宇宙戦艦ヤマト外伝 "BLACK BAD BUTCH" 作:箕理 田米李
【ボラー連邦】
ガルマン・ボラー民主共和国(東ガルマン)
国家人民航宙軍 第9空間装甲師団
第23偵察連隊 第9防空指揮管理中隊
旗艦:ミズグーン級重航宙母巡洋艦
≪ハイルタ・ホッフルマン≫
艦橋
艦長「ったく、ボラー本国の連中は人使いが荒いな。我々を薄暗いしかもこんな辺境の宙域を偵察しろだなんてな。」
ぶすっとした顔を頬杖付きながらボヤく東ガルマン戦闘空母の艦長。ガミラスによるガルマン星の解放を良しとせず、「あくまでもボラー側」であると主張した人々が集い成立した別のガルマン人国家、それが【ガルマン・ボラー】である。その国家人民航宙軍の艦隊が今どこを航行しているのかと言うと≪ヤマト ≫率いる【デザリアム本星殴り込み艦隊】が絶賛【デザリアム】の本星を捜索中で彼らの領域である二重銀河の白色銀河だ。
副長「致し方ありませんよ。本国は今、アガータ侵攻と対ガルガミ戦線それに【マゾーン】と【アルフォート】の方にも注力したいとの方針です。」
艦長「あぁ、あの※プラントリアン(※植物型人型生命体である双方の総称並びに蔑称)共のいざこざに本国が首を突っ込んで三つ巴らしいな。【アガータ】の方は反ボラー政権が出来て親ボラー政権側が親分に泣きついたってあれか?本国の兵隊は気の毒だよな。すぐ帰れると思ったのに5年経っても終わりが見えないんだから。」
副長「未確認の情報ですが、裏で【チュシン人民共和国】と手を組んだ【ゼニー合衆国】が反ボラー政権ゲリラに軍事支援をしてるとのことです。」
艦長「ヴェルトム戦役の時までは本国さん(ボラー)仲良かったのにな、領土問題で揉めた後にまさか冷戦の相手側に鞍替えとはな。」
副長「それを言うなら我らの母星であった【ガルマン】もです。」
故郷の名を聞いた時、艦長そして艦橋クルーも副長の顔を見て黙り込む。「すみません...」と謝罪する副長に「いいさ」すぐ返す艦長と振り向きなおして仕事に戻る艦橋クルー。
艦長「突然『自分達の起源の星だから譲ってください』だの言って武力押し掛けて勢いで建国した国家だ。うちらもそうだが、本国さんは堪らんだろうよ。」
副長「そして外縁は我々衛星国が警戒の小間使い...嫌な話です。まぁ、私の場合は家族がバラバラにされなくて良かったのが幸いですね。」
艦長「それは私もだ。だが、そうじゃなかった奴もいる。」
レーダー手「艦長。」
艦長「どうした?」
レーダー手「左舷前方に惑星を確認、表面全体の組成は金属で構成された変わった星ですね。」
通信手「しかも今まで見た事のない波長の電波を複数発しています。」
艦長「変な星から見た事ない波長の電波だと?」
通信手「はい。様々ですよ様々...。」
レーダー「あっ!右舷前方にワープアウト!艦隊が出てきます‼︎」
艦長「なに⁉︎」
【ガルマン・ボラー】艦隊が探知したワープアウト反応は≪ヤマト ≫率いる【デザリアム本星殴り込み艦隊】だった。
総旗艦≪ヤマト ≫
第1艦橋
島「ワープ終了。」
古代「林、後続の艦隊は?」
林「ちゃんと着いて来てます。」
西条「ッ!前方に惑星と...ッ⁉︎艦隊もいます!」
古代「【デザリアム】か?」
西条「いえ...これは【ボラー連邦】の艦隊です!」
古代「なにッ⁉︎」
≪ヤマト ≫等本隊より前方
早期警戒艦≪ラジエル≫
第1艦橋
本城「ボラーはボラーでも衛星国の艦だね〜。」
E.R.I.K.A「えぇ、舷側の国章からして【ガルマン・ボラー】...こんなところで意外なお客さんね。」
本隊の方、ガルガミ第27空母打撃群
旗艦≪ランベア改≫
艦橋
バーガー「確かなのか⁉︎」
通信手「≪ラジエル≫からの情報です。間違いありません!」
バーガー「同胞さんかよ...。」
≪ヤマト ≫
第1艦橋
土門「なんでこんな宙域にボラーのしかも衛星国の艦隊が...?」
古代「ここも彼等の領域なのか?いや、向こうもここに何か用なのか?」
思わぬ相手に出会して様々な思惑を各々浮かべる【デザリアム本星殴り込み艦隊】の面々と【ガルマン・ボラー】第9防空指揮管理中隊。互いに様子を見る様にしばし沈黙した。攻撃するか否かを互いが迷っている間に事は起きた。
≪ヤマト ≫
第1艦橋
ジッ...ジジッ!...ジッ!
