では、本編どうぞ!
翌日 島田士郎の家の前
次の日俺は島田さんの家に来ていた。島田さんに離婚時の話を聞きに来たわけだ。
さて行くか。何か分かるといいんだけどな…
ピンポーン
インターホンを押す。
…しばらくすると男性の声が聞こえた。多分島田さんだろう。
島田『…はい、誰ですか?』
廻「あ、すいません。僕は音咲廻といいます。実は今は…」
そこで、島田さんに経緯を説明する。
島田『…なるほど、それで私にお話を聞きたいと。』
廻「はい、そうです。」
しばらく沈黙が続く。多分、考えているんだろう。
そして数分後…
島田『……分かりました。今、玄関を開けます。』
ガチャ
島田「どうぞ、入ってください」
廻「ありがとうございます。失礼します。」
そうして家の中に入る。
島田「それで、私から何を話せばいいですか?」
廻「まず、僕が気になったのはあなたの裁判記録を見たからです。」
島田「…」
島田さんは黙って話を聞いている。
廻「記録を見るとあなたは誰かに騙されたと、言うような証言をされていますね。誰に騙されたんですか?」
島田「…もう何年も前のことです。」
そういうと当時のことを話してくれた
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数年前
あの日、私は趣味であるドライブをしていたんです。そしてその途中である女性に話しかけられたんです。
島田『よし、このコンビニで少し休憩するか。』
そう思って外に出たときでした。
女『あの〜、すみません。ちょっといいですか?』
島田『何でしょうか?』
女『ちょっとお金も無くて、お金の引き出しもできないから送って行ってほしいんです。』
そう言われて最初は私も断ったんです。
でも、携帯の充電もなくて困っているということだったから送って行くことにしたんです。
そしてついた場所が…
島田『あの、着いたんですけど、ここで良かったんですか?』
付いた場所はラブホでした。
女『ええ、大丈夫ですよ。』
今思えばその女性がやけに距離が近かったんです。
私もその時は妻帯者だからすぐに離れたんですけどね…
そして、数日後に事件は起きました……
詩音『あなた、これはどういうこと?』
先日のホテルに送っている時の写真を見せられました。
島田『誤解だ!これは、この人を送っていた場所がそこだっただけで…』
けれど、元妻は私の話しを聞いてはくれませんでした…
詩音『もういいわ!相手の女性もあなたから誘われたって言って『一緒にホテルに入った』って言ってるのに往生際が悪いわよ!』
島田『待ってくれ!落ち着いて話し合おう!』
詩音『もういいです。あなたと話すことはありません。離婚しましょう。』
島田『!』
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島田「それ私の有責で離婚になったんです…」
…なるほどな。だから島田さんは『ハメられた』って言ってたのか…
廻「それで翠くんの親権も詩音さんに取られたと」
島田「はい…翠はよく私に懐いてましてね。不倫疑惑が発覚したときも私のことを信じてくれてたんです。」
廻「…そうだったんですね。話は分かりました。あといくつか質問があるんですけどいいですか?」
島田「なんですか?」
廻「まず、その女性の名前は分かりますか?」
島田「あぁ、話し合いのときに聞きました。確か…あ、そうそう。原田景子(はらだけいこ)って言ってました。」
女性の名前をメモしながら話を聞く。
廻「次に、そのラブホでは建物の中まで入ったんですか?」
島田「いいえ、入ってませんよ。だから、元妻から見せられた写真も駐車場にいる写真だけでした。その写真が原田さんが私に近づいていて、それが第三者からしたら『親しい仲』と判断されたみたいで…」
廻「女性に関しては分かりました。次にそのラブホの名前は分かりますか?」
島田「それも覚えてますよ。……ってところですね。」
廻「ありがとうございます。僕が聞きたいことは以上です。」
