宇宙戦艦ヤマト外伝 "BLACK BAD BUTCH"   作:箕理 田米李

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『REVEL3199』公開しましたね!私は今日21日に観に行きました!テンポが速い中に情報が盛り沢山な1時間でした。そんな情報を一部入れモリモリになった≪ヤマト≫視点の基地攻略をご覧ください!


第26話『通信基地攻略戦!side ≪ヤマト≫‼︎』

白色銀河 渦状腕内

【デザリアム】第Ⅷ戦略諜報分析基地

基地司令部

 

基地司令「はっ、≪ヤマト≫率いる艦隊の偵察機に発見されたと思われます。」

 

聖総統(『ホログラム映像通信』)『では必ずやそちらに攻めてこようぞ。≪ヤマト≫とその艦隊は我らの母星の位置を知りたがっているからな。』

 

基地司令「さっそく基地の防備を固めます。奴らに情報は渡しません。いざという時はデータの消去プログラムと自爆の準備を...。」

 

聖総統『その事については私から提案がある。』

 

基地司令「は...?」

 

≪ヒュウガ≫所属の揚羽、椎名ペアの早期警戒機が見つけた【デザリアム】の通信基地では基地司令と聖総統が何やら話をしている。その内容は周りのオペレーター達の耳にも届いており動揺しているようだった。「承知致しました。直ちに掛かります。」と言い基地司令は通信を切りオペレーター達に命じる。

 

基地司令「諸君!聞いての通りだ‼︎聖総統の命令を直ちに実行せよ!疑問質問は一切無しだ!敵に悟られないようなるべく自然にやれ‼︎」

 

「りょ、了解!」と若干オドつきながらも答えるオペレーター達。その次の瞬間。大きな振動と爆音が響く。「もう来たか...!...なにをしている!迎撃準備をしつつ先の命令を実行せよ!早く‼︎」と檄を飛ばし作業を急がせる。そう、敵である≪ヤマト≫艦隊の攻撃が始まったのだ。

最初の攻撃は盛大な艦載航空機編隊による対地攻撃から始まった。歴戦の≪ヤマト≫航空隊の護衛を受けるストライクタイガー並びにスヌーカの基地攻撃チームは敵の対空防御網をすり抜け精密なピンポイント爆撃を敢行。基地周辺の守備艦隊は≪ヒュウガ≫航空隊のコスモパイソン隊中心の対艦攻撃チームが請け合い基地と艦隊双方に損害(ダメージ)を与える。

 

【デザリアム本星殴り込み艦隊】

総旗艦≪ヤマト≫

第2艦橋(CIC:戦闘情報センター)

 

市川「両攻撃隊より入電、敵基地及び守備艦隊への奇襲成功!」

古代「島!両舷前進!北野!仁科!土門!3人の照準が統制射撃の基準になる。上陸の障害になりそうな物は全て吹き飛ばせ‼︎」

島「ヨーソロー!」

北野/仁科/土門「了解!」

 

≪ヤマト≫の主砲、副砲が右舷に旋回し砲身が天に向く。後続の戦艦クラスもそれに倣(なら)って砲塔の向きと砲身の上下振り幅を合わせる。

 

西条「まもなく基地射程内!」

市川「全艦から「準備完了!貴艦の指揮の下に統制射撃する」のシグナル受信です‼︎」

古代「撃ちー方ーはじめーっ‼︎」

 

≪ヤマト≫の三式弾による艦砲射撃に後続全艦がそれに続く。綺麗な単縦陣と≪ヤマト≫を基準に放たれた実弾の雨は綺麗な放物線を描いては通信基地の砲台や係留し基地からのエネルギー供給を受ける固定砲台化している狙撃型プレアデス級を粉微塵にあるいは残骸バラバラ粗大デブリに変える。中でも目立っていたのは第7艦隊旗艦の≪シュンラン≫で下部主砲一基を除き五基の主砲と四基の副砲からなる火力の投射量は≪ヤマト≫すら凌(しの)いでいた。「あのままやると基地を破壊しかねないのでは(汗)?」と心配する声もチラホラしているが、後に「あれでも加減はしていたさ」と山南司令兼艦長は語ったというのは先の話である。

 

西条「敵防衛設備損害率、約57%を突破!」

古代「了解、第11宙陸両用戦隊に打電!上陸を開始せよ‼︎」

 

【デザリアム】通信基地と≪ヤマト≫及び攻撃隊よりも後方の宙域

 

第7艦隊 第11宙陸両用戦隊

旗艦:ドレッドノート改級強襲揚陸艦(揚陸指揮型)

