宇宙戦艦ヤマト外伝 "BLACK BAD BUTCH" 作:箕理 田米李
先の宙域で【デザリアム】の機械化諜報惑星≪マディノアルパⅡ≫のハッキング攻撃を退け、新たに【ボラー】の衛星国【ガルマン・ボラー】第9空間装甲師団 第9防空指揮管理中隊が加わった≪ヤマト≫率いる【デザリアム本星殴り込み艦隊】は陣形を整えあれからしばらく航行した後、白色銀河の渦状腕内(かじょうわんない)に入る。
【デザリアム本星殴り込み艦隊】
旗艦≪ヤマト≫
第1艦橋
古代「西条、敵のワープアウト予測地点までは?」
西条「約20,000宇宙㎞です。」
補給母艦≪アスカ≫
第1艦橋
南部「とんだトラブルやお客さんを迎えたりしたが、なんとかここまで来たな。」
雪「でも、まだ敵の逃げ込んだ先に来ただけ...。敵本星に近づいてる様なら良いんだけど...。」
軽空母≪ヒュウガ≫
第1艦橋
相原義一(あいはら よしかず)/≪ヒュウガ≫船務長「実際どうなんですか艦長?我々は敵の母星に近づいているんでしょうか?」
真田「分からん...だが敵はあれだけの罠を執拗に仕掛けた来たということはここにもそれ相応の罠を張って待ち構えているということだ。レーダー、何か反応は?」
星名 百合亜(ほしなゆりあ)/≪ヒュウガ≫主任レーダー手「残念ですが目当てのG2型スペクトルの恒星は確認できません。矮星(わいせい)が幾つかとサイズの大きいM型スペクトルの星、赤色巨星があるだけです。」
≪ヤマト≫
第1艦橋
西条「周囲にアステロイド帯を多数確認。宙域全体に編み目の様に広がっています。濃密な暗黒ガスの反応も同時に探知。」
島「厄介だな...レーダーに映らない部分が多いって事か...。」
新見「それだけではないわ。"波動融合反応"の事もあるから早速この宙域のガスの分析を行うわ。」
古代「お願いし...ぐぉっ⁉︎」
話が進む中、突然揺れる≪ヤマト≫と艦内。艦橋クルーや乗員達がよろける。
古代「機関長⁉︎」
山崎「機関室⁉︎若狭!どうしたぁ⁉︎」
≪ヤマト≫機関室
若狭祥司(わかさ しょうじ)/≪ヤマト≫機関科員「今見てます!太助ぇ!どうだぁ⁉︎」
徳川太助(とくがわ たすけ)/同・機関科員「波動エンジンのフィルターが詰まってます!」
栗 哲夫(くり てつお)/同・機関科員「こんな事例初めてだ...マニュアルにもないぞこんな...。」
2年前の「サレザー事変」から≪ヤマト≫に乗艦しそれなりに成長を見せた若手機関科員の2人は想定外の事態に困惑していた。一方の艦橋でも早く対処しなければ本艦だけでなく他の艦も同様の事態が起きて航行不能になってしまうと古代がどう対策すべきか悩んでいたところに「古代艦長」と【ガルマン・ボラー】第9空間装甲師団 第9防空指揮管理中隊司令兼旗艦≪ハイルタ・ホッフルマン≫艦長のルドフ・デリケ大佐が≪ヤマト≫のメインパネルに映し出される。
古代「デリケ大佐?」
【ガルマン・ボラー】
第9防空指揮管理中隊
旗艦/重航宙母巡洋艦≪ハイルタ・ホッフルマン≫
第1艦橋
デリケ「機関に異常が出たそうだな。このデータを使ってくれ。」
と言い≪ホッフルマン≫から送られて来たデータを受け取り新見に解析させる古代。
新見「これは...波動エンジンのフィルターと機関出力調整のデータ?」
デリケ/『映像通信』by≪ハイルタ・ホッフルマン≫『恐らくこの宙域の濃密な暗黒物質を波動機関が吸い上げ続けたせいでフィルターが詰まったんだ。【ボラー】はこの手の宙域の航行の仕方は慣れていてな。入ったばかりのよそ者が差し出がましい真似をして申し訳ないが、少しでも役立てて欲しい。」
古代「は!ありがとうございます大佐。機関長さっそく反映を、新見は下に行って調整を。」
山崎/新見「了解!」
第7艦隊
旗艦≪シュンラン≫
艦橋
山南「ほぉ、早速良いポーズを取りに来たかガルボラさん...?まぁいい、艦隊全艦にデータ送れ!直ちに対応させろ‼︎」
レーダー/通信手「了解!」
【ガルマン・ガミラス】
第27空母打撃群
旗艦≪ランベア改≫
艦橋
オペレーター「艦長...。」
バーガー「悔しいが、星間物質の多い空間での航行は【ボラー】のが上だからな。俺達も利用させて貰うか...。」
≪ハイルタ・ホッフルマン≫
艦橋
副長「よろしかったのですが艦長?」
デリケ「協力すると言った以上はこれくらいの事をしないとな。それに申し出た相手がこんな所で足下がおぼつかないようでは見てるこっちがヒヤヒヤものだ。我々の任務にも差し支える様でもいかんしな。」
デリケ大佐からもたらされたデータを反映し≪ヤマト≫を始めとする【デザリアム本星殴り込み艦隊】全艦の動きの乱れが直る。了承してくれたとはいえ衛星国とはいえ【ボラー】は【ボラー】な相手を信用すべきか否かまだ疑う気持ちがある者もまだいる。【ガルマン・ボラー】側のデリケ大佐らも「自身達の任務の為にも」と互いの思惑がある中、艦隊は先を進む。そしてそれを遥か遠くから見つめる者達が居た...。
