俺たちと謎と青春と   作:ちゃんま2

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お久しぶりです。いろいろあって投稿が遅くなってしまいました!
それでは本編どうぞ!


エピソード4
居場所 その1


??? 某所

 

?「おい、○○!お前いつになったら出ていくんだ!」

 

?「寧ろまだ居たのか…いい加減に気付けよ、ここはお前に『居場所』はないって」

 

いつからだろう、ここから『居場所』がなくなったのは…

 

…こんな場所もういやだ、早く逃げていきたい…

 

…誰か、助けてくれ…

 

‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

灯「…あっ、来た!おーい!廻!」

 

廻「うるさい。もうちょっと声を抑えろよ…」

 

今、講義が終わって帰ろうとすると灯から呼び止められる。

…本当に声を抑えろよ。おかげで周りから好奇の目で見られてるじゃねぇか…

 

灯「ごめんって。」

 

廻「分かればいいんだ。で、何か用か?」

 

灯「ん?何もないよ。ただ見かけたから一緒に帰ろうと声をかけただけだよ。」

 

廻「それだけかよ…」

 

俺がそう言うと灯があからさまに不機嫌そうな表情になる。

 

灯「何よ、用がなきゃ話しかけたらだめなの?」

 

廻「別にそんなことは言ってないだろ…けど、次からは普通に話しかけろよな。」

 

灯「はーい。じゃ、帰ろう!」

 

廻「そうだな。」

 

‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

灯「そう言えば、前から聞こうと思ってたんだけどさ、そのヘッドフォンってなんでいつもつけてるの?」

 

廻「ん?あー、これか。これはな…」

 

「おら、立てよ!」

 

「…っ!」

 

「あ〜、何だその顔は?まだ殴られたりねえのか?いいぜ!オラァ、」ゴキ

 

「もうやめて!これだけしたら十分でしょ!」

 

灯と話しながら帰っていると質問をされたから返そうとしてると前の方から大声が聞こえる。

 

廻「っと、その話しは後でだ。行くぞ!」

 

灯「うん!」

 

…本当は関わりたくねえけどな。これも誰かさんの影響かもな…

 

廻「おい、そこで何をやってる!」

 

急いで声のしたほうに駆けつけると男性が4人と女性が一人いた。で、見たところ一人の男が殴られているようだった。

…こりゃ、酷いな。随分と暴力を受けたみたいだ…

それと、どうやら服装を見る限り学生みたいだ。どこの学校かまではわからないけどな…

 

「なんだ、おめえら。」

 

「!」

 

「た、助けてください!この子が襲われてるんです!」

 

「ッチ、余計なことを…」

 

…随分と躾のなってないガキ共だな。けど、一応年上として注意はしてやるか…

 

廻「一応言っておく。その子から離れろ。そうしたら通報まではしないから」

 

「先輩、どうします?」

 

「どうするも、見られた以上やるしかねえだろ!やれ!」

 

…はぁ、これだからこの手のバカは。まあ、仕方ねえな。やるか

 

廻「ったく、…ガキだからって容赦はしねえぞ。」

 

「っ!舐めやがって!」

 

そうすると男のうちの一人が殴りかかってくる。

おうおう、随分と血の気が多いことで…

ま、一応手加減はしてやるか…

 

殴ってきた男の腕を掴んでそのまま投げ飛ばす。

 

「っ!てぇ!」

 

「てめえ、調子のんなよ!」

 

そのまま次の男が殴ってくる。…が足払いをして相手を転ばせる

 

「…ッチ、おい、帰るぞ!」

 

「せ、先輩でも…」

 

「いいから一旦引くぞ。…おい、命拾いしたな!」

 

そう捨て台詞を吐くと男子学生三人は逃げって行った。

 

「あ、あの、助けてくれてありがとうございました!」

 

廻「どういたしまして。それよりも…」

 

灯「君、大丈夫?立てる?」

 

灯がそう言うと男は無言で頷きながら立ち上がる。

 

「ほら、翠もお礼を言って」

 

翠「別に助けてくれてなんて頼んでないよ。余計なことするなよ、空」

 

空「翠!す、すみません、助けてくれたのに…」

 

灯「は、ハハ…き、気にしないで。私達もたまたま通りかかっただけだから」

 