DLHA/C-19≪ブルー・リッジ≫

第二艦橋(CIC)

 

艦長「≪ブルー・リッジ≫了解。上陸部隊、≪アスカ≫上陸隊を先頭にそれに続いて各揚陸艇ならびに輸送機隊は順次発艦せよ!」

 

第7艦隊の揚陸専門部隊 第11宙陸両用戦隊旗艦 揚陸指揮艦≪ブルー・リッジ≫の命の下、65機動群の補給母艦≪アスカ≫から発艦したコスモハウンド及び五式空間騎兵戦闘艇並びに同型装甲戦闘艇が空間騎兵隊 第65特別任務隊 隊長 永倉志織以下数十名を乗せ順次発艦し続いて11宙陸隊の旗艦≪ブルー・リッジ≫以下強襲揚陸艦≪アメリカ≫、≪ニューオリンズ≫、≪グリーン・ベイ≫、≪ラシュモア≫の4隻からも同じくコスモハウンドと11宙陸隊の空間海兵隊を乗せ発艦して行った。それを囲む様にして突撃隊形を整え護衛(エスコート)するは【ガルガミ】バーガーの第27空母打撃群所属の戦闘駆逐大隊や宙雷戦隊だ。それを見守るは65機動群の副旗艦≪アマクサ≫等や≪シュンラン≫抜きの第7艦隊そして【ガルボラ】の第9防空中隊だ。

 

【ガルマン・ボラー】

第9防空指揮管理中隊

重航宙母巡洋艦≪ハイルタ・ホッフルマン≫

第2艦橋(CDC:戦闘指揮センター)

 

デリケ「今回は我々はお留守番だな。」

副長「えぇ、ですが彼等が帰る場所を守るのが我等の課せられた任務でしょう。」

デリケ「そうだな。もうすぐ攻撃隊が戻ってくる!"送り狼"ならぬ"送り芋虫"が来ている!レブート各機各隊は迎撃‼︎抜けて来た奴は本艦隊で堕とす‼︎」

 

≪アスカ≫所属

五式空間騎兵戦闘艇<シキナー1>

後部オープン式ハッチ

 

永倉「良いかお前達!これから敵さんの基地に強襲掛けるんだ。上陸後は第7の海兵隊連中と合流して共同で敵を相手取って内部へ突入し基地を制圧するという段取りだ!やっと本領発揮の場面だよ!気合い入れていけ‼︎」

キャロライン・雷電「おっしゃあ!やっとだぜ‼︎」

 

≪アスカ≫所属の戦闘艇内でざっくり作戦概要を説明する空間騎兵隊 隊長の永倉に雷電他隊員が「ウッス!」と気合いを入れる。それと同時に機がボンッ!という衝撃に釣られ揺れる。

 

同・所属

H-201級試製次元潜航艇初号艇/輸送仕様

コスモハウンド/MC型(臨時装備)<ソリュー1>

コクピット

機長「ッ!来やがった‼︎」

 

敵の長距離対空ミサイル並びに《カタピラス》を始めとする迎撃機が上がり基地に上陸させまいと激しくお出迎えして来たのだ。≪アスカ≫所属のコスモハウンド初号艇をはじめ第7艦隊所属の強襲揚陸艦から発艦した正規仕様のコスモハウンドMC(汎用輸送艇)型の下腹部のスペースには旧【ガミラス】から現【ガルガミ】でも運用されているサルバーS-Ⅵ型重戦車とメルバーM-Ⅲ型装甲兵員輸送車がそれぞれ一輌ずつ計2輌が牽引ビームで吊り下げられている。これらは供与ではなく地球側がライセンス生産した車輌で降下作戦に於いて機動甲冑を駆る空間騎兵並びに海兵を支援する貴重な機甲戦力だ。それを空輸するコスモハウンドが例え1機でも撃墜されでもすればそれだけ降下・制圧作戦の成否に関わる。護衛する【ガルガミ】艦隊が対空戦闘を始める。しかし砲身の仰角が取れるのは巡洋戦艦のメルトリア級と駆逐艦のクリピテラ級のみ、艦隊打撃戦に主を置き旧来の無砲身型陽電子ビーム砲塔装備の重巡デストリア級と高速巡ケルカピア級では正直分が悪い。【ガトランティス】の速射輪胴砲塔を試験的に採用・装備した近代化改装型もこの第27空母打撃群に含まれているが少数であり迫り来る《カタピラス》らには圧倒されている。

 