【デザリアム】
帝国近衛軍直轄艦隊【黒師団】/第Ⅱ特務艦隊臨時編成連合艦隊
【黒師団】側
旗艦/戦闘空母≪サーグロンダ≫
オペレーターA「警戒中のピケット艦より入電、「≪ヤマト≫を含む艦隊を捕捉、指示を待つ」。」
サーグラス「来たか、よし≪ヤマト≫に電文を打て。」
オペレーターB「は...?今...なんと...?」
サーグラス「聞こえなかったのか⁉︎≪ヤマト≫に通信するのだよ...。」
オペレーターB「しかしそれではこちらの位置を敵に知られてしまいますが...。」
サーグラス「我々が待ち伏せを仕掛けてることくらい≪ヤマト≫とその艦隊は既に推測しておるわ。先の宙域での戦いで≪ヤマト≫とその艦隊がどれ程の力を持った相手なのかを知ることができた...。
そして分かったのだ、"本物の強敵"だ...とな。」
【第Ⅱ特務艦隊】側
旗艦/攻勢型戦艦≪グレート・ガリアデス≫
艦橋
オペレーターA「≪サーグロンダ≫から敵艦隊へ向け通信...※平文(※暗号化していないそのまま素の電文)です!」
ミヨーズ「ふっ、いかにも准将らしいわ。」
オペレーターB「と...仰りますと...?」
ミヨーズ「准将の良い意味でも悪い意味でもある癖(くせ)だ。グロータス准将やサーダ様そして私の様な策略家タイプではなく武人タイプな准将は≪ヤマト≫とその艦隊を強敵と認め正々堂々と戦うつもりでいるということだ。」
≪ヤマト≫
第1艦橋
ピピーッ!×2(通信の電子音)
市川「ッ⁉︎艦長、敵艦隊旗艦からと思われる通信文を受信しました!」
古代「何っ⁉︎...読んでくれ。」
市川「はい。「貴艦と艦隊の進撃を我は称賛す。されど貴艦らは我ら同胞の仇(かたき)。これより我が【黒師団】及び【第Ⅱ特務艦隊】は貴艦と艦隊に対し宣戦を布告する」...以上です。」
古代「(わざわざ宣戦布告を告げるために通信を...?どういうことだ...?)」
≪アスカ≫
第1艦橋
南部「同胞の仇(かたき)だって⁉︎クソッ!...勝手なこと言いやがって!じゃあお前達が殺してった地球の人達はどうだって言うんだよ...‼︎」
雪「南部君、落ち着いて...。」
南部「あ、はい...すみません...つい...。」
≪ヒュウガ≫
第1艦橋
真田「わざわざ自分達の位置を晒してまで平文で打電してくるとはな...。」
≪シュンラン≫
第1艦橋
山南「レーダー通信手、敵さんの位置は掴んでるな?」
レーダー/通信手「はっ!≪ラジエル≫と≪ザフキエル≫が抜かりなく取ってました!ちょうど我々の正面、大きなアステロイドベルトの中だそうです。どの警戒艦よりも早いです!神業ですね...‼︎」
山南「艦種は分かるか?」
レーダー/通信手「戦艦...巡洋艦...警戒艦...駆逐艦...空母に...ッ!狙撃戦艦もいます‼︎」
≪ランベア改≫
艦橋
バーガー「えらく正々堂々な敵さんだな。殴り合いを所望(しょもう)ってか⁉︎」
オペレーターA「ッ!敵、レーダージャミング開始‼︎」
同B「対ジャミング戦開始!」
バーガー「サービスはここまでってか...?上等だぜ‼︎」
≪ヤマト≫
第1艦橋
土門「どうします艦長?」
古代「恐らく避けては通れない、いや通らせてくれそうな相手とも思えない。全艦戦闘配置!」
≪ハイルタ・ホッフルマン≫
艦橋
デリケ「戦闘配置だぞ!ジャミング!対応遅いぞ!なにやってる‼︎」
オペレーターA「申し訳ありません!」
同B「先の機械化惑星よりかはマシですが、やはりボラーさんの艦は電子機器が貧弱で...。」
デリケ「機械のせいにするな!マシならなんとかしてみせろ‼︎」
オペレーターB「りょ、了解!」
戦闘配置により各艦隊が一斉にスタンバる中、またもやジャミング攻撃であたふたする乗員を叱責するデリケ大佐の下に今度は≪ヤマト≫の古代から連絡が入る。
『映像通信』by≪ヤマト≫
古代『デリケ大佐、レーダー及び通信関連はこちらとリンクさせてください。それと【デザリアム】のジャミング対策のデータも添付します。ご活用を!』
デリケ「ッ!すぐに対応させろ‼︎」
オペレーターA「りょ、了解!」
デリケ「感謝する古代艦長。これで貸し借りはなしでよろしいか?」
古代『えぇ、ですがこれからは毎度貸し借りの話ではなく互いに助け合って行きたいと思います。』
デリケ「ふ、そうですな。それと艦隊の防空は我々の艦隊に任せそちらの航空隊は敵艦隊への攻撃に集中して貰ってはいかがでしょう?防空指揮管理中隊の名に掛けて必ず貴艦隊の上を守り抜いて見せましょうぞ。」
古代「ッ⁉︎わ、分かりました。頼みます。全艦に達する。これより我が艦隊は【デザリアム】連合艦隊と交戦に入る!総員戦闘配置‼︎」