市川「ッ⁉︎...何...これ...?」
古代「どうした⁉︎」
市川「見た事も聞いた事もない電波とノイズが!」
古代「なにっ⁉︎」
西条「ッ!レーダー!突然ブラックアウト‼︎」
市川が通信の異常を報告した矢先、西条もレーダーの異常を訴える。そして突然警報がピロピロピロプウィーン!と鳴り響く。
古代「なんだ⁉︎」
新見「本艦の予備コンピュータがハッキングを受けています!侵入者不明‼︎」
古代「なんだって⁉︎」
≪ラジエル≫
第1艦橋
本城「≪ヤマト ≫にハッキング⁉︎」
通信手「≪ヤマト ≫だけではありません!≪シュンラン≫と≪ザフキエル≫もです‼︎相当強力な物だそうです!人間技じゃないとのこと‼︎」
本城「エリカたん!」
E.R.I.K.A「逆探やってるわよ!この近くよ‼︎...!あの惑星から出てるわ‼︎」
本城「えっ⁉︎あの前の惑星から...⁉︎」
マディノ級ウラリア式機械化電子諜報自動惑星≪マディノアルパⅡ≫
≪マディノアルパⅡ≫中枢AI「・・・・・、・・・・!」
≪ラジエル≫付きの高度演算AIシステムのE.R.I.K.Aの出した答えに驚く本城。そう≪ヤマト ≫と≪シュンラン≫そして≪ザフキエル≫を絶賛ハッキング攻撃を仕掛けているのは【デザリアム本星殴り込み艦隊】と【ガルマン・ボラー】艦隊それぞれの目の前にある惑星。それはただの惑星ではない。【デザリアム】の有するAI搭載のハッキング惑星≪マディノアルパⅡ≫だ。
≪シュンラン≫
第1艦橋
山南「サブ配線を主要端末から切り離せ!戦略指揮システムを守るんだ‼︎」
〔M.E.T.I.S/Ⅱ〕担当官「は、はい!」
レーダー/通信手「艦長!【ガルマン・ボラー】の艦隊が!」
山南「んっ⁉︎」
肝心の戦闘システムをジャックされまいと≪シュンラン≫の指揮を執る山南にレーダー/通信手が指を指した方を見やると同じくハッキングを受けているのか隊列が乱れ始める【ガルマン・ボラー】艦隊の姿があった。
重航宙母巡洋艦≪ハイルタ・ホッフルマン≫
艦橋
艦長「早く回線を切れ!」
通信手「ダメです!完全に掌握されました‼︎」
レーダー手「レーダー切れました!」
機関長「エンジン出力低下!」
戦術士官「火器管制及び戦闘システム沈黙‼︎」
副長「予備動力は⁉︎」
機関長「立ち上がりません!補助もやられました‼︎」
艦長『(デスクをバンッ!)クッソ!ボラー製の貧弱機器が‼︎」
冷戦で敵対するゼニー合衆国に比べて簡素で時に粗製乱造さと立ち上がりの遅さ、電子戦能力の低さがここで響いている。「本国仕様」はともかく彼ら【ガルマン・ボラー】を含む「衛星国仕様」の内、所謂(いわゆる)「供与/ライセンス生産型」は本国仕様とほぼ同じなので少しはマシだがもう一つの仕様である「モンキーモデル」と呼ばれる他国輸出向けのスペックダウンモデルは質は言うまでもなく最悪であるそうだ。これはボラー本国の衛星国支配の為の措置などの理由があるが今は余談なのでまたの機会に話そう。とにかく電子機器がアジャパーで艦を動かすこともままならなくなってしまっているのが今現在の【ガルマン・ボラー】艦隊の様相である。そんな中、紅い一筋の光が襲った。「なんだ⁉︎」と驚く≪ハイルタ・ホッフルマン≫艦長。方向は≪マディノアルパⅡ≫、そこに係留する狙撃戦艦からだった。
第XXⅨ狙撃大隊
旗艦≪ザーネグルズ≫
艦橋
ファグリフォ「第Ⅲ、Ⅳ中隊は溺れた奴等(【ガルマン・ボラー】艦隊)を!私ら第Ⅰと第Ⅱは≪ヤマト ≫をやるよ‼︎」
前にシリウス宙域でルーギラとクーギラ率いる第XXⅣ師団と共に防衛軍第7艦隊とその救援に来た第99特戦機群+第440艦隊と戦ったファグリフォ率いる第XXⅨ狙撃大隊はあの戦いの後【デザリアム】本国に呼び戻され、部隊の再編を行ったのち、ここ≪マディノアルパⅡ≫でサーダの立案した作戦に参加することとなったのだ。
ファグリフォ「へぇ、あれが≪ヤマト ≫か...ミヨーズとサーグラスがご執心な理由を確かめさせていただこうかね!」
ファグリフォ座乗の旗艦≪ザーネグルズ≫等、麾下の第Ⅰ/Ⅱ中隊の狙撃戦艦は照準を≪ヤマト ≫と率いる【デザリアム本星殴り込み艦隊】に合わせ一斉に狙撃し始める。≪ヤマト ≫以下ジャミングを受けた艦以外は回避行動に入る。≪ヤマト ≫、≪シュンラン≫、≪ザフキエル≫はジャミングの影響でまともに動けないどころそれどころではない。
≪ヤマト ≫艦橋
古代「島!」
島「クッソ!まともに動かさせてもくれないか‼︎」
市川「ッ!これは⁉︎」
古代「どうした市川⁉︎」
市川「≪ラジエル≫から何かのデータが!」
新見「これは...アンチ・ハック・プログラム...?」
ピピーッ!×2(通信の電子音)
市川「ッ!≪ラジエル≫と≪アマクサ≫それと≪ランベア改≫からです!繋ぎます‼︎」
『映像通信』by≪ラジエル≫&≪アマクサ≫&≪ランベア改≫
本城『古代艦長!今そっちにハッキング対策のプログラムを送った!同じ物を≪シュンラン≫と≪ザフキエル≫にもやったよ‼︎これで少しは持つ筈‼︎』
霧下『≪ヤマト ≫に代わり指揮は我々≪アマクサ≫が執ります!≪アスカ≫と≪ヒュウガ≫は既にそちらの援護に回しました!こちらはお任せを‼︎」