永倉「各員降車!」

キャロライン・雷電「え⁉︎」

永倉「護衛やってくれてるガルガミさんを助けるよ!あたしらが手本を見せてやるんだ!行くよ空間騎兵‼︎」

キャロライン・雷電「お、おっす‼︎」

 

永倉が先に飛び出し側で護衛していた一隻のデストリア級の艦体に取りつき手持ちの50口径(12.7㎜弾)の機動甲冑専用※ブルパップ式自動小銃(※銃の機関部及びマガジンがトリガーとグリップよりも後方に位置している銃の事。銃身を短くせず従来型の銃よりも全長を短くコンパクトにできるのが利点だが、リロード操作が従来型と違いやり辛い。または機関部と排莢口が顔や耳元に近い為に俳筴した薬莢が顔に当たり易くなったり難聴になったりするなど問題点があり現実世界では主流な形にはなれず衰退しているという。因みにブルパップは「ブルドッグの子供」という意味らしいがなぜその様な名前や意味になったのかは不明)HCAR-5(Heav Caliber Assalt Rifle:5式大口径アサルトライフル)通称「ヘカー」を構え自身を砲台代わりにして次々と迫る《カタピラス》に向け四方八方に撃ちまくる。それを見たキャロライン他の空間騎兵隊そして第7艦隊の海兵隊達もそれに倣い護衛の【ガルガミ】艦の対空火力の一員となる。HCAR-5だけでなく分隊支援火器のこれまた機動甲冑専用30㎜汎用機関砲 HMG52(Heavy Machine Gun5年式2型)で各々応戦に入る。

 

≪ヤマト≫

第2艦橋(CIC)

 

西条「揚陸艇隊並びに輸送機隊、間も無く上陸位置!基地後方より敵艦‼︎基地からの撤退艦の模様!」

北野「攻撃しますか⁉︎」

古代「いや、そのまま行かせろ。我々は上陸班支援の艦砲射撃戦に備える。」

 

このタイミングで敵が基地を放棄する事に早いというか少し奇妙さを感じつつも逃亡する艦隊は放置し基地への攻撃に集中するよう伝える古代。

その頃と時を同じくしてコスモハウンドと騎兵戦闘艇ら揚陸部隊が基地へと到達する。各々のハウンドの機長は「地獄の鍋底へようこそ!」「了解、大暴れしてください」「行ってこい!痛めつけろ‼︎」と積荷のサルバー戦車とメルバー装甲車を激励しながら降ろしそそくさと離れていく。騎兵戦闘艇もそれに続く形で次々と上陸を開始する。順調に思われるが「そうはさせないぜ!」と【デザリアム】側も上陸直前に対空砲と狙撃戦艦が騎兵戦闘艇や護衛の(ガルガミ】艦を撃墜、撃沈させる。

 

第7艦隊 第11宙陸両用戦隊

強襲揚陸艦≪ラシュモア≫所属

コスモハウンド/MC型<ブラックヒルズ1>

 

副機長「<ララミー3>(同所属騎兵戦闘艇)がやられた!」

機長「もう少しだ!行くぞ‼︎...ぐぉっ⁉︎」

副機長「機長ッ⁉︎」

 

同じ艦所属の騎兵戦闘艇が隣で爆砕したのを観ていた<ブラックヒルズ1>。それが自分達にも襲い掛かった来た。機長は対空砲の爆風のショックで計器類のスパークで負傷する。非常灯の赤ランプが点灯し警報が鳴り響く。

 

副機長「あ、クソッ!メーデー!<ブラックヒルズ1>被弾した!被弾した!操縦士!機を安定させろ!お客さんをちゃんと届けるんだ‼︎」

操縦士「了解っ!」

 

<ブラックヒルズ1>の被弾の報は≪ヤマト≫を含む艦隊や同じ上陸部隊からも聞いて見ていた。コクピットだけじゃなく続いて右主翼にも被弾し落ちていく様子を永倉とキャロライン以下空間騎兵や海兵隊の面々も「マジかよ...!」という顔で高度を下げていく<ブラックヒルズ1>を見ている。「ただで落ちまい!」と積荷の戦車と装甲車の連中をちゃんと送り届ける為に機体を安定させる操縦士。「よしよくやった!後は頼んだぞお前ら‼︎」と副機長は牽引ビームのスイッチを切りサルバーとメルバーが降下する見事にタッチダウンする。その後だった。<ブラックヒルズ1>は墜落しザザザァァァァーッ!と滑り込んだ。「コスモハウンドダウン!コスモハウンドダウン!」のコールが響く。その様子を≪ヤマト≫第2艦橋に集まった艦橋クルー全員がメインモニターで確認し驚愕する。