まさかの申し出に驚きを見せつつ通信を終え古代は≪ヤマト≫の指揮に戻る。相手がどんな手を使って来ても良い様に空母を含む戦闘航空隊持ちは直ちに艦載機を飛ばす。ここに【デザリアム本星殴り込み艦隊】vs【デザリアム】臨時編成連合艦隊の決闘の火蓋が切って落とされたのだった。
=======================================
ミホノラ(ナレーション)「木星...太陽系の5番目の惑星で且つ大きさ質量共に最大を誇り地球-ガミラス戦争時は【ガミラス】に占領され「ズピスト」と呼称され地球では≪ヤマト≫がいや地球の艦が初めて波動砲を使用した惑星として知られている。その初めての波動砲の試射の目標となった【ガミラス】の浮遊大陸基地は補給基地だが同時に木星から採れる天然ガスを採取・精製する採掘基地でもありました。今まさに現在進行形で占領中の【デザリアム】もそれを知ってか知りまいか、戦後に地球とガミラスが共同で再建した採掘基地を【デザリアム】が接収しそこで採取した"ジュピロンガス"を地球の占領軍へ向け輸送していた。その基地は現在、先に私達が攻略した土星のタイタン基地の生き残りが合流しているのだが今後の方針について論争になっているのでした。」
木星 旧防衛軍ジュピロンガス採取基地
基地司令部
基地司令「地球圏を脱し本星へ帰還するだと⁉︎」
元タイタン基地所属艦隊の生き残りを臨時に纏めている指揮型プレアデス級の発言に驚く木星ガス採取基地司令。
基地司令「そちらが遭遇した敵艦隊は間違いなくここを攻めて来るだろう!鉱物基地を失っただけでなくここまでもが万が一にも堕ちる様な事があればカザン総司令はなんと思うか‼︎」
元タイタン基地所属艦隊
プレアデス級指揮型戦艦(臨時旗艦)
艦橋
艦長「しかし本星のサーダ様からも帰還するよう命も受けていますし、基地を死守するには我々が加わっても数が足りません。相手は相当の手練れでありましたから...。」
基地司令「だとしてもだ!我々の所属はカザン総司令の占領軍だ!私が指揮する以上、従ってもらう‼︎」
ここに来てここだけの話か【デザリアム】側の意見が二分(にぶん)していた。「あくまで地球占領軍のカザン総司令の命に従い地球圏に留まろうとする者」が木星ガス採取基地の人達、「聖総統とサーダに従い地球圏を脱し≪ヤマト≫率いる艦隊を迎撃する者」が元タイタン基地所属艦隊の生き残り達だ。
プレアデス指揮型艦長「やむをえんな、基地司令や副司令が生き残ってくれていたら話を付けれたかもしれんが...。」
オペレーターA「艦長...。」
プレアデス指揮型艦長「木星基地所属艦が出て来たぞ、艦隊陣形を警戒陣に、共に組むんだぞ?慎重にやれ。」
オペレーターA「了解。」
オペレーターB「艦長、本艦前方に空間跳躍の反応、友軍です。」
プレアデス指揮型艦長「基地の生き残りか...!よく生き残ってくれた...。さっそく通信を入れろ、迎え入れるんだ。」
木星基地司令の命を受けやむを得ず共に地球艦隊の警戒の任に就こうとしてた元タイタン基地所属艦隊のプレアデス指揮型の艦長は先の戦いを生き残った友軍が居た事に喜び通信を掛ける。
木星圏外縁
第99特戦機群/第一群
≪マキナ改≫
CDC(戦闘指揮センター)
クロンナウア「敵さん、通信ONにして来やしたぜ!」
タクロー「大尉、こっからだよ慎重にね。キョウキョウ、エレエレ、フォローしくよろ。」
ミホノラ/黒異士/エレン「りょ、了解!/分かっている/了解ボス。」
タクロー「≪マキナ改≫より≪アクエリアス≫へ、そちらも順調かどうぞ?」
第3波動実験群
≪アクエリアス≫
第二艦橋(CIC)
安玖園「こちら≪アクエリアス≫、良好だ。超空間遠隔操作システム、【デザリアム】式通信周波数に合わせのコントロールは正常に稼働している。通信内容も通信マニュアルと暗号表を元に送る。」
≪マキナ改≫
タクロー「ヨーソロー、良い演技をしくよろね。こちらもその分良いお芝居すんかんね!『I・M(作戦』開始‼︎」
なんと元タイタン基地所属艦隊の皆が味方が生き残っていたと喜んでいたのはタクロー達が同基地で無傷で鹵獲し遠隔操作でコントロールできるようにした戦艦のプレアデス級、護衛艦のヒアデス級を始め巡洋艦のタイゲタ級、ピケット艦のプレイオネ級、駆逐艦のケラエノ級の合計13隻の【デザリアム】鹵獲艦隊を使った木星攻略の為の欺瞞作戦『I・M(Impersonating Marionette:なりすましのマリオネット)作戦』が始まったのだ。
元タイタン基地所属艦隊
プレアデス級指揮型戦艦
艦橋
オペレーターA「1隻が損傷あり、基地に帰投し修理を行いたいとのことです。」
艦長「それ以外の艦はどうだ?」
オペレーターB「健在だそうで、そちらの指示に従うと。」
