翌日 弘人の家
俺たちは昨日弘人が手に入れたUSBメモリの方の確認をするために弘人の家に集まっていた。
こういうとき一人暮らしだとすぐ集まれるから便利だな…
それもそろそろ一人暮らしするか…
…っとそんなこと考えている場合じゃないな
廻「じゃあ、さっそく見ていくか」
弘人「そうだな。どんな情報がでてくることやら…」
玲央「よし、USBメモリを開いたぞ。」
玲央がそういうと俺と弘人はノートパソコンに近づく。
廻「何だこれ?『花園の楽園計画』?」
玲央「見てみるか」
そうして玲央がファイルを開く。
そこにはとんでもない計画が記されていた
『花園の楽園計画』
『花園丘高校を女性だけの、私だけの楽園をつくる。
そのためにまずは男性職員を排除する』
『そのために県議員の○○に協力を依頼する。あいつの弱みも握っているから断られることはないだろう。やらなければあいつの議員としての生命が終わるから。』
弘人「これは…とんでもねぇな、あの女…」
廻「あぁ。それにやっぱり県議員の人も弱みを握られていたのか。それがなにかまでは分からないが…」
玲央「っと、まだ何かあるみたいだ。これは日記か?」
そういって玲央が操作をすると、画面が変わり日記がつけられているページに変わった。
そこには今まで花織に冤罪をかけられ退職していった元教師たちのことが書かれていた。
そしてどんな計画で相手を貶めるか事細かに計画が記されていた。
玲央「おい、ここ見てみろ」
廻「ん?これは!」
そこには今回の下着泥棒事件について書かれていた
『せっかく男性職員を追い出したのにまた新しく男性職員が私の楽園に来やがった。流石にすぐに追い出すのは怪しまれるから半年経ってから去ってもらうことにしよう。』
『あいつには下着泥棒をしたとしてここを去ってもらおう。協力は、花田さんに手伝ってもらおう。嫌がっても前の件があるから拒否はできない。大丈夫、私の楽園が完全に出来上がったらあなたも守ってあげるからね。それまでの辛抱だよ』
そして、光さんをどうやって陥れるかの計画が下に書いてある
廻「…これで決まりだな。花織が下着泥棒の冤罪をかけて、光さんを追い出そうとしてるのが。」
弘人「ここまで情報があると花織を追い詰めれそうだな…」
廻「あぁ。けど、より強固なものにするために花田の口からも直接聞いておきたいな。」
弘人「そうだな。」
玲央「?計画の他にも何かかいてあるみたいだ。」
『気に入った。今日はこの子にしよう。嫌って言ったら写真を見せればいい。何の問題もない。』
『あの子もいいけど、彼氏持ちか。男よりも女のほうがいいことを教えてあげよう。これも悪い男に捕まらないための教師の責任よ。ま、写真を見せたり、事後の写真を撮れば私からは離れられないけど』
廻「ん?写真?」
玲央「あぁ、ちょっと待て。見てみる。……あったこれか…」
そう言って玲央が写真が保存されているファイルを開く。そこにとんでもない写真が保存されていた
弘人「おいおい、ちょっと待てこれって…」
廻「あぁ、そうだろうな。…これは、生徒の隠し撮りだな。」
弘人「本当にイライラするな。生徒の弱みもこれで握ってたってわけか。」
廻「あぁ、そして写真で脅して強制的に関係を持っていたってことだな…」
本当に屑だな。しかもこんなやつが教師をしているなんて…
廻「まあ、ここまで調べれば証拠も充分だろ。……っといい時間だな。そろそろ行くか」
弘人「行くってどこへ?」
廻「花田さんに会いにいく。そろそろ放課後になるからな。放課後であれば話せるだろ。それに結華から帰宅部だって聞いてたからな。」
弘人「なるほどな。それじゃ、行くか。」
廻「っと、その前にちょっと電話させてくれ」
弘人「電話?誰にだ?」
廻「ちょっと結華にな。協力を頼みたいから」
__________
数時間後 花園丘高校 駐車場
弘人「着いたぞ」
廻「じゃ、ここで待つか。ここに結華が花田を連れて来てくれるはずだ。」
数分後
弘人「お、来たみたいだな。」
廻「近くに行って呼んでくる」
そう言って結華たちに呼びに近づく
結華「あ、廻さん!こんにちは」
廻「おう、こんにちは。で、そっちが」
結華「あぁ、廻さんが言ってた花田さんだよ。」
花田「…どうも、花田百合です。」
口数が少ない、玲央と同じタイプの人間か。
廻「じゃ、ここじゃ目立つから近くのファミレスに行こうか。」
結華「はい。」
と俺たちが弘人の車に戻ろうとした時点であいつがでてきた。