バーガー『少し休んでな!あとは俺達がやってやる‼︎』
古代「感謝します!」
3人は映像通信を切り、≪ラジエル≫はハッキング対策の補助を行い≪アマクサ≫と≪ランベア改≫は動ける艦艇を集め≪マディノアルパⅡ≫に向かう。
第65護衛機動群/副旗艦
≪アマクサ≫
第1艦橋
霧下「本艦は波動砲発射態勢に入る!僚艦は本艦の援護を!各空母は≪イセ≫と≪ランベア改≫の指揮の下、敵狙撃戦艦の陽動を頼む‼︎」
同所属/クラスD改軽空母≪イセ≫
第1艦橋
艦長:松田智秋(まつだ ちあき)「了解!回避運動始めつつ航空隊発艦始め‼︎」
ガルガミ 第27空母打撃群/旗艦
≪ランベア改≫
艦橋
バーガー「おっしゃあ!で、ガルボラさんの方はどうすんだ⁉︎」
≪アマクサ≫
霧下「向こうもハッキングのせいで我々に構うどころじゃないでしょうから今は無視して良いでしょう。それに、同胞は撃ちたくないのでは?バーガー艦長?」
≪ランベア改≫
バーガー「... ...あぁ、その言葉が聞けて良かったぜ。よぉし!それじゃあ始めるぜ‼︎」
そう打ち合わせを終えると二艦は各々の行動に移りこの状況を打破すべく動くのだった。
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衛星エンケラドゥス/乾ドック
第440独立機動防衛艦隊
旗艦≪ザドキエル≫
第2艦橋(CIC:戦闘情報センター)
よしのり「おぉ!おぉ!おぉ!始まったよ四糸乃‼︎」
四糸乃「皆さん、頑張って、そして戻ってきて...ください。」
同じ頃、土星の衛星タイタンで同衛星攻略作戦「タダ作戦」を実行中のタクロー達、第99特戦機群/第一群+第2戦略即応機動旅団+エンケラドゥス守備隊の「エンケラドゥス組」と同/第二群+第3波動実験開発隊群+ヒペリオン駐留艦隊の「ヒペリオン組」に別れている。タイタン基地奪還作戦、通称【タダ作戦】の経過を衛星エンケラドゥスで見守るは度重なる波動共鳴導波装置と波動防壁展開ビットの酷使でそれを修理する為の特殊金属"コスモナイト90"の提供を受け乾ドックにいる≪ザドキエル≫の艦長 四糸乃と副長のよしのりだった。本作戦では第440はお留守番だ。見守る事しかできない現状にもどかしさはあるものの成功と艦隊の皆の無事を祈る四糸乃だった。
さて話をタクロー達のいる「エンケラドゥス組」に移そう。「ヒペリオン組」の基地航空攻撃を成功させる為そちらから敵の目を逸らすのを目的とした陽動を行う艦隊だ。だがそう思わせないよう「こっちが本隊だぜ!潰しに来いよベイベェ‼︎」と言わんばかりに攻撃やそれに随する機動は徹底している。≪マキナ改≫所属航空隊<ダーク・ホース>隊の金舟達もそんな徹底した攻撃の只中にいた。
金舟「遠慮はしなくて良いってさ皆!このアタシに着いてきな‼︎」
沙織「私(わたくし)達の攻撃の派手さで如何に第二群とヒペリオン艦隊の皆さんの攻撃を誤魔化せるかどうかにかかってますものね!」
米浴「そ、そうだね!<クレイジー・スカル>の皆さん!エスコートよろしくね‼︎」
<クレイジー・スカル>隊
ロイ「ハッハハ!もちろんよ!お前らダクホー隊の嬢ちゃん達をエスコートしつつ俺達も敵さんにちょっかい掛けるからその気でいろよ‼︎フォーメーションEF-4!行くぞ‼︎」
奨/一条/柿崎「了解!」
<ダーク・ホース>の3機のコスモパイソンは<クレイジー・スカル>の4機のコスモタイガーⅡのエスコートを受け派手に敵艦隊を攻撃、撹乱した。
作戦宙域ちょい外縁
≪マキナ改≫
第二艦橋(CIC)
金田「制空権はこちらが優勢ですね。」
タクロー「はい。こっちに目が入ってるようなら良いんですが...。」
アイク「またいつもの心配性だねタクロー?」
タクロー「すまない、こういう性分だからね(汗)。」
金田「大丈夫、冬月司令ならやってくれますよ。」
タクロー「そ、そうですね。無人艦隊!まだ突っ込めるよ!今回は≪ザドキエル≫達の盾はないからね!攻撃は最大の防御で頼んまっせよ‼︎」
黒異士「了解、私は右をやる2人は左から頼む。」
ミホノラ「はい!強めにやって引き付けます‼︎」
エレン「そのいきよミホ!」
いつもの心配性な面を出すタクローを他所に「ヒペリオン組」から発艦した合同航空隊はレーダーに探知されぬよう地表スレスレを飛行していた。
第99特戦機群/第二群 ナスカ級鹵獲改装空母≪コリブリ≫
第1攻撃飛行隊[チコリブリ1]
チコリブリ1-1「皆ここまで探知されずに付いてきてるな?」
同1-2「えぇ、この低高度ならどんなに【デザリアム】のレーダーが優秀でも探知できませんからな!それにエリントタイガーの対【デザリアム】用のレーダーステルスプログラムと≪アクエリアス≫からの対レーダー妨害支援があるお陰です‼︎」
衛星タイタン宙域/「ヒペリオン組」
第3波動実験開発隊群
旗艦≪アクエリアス≫
第二艦橋(CIC)
副長「凄いですね。地表ギリギリの飛行で探知されにくくしてるとはいえ、研究の成果です。」
安玖園「あぁ、タクロー達のこれまで収集して来たデータを地道に解析した甲斐があったね。」