艦長『よらしい、各警戒ラインに配置させろ。」
オペレーターB「はっ!」
【デザリアム】側は何の疑いも抱かず人っ子1人乗っていない"電子仕掛けの操り人形"達はそれぞれの場所に位置すべく動き出す。13隻の内12隻は警戒に就く艦隊に、残る1隻が損傷(に偽装)し木星基地へと向かう。基地は損傷艦のアプローチをすべく準備で慌ただしくなる。損傷しているというタイゲタ級の一隻は艦体は大小様々な傷や弾痕が残り、レーダーは片耳、主砲が一基欠損とざっと見かなりの損傷具合だった。ドック入りを完了し木星基地の修理作業員が直ちに作業に入ろうとする。その時だった。損傷偽装艦木星基地入りを確認したタクローは「今だ!ビリビリ花火ね‼︎」と号令を下し、ミホノラはスイッチを入れる。するとタイゲタ級の内部から青白い光の衝撃が艦体から外へと飛び出していくと瞬く間に基地の照明や機能がダウンし"まっくろくろすけ"となる。
木星基地司令「ぐおぉぉぉぁぁッ⁉︎な、なんだこ...これは...‼︎⁉︎」
オペレーターA「い、※EMPです!基地の電気系統が破壊されました‼︎」
(※電磁パルスのこと、高エネルギーの電磁波を放出し過剰電流によって電子機器をショートや誤作動させる)
木星基地所属艦
プレイオネ級レーダー・ピケット巡洋艦
艦橋
艦長「な、なんだ今のは⁉︎」
オペレーター「EMPです!司令部と繋がりません‼︎」
元タイタン基地所属艦隊
臨時旗艦プレアデス級指揮型
艦橋
艦長「警戒警報!敵艦隊が来るかもしれん‼︎」
オペレーター「りょ、了解‼︎」
その様子は警戒艦隊の皆も確認していた。突如自分達の後ろから青白い電流の光が放たれたのだ。気付かぬわけがない。直ちに敵襲に備え警戒する中、木星基地所属のプレアデス級の一隻に衝撃が走る。
木星基地所属艦隊
プレアデス級攻勢型戦艦
艦橋
ドドォンッ!(衝撃音)
艦長「ごっ⁉︎おい!キサマ何のマネだ⁉︎さては先程の司令の命令が気に食わないことへの腹いせのつもりかッ⁉︎砲手!構わんやっちまえ‼︎」
元タイタン基地所属臨時旗艦プレアデス級
艦橋
艦長「ち、違う!おい何してる攻撃をやめろ‼︎通信手!やめさせるよう言え‼︎」
オペレーター「それが応答ありません!」
それは先程警戒陣に加わったタクロー達お手製の遠隔操作装置を備え付けられた鹵獲【デザリアム】艦からだった。地球側に鹵獲され利用されている事も知らずその内輪揉めは次々と飛び火して激しさを増す。その様子を観測するタクロー達はモニター越しで観戦している。
第99特戦機群
≪マキナ改≫
第二艦橋(CDC:戦闘指揮センター)
クロンナウア「作戦通り!敵さん内輪揉め始めましたぜ‼︎」
金田「おっと、予想より派手ですね?」
タクロー「えぇ...意外も意外です。」
少し混乱させるくらいのつもりが、思いの外(ほか)派手に内輪揉めしてるのに若干困惑しているタクロー。
ミホノラ「艦長、、、?」
エレン「敵が混乱してる今が叩く時では?」
タクロー「おっと、よくやった大尉とそうだねエレエレ。キョウキョウ、天伝雷さんとニッカ達の突撃に合わせて無人艦隊を小ワープ。クロロン、エンケラドゥス及びヒペリオン艦隊は後方からバックアップする様に。」
それぞれ指示を受けた者が返事を返すと直ちに作戦が一気に動き出す。まだ身体に痺れは残るもようやくEMPが晴れ動けるようになった木星基地は現状の確認に入る。味方は何故か同士討ちをして混乱し、その隙に地球艦隊が次々にワープアウトし味方を次々と蹴散らされて行くサマに呆気に取られ「もはやこの基地もここまでか...」と基地の放棄と撤退を指示し始めた。
クロンナウア「ッ!敵基地に動きあり!敵艦隊が出て来ましたッ‼︎」
タクロー「増援?」
クロンナウア「いえ、撤退でっせ!」
タクロー「≪アマテラス≫と≪ヴェム・ハイデルン≫に通達!追わないよう言ってください!それと基地への攻撃も!ガスは欲しいから基地ごと吹っ飛ばさんでよ‼︎」
=======================================
地球/攻略特別編成派遣軍総司令部(旧地球連邦防衛軍総司令部)
カザン「なにぃ⁉︎木星基地が堕ちただとぉッ⁉︎」
その後、タクロー達が木星宙域の【デザリアム】を敗走に追いやってしばらくして基地陥落の報は地球占領の大任を仰せ使っているも絶賛消耗中のカザン総司令にもたらされていた。
オペレーター「は...防衛に当たっていた木星基地及びタイタン基地の生き残りは散り散りとなら敗走し一部は本星に、一部は地球に帰還中とのことです。」
カザン「タイタン基地の鉱物資源だけでなく木星の天然ガスまでも失ったと...これでは新型歩行戦車の増産はおろか、銃すらまともに撃てないだけでなく厳しい冬を越す事もままならなくなるというのか...!
