俺たちと謎と青春と   作:ちゃんま2

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そろそろ折り返し地点に入ります

では、本編どうぞ!


花園の秘密 その4

翌日 花田百合の家の前

 

俺と玲央は結華から住所を聞いて早速花田百合の家に来ていた。

 

何か事件のことを聞けるといいんだか、素直に話してくれるだろうか…

 

廻「じゃ、行きますか。」

 

玲央「あぁ。」

 

ピンポーン

 

インターフォンを押してしばらくすると、女性の声が聞こえた。声からして母親だろう。

 

『はい、どちら様でしょうか?』

 

廻「僕たち花園丘高校で起きた事件を調べているんです。それで、百合さんにお話を聞きたくて来ました。」

 

『…もしかして警察の方ですか?』

 

廻「いえ、そうではないです。しかし、ある人から頼まれて花園丘高校であった下着泥棒の件を調べてます。」

 

『…ちょっと待ってください。』

 

~~~~~~~~

数分後

 

『お待たせしました。娘は話すことはないと言ってます。』

 

廻「少しだけでもいいんです、話させてくれませんか?」

 

『あんまりしつこいと警察を呼びますよ?』

 

……事態をややこしくしたくないから、ここは引いたほうが良さそうだな。

 

廻「わかりました。失礼しました。」

 

玲央「どうする?このままだと話を聞けそうにないぞ。」

 

廻「まあ、話を聞くだけならいくらでもあるし大丈夫だ。それよりも、弘人は上手くやれてるかそっちのほうが心配だ」

 

玲央「あいつなら大丈夫だろ」

 

廻「だといいんだがな…」

 

 

 

 

__________

 

同時刻 某所

 

俺は昨日会ったひき逃げの事件のじいさんから言われた住所に来ていた。

一体ここに何があるんだろうな。

ま、実際に見てみないと分からないか…

 

ピンポーン

 

インターフォンを押してしばらくするとインターフォン越しに声が聞こえてきた。

聞いたところばあさんの声だな。

 

『…どちら様ですか?…』

 

弘人『あ、すいません、昨日刑務所で、○○さんにお会いしたところここで、録音されたものを取りに行けと言われてここに来ました』

 

『…』

 

しばらく沈黙が流れる…

 

『…わかりました。しばらくお待ち下さい』

 

ガチャ

 

しばらくすると扉が開いて中からばあさんが出てきた

 

「どうぞ、中にお入りください」

 

そう言われて俺は部屋の中に入る

 

弘人「お邪魔します」

 

そのまま居間に通される

 

「多分、あなたが探しているのはこれです」

 

そういうとばあさんからボイスレコーダーと、USBメモリを渡された。

 

「これが録音されてるものと証拠です。」

 

弘人「証拠、ですか?一体何の?…」

 

「あの学校で行われている悪行の数々です。娘が命懸けで集めたの…」

 

弘人「あの、娘さんに何があったんですか?いえ、話しづらいなら無理に話さなくてもいいですけど…」

 

「…」

 

俺にそう言われて考え込むばあさん

そりゃそうか、普通に話せる内容のことではないのは詳細を聞かなくても分かるからな…

 

しばらくするとばあさんが重い口を開いた

 

「娘は、香は、花織に人生をめちゃくちゃにされたんです…そのボイスレコーダーに録音されたものを聴いたら分かりますよ…」

 

弘人「失礼ですが、聴いてもいいですか?」

 

静かに頷くばあさん。ここは聴いてみるか…

 

ボイスレコーダーを操作して聴くことにした

 

~~~~~~

 

香『いい加減にしてください!教頭先生!あの人たちが何をしたって言うんですか!』

 

花織『あなたこそ、いい加減にしなさい!私の楽園にあいつらはいらないのよ!』

 

何やら二人の女性が言い合いをしている。一人は花織のものだな。恐らくもう一人が香さんの声か…

 

香『あなたがこれまでの事件に関わっていることは分かっています。自首してください!』

 

花織『ふん!何を根拠にそんなことを!』

 

香『花田さんに聞きました。やらなければ関係をばらすと脅されていたと言っています!例の写真や計画、情報もUSBに入れて安全なところで保管しています!』

 

USBは今目の前にあるこれのことか…

 

花織『!どこよ!どこにやったの!』

 

香『言いません。教頭先生が自首するならこのことまでは公表しません。早く自首してください!』

 

花織『い、いやよ!私は私の楽園を作るの!教えなさい!どこにやったの!』ドン

 

香『キャーー!』

 

ドン!