第99特戦機群がこれまで【デザリアム】との戦闘での通信記録やレーダー波長、周波数を収集、解析していた。それを基に強力な眼を持つもそれに頼りきりな【デザリアム】への対抗策として攻撃隊発艦前に早期警戒管制機のエリントタイガー複数機に予めプログラムしておいたレーダーステルスプログラムと≪アクエリアス≫のレーダー妨害支援を行っている。これにより今やタイタン基地を掌握している【デザリアム】側から見れば敵編隊を探知はおろか妨害されてることすら気付いていない様な状態になっているのに気付いていないのだ。
安玖園「≪アクエリアス≫より≪ネメシス≫、≪ドレッドノート≫へ、攻撃隊は順調に作戦目標へ進行中。敵側はこちらに気付いていない模様。」
≪ネメシス≫
第2艦橋(CIC)
冬月「了解。オーガスタ司令!」
≪ドレッドノート≫
第2艦橋(CIC)
オーガスタ「ヨーソロー、攻撃隊の基地攻撃と同時に艦砲射撃を行う。艦隊前進‼︎」
「ヒペリオン組」は攻撃隊の攻撃を支援すべく艦隊を前進させる。それと同時に攻撃隊は基地の目の前に来た「来たぞ!皆派手にぶちかませぇいッ‼︎」というチコリブリ1-1の掛け声の元、全機が※ホップアップ(※機体を上昇させること)しすぐに※トップアタック(※真上からの攻撃のこと)の要領で真上から迫る。タイタン基地を牛耳る【デザリアム】側は突然の奇襲に驚く。基地司令室は「なぜレーダーに映らなかったんだ⁉︎」「迎撃を早く!」「もう目の前だぞ間に合わない‼︎」とてんやわんやのワニワニ(おもちゃ)でもフルメタル(ラノベ)でもないパニパニパニック(ス○ムクラブ)!状態に陥ってる間に攻撃隊の主力であるストライクタイガー全機が搭載する対地ミサイル/航空爆弾(レーザー誘導爆弾を含む)を一斉に落としまくる。瞬く間に基地と防空設備その他諸々をボンバカボンボンボンスカバカテンポ!と業火に包まれる。それは大気圏外の宇宙からでも確認できるほどの見事な大文字焼きじゃなかった焼け野原ひ○しが見える。それを横目に単縦陣を取りながら接近して砲を基地に向ける≪ネメシス≫率いる「ヒペリオン組」の艦隊。冬月の「各戦艦クラスは軌道砲撃開始、順次撃ちー方はじめ‼︎」の号令の下、所属の戦艦クラスがヒペリオン艦隊旗艦の≪ドレッドノート≫も座乗指揮のオーガスタの号令の下に麾下のクラスDが軌道砲撃を加え攻撃隊が撃ち漏らした目標を掃討して行く。固定砲台やレーダー施設、飛行場、艦船を係留するドックとありとあらゆる物が人工の業火の中に消える。
「エンケラドゥス組」
第99特戦機群 旗艦≪マキナ改≫
第2艦橋(CIC)
栗梶「≪ネメシス≫より入電、「奇襲成功、基地の無力化を確認』とのこと!艦隊は混乱してるらしく通信がオープンになってハッキリ聞こえますよ‼︎」
タクロー「よし!全艦さらに攻勢強めぇ!敵をこの宙域から追っ払う‼︎尾崎司令‼︎」
エンケラドゥス守備隊
旗艦/DBB-24≪えぞ≫
第1艦橋
尾崎「尾崎了解、よぉし!畳み掛けるぞ‼︎≪マキナ改≫達に続けぇ‼︎」
基地の無力化の報せを受け、タクローは艦隊の攻撃を強めるよう指示し混乱する【デザリアム】艦隊を情け容赦なく襲った。混乱する【デザリアム】は態勢を立て直そうとするも基地の攻撃を終え背後に迫って来た「ヒペリオン組」に挟み撃ちにされる。その中でもまだ射程ギリギリの長距離の射撃にも関わらず一際命中弾を叩き出していたのはヒペリオン駐留艦隊旗艦の≪ドレッドノート≫だった。栄えあるドレッドノート級のネームシップがガトランティス戦役を生き残った後に施された「甲型/type-A」の改装。つまり主砲をアンドロメダ級と同じ40.6㎝に換装し戦役を生き残った熟練の乗員によるものだからこそなせる業であった。
主力戦艦≪ドレッドノート≫
第2艦橋(CIC)
戦術/砲術長「命中!※フリスビガーtype-A(※プレアデス級の防衛軍識別表記、タクローが命名、形状がフリスビーみたいだから大きい(ビッグ)から)と撃破!」
オーガスタ「良い腕だ!続いて※フリスベビーtype-A(※ヒアデス級の識別表記、子供みたく小さい(ベビー)だから)に照準!」
≪ネメシス≫
第2艦橋(CIC)
副長「やりますねこの距離から。」
冬月「我々も倣うとしよう。砲撃、慎重に必中でやれ!」
戦術/砲術「了!」
第99特戦機群/二群旗艦≪ネメシス≫と僚艦もヒペリオンの≪ドレッドノート≫に倣って長距離精密砲撃を実施し遅れて命中弾を叩き出す。基地を破壊され挟み撃ちにされこのままでは殲滅全滅ゲームオーバー!ビ○リもうダメ...なんつって!テヘッ!(出典:ビ○リボン)なんて言ってる場合ではない様な現実にそうなりそうな状況になった【デザリアム】タイタン基地駐留守備艦隊旗艦のプレアデス級指揮型の艦長は完全に包囲される前の撤退を決断し地球圏内縁の方へ向けワープで撤退した。それを確認したタクローは全艦に撃ち方を止めさせ且つ追撃もしない様命じるのだった。こうして「タダ作戦」は成功を収め、タイタン基地は見事に奪還されたのだった。
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早期警戒管制艦≪ラジエル≫
第2艦橋(CIC)
本城「エリカたん⁉︎」
E.R.I.K.A「さっき≪アマクサ≫にデータに送ったわよ!」