それでいて本星に侵攻中の≪ヤマト≫率いる艦隊迎撃にこちらの戦力をまだ回し続けろと...聖総統は我々に負けろと言っているのか...!?」
カザンは益々悪くなる地球占領状況に頭を抱えるどころでは済まない焦りを募らせていた。
オペレーター「如何されますか...司令?」
カザン「只今を以て戦線を縮小する旨を現場の兵に伝えよ!どうせもうゴルバは三基しかおらんのだ。重核子爆弾四基は放棄して構わん、直ちに指令せよ‼︎」
オペレーター「はっ‼︎」
=======================================
【デザリアム】黒師団
旗艦:戦闘空母≪サーグロンダ≫
オペレーターA「前衛艦隊及びアルファ砲搭載艦≪ダルー≫/≪ルバルカ≫/ドリーネ≫/≪ムールーグ≫立て続けに轟沈!」
オペレーターB「敵波動砲によりアステロイド帯に穴を穿(うが)たれました‼︎」
サーグラス「ぐぅ〜やるなぁ〜≪ヤマト≫艦隊ィィィ〜!」
オペレーターB「ッ!敵艦隊、単縦陣にて急速接近‼︎」
サーグラス「狙撃戦艦戦隊に阻止させろ!航空隊も攻撃の手を緩めるな‼︎」
オペレーターA「ッ!第Ⅱ特務艦隊が動きます‼︎」
サーグラス「なにっ⁉︎ミヨーズがかッ‼︎⁉︎」
【デザリアム本星殴り込み艦隊】
総旗艦≪ヤマト≫
第1艦橋
山南(≪シュンラン≫からの通信)「古代!アステロイドベルトに波動砲で穴を開けた!これで敵空母艦隊は丸裸だ‼︎」
古代「感謝します!島、最大戦速で全艦突入‼︎」
島「ヨーソロー!」
古代「北野!主砲実弾、弾種"MW"‼︎」
北野「了解!」
一方、≪ヤマト≫率いる【デザリアム本星殴り込み艦隊】はサーグラス率いる【デザリアム】の精鋭"黒師団"の空母航空隊による爆撃とそれを囮にした狙撃戦艦による超長距離射撃に悩まされつつも【ガルマン・ボラー】のデリケ大佐ら第9防空指揮管理中隊が本領発揮の防空戦闘を見せ、≪ヤマト≫率いる航空隊がa(アルファ)砲搭載艦隊を撃滅しつつサーグラス座乗の戦闘空母≪サーグロンダ≫率いる主力空母機動部隊を宙域中央のアステロイドベルトに潜んでいたのを発見し山南司令の≪シュンラン≫率いる第7艦隊の無人艦隊が宙域のガスが安全なモノと確認が取れた上で波動砲を使用してアステロイド帯に穴を開けることに成功。≪ヤマト≫は最大戦速で艦隊を率い敵空母を叩きに行く。「ところがぎっちょん!」と阻止行動に入る【デザリアム】側に対し≪ヤマト≫は周囲に残ったアステロイドに向けMW(マグネトロン・ウェーブ)を発射し磁力制御された小惑星は艦隊を攻撃から守りながら進んで行く。そんな中、【デザリアム】第Ⅱ特務艦隊のミヨーズが満を侍して≪ヤマト≫艦隊迎撃に動き出してきたのだった。
【デザリアム】第Ⅱ特務艦隊
旗艦≪グレート・ガリアデス≫
艦橋
ミヨーズ「≪ヤマト≫を迎え撃つ!全艦突撃だ‼︎我が方の戦力を以て全力で≪ヤマト≫の前に立ち塞がれ‼︎」
艦橋全クルー「了解‼︎」
≪ヤマト≫
第1艦橋
西条「敵艦隊接近します!」
島「地球圏から着いて来たあの追撃艦隊か!」
古代「アステロイド防御解除!主砲、七式波動カートリッジ弾装填!カートリッジ弾装備艦は陣形をウィング隊形へ移行‼︎」
先手を取ったのはミヨーズの艦隊だった。重核子の紅いビームが一斉に≪ヤマト≫艦隊の前面の全面に降り注ぐもアステロイドのカーテンがこれを防ぎそして解除してバラバラに散らばった岩々が接近してくる【デザリアム】艦に次々とぶつかり凹んだり撃沈されたりする。隊列が乱れた所で≪ヤマト≫を含む波動カートリッジ弾装備艦が単縦陣からウィング隊形に移行し雑魚には目もくれずというかカートリッジ弾を持たない艦に対処を任せミヨーズ座乗指揮の≪グレート・ガリアデス≫のみの一点集中攻撃だった。「てーっ‼︎」の古代の号令で全艦一斉に放たれる波動カートリッジの蒼い直線は次々と≪グレート・ガリアデス≫に命中する。しかしミヨーズも負けじと僚艦が次々と撃沈破されようとも撃ち返していく。
戦闘空母≪サーグロンダ≫
艦橋
オペレーターA「≪グレート・ガリアデス≫、交戦!」
サーグラス「ミヨーズ!」
改級攻勢型戦艦≪グレート・ガリアデス≫
艦橋