 

最後には地面についた鈍い音と共に録音がここで終了した。

 

~~~~~~

 

……なるほど。過去にこんなことがあったのか…

 

「花織に落とされて今は車イス生活になって…」

 

弘人「それで、○○さんがひき逃げ事件を起こしたんですね…」

 

「えぇ。そうです…」

 

…そりゃ、自分の娘をそんな状態にされたら相手を○したいとも思うよな。だからって事件を起こしたことは誉められないことではないけどな…

 

「どうかお願いします。娘のためにも花織の悪行を暴いてください!」

 

弘人「分かりました。これはお預かりします。」

 

そうして俺は証拠を持ってばあさんの家を後にした。

 

 

_____________

 

数時間後 音楽スタジオ

 

俺たちは音楽スタジオで情報を共有するためにオーナーの店に集まっていた

 

チリーンチリーン

 

弘人「悪い、待たせた…」

 

廻「おう、遅かったな。」

 

…何か強ばった表情をしているな。

 

廻「大丈夫か?何かあったのか?」

 

弘人「あ、あぁ…わりぃ。ちょっとな…これを聴いてもみてくれ」

 

廻「例の録音されたやつか。」

 

弘人「あぁ。結構重要な表現がされているぞ」

 

そして俺たちは弘人が持ってきたボイスレコーダーの録音を聴いた。

 

玲央「…これは酷いな…」

 

廻「あぁ…しかし、これを聞く限り、花田百合は脅されていたのか。そして、香って人は何らかの秘密を知ってしまって落とされたと。酷い話だな…」

 

確かにいつもお調子者の弘人が神妙な面持ちになるわけだ。

 

弘人「で、そっちは話を聞けたのか?」

 

廻「いや、無理だった。門前払いだった。」

 

弘人「おいおい、マジか。じゃ、どうするんだよ。花田百合から話を聞けなかったら下着泥棒のこと分からないだろ」

 

廻「ま、それに関してはまだ手はあるから大丈夫だ。」

 

弘人「そうか、ならいいが…」

 

 

♪♪♪

廻「っと、電話だ。すまん。」

 

廻「はい、もしもし」

 

信条『お、廻か?頼まれていた花織ってやつのことが分かったぞ。今大丈夫か?』

 

廻「あぁ、大丈夫だ。時間もあるし、直接聞きたいから、そっちに行きますよ。」

 

信条『そうか、分かった。待ってるぞ』ピッ

 

ちょうど良かった。結果を聞きにいこう。

 

廻「信条さんからだ。花織の調査が終わったらしい。今から聞きに行くぞ。バイトじゃないのに集まって悪かったな、オーナー」

 

裕次郎「今さら気にすんな。気をつけて行ってこいよ」

 

 

 

____________

数分後 警察署

 

廻「信条さん、お待たせ」

 

信条「お、来たな。」

 

俺達が警察署に着くとフロントで信条さんが待っていてくれた

 

廻「早速だけど、花織さんについて教えてほしい。」

 

信条「分かった。…と言いたいところだが、場所を変えていいか?」

 

廻「別にいいけど、ここで話せないんですか?」

 

信条「…ちょっとな。ここでは話しづらいことがあってな…」

 

?そんなに言いづらいことなのか…

まあ、聞ければ何でもいいから場所を変えるくらいどうでもいいけど。

 

で、俺たちは警察署の応接室に案内された。

 

信条「よし、ここならいいか。」

 

廻「何でもいいけど、早く話してくれ。」

 

信条「あぁ。その前に言っておく。結構衝撃的な事実があるから心して聞けよ」

 

廻「わかった。」

 

そういうと一呼吸してから信条さんが話し始めた。

 

信条「まず、花織の職歴が特徴があってな。花織は女子校に就職することを強く希望しているみたいだ。残念ながら、最初は共学校だったが、それから一年で移動希望を出してそこでも女子校を希望していたらしい。」

 

廻「随分と女子校にこだわりを持ってるんだな。」

 

信条「あぁ。俺もそこを気になって調べたんだが、希望はすべて女子校、女子校じゃなくても女性が多い福祉系の学校を希望していたらしい。」

 

弘人「もしかして、女子高卒業して楽しかったから女子校で働きたいってことじゃないのか?」

 

信条「だが、花織の卒業校は共学校だったぞ。その時にいろいろあって教師になってからは女子校に就職してみたいだ。」

 