島田「そうですか。…ところで廻さん、あなたは私のこと信じてくれるんですか?」
廻「まあ、証拠も何も無ければ信じることはないできないですけど、いろいろとおかしなことがたくさんありますからね…」
島田「そうですか。けど、それでもなんで他人のためにそこまで動けるんですか?」
…難しいな、何でって聞かれてもな…
廻「特に理由なんてないですよ。…まあ、強いて言うなら『見捨てれない』からですね。」
島田「そうですか…。…廻さん、翠のことよろしくおねがいします!助けてあげてください!」
廻「…やれるだけのことはやりますよ。任せてください。」
そうして俺は島田さんの家をあとにした。
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翌日 警察署
次の日俺は信条さんに協力してもらうために警察署に来ていた。
信条「悪い、待たせたな。」
廻「そんなに待てないから別にいいよ。」
信条「それで頼みたいことって?」
廻「あぁ、ちょっと一緒に行ってもらいたい場所があってな…」
そうして俺たちは島田さんから教えてもらったラブホに来ていた。
数分後 ラブホ前
信条「おいおい、ここラブホじゃねえか…何だ?今回は不倫調査でも頼まれたのか?」
廻「ま、同じようなもんだな。」
信条「で、何でこんなところに連れてきたんだ?」
廻「それは警察の人じゃないと監視カメラを見せてくれないからだな。」
信条「…だからって警察を白昼堂々こんなところに連れてくるなよ…」
廻「まあ、来た以上どうしようもないだろ?早く用事済ませよう。」
……俺もこんなところから早く去りたいからな。依頼のためとはいえこんなところにいるのをあいつらに知られたら…
……やめよう。考えるだけで恐ろしい。
そうして渋々だが俺たちはラブホの中に向かった。
信条「すみません、少し防犯カメラの映像を見てほしいのですが…」
スタッフ「分かりました。」
そうして、モニタールームに向かった。
スタッフ「こちらでございます。」
信条「どうも、ありがとうございます。…で、いつの映像がほしいんだ?」
廻「10年以上も前の映像なんですけど、見れますか?」
スタッフ「えぇ、見れますよ。それぐらい前だったらギリギリDVDに録画して保管しているので。…ただ、確認作業が大変ですが…」
信条「おいおい、マジか…」
廻「…仕方ない。やるか…」
そしてそこから数時間は映像の確認作業が続いた…
そして…
数時間後…
廻「…………!あったこの人だ。」
ようやく原田さんが映っている映像を見つけた。
そこには島田さんの言ってた通りのことが映っていた。
確かに、ラブホの中には入ってないし、原田さんが近づいてきて、島田さんが離れている。
信条「ようやく見つかったか。良かったな。」
廻「あぁ。やっと見つかった。」
信条「…で、これからどうするんだ?」
廻「ま、この女性に話を聞きに行くだけだな。」
信条「…で、その女性の住所を俺に調べろって言うんだろ?」
廻「何だ、分かってるじゃん。」
信条「ま、俺もお前らとはそこそこの付き合いだからな。分かったら、連絡する。」
廻「あぁ、頼んだ。」
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翌日 音楽スタジオ「TRY」
俺たちは互いの状況を報告するために音楽スタジオに集まった。今日は二人も一緒だ。
廻「…お、来てたか。」
弘人「やっと来たか、遅えぞ。」
灯「何か、とっても疲れてるね。大丈夫?」
そりゃあれだけの映像を休まず続けて見てたからな…
とても疲れた…
廻「…まあ、昨日はちょっと忙しかったからな。」
灯「?そうなんだ。無理はしないでね。」
廻「分かってるよ」
…ラブホに行ってたなんてまだ言えないからな。
廻「で、そっちは何か進展あったのか?」
弘人「いいや、何もねえよ。ボイスレコーダーの音声も確認してるんだが、特にこれといった決定打になる証言は取れてねえからな…」
廻「そうか…」