なんだ、こいつ。この翠って奴も態度が悪いな…

 

翠「じゃ、これで…」

 

空「翠、どこに行くの!その怪我の手当をしないと…」

 

灯「あ、じゃあ着いてきて。私が手当してあげる!」

 

空「いいんですか?」

 

灯「うん。それぐらいなら。近くに知り合いの店があるから」

 

そう言うと歩き出して裕次郎さんのいる音楽スタジオに行った

 

‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

音楽スタジオ「TRY」

 

灯「…っとこれでok.大丈夫だよ!」

 

翠「あ、ありがとう…」

 

手当が終わると照れながらもお礼をした。

なんだ、ちゃんとお礼を言えるじゃねえか。

 

灯「店長、急に押しかけてすみません。…でも、助かりました。」

 

裕次郎「いいってことよ。これぐらい気にしなくても。…けど大分ひどい怪我だな…なあ、翠って言ったか?良ければ詳しく話してくれないか?」

 

裕次郎「勿論、無理にとは言わないよ。言いたくなかったら言わなくてもいい。けど、見てしまった以上無視もできないからな」

 

翠「別にそこまでしてもらわなくても…」

 

裕次郎「ま、普通は言いたくないよな。…じゃこんなのはどうだ?そこの兄さんに話を聞いてもらうってのは」

 

おい、勝手に何いってんだこの人…

 

廻「おい、マスター、何勝手に…」

 

裕次郎「実はこの兄さんは探偵やっててな。何か少年の力になれるかもしれんぞ。」

 

…おい、人の話を聞けよ…

 

空「お兄さん、探偵なんですか!?」

 

廻「まあ、一応な…」

 

空「おねがいします!どうか翠を助けてください!」

 

翠「空、お前何を勝手に!」

 

空「翠ももう限界だよ…これ以上耐えるのは無理だよ…翠自身が一番良く分かってるでしょ!」

 

翠「っ…」

 

空さんにそう言われて少し翠が考え込む。

 

翠「わかったよ…」

 

空「私が話しますね。まず私の名前は蒼井空(あおいそら)です。で、こっちが飛水翠(ひすいみどり)です。二人とも星乃中学校の2年生です。」

 

で、そこからは空さんの口から今まであったことが語られた。

 

空「きっかけは小学生の頃までに遡ります。」

 

灯「そんなに前から?」 

 

空「はい。私達は幼馴染で小さい頃から親ぐるみの交流があったんです。」

 

空「実は翠の親は離婚しているんです。理由は父親の不倫でした。で、小学校3年生の時に翠のお母さんは再婚したんです。」

 

なるほどな。今は複雑な家庭ってわけだ…

 

空「で、実はその再婚した男の人が連れ子が二人いるんです。こいつらのせいで翠がいじめられるようになったんです。」

 

廻「具体的には何を?」

 

空「翠はサッカーのクラブに所属してたんですけど、その二人が入ると翠が辞めさせられたんです。理由は三人分もお金は出せないとかで…」

 

空「それをきっかけにその二人のいじめが始まったんです。家庭内ではバレないように暴行を振るわれて、部活ではサッカー部に入部したんですけど、それも退部させられたり、先輩を使って暴行したりとか。」

 

それは酷いな…胸くそ悪い話だ…

 

空「そして、一番酷いのは翠の彼女を取ったことです。翠モテるから入学するとすぐに彼女ができたんです。けど、あの二人は翠に彼女ができるとすぐに取って…新しい彼女ができるとまた取って…」

 

翠「…ま、今となっては気にしてないけど」

 

灯「何それ、酷い…」

 

廻「なるほどな…。先生たちに言わなかったのか?」

 

翠「そりゃ、言ったさ。…けど、あいつら先生の前では優等生演じてるからな。行ったところで無駄だ。親も二人とも連れ子の方を信じてるからな、言っても聞く耳も持たない。」

 

親すらも連れ子の方を信じてるのか…実の母親も連れ子の方を信じてるなら中々辛いだろうな…

 

廻「その二人の名前は?」

 

翠「…一人が飛水彰(ひすいあきら)中3で、もうひとりが飛水圭人(ひすいけいと)中1だ。…ま、もうどうでもいいけどな。今更誰にも期待してないよ。こんなのどうせ卒業するまでだしな。高校は全寮制の高校に行くつもりだし。」