学生時代に男性と何かあってトラウマになって女子校を希望しているってことか。

 

信条「で、一つ気になることがあってな。花織が今の花園丘高校に赴任してからおかしなことが起こっててな。」

 

弘人「おかしなこと?セクハラや体罰とか以外にもまだあるのか?」

 

信条「それも含めてだけどな、花織が赴任してから花園丘高校にいた男性教師が短い期間で退職している。さっきいってたセクハラ、体罰に加えて横領、盗撮、自首退職とか理由は様々だけどな。」

 

廻「それは確かにおかしいし、不自然すぎる。男性教師だけなのが余計にな。」

 

信条「あぁ。辞めていった教師は長年花園丘高校で働いていた人もいるし、真面目で保護者からも生徒からも評判が良かった教師が辞めていってるから余計に不自然すぎる。」

 

信条「それも、花織が教頭になった時期からだな。怪しさが増すな。それに、学校に入る外部の人間もできるだけ女性にするように花織が決めているみたいだ。」

 

花織は男性が嫌いなのか?ここまでくると狂気を感じるぞ。

 

廻「なるほどな。余程男性が嫌いみたいだな。」

信条「因みにこれは関係あるか分からんが、花織は口癖のように『楽園をつくる』って言ってたらしい」

 

『楽園をつくる』ねぇ…

そう言えばボイスレコーダーに録音されてたのでも言ってたな…

 

信条「と、もう一つ分かったことがあってな。花織の回りの人間関係を調べてみたところ、花織は県の議員と仲がいいらしい。見てみろ」

 

そういって信条さんは一枚の写真をみせる

写真を見てみると、議員らしい男と花織が笑顔で写っている。

 

廻「何だ?男嫌いじゃないのか?」

信条「多分、権力には媚びるタイプたど思うぞ。花織が教頭になれたのもこの県議員のおかけだと云われてるからな。」

 

廻「なるほど。嫌いな男でも、利用できるものは利用しようってことか。」

 

……そう言えば、あの時職員室で他の教師は焦っていたな…

恐れていたのは教頭に目をつけられたら県議員と仲が良いから脅すこともできるからか。そうしたら教頭になることも、弱みを握って黙らせることも容易いだろうな。

 

信条「だからって仲がいいわけではないみたいだ。この写真の男と言い争っている姿を見てる人は結構いるみたいだ。」 

 

あくまで利用しているだけってことか。

 

信条「ま、その権力を使った結果赴任から凄いスピードで教頭まで上り詰めたってことだ。」

 

信条「で、これが一番言いづらかったことなんだが、実はその花織ってやつがよく入り浸ってる場所がいくつかあってな。…その、よくガールズバーとか同性の風俗店にいっていることが目撃されているらしい…」

 

………マジかよ…

 

廻「つまり、花織は同性愛者か。」

 

ただの男嫌いじゃなかったのか…

 

…ん?じゃあ、「楽園」ってのはもしかして…

まだ証拠は無いが可能性は高いな…

 

廻「信条さん、またお願いしてもいいですか?」

 

信条「何だ?」

 

廻「その県議員のことを調べてほしいんです。俺の予想通りならその県議員も何かしらの弱みを握られているかもしれない。」

 

信条「なるほど。だから花織に従わざるを得ない状況になっているわけか。」

 

廻「あぁ。じゃないと一教師である人が県議員と繋がっているのも変だからな」 

 

信条「分かった。調べてみよう。」

 

廻「頼みます。」

 

 

 

 

 

_________

 

廻「今日はここら辺にしとくか。」

 

弘人「そうだな。しっかりいろいろと衝撃が大きかったな。花織は同性愛者なんてな。」

 

玲央「あぁ。でも、これでいろいろ辻褄が合うんじゃないか?」

 

廻「まあな。少しずつだけど真相が見えてきたな」

 

廻「でも、取り敢えず、また明日だな」

 




事件メモ

元花園丘高校の教師
生徒からは人気があった。しかし、花織のある秘密を知ってしまったことで争っている最中に落とされ車椅子での生活を余儀なくされる。
·花織は「楽園」をつくりたい
·花織は同性愛者で県議員とも繋がっている

以上です。
また次回会いましょう!
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