花織「あら?誰かと思えば探偵ごっこをしている学生さんじゃないですか?どうしたんです、やっぱり無理でしたって言いにきたんですか?」
ニヤニヤしながら俺に話をかけてくる。
廻「いいえ、真実には少しずつ近づいてますよ。ま、楽しみにしててください。よし、行こうか」
そう言って二人を連れて車に向かう。
花織「……」
弘人「大丈夫か?花織から何か言われてるようだったが。」
廻「別に何でもなかったぞ。」
弘人「ならいいが。…っと着いたぞ。」
ファミレス
花田「…で、私は何で連れてこられたんですか?」
廻「そうだね。少し説明するか。」
そして、俺たちが今、光さんの下着泥棒の嫌疑を晴らそうとしていることを話した。
花田「…そうなんですね。…なるほど、あなた達が昨日訪ねてきた探偵さんですか。…その件に関しては母に言ってもらった通りです。話すことは何もありません。」
廻「…そうですか。まあ、花田さんがそのスタンスをとるのは別に構わないです。でも、それで何も関係ない無実の人が冤罪かけられて苦しんでることはどうでもいいんですか?」
花田「…知りません。」
弘人「…あなたのせいで、光さんは一生苦しむんですよ?心傷まないのか?」
花田「…」
廻「…もうあなたは高校生です。子どもだからって逃げれない年齢にはなってるんですよ?それは分かってますか?」
結華「花田さん…」
花田「…知りません、そんなことなら私帰ります…」
…はぁ、この手は使いたくなかったけど、やるしかないか
廻「…下着泥棒の件、花織さんが光さんに冤罪をかけようとしているのはしています。」
そう言うと、花田さんが帰る足を止めた。
廻「嘘だと思うなら別にいいです。証拠も手元にあります。おい、玲央」
玲央「分かった。…これを見てください。」
そう言って例のUSBメモリの情報を花田さんに見せる。その瞬間花田さんの顔が真っ青になる。
花田「な、何でこれを…」
廻「香さん、知ってますよね?元花園丘高校の教師だった人です
」
弘人「そしてその香さんのおばあさんからもらったんですよ。」
花田「…」
廻「ここまで言ったらもう分かりますよね?事件のことは知ってるんですよ」
花田「…何を話せばいいんですか?」
ようやく話す気になってくれてるようだ。
廻「その前にこの会話は録音させてもらいますよ?いいですか?」
花田「…分かりました。」
花田さんに許可を取って録音を始める
廻「で早速ですけどあなたが今回の下着泥棒の件に関わってるのは間違い無いですか?」
花田「…そうです。」
廻「あなたも花織さんに脅されてやったんですか?」
花田「…そうです。あの人は校内の至るところに隠しカメラを仕掛けてるんです。で、その撮った写真で生徒を脅しているんです。私も脅されてやりました。」
廻「具体的には花田さんは何をやったんですか?」
花田「…花織先生が更衣室から取った鶴崎さんの下着を光先生が取ったのを見たって証言しろって言われてやりました。」
廻「そうですか。では、花田さんはどういう内容で脅されてたんですか?」
花田「…」
数分考え込む。
やっぱり言いづらいよな…でも、聞かないと真相が分からないから教えてほしい
花田「…私はカンニングをしてしまったことあったんです。それをネタに無かったことにするかわりに下着泥棒の件に協力しろって言われました。写真も撮られてました」
結華「花田さん…」
…なるほどな。確かにカンニングしてたことがバレると内申点に響くからな…いい学校にも進学できないだろうしな…
廻「今回の下着泥棒の件については分かりました。では、1回目の下着泥棒の時は誰を消そうとしてたんですか?」
花田「…1回目のは下着泥棒何ていませんよ。」
廻「ん?下着泥棒がいないってどういうことです?」
花田「…そのUSBの情報を見たならわかると思うけど、花織先生は同性愛者なんです。」
廻「あぁ。そこまでは知ってます。」
花田「…で、花織先生は自分の欲を満たすために授業中によく気に入った生徒の下着を写真に撮っていたみたいです。でも、ある時それがバレそうになったから外部の人が下着泥棒をしたように見せるために私の下着が盗まれたことにしたんです。」
廻「なるほど。そういうことがあったんですね。」
花田「…あの、」
廻「?なんですか?」
花田「これ聞いてください。」
そういうと花田さんはスマホの録音アプリを起動して俺たちに聞かせた
〜〜〜〜〜
弘人「これは強い証拠になるぞ」