 

古代「上陸部隊に生存者を確認させるよう通達!他隊(たたい)はそれを援護しつつ前進!基地内部を目指せ‼︎」

市川「りょ、了解!」

 

古代も内心同様しているが平静を装って生存者がいる事に望みをかけ上陸部隊の一部を向かわせるよう市川に命じる。上陸部隊の指揮は永倉が執るのは継続だが、それだけでなくCSAR(コンバット・サーチ・アンド・レスキュー:戦闘捜索救難)をしなくてはならなくなった。<ブラックヒルズ1>の機内乗員の状況と生存者の有無を素早く調べなくてはならない。

朦朧とした意識が徐々にハッキリし始める。<ブラックヒルズ1>の副機長が少しずつ意識が覚醒しだし周りの景色と音が見え聞こえ始めてくる。「自分は今どうしたんだ❓」と自問自答からの「そうだ、機長がやられて、撃たれて、それから墜落して...」と状況を頭で整理していく。隣に座る機長を見るも既に息はない。後ろのレーダー員を含むオペレーター達の息遣いも感じない。なんとかして椅子から起き上がろうとするが何かがおかしい。いや、シートベルトを外してないからだろとかではない。右脚の感覚がなく、これは折れている。背中も変な感じだ。そのせいもあって立てないのだ。機外では絶えず銃声や振動が響いている。身体に異変が起きているのは分かっているが、それでもなんとか立ち上がり脱出しなくてはならない。しかし今外に出るのは大変危険を伴う。

 

【デザリアム】通信基地上/上陸部隊橋頭堡(きょうとうほ)から数㎞前線

 

永倉「ハウンドが1機が堕ちた!基地内部への突入は海兵さん達に任せてあたしらは墜落地点に向かうよ‼︎」

キャロライン「けど姉さん!あの「クモ」と「タカアシガニ」が立ちはだかってるっすよ!」

永倉「針飛ばさない分※ニードル(※ニードルスレイブ、【ガトランティス】の無人人型兵器。腕に液状硬化形成式の赤い針を飛ばすことから交戦した空間騎兵隊は"ニードル"、"小さい奴"と呼称していた)よりマシさ!さぁ行くよ‼︎」

 

キャロラインが言う「カニ」と「タカアシガニ」というのは2年前の「サレザー事変」で確認された【デザリアム】の殲滅多脚戦車"ガーム・ビゥ"と地球侵攻作戦で初めて確認された"ガーム・ビゥ"よりもさらに大型の掃討三脚戦車"ガバリア"のことだ。【デザリアム】の主力機甲戦力として確認されているこの二種が今上陸部隊と不時着した<ブラックヒルズ1>の脅威だ。なぜか歩兵の姿は確認できないが、今はそんなことを気にしている場合ではない。その黒き無人殺戮兵器達が<ブラックヒルズ1>に迫りつつあったのだ。その副機長は尚のこと身の危険を感じる。遂にはガーム・ビゥ達が触角でのビーム攻撃を始める。「クッソ!」と毒づく副機長は墜落した際の非常装備として機内に備え付けられている※3点バースト(※トリガーを弾くと弾が3発のみ発射される機構のこと、アメリカ軍がベトナム戦争(1965〜1975)で新兵が恐慌状態で銃を乱射し無駄弾を出しまくった教訓を活かしそれを防止する為に取り入れられたものだが、銃自体の構造が複雑になりかえって生産性や整備性の低下を招いた事やベテラン兵士からの「わざわざ機械で再現しなくても訓練でできる様になるからいらない」と不評であり現実では廃れつつある)を廃止し連射と単射のみとなった改良型の89式機関短銃2型取り出す。焦りつつ慎重にボルトを操作し機外のガームの1機に向けて撃つ。何発かは跳ね返されたものの「目」の部分と思われる黄色のセンサー部に命中するとそこが弱点だったのか?「バババヴィヴィワァアワワワワゥワワッ!」と機械的な呻(うめ)き音声を上げて倒れる。続けてもう1機も同じく目玉を狙って撃破する。しかしもう1機がその隙を突いて襲い掛かる。「もうダメだ!」と万事休すかと思ったその時だった。その今にも喰って来そうなガームが撃破された。一瞬何が起こったか分からなくなる<ブラックヒルズ1>副機長。すると機外からバンバンバンッ!と何かが機を叩く音が聞こえ振り返るとそこには補給母艦≪アスカ≫付きの空間騎兵隊員達の姿があり無線機から声が聞こえてくる。