まあ、圭人は彰ってやつと違って少しは考えて動いているみたいだからこっちも一筋縄じゃかないな。
俺も危うくあいつの罠に掛かりそうになったからな…
弘人「お前は何かあったのか?」
廻「あぁ、信条さんと一緒に防犯カメラの映像を確認してきた。」
灯「そうなんだ?どこの防犯カメラ?」
廻「……今はまだ話せない。後で話す。」
灯「?ま、話してくれるならいいや…」
…何とか誤魔化せたか。
廻「で、何で今日は二人がいるんだ?」
灯「あぁ、それはね。今日は学校が休みだし、気分転換に遊びに行こうって私が二人に声をかけて連れ出したの。」
廻「そうか。まあ、ずっと家にいるよりはいいか。」
灯「うん。このあと遊びにいくんだ、廻もどう?」
廻「…まあ、俺も予定はないからいいか。」
弘人「おう、四人で楽しんでこいよ。」
廻「何だ、お前らは来ないのか?」
弘人「俺は別の予定があるからな。」
玲央「…俺はインドア派だからパス」
…なんだそりゃ、玲央も偶には外で遊べばいいのにな。
それから話し合いを終えて俺たちは遊びに向かった。
遊園地
廻「最初は遊園地か」
空「誘ってもらってありがとうございます!」
翠「…ありがとうございます…」
灯「気にしなくていいよ!じゃ、早速行こうか!」
空「そうですね!翠も、早く行こう!」
廻・翠「「わかったから引っ張るなよ」」
そこからは様々なアトラクションを楽しんだ。
久しぶりに来たが楽しいな。
で、一通りアトラクションに乗って楽しんで俺と翠は椅子に座って休憩していた。
灯たちは今、飲み物を買いに行ってくれている。
廻「……遊園地、楽しんでるか?」
翠「…まあ、ぼちぼち」
廻「そうか…」
…やばい会話が続かねえ。こんな時に弘人かいてくれたら…
まあ、いないやつのことを言ってもしょうがないか…
翠「…なぁ、前にも聞いたけど、何で俺にそこまで関わろうとするんだ?」
…何だ、この前のことまだ気にしてたのか。
廻「…理由何てないよ。…まあ、強いて言うと『目の前に困っている人がいた』からだな。」
翠「なんだそれ…」
廻「…まあ、俺もできた人間じゃないから正論とか言う気はないけど、人を助ける理由なんていらないんじゃないか?」
翠「?」
廻「…大切なものや人を守るのに理由なんているのかってことだよ。お前だって空さんがあいつらに連れて行かれそうになったときに守ってただろ?それは大切だからじゃないのか?」
翠「…まあ、そうです…」
廻「それでいいんだよ。守るのに理由なんていらないんだから。今まで通り空さんを守ってやれ」
翠「けど、俺は…」
廻「お前は不幸じゃねえよ。」
翠「!なんでそのこと…」
廻「灯から聞いたからな。」
灯から電話で聞いたときはビックリしたけどな。
まだこんな子どもが不幸だと思える環境を作ってるんだからな…
翠「だって、本当に俺は、いろんな人を巻き込んで、それで、」
廻「馬鹿か。そんなのお前が気にすることじゃないだろ。特に親何て子どもは選べないんだから。家庭の事情なんてのも様々だからな。それに不幸だと思いこんでいたら周りの大切な人が離れていくぞ。」
…そう、失ってから気づくなんて遅いんだよ。
翠「廻さん、俺、…」
廻「大丈夫、何も言うな。俺たちがどうにかするから。」
翠「…はい!」
そこで初めて翠が笑顔になった。
灯「お〜い!お待たせ!」
空「はい、これ。」
翠「ありがとう。」
翠「…なあ、空。」
空「んー?何?」
翠「その、いろいろとありがとうな…」
そう言われと空さんが驚いた表情になる。
空「ど、どうしたの、急に?…」
翠「…いや、改めて言いたくなっただけ…」
空「そ、そう///」
空「でも!ありがとうね!」
二人とも出会ったときからは想像もつかないようないい笑顔をしている。
灯「…二人ともいい笑顔だね。」
廻「…あぁ、この笑顔守らなきゃな…」
そう心に改めて誓うのだった。
事件メモ
原田景子
・数年前に島田に近づきてきた女性。なぜそのようなことをしたのかは不明
・詩音は離婚の話し合いの際に『ホテルに入った』という嘘の証言をしている。
以上です。また次回会いましょう!