている待機せよ。」
冥王星での戦いは終わった。敵無人狙撃砲台陣地は壊滅、帰る場所を失った敵航空隊を退けたタクロー達だったが、"カミカゼ"と化した敵機の大群に襲撃に遭いそれを対処し切れずに被弾する艦が続出した。現在は≪マキナ改≫を始め各艦隊旗艦を中心に損傷艦への対処と周囲の警戒に大忙ししている。
『映像通信』by≪ネメシス≫
冬月『艦長。』
タクロー「あぁ冬月司令。どうでした≪リリー・マルレーン≫と志摩戦隊は?」
冬月『... ...残念ながら...。』
タクロー「...そうですか...。」
冬月の言う所によれば、≪リリー・マルレーン≫は被弾多数に加え浸水し更に艦橋を破壊され機能を停止、総員退艦が命じられた。艦橋で指揮を執っていた戦隊司令兼艦長の志摩は戦死と思われ遺体は跡形もなかったという。生き残った≪リリー・マルレーン≫の乗員や同じく落伍した第3波動実験隊群の艦乗員の話によれば被弾してるにも関わらず補佐し補佐されつつ最後の最後まで奮闘したと言う。事実、≪リリー・マルレーン≫の第1〜4番主砲は左右に指向し砲身はバラバラで天を仰いでいた。
タクロー「.......退艦命令は出たんですね。戦隊は再編して冬月司令、しばらく貴方の指揮下に置きます。よろしいですか?」
冬月『了解しました。』
そう言って通信を終えるタクロー。今度は2番目に被害が大きかった≪アクエリアス≫の安玖園艦長率いる第3波動実験開発隊群に連絡を付ける。軽空母≪ルクシオン≫大破炎上に付き総員退艦及び自沈用意済み、主力戦艦≪エクセリヲン≫中破、同≪エルトリウム≫と補給母艦≪スプライト≫、フォレスター級護衛艦≪リアゴード≫、≪コカーラ≫小破、重巡≪ターディオン≫戦没、軽巡≪フェルミオン≫自沈と艦隊構成の約半数が被害に遭ったという。
第3波動実験隊群
旗艦≪アクエリアス≫
艦橋
ピピッー!×2(通信音)
副長「はい、あぁ多田部司令。...艦長ですか❓いえ、艦橋には上られていません。...えぇ、ようやく各艦の状況がひと段落したので外の空気を吸いに行くと。はい、ではまた。」
「はい、それはどうも」と聞いて無線機を置く。「どこ行っちゃったんだろう?」と思い「ちょっと席を外すから後を頼みます」と副長の金田に託して艦橋を後にする。艦の外に出て左舷近くにいる≪アクエリアス≫の方に双眼鏡を見やるとそこに彼女の姿はあった。よく見ると手元にバイオリンを持ち演奏しようとしている。そして弾き始める。
タクロー「これは...『主よ御許に近づかん』か...。」
今から295年前の西暦1912年。豪華客船タイタニック号沈没の際、乗り合わせていたバンドメンバーが演奏していたとされる有名な讃美歌でタクロー自身も1997年放映の古典映画を視聴したことがあったのでこの曲はよく知っているし、安玖園のバイオリンの腕前もよくご存知で丁寧かつ繊細でいて力強い響きのある音色が耳に入り込み状況が状況なだけに鎮魂歌(レクイエム)としてこれでもかと心に沁みている。
演奏をし終えたのを見計らって、タクローはヘッドセットの無線機を合わせて安玖園とコンタクトを取る。
タクロー「ここにいたんだね凛亜。」
安玖園「タクか、聴いていたんだね。」
タクロー「良い演奏だったよ。聴き入っちゃった。」
安玖園「ありがとう。君も知っての通り私は口下手だからね、こういう手段でしか仲間達をそして互いを支えながら最後まで戦ってくれた志摩艦長達に感謝を伝えれないんだ。」
タクロー「...いや、それで充分だよ。充分さ...。」
安玖園の不器用ながらも戦死した仲間達への弔いの仕方にタクローは感謝を延べ静かで蒼く美しい冥王星の夜空を見上げるのだった。
読了ありがとうございました。本話通算20話目です!ここまでのお付き合いありがとうございますですはい。あ、それと今まで❗️や❓と赤を使ってましたが、ある読者の方から「目に良くない」と言われたので!と?の黒字にしました。
≪ヤマト≫らはゴルバを倒し無事に二重銀河に到達しました。本作ではサーシアが≪ヤマト≫に乗艦していないので暗黒星雲内の誘導は本作オリジナル艦≪ザフキエル≫と≪ラジエル≫にやって貰いました。一方のミヨーズは原作ゲーム版ではこの前に退場してる身ですが、ゴルバのせいで≪ヤマト≫らを追撃できず仕方なく混乱するゴルバ戦隊の収拾を行いサーグラス准将にも連絡を付けました。この2人もタッグを組んで戦うかも?
タクロー達は【デザリアム】の艦載機群に襲われています。本話初登場の駆逐重戦闘機《ベスパラス》と殲滅爆撃機《コクロチス》はゲーム版登場の航宙機で名前はそれぞれ蜂(イタリア語)とゴキブリ(英語)から取りもじっています。
安玖園艦長のアイデアで四糸乃艦長はビットを複数失うも狙撃砲台からの攻撃を回避できました。空間歪曲装置と波動防壁ビットのワープ阻害機能(ガミラス臣民の壁)を似ていたので活用できると思い付きそうしました。
ヴェロニカ達のお陰で敵砲台の破壊に成功はしたものの志摩戦隊は残念ながら壊滅、第3波動実験開発隊群はほぼ全艦が損傷と大きな被害が出てしまいました。それに対し安玖園艦長はバイオリンで鎮魂歌を弾きました。地味に気密服なしで外出てますが、「環境改善プラントがまだ動いていて人が気密服やヘルメットなしで過ごせるにまでになった」ということでしょう。選曲は最近映画を観たからです。因みにあの映画と私は同い年です。
さて原作ゲームで言う所の「暗黒星団帝国の逆襲」の中盤戦が終わり次はクライマックスの「二重銀河の崩壊」と後半戦に突入です!次回をお楽しみに‼︎