本城「オッケー!後は頼んだよキリリンズ‼︎」
クラスD改級軽空母≪イセ≫
第1艦橋
松田「航空隊全機!まもなく波動砲が発射させる!射線上から離れろ‼︎操舵!こちらも回避だ!敵の攻撃を避けるのが得意な本艦だが、波動砲はそうは行かないぞ‼︎」
操舵手「ヨーソロー!」
≪アマクサ≫
第1艦橋
レーダー/通信手「≪ラジエル≫から敵惑星中心部の座標データ...来ました‼︎≪イセ≫及び空母と随伴護衛艦艇群の退避を確認!」
戦術/砲術長「波動砲、モード収束、発射まで5...4...3...2...1...」
霧下「発射ァーッ‼︎」
≪アマクサ≫艦長の霧下の命で≪アマクサ≫を始め第7艦隊所属の同型乙型である≪リヴェンジ≫、≪ヴァンガード≫、クラスD改級乙型≪アイル・オブ・スカイ≫、≪レナウン≫の計5隻から放たれる強烈な一筋の青い閃光が【デザリアム】が誇る(?)機械化諜報惑星≪マディノアルパⅡ≫へ≪ラジエル≫からのデータを受け波動砲の光は機械まみれの惑星の中枢に一直線へと向かって行く。直撃を受けた星の中心核は強烈な「※なんの光ィィィィーッ⁉︎(※出典『ガンダムZZ』)を発した後、中心から亀裂と同時に連鎖爆発が起き惑星表面で狙撃を行っていたファグリフォ率いる【デザリアム】第XXⅨ狙撃大隊の面々は断末魔を上げる間も無く光に呑まれ消滅する。≪マディノアルパⅡ≫を制御するシステムも星の破壊と同時に機能を停止した為、ハッキングを受けていた≪ヤマト≫、≪シュンラン≫、≪ザフキエル≫そして【ガルマン・ボラー】の艦隊は制御を取り戻し態勢を整える。≪マディノアルパⅡ≫は亀裂が広がりバラバラでメラメラと燃え盛りながら崩壊しながら全体的に発光が満遍なく広がった次の瞬間爆発し消滅してしまうのだった。
≪ヤマト≫
第1艦橋
土門「や、やったぁ!」
仁科『やりましたぜ艦長!」
古代「波動砲を使ったとはいえ、星の制御系を司る中心核だけを撃ち抜いただけなのに...。」
土門と仁科が喜ぶ中、古代は「おかしいな?星全体が吹っ飛ぶす様な攻撃はしてないはず」と不思議がる。それは≪アマクサ≫らと≪ラジエル≫もそうだった。
≪アマクサ≫
第1艦橋
霧下『本城艦長、これは一体...?」
≪ラジエル≫
第1艦橋
本城「おっかしいな〜、計算では星の機能を停止させるだけのつもりだったのに木っ端微塵に吹っ飛ばしちゃったよ〜(汗)」
E.R.I.K.A「敵の強力なエネルギーシールドを考慮して5隻分の波動砲と余裕を持たせはしたけど...予測情報処理特化型AIたるこの私が計算を誤ったっていうの...?」
皆が驚愕して言葉も出なくなった中、≪ヤマト≫のメインモニターに≪ヒュウガ≫の真田艦長が映し出される。
≪ヤマト≫
第1艦橋
古代「真田さん?」
『≪ヒュウガ≫からの通信』
真田『これは推測だが、暗黒星雲の深部宙域に入っているせいで物質の反応自体が変化しているのかもしれない。』
古代「反応が...ですか?」
真田『例えば、テレサの住むテレザート星にあり【ガトランティス】がそれを採取、利用していた"反物質"を覚えているか?
我々の世界を構成する常物質(じょうぶっしつ)とその対極に位置する反物質が接触すると"対消滅"と呼ばれる現象が起き莫大なエネルギーを放出する。
そして今回の場合、波動エネルギーが常物質で暗黒星雲この二重銀河や【デザリアム】が用いる暗黒物質をだとしよう。」
古代「なるほど、それなら2年前の≪ゴルバ≫が波動掘削弾1発であれほどの被害を受けたのも納得ですね。」
林「だとすると、敵のあのエネルギーシールドさえ破ってしまえば波動砲や衝撃砲(ショックカノン)は敵に効果抜群どころか無敵になるってことですか⁉︎」
仁科「おぉそりゃすげぇや!」
真田「いや、メリットばかりで済む話ではないんだ。暗黒物質の密度がここよりも濃い宙域はこれから先にいくらでもあると予想される。そこでもまた今回の様な波動エネルギーの過剰反応が起こりうる可能性は非常に高い。
"対消滅"とまではいかずそれに近い反応、仮に"波動融合反応"とでも呼ぼう。それほどのいやそれ以上の反応を示すとどうなってしまうか予測ができん。下手をすると波動砲を使用した我々も巻き込まれ、いやこの二重銀河全体がどうなってしまうか...。』
【デザリアム】に対抗できる有効な手段を見つけた良い話だと思いきや状況を考えず使用を誤れば自分達はおろか宇宙規模でヤバいかもしれないというのを危機喜びの表情から一点、引き締まった顔に戻る≪ヤマト≫クルーだった。
古代「なるほど、分かりました。この件はまた考えましょう。とりあえず艦隊の状況の確認を、それと...【ガルマン・ボラー】の艦隊に通信を...。」