オペレーターA「敵実弾攻撃で被害が!ぐおっ‼︎⁉︎」
ミヨーズ「狼狽えるな!まだ負けているわけではない‼︎位相変換装甲、出力最大‼︎」
オペレーターB「これ以上稼働させれば艦が保つかどうか...!」
ミヨーズ「オーバーロードを起こす前に仕留めればよい!キサマらも死にたくなければ早くやらんか‼︎」
オペレーターB「りょ、了解!」
その後の≪グレート・ガリアデス≫は驚異的な粘りを見せた。艦体は波動カートリッジ弾でボコボコ、位相変換装甲もとっくに中和されエネルギー弾攻撃でジュワジュワと溶かされての被弾に次ぐ被弾をしたのにも拘らずその姿はまだ現在であった。その頃には僚艦は全て撃沈または大破、被弾による戦線離脱などで第Ⅱ特務艦隊は事実上壊滅状態となり≪ヤマト≫達も勝敗は決したと見たか古代は「撃ち方やめ」を命じていた。
戦闘空母≪サーグロンダ≫
艦橋
サーグラス「ミヨーズ!なぜだ⁉︎正面きっての戦闘など貴様らしくないことを...!」
≪グレート・ガリアデス≫
艦橋
ミヨーズ「ふっ...お忘れですか...?戦略や策略を教わったのはグロータス准将からでしたが、艦隊指揮は貴方から教わりました...。これまで≪ヤマト≫とその艦隊を相手に様々な策略を練って挑んで参りましたがその悉(ことごと)くが敗られ、閣下の正々堂々たる態度を見て初心に帰り正面切って戦ってみたくなったのです...あの≪ヤマト≫に...。」
サーグラス(『映像通信』)『ミヨーズ...。』
ミヨーズ「准将...私の部下と艦隊の残存艦を...よろしく...お願い致します...。」
「待て!ミヨーズ‼︎」とサーグラスが言った後、通信を切るミヨーズ。そしてヒビ割れながら僅かながらに映る≪ヤマト≫の姿を見る。
ミヨーズ「≪ヤマト≫...実に素晴らしい相手だった...。狩人(かりゅうど)たる私の牙で屠(ほふ)るには相応しい獲物...いや、既に私の方が獲物か...。」
オペレーターA「ミヨーズ司令...。」
オペレーターB「これ以上は艦が...!」
ミヨーズ「爆発までにはまだ間がある。お前達は脱出し、サーグラス准将の指揮下に入れ‼︎」
オペレーターA「ミヨーズ司令...!」
同B「司令はどうされるのですか⁉︎」
ミヨーズ「命令は伝えた筈だ!早く行け‼︎」
艦橋クルー全員「りょ、了解‼︎」
もたつく部下に檄(げき)を飛ばし退艦を促すミヨーズ。艦橋クルーはミヨーズに敬礼しその場を後にし始め走り出す。
≪ヤマト≫
第2艦橋(CIC)
西条「敵旗艦と思われる艦艇から小型艇の反応あり。恐らく脱出艇かと思われる。」
北野「攻撃しますか?」
古代「待て、もう彼らは戦えない。だが後方の艦隊が脱出艇を回収し終えたら即攻撃できるようにはしておけ。」
北野「了解。」
さすがに脱出を図る相手は撃てないと艦隊に攻撃をやめさせている≪ヤマト≫。それを艦橋で1人になったミヨーズは再びヒビ割れ壊れたモニターから直接艦橋外の窓から見る。そして再びクルーがいなくなり赤色灯がチカチカと点滅し警報音がウビャア!ウビャア!ウビャア!と鳴り響く艦橋の様子を見やる。
ミヨーズ「やっと退艦しおったか...全くいつまで経っても最後の時までも...使えん部下達だったな...。」
次の瞬間にはミヨーズの身体と≪グレート・ガリアデス≫は光に包まれ消滅する。≪ヤマト≫艦長 古代は地球圏から執拗に追い、最後の最後まで時に恐ろしく時に勇敢に迫った強敵に敬意を払い敬礼を送る。それに艦橋クルーや【デザリアム本星殴り込み艦隊】の全艦も続いた。
【デザリアム】黒師団
旗艦/戦闘空母≪サーグロンダ≫
艦橋
オペレーターA「≪グレート・ガリアデス≫...消滅...。」
サーグラス「ミヨーズ...。」
オペレーターB「司令...。」
サーグラス「...脱出艇の回収を急がせろ...!終了次第≪ヤマト≫ととの戦闘に備えよ‼︎ミヨーズに託された思いを...無念を無駄にしない為にもだ‼︎」
オペレーターA「りょ、了解‼︎」
そう命じた矢先、【デザリアム】本星のサーダから映像通信が入りメインパネルにその姿が映し出される。
サーグラス「サーダ様...!」
『映像通信』by【デザリアム】本星(?)
