俺たちと謎と青春と   作:ちゃんま2

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これから第3話スタートです。
本編どうぞ!


エピソード3
未来 その1


 

??? 某所

 

『おい、○○さん、いるんですよね?分かってるから開けてくださいよ』ドンドン

 

……このままだと、私の生活が。ここで人生終わるなんて嫌よ!

……そうだ、『あれ』を使えば!うまく利用できれば!

この生活ともおさらばできる!

 

__________

 

現在 音楽スタジオ

 

裕次郎「二人ともお疲れさん、休憩していいぞ。」

 

廻「じゃ、先に灯が行けよ。俺は後でもいいから。」

 

灯「分かった。じゃ、お言葉に甘えて先に休憩行くね。」

 

チリーンチリーン

 

俺たちが休憩に行こうとしたそのとき一人の女性が訪れた。

何だ、客か?それにしては楽器も持ってないし、格好も動きやすそうな格好じゃないな…

まあ、別に楽器に関してはうちでレンタルできるから不自然ではないけどな。

 

裕次郎「いらっしゃいませ。スタジオのご利用ですか?」

 

オーナーが対応すると、女性は周りをキョロキョロと見渡す。

しばらくして女性が口を開く

 

?「こちらに音咲廻さんという人がいると聞いたんですけど、今いらっしゃいますか?」

 

ん?この人何で俺の名前を知ってるんだ?

まあ、何にせよ俺に用があるみたいだし、聞いてみるか。

 

廻「音咲廻は私ですが、何か用ですか?」

 

そう言うと女性は俺の方を見る

 

?「あなたが音咲廻さん?見たところまだ学生みたいね…」

 

廻「えぇ。大学2年生です。失礼ですが、あなたのお名前は?」

 

そう言うとようやく女性が名乗った。

 

麗「申し遅れました。私、佐倉麗(さくら れい)と申します。琴野木小学校で教師をやっています。」

 

廻「では、もう一度お聞きしますね。私に何か用ですか?」

 

麗「実はあなたに頼みたいことがあってお話に来たんですが…」

 

裕次郎「何かここでは話しづらそうですね。よかったら休憩用のスタッフルームを使ってください。灯ちゃんもいい?」

 

灯「いいですよ。話を聞くだけみたいだから。」

 

灯がそう言うと俺たちは麗さんをスタッフルームに案内した。

 

 

 

__________

 

音楽スタジオ スタッフルーム

 

廻「で、さっそくお話を…と行きたいんですけど、まず麗さんはどこで僕のことを知ったんですか?」

 

麗「それは後輩の光から聞きました。光の下着泥棒事件もあなた方が解決したと聞いて相談に来たんです。」

 

なるほど。光さんの元後輩だったのか。

こうやってクチコミで広がっていくのか…少し怖いな…

 

廻「そうだったんですね。で、相談というのは?」

 

麗「それは、ある生徒の生活調査をしてほしいのです。」

 

廻「生活調査?」

 

麗「はい。」

 

 ………

 

廻「…それだけですか?」

 

麗「えぇ。詳しくはあなたが受けなければ話せません。話すだけ話してくれて受けないと言われたら困るので。生徒の話をするわけなので。」

 

…随分と疑い深いな。警戒してるのか?

 

廻「申し訳ないですが、僕達も内容を聞かなければ依頼として引き受けるわけにはいきません。どうしても話せないのであれば他を当たってください。」

 

灯「ちょっと、廻!」

 

仕方ねぇだろ。ホイホイ引き受けてヤバい案件だったらどうすんだよ…

今回ばかりは譲れねえ。 

 

そうして、しばらく沈黙が流れる…

最初に口を開いたのは麗さんだった。

 

麗「…ふふっ。なるほど。聞いた通りの人ね。」

 

廻「…?」

 

麗「ごめんなさいね。光から悪くない人ってのは聞きてたのよ。で『僕の時も生徒のことを思って動いてくれて助かった』とも。」

麗「でも、私はこの目で確かめるまで信じないタイプでね。試すようなことしてごめんなさいね。」

 

…なるほど、俺を試していたのか。そりゃ確かに生徒の情報を話すわけだから慎重にもなるよな。

 

廻「そうだったんですね。」

 

麗「えぇ。いい加減な人には任せおけないですからね。特に高校と違って今回は小学生なので。」

 

廻「まあ、小学生はまだ自分だけの狭いコミュニティしか知らないしですからね。社会性を身につけるためにも教師の教えが今後に響いてくるから重要ですよね。」 

 