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その頃、「タダ作戦」を無事に終えたタクロー達は奪還した衛星タイタンにいた。空母や補給艦は基地の無傷のドックに降り立ち武器に弾薬に食糧、コスモナイトを始めとする戦略物質をありったけ掻き集め積み込ませていた。今回の作戦はお留守だった≪ザドキエル≫ら第440艦隊の面々も合流し艦艇の修理や補給品の融通、負傷者の手当てもし束の間の休息を取る者はそれを取っていた。しかしタクローにはまだ休む間もなかった、冬月、四糸乃、安玖園、ヴェロニカ、尾崎、オーガスタの6人の各艦隊の司令のホログラム映像と共に中央作戦室で艦隊の状況確認と次の木星宙域での作戦会議を行なっているからだ。2人は基地を離れタクロー達の艦隊に同行する事を決めたのだ。こうして会議している最中、基地を利用されない様に機密は処分、周りを対【デザリアム】用に開発した波動機雷(【デザリアム】が苦手な波動エネルギーを込めた多感応式機雷)で固めている。
≪マキナ改≫中央作戦室
タクロー「艦隊の修理と補給は済んだ四糸乃艦長?」
四糸乃「は、はい...次回からの作戦から参加でき...ます。」
タクロー「そうか、なら良かった。」
ヴェロニカ「やっぱヨッシー達の防御陣ないとキッツイからさぁ〜居てくれるとほんと助かるんだよね。木星での戦いも頼むぜヨッシー!」
【タダ作戦】では留守番だった四糸乃艦長ら440艦隊の面々の作戦復帰に喜ぶヴェロニカは満面の笑みに対し四糸乃艦長は照れ隠しで顔を隠す。
尾崎「木星は近場だが我々は基地から動けなかった故、すまないが情報があまりない。」
冬月「既に我が艦隊麾下の哨戒艦及び無人ピケット艦が先行して本星とそれ以外のガニメデ、カリスト、エウロパ、イオの衛星群の情報収集に当たっています。」
安玖園「【デザリアム】が資源採掘を目的としている場合、戦力は木星か資源開発基地があるガニメデのどちらかか或いは両方に点在している可能性がある。」
オーガスタ「ガニメデの方はエンケラドゥスやタイタンと同じく金属資源だが、木星本星では"ジュピロンガス"が採れます。」
タクロー「"ジュピロンガス"...【ガミラス】名※"ズピロンガス(※木星の【ガミラス】側呼称である「ズピスト」に由来)"は一般家庭の冷暖房の燃料や波動機関の冷却剤として効率的な気体でしたね...元は旧【ガミラス】が地球-ガミラス戦争時に木星を占領していた際に見つけた物らしいですが...。ッ!安玖園艦長、この基地にあった【デザリアム】のライフル銃って確か‼︎」
安玖園「あぁ、高出力のレーザーライフルだ。"ジュピロンガス"はレーザー銃の導電材や出力増強剤としても使われるな。旧【ガミラス】でもここで採掘し利用していたという記録がある。もし【デザリアム】も利用しているとすれば...。」
タクロー「木星を失えば地球の占領軍は銃を撃てず、寒さを凌ぐこともできずでまともに戦えなくなるということだね...。ますます抑えておかなきゃいけないな木星は...。」
敵の重要な戦略物質を使えなくさせる事ができれば地球の奪還にまた一歩近づくと思い、情報収集を続けながら奪還作戦を練るべく話し合いはまだ少し続いた。終わってしばらく経った後、タイタン基地の地下ドックに赴いていた。
ミホノラ「艦長。」
タクロー「おぉ、大尉。そっちはどう?」
ミホノラ『はい、鹵獲した【デザリアム】艦の無人化作業は順調です。廃艦になった我が艦隊の無人艦の制御系を流用した分、早く済みそうです。」
敵が慌てて撤退して行った為か、先程の会議に出てきたレーザーライフルを始め地下ドックではプレアデス級やヒアデス級が鎮座したまま放棄されていた。ミホノラは艦長の命によりこれらを鹵獲運用できるように言われ無人化改造を先輩のエレンや黒異士そして手邦と共に行っていたのだった。2人が話してる中、手邦が小走りでやって来る。
手邦「艦長、デザ艦のデータバンクを漁ってたらこんなものが...。」
タクロー「ん〜?なになに?」
手邦は手元の情報端末のページを開き、艦長に手渡す。
手邦「詳しい解析はこれからですが、恐らくは【デザリアム】の暗号表の類(たぐい)かと...。」
タクロー「そうか、敵さんサンタクロース顔負けの慌てん坊ぶりだなこんな大事な物を消去し忘れるなんて。トナカイもドン引きだ。」
タクローはニヤニヤが止まらなかった。それを見て「あぁ〜まぁ〜た悪巧みしてるよこの人〜(汗)」と思う2人は苦笑いだ。
タクロー「っし!コイツも利用できそうだな。2人ともしっかり仕上げてください。特に大尉、君も含む無人艦管制官達の腕が試される。しっかりやって欲しい。」
ミホノラ「はっ!」
敵の暗号表を使って次の木星攻略作戦に一捻りできる事を確信したタクローは2人を鼓舞し、特にこれまで2年間で大きな成長を見せたミホノラに期待の声を掛けミホノラは元気よく返事を返した。
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≪ヤマト≫率いる【デザリアム本星殴り込み艦隊】と【ボラー連邦】ガルマン・ボラー 第9空間装甲師団 第9防空指揮管理中隊は互いの艦隊の状況確認と整理を終え正面を向き合っていた。≪ヤマト≫艦長 古代は通信長の市川に「ガルマン・ボラー艦隊旗艦との回線を開け」と命じメインパネルに旗艦≪ハイルタ・ホッフルマン≫艦長が映し出される。
≪ヤマト≫第1艦橋
『映像通信』by≪ハイルタ・ホッフルマン≫
≪ホッフルマン≫艦長「【ボラー連邦】衛星加盟国 ガルマン・ボラー民主共和国 第9空間装甲師団 第9防空指揮管理中隊 旗艦≪ハイルタ・ホッフルマン≫艦長です。」