サーダ『ミヨーズが戦死し、第Ⅱ特務艦隊が壊滅したそうですね?サーグラス。」
サーグラス「ぐぬぬぬぅぅぅ〜、お借りしたアルファ砲搭載艦は愚か、ミヨーズ以下優秀な艦と乗組員を失ったこのサーグラスの不甲斐なさ、お笑い下さい...。かくなる上はこの身を以て責任をば...。」
サーダ『それはならぬ!ミヨーズがお前の盾になった理由を考えよ!お前なら≪ヤマト≫を仕留めれると判断したが故の筈だ。』
サーグラス「では、生き恥を晒して、なお生きよと...?」
サーダ『現在我が方ではアルファ砲搭載艦に次ぐベータ砲搭載艦...いえ、インフィニア・ベータ砲搭載の新型戦艦を順調に建造しています。
どう?その艦で≪ヤマト≫を粉々に吹き飛ばしてグロータスやミヨーズの仇を撃ってみたくはない?』
サーダの提案に悔し顔と握り拳をギュッと握りしめるサーグラス。「ミヨーズが生かしたチャンスをここでむざむざふいにすることはない。チャンスはまだある」と言い聞かせているのだ。
サーダ『本星へ戻ってくるのです。幸い≪ヤマト≫と艦隊はまだ我々の本星も正体にも気付いていない。ここは退いて態勢を立て直し無駄に宙域を捜索させ戦力の消耗を図るのです。』
サーグラス「... ...了解、いたしました。」
サーダ『では待っていますよ、本星で。』
そう言って通信を切るサーダ。その後のサーグラスはしばし瞼(まぶた)を閉じて沈黙する。
オペレーターA「サーグラス様。無念ほど、痛い程よく分かります。」
サーグラス「... ... ...。」
オペレーターB「ご命令を!サーグラス様。」
サーグラス「帰るしかあるまい...本星へ...師団全艦に撤退指令、前衛艦は≪ヤマト≫らを足止めしつつ用意のできた艦からワープせよ。もう航路を見せ付ける必要はない、"足跡"を消すのを忘れるなと厳命せよ。」
オペレーターA/B「はっ!」
そう命じたサーグラスはいつもの毅然と自信に満ちた指揮官らしい顔立ちに戻ると同時に「グロータスやミヨーズ、そして散って行った同胞達の仇撃ちだけでなく、自ら受けた屈辱を果たす為にも次こそ≪ヤマト≫達を討ってやる‼︎」と胸中で意気込むのであった。
【デザリアム本星殴り込み艦隊】前衛
早期警戒管制艦≪ザフキエル≫
第2艦橋(CIC)
刻崎「敵は内火艇を収容し終えたんですのよ!手加減なくやってくださいまし‼︎」
レーダー/通信手「ッ!なんですの⁉︎」
刻崎「どうしましたの⁉︎」
レーダー/通信手「宙域外縁に爆発反応を探知、"空間振動波"と思われます。」
刻崎「空間振動波...ですの?」
同・≪ラジエル≫
第2艦橋(CIC)
レーダー/通信手「今の反応と同時に敵艦隊が転進、ワープに入りました!交戦中の前衛艦隊も続いて行きます!」
本城「ありゃりゃ?ここで逃げる〜...?ッ!エリカたん!航路分析は⁉︎空間歪曲のエコー‼︎」
E.R.I.K.A「チッ!...ダメね!あの空間振動波がワープのエコーを掻き乱してる!データが取れない...航路追跡不能‼︎」
交戦が再び始まると≪ザフキエル≫と≪ラジエルが宙域の遥か先で爆発を探知しそれに連動する形で敵艦隊が退却していくのを確認する。
総旗艦≪ヤマト≫
第2艦橋(CIC)
『映像通信』by≪ランベア≫/≪シュンラン≫/≪ホッフルマン≫
バーガー『古代!』
山南/デリケ『古代艦長!』
古代「敵が退却しました。ワープの足跡を完全に消し去ったということは、恐らくもう我々を誘い出す必要が敵になくなったからと思われます。」
バーガー『敵艦からの脱出艇を拾う時間を与えてやったのはマズかったんじゃねぇか?いや、お前さんの性格上、そういう事はしねぇと分かってたがな...。』
デリケ『いやバーガー艦長。例えその時間を与えようといまいと敵が最初からそのつもりなら結果は同じだった筈だ。まぁ向こうの都合など分かるまいがな。』
古代「... ...。」
山南『これからどうする?古代艦長?』
古代「ひとまず艦隊を集合させ損害報告を纏めます。シーガルを捜索救難に、艦載機と警戒艦は警戒態勢に移行。刻崎艦長、本城艦長、警戒の指揮はそちらに任せます。」