 

永倉「味方だよ!」

<ヒルズ1>副機長「助かった!嬉しいよ。」

永倉「よく生きてたね!機内はどんな様子だ⁉︎」

<ヒルズ1>副機長「俺は足が折れてる...背中も変な感じだ!機長を始め他の皆は反応がない。多分死んでるかも...。」

永倉「今出してやるよ!雷電!お前も手伝いな‼︎」

キャロライン「お、おっす!」

 

機動甲冑のアームでキャノピーをこじ開け副機長を引っ張り出そうとする永倉とキャロライン。そして2人を援護する他隊員。

 

<ヒルズ1>副機長「ちょっと待て、あぁァァァァァァァァァァァァァァァァ‼︎」

 

助け出されたのは良いが、どうやら骨折した足に響いたらしく「にゃあァァァァァァァァァァァァァァァァ(フタ○ノキワミ式)」と叫ぶ<ヒルズ1>副機長。2人に肩で抱えられ、機体の側に下ろされる。

 

永倉「≪ヤマト≫へ!こちら永倉!生存者1名を確認救助!その他は死亡!要救助者は足を骨折及び背中を強打、救難機の要を認む!オーバー‼︎」

 

≪ヤマト≫

第2艦橋(CIC)

 

市川「了解!艦長!」

古代「≪ヒュウガ≫に連絡!救難機発艦準備をさせるよう通達...。」

ピピッ!(レーダー電子音)

西条「ッ!レーダーに感!敵艦隊ワープアウト!3時方向...と、9時方向!後方の我が支援艦隊にも‼︎」

 

※ここからは♪「制圧される地球」を流しながらお読みくださると助かるぞベイベー!

 

上陸戦は概ね順調。墜落したハウンドも1名だけとはいえ生存者を確認し制空権もほぼこちらが握っているので救難機を出して解決かと思いきやそうはさせなイン・ザ・ミラー!え、俺?(出典:「パッショーネ24時」)なのか基地後方からと後方の空母群を含む支援艦隊の背後から【デザリアム】の増援が現れる。「このタイミングで?」と明らかに遅過ぎる増援に奇妙さを憶える古代ら≪ヤマト≫クルーだったが、今はそんな敵さんの事情なんぞ知ったこちゃないし気にしてる場合でとねぇんだよ!つまりどってことはねぇんだよ‼︎だった。タイミングは悪いの結論に尽きる。こちらは今まさに上陸部隊支援の艦砲射撃中だし、≪ヒュウガ≫はこれから救難のシーガルを発艦させるところなのだ。こちら(艦隊)を攻撃するにしろ上陸部隊を攻撃してくるにしろ放って置くわけにはどのみち行かない...どうしたものかと「くっ...」顔をする古代。そんなこんなで迷っている頃だろうな、と第7艦隊旗艦≪シュンラン≫の第2艦橋(CIC)で艦長の山南がそう思っていた。

 

第7艦隊旗艦≪シュンラン≫

第2艦橋(CIC)

 

副長「艦長!」

山南「我が方はこれより単縦陣から離脱する!オベリスク級とヘッジホッグ級を先行突撃させろ!後方の空母支援艦隊も防御!管制官!ネプチューン級に指令コマンド送れ‼︎」

無人艦隊管制官「はっ!」

 

総旗艦≪ヤマト≫

第2艦橋(CIC)

 

西条「後方、第7艦隊が単縦陣より離脱!麾下(きか)の無人艦隊も続きます‼︎」

古代「ッ!」

 