古代「【地球連邦】防衛軍 宇宙戦艦≪ヤマト≫、艦長の古代です。」
≪ホッフルマン≫艦長『古代艦長、貴艦と麾下の艦隊のお陰で我が艦隊も助かった事をまず御礼を言いたい。』
古代「いえ、あの状況ではお互い様です。」
≪ホッフルマン≫艦長『で、これからの事なのだがどうする?我々と一戦交えるおつもりか?」
決して挑発した訳ではなく尋ねる様に「これから我々と戦うのか否か?」を聞かれた事に「むっ」とした顔になる古代と≪ヤマト≫クルーと通信を聞いている艦隊の皆、特にバーガー率いる【ガルマン・ガミラス】第27空母打撃群。
≪ホッフルマン≫艦長『知っての通り我が衛星国を統治する大国【ボラー連邦】は貴艦の属する【地球連邦】と同盟を結ぶ【ガルマン・ガミラス】と戦争状態にあり貴艦にとっても我々は敵という事になる。先程の【デザリアム】との戦闘が集結した今、貴艦と艦隊が相対するは当然ではないかな?』
≪ホッフルマン≫艦長の言う通りだった。先程まである意味では共通の敵であった【デザリアム】を一掃する事ができた今、【ガルマン・ボラー】艦隊と対峙するのは【地球連邦】と【ガルマン・ガミラス】の関係からすれば極めて自然の事だからだ。
古代「仰りたい事は理解しています。しかし我々【地球連邦】は【ガルマン・ガミラス】と同盟関係にはありますが、【ボラー連邦】との戦争にはあくまで同盟国【ガルマン】への援助のみであり直接的な対峙は望みません。
自分は政治家ではない一介の艦長ですから、こんな事を言うのはおかしいかも知れませんが...。」
≪ホッフルマン≫艦長『というと?』
古代「我々と共に対【デザリアム】戦の共闘を提案、希望します!」
雪、真田、山南、バーガー、刻崎、本城らが古代の提案を聞いていた【デザリアム本星殴り込み艦隊】全艦艇の艦長クラスや艦橋クルーの皆が驚愕する。それは提案を聞いた≪ハイルタ・ホッフルマン≫艦長も同じだった。
≪ホッフルマン≫艦長『ほぉ、一介の艦長にしてはなんとも政治家の様な提案ですな?』
古代「この先も【デザリアム】が待ち受けてるのは間違いありません。ならば、ここは協力といきませんか?」
≪ホッフルマン≫艦長『... ...少し部下と話す時間を頂けるかな?古代艦長。』
古代「返事をお待ちしております。」
≪ホッフルマン≫艦長が少し頷いて映像通信を切る。
重航宙母巡洋艦≪ハイルタ・ホッフルマン≫
艦橋
副長「艦長、まさか先の提案、やぶさかなのではありますま...」
艦長「副長、我々の任務はなんだった?」
副長「え?は、それはこの二重銀河の偵察ですが...。」
艦長「先程の【デザリアム】との戦闘で分かっただろう。奴らは強力だ。今後ともあれ以上の相手が現れた時、任務も果たせず帰還したり力尽きたりでもすれば我々【ガルマン・ボラー】の立場も少し危うくなろう。」
副長「... ...。」
一方の≪ヤマト≫でも雪、真田、山南、バーガー、刻崎、本条の6人の艦隊メンバーがメインパネルを六分割して古代と話をしていた。
『映像通信』
雪『先程の提案は本気ですか古代艦長⁉︎』
バーガー『全くだ急過ぎるぜ‼︎』
古代「先の戦いで【デザリアム】にとって我々だけでなく【ボラー連邦】も敵だと言うことが分かりました。」
刻崎『"敵の敵は味方"の論理ですの?ふふふ、まさか本当にやる方がいるなんて思いませんでしたわ。やれやれ、また貴方の悪い癖が出ましたわね。』
山南『いやはやなんとも、君らしい大胆ぶりだ...が、そう割り切れないのが世の常ではないかな古代艦長?』
古代「... ...。」
真田『いや、可能性は低くとも完全にない線とは言い切れないかもしれませんよ御二方。』
6人の内、雪とバーガーそれに刻崎と山南の4人は否定的且つ懐疑的な意見を言った所に真田が待ったをかける。
古代「真田さん...。」
真田『【ボラー連邦】は巨大な星間国家だ。かつての第一次デスラー体制を敷いていた旧【ガミラス】の様に多くの版図を持ち尚且つ様々な宙域で戦線を押し広げているという。しかしその時の【ガミラス】がそうだった様に推測に過ぎないが、それらを広げ過ぎた彼等にとってもこれ以上敵対国を増やす余裕はない可能性も否定できない。最も【ボラー】本国と一(いち)衛星国の内情は異なるかもしれいないがね。』
本城『それに一戦交えるとか言ってたけどあの戦力でこっちに挑むには数が足りてないね。増援を呼ぶにしてもその前に私達が蹴散らせるよ。
もし向こうさんがこの銀河の奥地に用があってこれからもさらに進むってんなら私達と組んでやった方がやりやすいと私とエリカたんは思うな〜。』
真田『とまぁ色々語ってはみたが、正直私もその提案は驚いた。イスカンダルの旅の帰路の「シャンブロウ」の時を思い出す。実に古代らしくて少し安心したよ。』
古代「本城艦長...真田さん...!」
真田と本城の分析を広げ「久しぶりにいつもの古代を見た気がする」と安堵した様な表情を浮かべる真田に古代もホッとした顔を返す。それを見た刻崎艦長は「ふんっ!ですわ」とムスッとした顔をしている。
古代「それにこれはバーガー艦長達の為でもある。」
バーガー『俺達の⁉︎』