麗「その通りです。特に低学年にはまだ善悪がつかない子も多いので、『未来』を守るためにも教師だけでなく周りの大人の存在も重要になってきます。」

 

随分としっかりしている人にはだな。こんな人が教師ばっかりなら日本の将来は安泰なんだけどな…

 

麗「話が逸れましたね。では、相談の方を話させていただきます。」

 

廻「いいんですか、話しても?」

 

麗「あなたが信頼に値する人だと言うことは話していて分かりました。なので、受けるかどうかは話を聞いてから決めてください。」

 

廻「…分かりました。」

 

麗「相談の内容というのはさっきも言いましたがある生徒の生活調査をしてほしいんです。」

 

麗「その生徒の名前は『田中零斗(たなか れいと)』くん。

一年生です。」

 

一年生か。…随分と低学年だな…

 

麗「実はその子の家庭の話になるんですが、とても裕福とは言えないんです。母子家庭で、給食費なんかも皆より少し遅れて支払っているんです。」

 

麗「で、そんな零斗くんなんですけど、ある時、零斗くんの変化に気づいたんです。」

 

廻「変化?」 

 

麗「えぇ。ある時こんな会話を聞いたんです。」

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

友達A「放課後うちでゲームやって遊ぼう!」

 

友達B「うん。いいよ!」

 

零斗「僕も入れて!」

 

友達A「え〜、嫌だよ。零斗くん、ス○ッチ持ってないじゃん。」

 

友達B「そうだよ。僕たちス○ッチで遊ぶんだから。来てもやることないよ。」

 

零斗「ス○ッチなら、買ったよ!親に買ってもらった!だから一緒に遊ぼう!」

 

友達A「ならいいよ。一緒に遊ぼう!」

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

廻「なるほど、確かにお金が無くて給食費も遅れているのに、ゲーム機を買ってるのは不自然ですね。」

 

麗「えぇ、親がやりくりしてプレゼントしたとかも考えられるんですが、それにしてはおかしいことが続いているから変なんです。」  

 

廻「他にもまだ何か?」

 

麗「はい。少し前まで消しゴムや鉛筆ですら短く小さくなるまで使っていたのに、最近では消しゴムは無くしたら新しく変えたりしているんです。それに、最近では友達にコンビニで奢ってもらったって言う話もしていて。そんな余裕ないはずなのに…」

 

廻「それは、確かに変ですね。それで、もしかして万引きに手を出していないか調査をしてほしいと言うことですか?」 

 

麗「実は、零斗くんがお金を出していることは友達の口から聞いているから証明されています。」  

 

そりゃそうか、考えてみたらゲーム機を盗むって小学生だけじゃできないよな…

 

廻「じゃあ、何を調べるんですか?」

 

麗「そのお金がどこから出ているかです。そのために生活調査をしてお金がどこから零斗くんに入っているか調べてほしいんです。」 

 

なるほど、調べてほしい理由は分かった。

 

廻「少し質問いいですか?」

 

麗「はい?なんですか?」

 

廻「まず、何で僕たちに依頼したんですか?」

 

麗「勿論、校長先生など上の立場の人にも相談しました。お金の出どころが危なかったら零斗くんが危ないので。でも、答えは『私達は私生活にまでは鑑賞できないから』とか『それで迷惑をかけていないから放っておいてもいいんじゃないか』って言われて。」

 

麗「それで私が独自に動こうと思ってまずは探偵を雇おうと思ったわけです。」

 

廻「なるほど。次に、何故あなたはそこまで一人の生徒に入れ込むんですか?下手したら他の保護者から『特別扱いしている』と言われても仕方ないのに。」

 

麗「それは、青臭いと言われたらそれまでですが、生徒を導いていくのが教師の役目だと思っているからです。勉強を教えるだけなら誰でもできます。けど、教師はそれだけじゃダメなんです。さっきも言ったように社会性を身につけるためにだめなものはダメだと教えていかないと。だから依頼したんです。」

 

廻「…なるほど。分かりました。じゃ、やれるだけやってみましょう。」

 

灯「廻!」

 

麗「本当ですか!ありがとうございます!」

 

こうしてまた依頼を受けることになった……

ハァ…まあ、やるしかないか。

 

 

取り敢えず、あいつらに連絡だな。

 

 

 




事件メモ
·佐倉麗
今回の依頼人。琴野木小学校で教師をやっている。
結構疑い深い性格
·依頼内容
琴野木小学校一年生の『田中零斗』の生活調査

分かっていること
·田中零斗の家は母子家庭でお金はない
·しかし、ある日から零斗はどこからかお金を持つようになった。
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