自分が迷っている間に独自に動いてくれた山南司令兼艦長のベテラン振りに今は感謝したかった。「これで支援砲撃の任に集中できる」と。"韋駄天(いだてん)ハリネズミ"の無人駆逐艦ヘッジホッグ級が先走って【デザリアム】の増援に飛び付く。続いて旗艦≪シュンラン≫に直掩の無人超弩級戦艦のオベリスク級がそれに続く。後方の空母中心の支援艦隊の方は同じく第7艦隊所属のネプチューン級が≪シュンラン≫から送られてきた指令コマンドを受信し麾下のラティメリア級に突撃させる。ネプチューン級は同じ大型無人艦であるオベリスク級が「無人艦隊管制艦の直掩」で常に寄り添うをコンセプトにしているのに対しネプチューン級は「管制艦から離れて先行したり遠方で行動して麾下のラティメリア級に指令を出し率いる」と言う中継指揮(ルーター・コマンド)艦というコンセプトで作られている。今まさに≪シュンラン≫から離れそこから指示を受け行動するというコンセプト通りな運用が為されようとしている。ラティメリア級が突撃、魚雷飽和発射、ネプチューン級の砲撃始め、運用マニュアル通りの動き過ぎて怖いくらいだがむしろ実戦では常にこれくらい簡単だったら尚良しで言う事なしってもんだ。そんな教科書通りの動きを「お利口さんだな〜」とただ感心して見てるだけで終わらないのが第7艦隊の空母打撃群を中心とする後方支援艦隊を護衛する【ガルボラ】の第9防空指揮管理中隊 旗艦≪ハイルタ・ホッフルマン≫も自身の艦隊に指示を飛ばし始めていた。「敵の艦載機が来る!艦隊戦はアマンガ!防空はクロトガと本艦艦載機隊がやる‼︎」と艦長兼司令のデリケ大佐が命じる。ボラー連邦の主力艦であり長射程・高威力の対艦ミサイルを持つアマンガ型ミサイル戦艦が突撃する無人艦隊等をを支援し、迫る艦載機はこちらもボラーの主力を成すクロトガ型標準戦艦...の防空能力向上の派生型、「防空戦艦」が≪ホッフルマン≫の艦載機隊と共に支援艦隊の上を守る。外見からは通常の標準戦艦と大差ないが、第二主砲をリボルバー式艦隊防空ミサイルVLS(垂直発射装置)、第三主砲を複合防空システム(連装空間機銃+短距離防空ミサイル)に換装されより高い防空能力を持つ。この第9防空指揮管理中隊には打ってつけであり通常の標準型ともども主力を張っている。

≪ヒュウガ≫の飛行甲板上では救急用コンテナを装備した「SC97H レスキューシーガル」の発艦準備が整えられている。デザさんの思わぬ従来により作業は急ピッチで進められていた。こんな中で飛び立つの自殺行為に等しいと誰もが思うが、そこは≪ヤマト≫率いる第65護衛機動群に属し旧第65護衛隊からの付き合いである真田艦長の≪ヒュウガ≫だ。「無茶は承知」とやる気満々である。

 

軽空母≪ヒュウガ≫ 飛行甲板

SC97H レスキューシーガル/コールサイン<HC(ホテルキュア)8>

揚羽(機長代理)「<キュア8>、発艦準備ヨーソロー!」

副機長「すまないな、皆出払ってて手が空いてる奴が居なくてな。」

揚羽「構わないですよ。早く出ませんとやられてしまいます。」

 

警戒機パイロット故に戦闘機パイロット達と違い待機を命じられていた揚羽に声が掛かりシーガルの操縦桿を握る事になったのだ。そんな中【デザリアム】の殲滅爆撃機《コクロチス》の編隊が迫る。≪ヒュウガ≫や周りの艦の対空弾幕の合間を縫ってこっちに来る。飛び立つ前に残骸にされるかと一瞬思った。その時だった。防空型のクロトガ級の一隻が盾になってくれた。「ありがてぇ!今の内だ‼︎」と発艦していくレスキューシーガル<HC8>。その護衛には≪ヒュウガ≫の同型艦であり僚艦の軽空母≪イセ≫から発艦したコスモタイガーⅡ(単座型)コールサインはそれぞれ<In(インディア)5>と<In11>が務め、要救助者が待つ通信基地へと向かった。

※ここからは♪「Search and Rescue」(映画『ブラックホーク・ダウン」のBGM)を流してください

 

【デザリアム】通信基地上 <ブラックヒルズ1>墜落地点

バババッ!バッ!ババババハッ!(銃撃音)

キャロライン「クソッ!隊長!弾がもう心許ないっすよ‼︎」

永倉「弱音を吐くな!海兵隊連中が基地内部に突入したし救難機がもうすぐ来る!それまで耐えるよ‼︎」

 

その頃、堕ちた<ブラックヒルズ1>の周りに防御陣を敷きその副機長を守りながら交戦を継続していた≪アスカ≫所属の空間騎兵隊は思った程の敵歩行兵器襲来に苦戦し弾薬の消耗が激しくなっていた。「弾が少ない!」と誰かが言えば「やるぞ!これが最後だ‼︎」と言ってマガジンを渡す隊員のやり取りも微かに聞こえる。そんな時に無線が入る。救難機の<H・C8>からだ。

 

揚羽(無線通信)「こちら<キュア8>。現場に到着、これより戦闘救難員を降ろす。援護を要請します!」

 