古代「ガミラス人のルーツであるガルマン人、今は陣営が分かれているとはいえ同胞が撃ち合うのは互いに気持ちの良いモノではない筈だ。バーガーも≪ホッフルマン≫の艦長も。」
バーガー『そりゃあそうだが...。』
古代の言う事も一応一理あるとやや曇り顔がありつつも認めるバーガー。そこに『お待たせした』と≪ハイルタ・ホッフルマン≫艦長が≪ヤマト≫のメインパネルに大きく出て先の6人が更に小さく分割される。
古代「艦長、で返答は?」
≪ホッフルマン≫艦長『うん、貴官らの提案を...受けようと思う。』
まさかのOK牧場の返答に各々「おぉ」「うぇ〜」「マジかよ」「あらあら」と声が漏れる。
≪ホッフルマン≫艦長「貴官らの言う通り、我々だけで【デザリアム】に対処して行くのは難しい。それに貴官の艦隊は強力だ、とてもじゃないが相手にはできん...。すぐには我々を信用して貰えないとは思うがしばらくの間だけ一時休戦と共闘と参らせていただこう。』
古代「はい!こちらこそよろしくお願いします‼︎」
ルドフ・デリケ『あ、そういえば肩書きだけでちゃんとした自己紹介がまだだったな。改めて第9防空指揮管理中隊司令兼重航宙母巡洋艦≪ハイルタ・ホッフルマン≫艦長のルドフ・デリケ、大佐だ。』
古代「はっ!歓迎しますデリケ大佐‼︎(敬礼)」
デリケ『(敬礼)』
こうして衛星国とはいえまさかの【ボラー連邦】の艦隊も加わり、ここに【デザリアム本星殴り込み艦隊】は【地球連邦】【ガルマン・ガミラス】【ボラー連邦/ガルマン・ボラー(衛星国)】の「三ヶ国臨時同盟艦隊」の様相を呈する大艦隊が誕生したのだった。
読了ありがとうございました。最初はタクロー達から話を始めます。これまでの戦いで【デザリアム】が使用する各種レーダーや電波の固有パターンを収集していたこととそれを更に詳しく解析し尚且つより強力な妨害・支援プログラムに強化した実験艦≪アクエリアス≫の活躍もあって「ヒペリオン組」基地への奇襲は見事成功しました。オーガスタ司令座乗の≪ドレッドノート≫はあの地獄の様なガトランティス戦役を生き残った幸運なクラスDにネームシップです。しかも主砲をアンドロメダ級と同じ40.6㎝に換装し不足していた火力が向上しています。それに乗員達の練度も合わさって長距離砲撃で敵艦を次々と仕留めました。見事です。
さて見事作戦は成功、肝心のコスモナイトを大量に確保できてしばらくはエンジンがトラブった艦が出ても大丈夫ですね。尾崎司令とオーガスタ司令はタクロー達に着いて行くそうでその間基地はお留守になるので機密処分したりいつの間に作ったのやら「波動機雷」なる防御兵器まで作って敷設してしまってますよ(汗)。次の目標は木星、敵のガスの供給を止める?のが目的になるかもです。
さて次は≪ヤマト≫達のターンですね。「ボラー側のガルマン」こと【ガルマン・ボラー】の艦隊の冒頭の話からいきなり冷戦ネタてんこ盛りです。「ベトナム戦争」と「ソ連・アフガン侵攻」がモチーフです。こりゃ冷戦好きにはたまらんでしょ?しかも『ハーロック』の【マゾーン】、『銀鉄』の【アルフォート】の植物型異星人の星間国家の名が出てきましたね。どうやら【ボラー】は両国とも戦ってるようですよ?かつての【ガミラス】みたく絶賛戦線拡大中のご様子。そんなガルボラさんは≪ヤマト≫達と遭遇、一触即発かと思いきやそこには【デザリアム】の機械化惑星からハッキング攻撃されててんやわんや≪アマクサ≫と≪イセ≫(ここで艦長の名前が初めて出しました。モデルは史実の帝国海軍で航空戦艦 伊勢と日向が所属する第4航空戦隊の司令 松田千秋)、≪ラジエル≫そして第7艦隊の主力艦らの活躍により機械化惑星は破壊、そこにいた≪ザーネグルズ≫と艦長のファグリフォさんは残念ながらここで退場です。この機械化惑星の元ネタは『無限軌道SSX』に登場するマイコン惑星で名前はフランスの対ドイツ要塞陣地「マジノ線」と同じマジノ線でも対イタリアの「アルパイン線」を掛け合わせもじった名前にしました。ゲーム版に登場した用語「波動融合反応」はここで出させていただきました。前回のゴルバ型浮遊要塞戦では旧作みたく連鎖爆発消滅していないのでその要素はここで登場という形にしました。えらいこっちゃな現象ですね(汗)。
最後まさかの古代のまさかの提案で衛星国とはいえ【ボラー】も艦隊に加わる事となりました。案の定反対意見が出てしまいますが、すかさず真田さんと本条艦長がフォローに入ります。安心した様な感じで古代を見る真田さんはなんか良いですね。『2202』以降、暗い且つ重圧に負けそうになる姿を間近で見ていて心配な筈ですが『2205』では主に雪がフォローしてたので真田さんが古代を気に掛けるシーンがそういえば無いなと思ってここで書きました。書いたことが伝われば幸いです。
そしてまさかの同盟OKの報せ、なんか「敵の敵が味方になる」っていかにもヤマトでフィクションらしいかな?と思いそうしました。最初から考えてた訳ではなく書いてる内に決まったので最初≪ホッフルマン≫艦長の名前がないのはその為です。因みに≪ホッフルマン≫の艦隊は実在した東ドイツの国家人民軍 第9装甲師団から名前を含め色々モチーフにしています。どんな共闘ぶりを見せるか楽しみですね。ではまた次をお楽しみに、さらば。