バーガー/山南/デリケ「ザーベルク!/了解/ダーヤ(ボラー語で「了解」の意)!」
『映像通信』の追加 by≪ザフキエル≫/≪ラジエル≫
刻崎/本城『了解!』
古代の指示を閉じた後、≪ラジエル≫の本城は≪ザフキエル≫の刻崎との通信を開き会話を始める。
≪ラジエル≫
本城「珍しいねアサミ〜ン?」
≪ザフキエル≫
刻崎「どういう意味でしてヒトミさん?」
本城「いやねいやね、アサミンも随分と丸くなったな〜と思いましてな〜。ほら、すっすむん(古代のこと)が敵に脱出艇を逃す時間を与えた事だよ。前のアサミンなら「甘いですわ!敵に情けを掛けるなんて!そのせいで逃げられてしまったではありませんの‼︎(モノマネ口調)」って苦言を言うと思ったんだよ〜。変わったねアサミン(ニコッ!)」
刻崎「ッ!べ、別にそんなんじゃありませんわ!ただ古代艦長さんのやり方に慣れただけですわ!決して私が変わった訳でも、影響された訳でもありませんでしてよ‼︎」
本城「はいはいそういうことにしとくね〜。」
最初の頃より古代艦長に対する態度が軟化した事を本城に指摘されツンとデレの入った様な感じで答える刻崎に「素直じゃないの〜ういういw.」とニヤニヤが止まらない本城であった。
そんな2人のじゃれあいを他所に古代は≪ヤマト≫艦橋にて敵本星への手掛かりを失いこの先どうすべきかを悩み不安がっていた。しかしそれを仲間や部下に見せまいと心に押し込め表情に出さず暗黒の虚空をじっと見つめた。
読了ありがとうございます。まず木星基地奪還作戦からお話をしていきます。【デザリアム】側が「聖総統派」と「カザン派」で割れている様な話になっていますね。≪ヤマト≫とその艦隊を撃つか、地球の占領を継続すべきか、目的がハッキリとしておらず指揮系統が二重となり現場の兵士達は混乱してしまってるようです。そんな事情を知らずではありますが、タクローの無人艦マリオネット同士討ち作戦が上手くハマって本人も驚いています。この同士討ちは『ガルパン』最終章の対BC自由学園戦を観て思い付きました。タイタン基地で鹵獲した【デザリアム】艦を無人艦に仕立てられたのもエンケラドゥス守備隊とヒペリオン駐留艦隊が加わり余裕が出来たからです。敵はタイタン基地の時と同じく空母艦載機による奇襲を警戒していたようですが「同じ手は使わない」をやられてしまいましたね。それと連動して戦力を減らされさらに鉱物資源に天然ガスを失い地球占領の任に多大な支障をきたし遂に重核子爆弾四基の破棄と戦線縮小を決定するカザン総司令と地球占領派遣軍。地球のパルチザンもいよいよ反撃の時か❓
時を同じくして≪ヤマト≫率いる【デザリアム本星殴り込み艦隊】vs【デザリアム】黒師団+第Ⅱ特務艦隊の決闘が行われました。艦隊戦が始まる前に起きた機関の不調を【ボラー】の「星間物質の濃密な空間を移動する事が多い」という設定を活かし武装が隠顕式になっているだけでなく機関系もその様に調整されているよというのを表しました。【ガルマン・ボラー】のデリケ大佐らも自身の目的があるとはいえちゃんと協力的ですね。話を戻して戦闘パートは基本原作ゲーム版に忠実にしています。ただゲーム版と違うのはミヨーズがここにいるという事です(原作ゲーム版だとグロータス麾下のゴルバ戦の前に戦死している)。そのミヨーズが策略家の面はグロータス、艦隊戦に関してはサーグラスが師匠というのが判明します。これは本小説オリジナル設定で原作ではキャラ同士の関係までは描かれていないので勝手に書きました。ドラマに一花添えて良く見えたなら幸いです。刻崎さんの方も本城さんに揶揄われながらも古代君に対する態度が軟化している事を表しました。本当ならもっと会話パートとか増やして徐々に関係性が良くなって行く様子を書くのが丁寧なんでしょうが、あくまで≪ヤマト≫のパートはオマケというか主人公はあくまでタクロー達なのでね、それにユリーシャの言葉を借りるなら「言葉ではなくその行動で」が≪ヤマト≫という艦なのでこれで良いと思います。たぶんね。原作通り上手く逃げられてしまった≪ヤマト≫達、この先どうなってしまうのでしょうか?いや必ず本星の手掛かりを見つけるでしょう!ではまた次回お楽しみに。