永倉「聞いたなお前達!シーガルが撃たれないよう敵を撃つよ!それ‼︎」

 

永倉の合図で隊員達が一斉に援護射撃を始める。その間に残骸と化した<ブラックヒルズ1>の真上にレスキューシーガル〈HC8〉が到達する。主翼をVTOL(垂直離着陸)モードにしてホバリングしサイドドア(側面の扉)を開けて戦闘救難員が降りてくる。

 

椎名「遅くなってごめんなさい!」

永倉「えっ⁉︎その声は椎名⁉︎」

キャロライン「うっそなんでぇ⁉︎」

永倉「なんであなたが?パイロットでしょ?」

椎名「えぇ、でも私、戦闘救難員の資格を持ってたのでそれで来たんです。」

キャロライン「ヒュゥ〜スッゲ...っておぉっ⁉︎」バババッ!(銃声)

 

着地してすぐさま要救助者の<ヒルズ1>副機長の側に駆け寄って来たのは警戒機エリントタイガーのパイロットの筈の椎名晶だった。意外な資格を持ってる事に驚く空間騎兵面々だが悠長に喋ってる暇はデザさんが与えてくれるわけもなく迫る足長無人野郎に鉛玉をぶち込む。その間に<ヒルズ1>副機長の手当に掛かる椎名。骨折してる足を固定すべくその辺に転がっていたハウンドの残骸の中で比較的真っ直ぐな鉄の棒切れを持ち足に据えて救急パックに入ってるゴムバンドを取り出し固定し鎮痛剤を足に打って完了である。手馴れた手つきだ。講習を受けただけはある。後はシーガルのサイドドアに備え付けられてるホイスト(クレーン付きのケーブル装置)を下ろし要救助者をそれに繋げてシーガルまで上げて回収し現場を去るだけだ。だがそうは簡単に行かせてくれないようだ。目立つのか派手にやり過ぎたか小型のガーム・ビゥの数が増え大型三本足のガバリアまでもが集まって来たのだ。このままでは永倉達は押し切られ救助に来てホバリング中のシーガルが撃墜される可能性も出てくる。

 

<HC8>副機長「おい!逃げないとマズくないか⁉︎」

揚羽「ダメだあと5分だけ!負傷者は置いてけない‼︎」

 

キャロライン「ガチでヤバいっすよ隊長!」

永倉「くっ...!」

 

揚羽は「まだ待ってくれ!」と副機長に食い下がり、ベテランの永倉は焦る。そんな永倉にヘルメット内の無線機から通信が入る。「はい...はい...了解!」と返事を返し「全員対ショック姿勢!と言うと皆が伏せる。数秒後、凄まじい爆音と衝撃が永倉らに伝わり数の暴力で迫りつつあった【デザリアム】無人歩行兵器ズがことごとく爆炎に包まれ木っ端微塵のバーベキューと化す。

 

※ここから先は♪「未知なる空間を進むヤマト」...え?「ヤマト飛翔」が良いって?あ〜どちらも曲調同じだけど...まぁではお好きに私も両方好きだけどさ...

 

≪ヤマト≫

第2艦橋(CIC)

 

西条「弾着及び命中確認!」

北野「誤差修正、480016(ヨンハチマルマルヒトロク)!」

土門「修正座標データ送ります。仁科さん!」

仁科「おっしゃあ!もう一度派手に行くぜ‼︎艦長‼︎」

古代「撃ちー方ーはじめぇぇぇ‼︎」

 

≪ヤマト≫率いる艦砲射撃部隊の援護射撃だ。次の砲撃はガバリア達を貫通し着弾の衝撃破で辺りを吹き飛ばす。その次に背後から上空を勢いよく飛行して来たのは後方の空母支援艦隊組から発艦したストライクタイガーの爆撃部隊で残敵の掃討に懸架した爆弾と搭載機銃と機関砲を落としてばら撒きまくる。派手な援護に空間騎兵隊は喜ぶの歓声や雄叫びをあげる。そしてレスキューシーガル<HC8>は要救助者を回収し無事離脱して行ったのだった。

 

≪ヤマト≫

第2艦橋(CIC)

 

西条「敵無人歩行兵器群の掃討を確認。<HC8>要救助者を回収、RTB(リターン トゥ ベース:基地(又は母艦への帰還の意)!」

市川「第7艦隊並びに第9防空中隊より入電、敵艦隊撤退を開始したもよう。上陸中の空間海兵隊からも一報。敵基地を制圧、ブービートラップの類(たぐい)等の脅威無し、制圧に成功とのことです!」