 

空「でも、今のままじゃ、翠が保たないよ…。お願いします!翠を助けてください!」

 

廻「…取り敢えず、そのいじめを辞めさせればいいのか。ま、それぐらいならどうにかなるか。」

 

空「じゃ、じゃあ!」

 

廻「ま、俺に任せときな」

 

空「あ、ありがとうございます!」

 

翠「…フン」

 

たく、このガキは相変わらずだな…

ま、空さんのために動いてやるか

 

 

‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

空「それじゃ、よろしくおねがいします!」

 

そう言うと空さんと翠は帰っていった

 

裕次郎「しかし、いつの時代もいじめってのはなくならないもんだな…」

 

廻「いじめなんてぬるい言葉を使ってるからそうなるんだよ。いじめは犯罪だよ。」

 

灯「確かに大人でやったら捕まるからね…」

 

廻「それに今回はいじめだけで終わりそうにない気がするな…」

 

灯「そうなの?」

 

廻「あぁ、翠の家族の話を聞いてちょっと引っかかることがあってな。」

 

裕次郎「ほう?何が引っかかるんだ?」

 

廻「翠のお母さんだよ。いくら何でも家で暴力あったことが知らないなんてことはおかしいし、実子である翠を疎かにしていることも変だ…」

 

灯「言われてみれば確かに…」

 

廻「ま、そこらへんも調べてみるか。」

 

裕次郎「何だか探偵業もすっかり様になってきたな」

 

廻「ま、誰かさんたちのおかげでな」

 

裕次郎さんと灯の方を見て皮肉を言ってやる。ま、これぐらいは許してくれ。

日頃から巻き込まれてるからな 

 

廻「じゃ、帰るか。またな、マスター。」

 

裕次郎「おう、気をつけて帰れよ。」

 

 

‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

灯「あ、そう言えば、あの時結局聞けなかったんだけどさ、そのヘッドフォンのことだけど…」

 

…何だ、覚えてたのか。仕方ない、話してやるか…

 

廻「あぁ、そのことか。…このヘッドフォンは、『ある人』から貰ったんだよ。」

 

灯「『ある人』?」

 

廻「そう。昔、DJを少しやっててな。その人からプレゼントされたのを今でも着けてるだけだ。」

 

灯「そうだったんだ。けど、今もそのヘッドフォンを使うってよっぽど仲のいい友達なんだね。今も連絡してるの?」

 

廻「今は連絡はしてないな。」

 

灯「そうなんだ。いつか私にも紹介してよね!」

 

‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

数年前

 

?「廻、DJ始めたんだって?」

 

廻「情報を仕入れるのが早いな…。誰から聞いたんだよ…」

 

?「○○から。面倒なことに首を突っ込まないのに珍しいね。」

 

廻「俺だって最初はやる気はなかったよ。けど、どうしてもって頼まれてな。仕方ないからやることにした。」

 

?「そうなんだ、じゃこれあげる。」

 

廻「ん?何だこれ?……ヘッドフォン?」

 

?「うん。ミックスとか曲考えるときに使うかなって思って」

 

廻「そうか。ありがとう」

 

?「フフッ。喜んでもらえて良かった。大切に使ってよ!」

 

廻「あぁ。大切に使うよ」

 

‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

 

廻「…」

 

灯「どうかした?」

 

廻「…いや、何でもない。ま、機会があればそのうち会わせてやるよ」

 

灯「本当に!約束だよ!」

 

廻「あぁ…。」

 

…機会があれば、だけどな。

   

   機会なんてないと思うけどな…

 

 

 

 




事件メモ
・飛水翠
星乃中学校2年生。同じ星乃中学校の生徒にいじめを受けている。しかし本人は何故か耐えている模様。蒼井空とは幼なじみ
・蒼井空
星乃中学校2年生。飛水翠とは幼なじみ。今回の依頼者。翠を気にかけている。

分かったこと
・依頼の内容は飛水翠のいじめを止めること。
・翠の親は離婚して再婚している。
・再婚相手の連れ子二人からいじめを受けている

以上です。
では、また次回会いましょう!
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