廻「あぁ。これで大分追い詰めれるな。でも何で俺たちに?」
花田「…皆さんと話してたら自分がどれだけ恥ずかしいことをしていたことに改めて気づいたんです。それに元は私がカンニングが原因で光先生を追い込んでしまったから…」
…花田さんは花田さんで反省しているみたいだ。
廻「確かにあなたが毅然とした対応で下着泥棒の件も協力しなければ光さんはこんなことにならなかった」
弘人「おい、廻!」
廻「…でも、花織さんと違って花田さんは反省している。そうじゃなかったらこの録音だって渡さずに今も脅されて花織さんの
悪事に加担してたと思いますから」
花田「廻さん…」
結華「ごめんね、私も同じクラスなのに力になってくれなくて」
花田「結華は何も悪くないよ。それに結華の友達の鶴崎さんにもつらい思いをさせたから。」
花田「私も覚悟を決めました。カンニングのことはちゃんと伝えます。そのうえで脅されていたことも。」
廻「分かりました。因みに香さんとはどんな関係だったんですか?」
廻「香先生は私の変化に気づいていろいろ動いてくれてたんです。それで、そのUSBメモリの情報を移して花織先生を問い詰めようとしていたら、階段から落とされてあんなことになってしまったんです…」
……そういことか。そのへんはさっき花田さんから聴かせてもらった録音アプリの内容で証明できそうだな。
廻「あと、もう一つだけ。下着を取ったのはあなたと花織さん以外誰か知っていますか?」
花田「いえ、私と花織先生以外知りません。」
廻「分かりました。ありがとうございました。辛いことなのに話してくれてありがとう」
花田「えぇ。絶対に花織先生の悪事を暴いてください。」
廻「任せておいてください。」
いろんな人を不幸にしてきたんだ。言い逃れなんて絶対にさせねぇぞ。
弘人の車の中
弘人「いろいろと有力な情報が集まってきたな。」
廻「あぁ。これでほぼ確実に追い込めるな。後は光さんが下着泥棒じゃない物理的証拠を見つけないとな。」
そうまだ肝心な物理的証拠を見つけることができていない。こっちも早く見つけないとな。
♪♪♪♪♪
っと電話がかかってきたな
廻「もしもし?」
信条『おお、廻か。例の県議員のことが分かったぞ。あいつ高校生相手に援交していたみたいだ。その場面を偶然出くわした花織に写真を撮られてバラさない変わりに従わざるをえない状況になってたみたいだ…』
廻「そうだったのか。ありがとう。」
信条『あぁ、それと思い出したことがある。』
廻「まだ何かあったんですか?」
信条『花織は5年前まで結婚をしていたらしい。それが元夫の浮気が原因で離婚したらしい。それで、子どもが男の子と女の子が一人ずついたんだが、男の子が夫が引き取って、女の子は花織が引き取ったらしい。』
信条『で、ガールズバーに調査に行ったときに、店員の人から聞けたんだが、その時のことがトラウマになって男性嫌いの同性愛者になったらしい。元夫が息子に母の悪口を言っていてそれを真に受けた息子が花織に言って息子すらも嫌っていたらしい。で、逆に娘は凄くかわいがっていたらしい』
…同情はしないけど花織も大変だったのか……
それにしても息子すらも嫌っていたなんてよほどひどい目に合ってたんだろうな…
廻「分かった。いろいろとありがとう。」ピッ
ん?何か引っかかるな…
弘人「どうかしたか?何か気になることがあるのか?」
廻「あぁ。まあな。」
玲央「…そう言えば、あのファイルよく見てると気になることが書いてあったな。」
廻「気になること?」
玲央「これを見てくれ。」
廻「何々?……?『あの娘のために』?」
これだと誰を指してるかわからないな…
ん?『あの娘』のために?
もしかして、だから『楽園』をつくろうとしてたのか?…
廻「悪い、ちょっと集中する。」
そう言って俺はヘッドフォンを耳に当てる
弘人「お!これは来たな!」
そう言えば、あの時
教頭『あなたが自分の机に女物のパンツを…』
『私と花織先生以外知りません。』
『あの日は、校内の見回りに行っていたと思います…』
『何もおかしなことは映ってない』
……なるほどそういうことか。
そう言ってヘッドフォンを外す。
廻「真実が繋がった」
弘人「分かったみたいだな。」
廻「あぁ。光さんに電話して明日決着をつけよう。」
事件メモ
·花織は『花園の楽園計画』なるものを立てている
·花織は実の息子すらも嫌っている
以上です。
次回もよろしくおねがいします