林繁「ふぅ、なんとか終わったのか...?」

古代「気を緩めるな!戦闘態勢から警戒態勢に移行!各艦隊の現状報告を纏めさせろ!また敵が来るかも知れない。動ける索敵機と警戒艦を周囲展開させるんだ!空間海兵と騎兵隊は基地を確保しつつ残敵があれば掃討、≪ヤマト≫を含む空母と強襲揚陸艦は基地に上陸する。」

 

市川の報告に安堵する≪ヤマト≫艦橋クルーだったが「まだ終わりじゃないぞ!」との一声に自分達の仕事に戻る。目的であった通信基地を制圧する事には成功したが「想定を下回った敵基地の抵抗」「撤退の速さ」「遅過ぎる増援の艦隊」「ブービートラップの痕跡なし」など不可解過ぎる要素が目白押しでモヤモヤしてどうにも素直に喜べなかったがやる事がまだまだたくさんある為にそれを押し殺して作業に集中するのだった。

その頃、【デザリアム】通信基地所属の艦隊は増援に来た艦隊と合流し撤退に成功していた。基地司令座乗のプレアデス級指揮型戦艦では基地司令がホログラム通信越しで聖総統に謁見していた。

 

プレアデス級指揮型戦艦

第1艦橋

 

第Ⅷ基地司令「聖総統。仰せの通り基地は放棄、≪ヤマト≫率いる艦隊に制圧させました。」

 

聖総統(『ホログラム映像通信』)『よろしい。』

 

第Ⅷ基地司令「ご要望通りデータは一部残しブービートラップも発動させずに起きました。度々失礼を言う様ではありますが、本当に宜しかったのですか...?」

 

聖総統『貴官にはすまない決断をさせてしまった事は重々承知している。だが、これは奴等にとっての"試練"だ。これをどう受け止めどう答えを出すか待ち見定めようではないか..."この時代の人間がどう抗うのか"をな...。』

 

第Ⅷ基地司令「... ...はっ...!」




本話は≪ヤマト≫率いる【デザリアム本星殴り込み艦隊】視点からの通信基地攻略でタクロー達側の基地攻略は次回と分けて書く決め≪ヤマト≫は割と王道型の攻略しましたが、タクロー達側は差別化の為また違った書き方をしていきます。
公開された『3199』のメカ情報を多分に入れ込みつつ本作オリジナル要素も付け加えたので思ったより執筆に時間が掛かってしまいましたが、その分情報量マシマシなのでそこは本家リメイクにも引けを取らないと思っております。コスモハウンドMC型にサルバーとメルバーを各1輌ずつ載せるアイデアは『STARWARS』のLAAT/c(ガンシップ貨物型)から来ており『2205』の設定資料集で次元潜航機構を廃し翼の一部を残したイラストを見て「この状態と空いたスペースと長さなら2輌くらい積めれそうだ!」として書きました。五式騎兵戦闘艇もバリエーションの装甲戦闘艇を出したり機動甲冑の武器に型式を付けたり揚陸部隊を実在のアメリカ海軍第7艦隊第11水陸両用戦隊から取ったり『永遠に』版無人艦隊の『3199』版情報が出た為にそれに該当するネプチューン級とラティメリア級にそれを反映してコマンド艦とコントロールされる艦と地球側は特に目一杯書きました。【ボラー】もあの3隻の型名が判明したのでそれも反映。それに伴い「ミズグーン級はガノンダ型よりも少し前の計画艦」という事にしクロトガ型に更に対空戦闘能力を向上させた「防空型」を設定するなどアレンジしました。
墜落するコスモハウンドのシーンや台詞はまんま『ブラックホーク・ダウン』ですw.ここで文字設定のみだった救急用コンテナ装備のコスモシーガルや椎名の医療コース受講設定を活かしました。パイロットで医者ということだから現実の軍事的に言い直して「戦闘救難員(パラレスキュー)」にしました。『ブラックホーク・ダウン』ことモガディシュの戦いでいうと最初に堕ちたブラックホークに駆け寄り負傷者を救助しに言ったティモシー・ウィルキンソン、通称「ウィルキン」がそうです。椎名には彼の役回りを担当して頂きました。 
さて無事基地を攻略した古代達でしたが、色々不可解な部分を感じています。聖総統は何やらわざと情報を残す様なやり方をしてみせて何を試してるんでしょうね?次回はタクロー達99特戦機群+生き残り地球艦隊による火星基地&通信基地攻略です。それではまた。
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